横田空域の返還に関する意見書

 首都圏の航空需要は一貫して増加し続けており、それに伴って、航空機の運航数も増大し、空の過密化が進んでいる。
 特に、羽田空港から西日本方面へ向かう路線は、我が国の航空輸送の大動脈であるが、首都圏の西側には米軍管制下の広大な横田空域が立ちはだかっているため、不自然な飛行を余儀なくされている。平成13年1月31日に静岡県上空で生じた40数名の重軽傷者を出したニアミス事故も、このような横田空域の存在が遠因と考えられている。
 また、横田空域の存在は、今後の航空需要の増大に対応する航空路の新設にも、大きな制約となっている。
 空の安全を守り、混雑する飛行ルートの分散化を図るためには、横田空域が我が国に直ちに返還され、日本の空の管制は日本の管制官により実施することが必要である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、横田空域の返還を早期に実現するよう強く要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成13年3月29日
東京都議会議長 渋谷守生
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 外務大臣 国土交通大臣 あて提出
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