調布離着陸場の安全確保のための航空管制に関する意見書

 調布離着陸場は、全国でも余り例がない住宅密集地にあり、また離着陸回数の多いことから安全の確保が不可欠の要件である。とりわけ、近隣に暮らす住民は日常的に不安を抱いており、安全運行のための万全の対策を強く望んでいる。
 本離着陸場は、国が管理していた時代に飛行場の存続そのものが問題になった経緯があり、平成4年7月に都が管理を引き継いだ際にも、管制業務提供時間の延長と正式飛行場化の際の管制官の存置が地元3市の受入条件となっていた。
 しかし、飛行場の運用時間は日没までであるにもかかわらず、現在、運輸省の空港事務所による管制業務は、午後4時30分までしか提供されていない。
 また、管理引継協定の中で「管制機能の今後の取扱いについては、調布離着陸場における飛行の安全対策を考慮して、別途調整を行うこと」とされているにもかかわらず、平成12年度末の正式飛行場化まで、一年となった現時点においても結論を得るに至っていない。
 よって、東京都議会は、政府に対し、調布離着陸場における管制業務提供時間の延長を早期に実現するとともに、正式飛行場化後における航空管制官の存置が実現するよう強く要請する。
 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
 平成12年3月30日
東京都議会議長 渋谷守生
内閣総理大臣 運輸大臣 自治大臣 あて提出
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