東京都副知事濱渦武生君に対する問責決議

 都議会は、地方自治法第100条の権限を付与した「社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会(以下「同委員会」という。)」を設置し、関係者に膨大な記録を請求するとともに、濱渦副知事を始め多くの証人を喚問し、疑惑の真相究明に向け、精力的に調査を実施してきたところである。
 濱渦副知事は、平成17年度予算を提案する責任者の立場にありながら、その提出された予算案の中に不正、不適切な内容があるかのような答弁を行った。まったく不可解な、議会を愚弄する発言であるだけでなく、知事を補佐する立場にある副知事としてあるまじき答弁であった。
 これまでの調査の結果、濱渦副知事が、違法性がない東京都社会福祉総合学院の運営に対し、議会や知事まで利用して疑惑を捏造した経緯が詳らかになるとともに、真相解明の場である同委員会における証人尋問の際、虚偽の陳述を行ったと認定され、これは告発に相当するとの決定も行われたところである。
 さらに、この疑惑捏造の背景には濱渦副知事が知事にあげる情報と人事権を独占し、恐怖独裁政治となっている現在の閉塞された都政があり、その弊害は目に余るものがある。
 このような濱渦副知事の許されざる行為によって、都政は混乱し、著しい停滞を招いている。さらにこの混乱は、庁内のみならず都民にまで影響を及ぼしている。
 この責任は、厳しく問われるべきであり、都政の混乱と停滞の責任を明確にすることで、この混乱に終止符を打ち、新しい都政、生まれ変わった都政によって、都民の負託に応えていかなければならない。
 よって、東京都議会は、東京都副知事濱渦武生君に対し、自らの行動への責任を厳しく問うとともに自覚を促し、猛省を求め問責するものである。
 以上、決議する。
 平成17年6月2日
東京都議会
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