学校におけるスポーツ指導に関する意見書

 学校におけるスポーツ中の事故が毎年報告されている。しかし、現状では、こうした事故情報を網羅的に蓄積し、分析する仕組みが存在していない。
 また、新学習指導要領に基づき、平成24年4月から中学校の保健体育の授業時間が大幅に増え、1・2年生では武道及びダンスが必修化されることになる。これに対し、保護者からは、指導者不足や重大事故の発生を心配する声が上がっている。
 こうした状況の中、文部科学省においては、平成23年8月より体育活動中の事故防止に関する調査研究協力者会議が開催されているが、保護者の間にある不安が払拭されているとは言えない。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、学校におけるスポーツ指導に関し、地区体育協会や医療関係団体、柔道整復業団体など専門的な知識・技能を有する関係団体と連携しながら、教職員に対する科学的知見に基づく研修や事故発生時のための救急救命講習、過去の重大事故の分析や防止策の研究等により、子どもたちが安心して学ぶことのできる万全な安全対策を講ずるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成24年3月29日
東京都議会議長 中村明彦
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 文部科学大臣 宛て
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