予防接種制度の見直し及び実施体制の整備等に関する意見書

 平成24年5月23日の厚生科学審議会予防接種部会において、「予防接種制度の見直しについて(第二次提言)」が取りまとめられ、子宮頸がん予防等7ワクチンについては、広く接種を推進していくことが望ましいとされた。
 一方、新たなワクチン接種を定期予防接種として実施するためには、ワクチンの安定的供給や接種の効果・安全性の検証、実施財源の確保など様々な課題の解決が必要である。
 予防接種による感染症予防は、乳幼児や高齢者を始め国民の健康と生命を守るための重要な施策として、一層の充実が図られるべきであり、新たなワクチンの定期予防接種化を含め、国の責任において安定的かつ継続的に実施し得る体制を整備すべきである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、予防接種制度の見直し及び実施体制の整備等に関し、次の事項を実現するよう強く要請する。
1感染症対策の最も基本的かつ効果的な対策の一つとして予防接種を位置付け、新たなワクチンの定期予防接種化を含め、国民を守るための予防接種施策のより一層の拡充を進めること。
2予防接種制度の見直しに当たっては、予防接種施策の総合的な計画の策定や制度全般に関する評価・検討組織の設置など、専門性や継続性を確保し、適正な実施体制を整備すること。
3新たなワクチンを定期予防接種化するに当たっては、全ての国民が確実に予防接種を受けられるよう、国の責任においてワクチン供給を含めた実施体制の整備と財源確保を図ること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成24年6月20日
東京都議会議長 中村明彦
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣 宛て
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