KSD汚職の徹底解明に関する意見書

 KSD(中小企業経営者福祉事業団)をめぐる汚職事件において、国会質問の謝礼としてKSD側から賄ろを受け取った受託収賄容疑で2名の前参議院議員が逮捕されている。
 重大なのは、逮捕された両名が自民党における参議院比例区の名簿順位を上げるため、KSD会員を架空の党員に仕立て上げ、20億円といわれる巨額の党費をKSDに肩代わりさせ、党本部に納入したという問題である。
 KSDは、中小企業経営者の災害補償共済事業を目的に設立され、中小企業経営者の共済保険料によって運営されている公益法人である。政治活動も政党への寄付行為も禁じられている団体が、法の網の目をかいくぐって、中小企業経営者の汗の結晶を食い物にした悪質で反社会的な不正に対し、国民の怒りが燃え広がっている。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、本件事件の真相の徹底解明を行うよう強く要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成13年3月29日
東京都議会議長 渋谷守生
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣 あて提出
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