東京の森林再生に関する意見書

 近年、生産コストの上昇や木材価格の低迷等による林業経営の行き詰まりと、林業従事者の高齢化、後継者不足などにより、日本の森林の荒廃が進んでいる。東京も同様であり、早期にその回復を図らなければ、森林が持つ水源の涵養、国土や自然環境の保全、地球温暖化の防止などの公益的な機能も失われることとなる。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、森林の持つ公益的な機能を十分に発揮させるため、次の事項を実現するよう強く要請する。
1林業地以外で間伐を施業する際に必要な支援を行うなど、環境の視点から森林の公益的機能を回復し、森林の再生を図ること。
2花粉症対策や新たな観光資源として活用するため、針広混交林の創出を積極的に誘導すること。
3林業対策の立場から、間伐材を始め木材資源の有効活用などの施策を確立すること。
4意欲ある林業従事者の育成に努めること。
5森林に対する相続税等の軽減及び猶予措置等を拡充すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成13年12月19日
東京都議会議長 三田敏哉
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 財務大臣 農林水産大臣 国土交通大臣 環境大臣 宛て
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