小笠原諸島への交通アクセス改善の早期実現に関する決議

 小笠原諸島は、東京の南約1000キロメートルに位置する遠隔離島であり、交通アクセスは片道所要時間が25時間半で6日に1便しか就航していない船舶航路に限られていることから、所要時間短縮が強く求められている。
 こうした要望に応えるため、テクノスーパーライナーが小笠原航路に就航を予定していたが、世界的な原油価格の急騰などによって、多額の運航赤字が見込まれ、国及び都の公的支援も困難とされている。就航を断念する状況となったが、現在の情勢を考えればやむを得ないものと考える。
 しかし、交通利便性の向上による生活の安定と観光振興を中心とした経済の活性化を切に願う小笠原村民のことを考えれば、憂慮すべき遺憾な事態である。
 また、将来の世界自然遺産への登録に向けて、島の魅力を高め、全世界に発信していくためには、交通アクセスの改善は最大の課題である。
 よって、東京都議会は、村民生活の安定・向上と産業の一層の振興に向け、自然環境との調和にも配慮し、小笠原諸島返還以来の村の悲願である航空路開設による交通アクセスの改善を早期に実現するよう強く求めるものである。
 以上、決議する。
 平成17年12月15日
東京都議会
ページ先頭に戻る