総務委員会速記録第四号

令和八年三月十七日(火曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長福島りえこ君
副委員長西崎つばさ君
副委員長増山あすか君
理事こまざき美紀君
理事望月まさのり君
理事坂本まさし君
高田 清久君
星  大輔君
さいとう和樹君
笹岡ゆうこ君
早坂 義弘君
本橋ひろたか君
斉藤まりこ君
小林 健二君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長佐藤 智秀君
次長理事兼務石橋 浩一君
理事豊田 義博君
総務部長保家  力君
企画担当部長尖閣諸島調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務島田 喜輔君
都立大学調整担当部長栗原  大君
復興支援対策部長被災地支援福島県事務所長兼務小川 清泰君
人事部長金久保豊和君
労務担当部長堀内  弘君
コンプライアンス推進部長主席監察員兼務高畠 信次君
行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務田中 角文君
小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長
事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務
近藤 豊久君
総合防災部長高田 照之君
防災計画担当部長田代 則史君
防災対策担当部長佐藤  栄君
国民保護担当部長永田 真一君
危機管理調整担当部長小平 房代君
避難所・物資担当部長畠山 宗幸君
人権部長若林 和彦君
監査事務局局長安部 典子君
監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務水野  剛君

本日の会議に付した事件
監査事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出 監査事務局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第四十二号議案 東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
総務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 総務局所管分
・第二号議案 令和八年度東京都特別区財政調整会計予算
・第四号議案 令和八年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第二十九号議案 東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
・第三十号議案 東京都附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
・第三十一号議案 非常勤職員の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・第三十二号議案 東京都職員定数条例の一部を改正する条例
・第三十三号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十四号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十五号議案 都及び特別区並びに特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
・第三十七号議案 東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
・第百八号議案 包括外部監査契約の締結について
報告事項(質疑)
・令和八年度都区財政調整の概要について
・多摩地域の新たな防災拠点の整備に向けた基本計画について
・東京都避難者生活支援指針素案について
・第五期東京都犯罪被害者等支援計画素案について
・住宅政策本部の消費税未申告事案に関する調査結果について

○福島委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局及び総務局関係の予算の調査及び付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより監査事務局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、監査事務局所管分及び第四十二号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、予算案並びに付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で監査事務局関係を終わります。

○福島委員長 これより総務局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、総務局所管分、第二号議案、第四号議案、第二十九号議案から第三十五号議案まで、第三十七号議案及び第百八号議案並びに報告事項、令和八年度都区財政調整の概要について外四件を一括して議題といたします。
 予算案、付託議案及び報告事項については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○保家総務部長 二月十二日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 総務委員会要求資料の目次をご覧ください。資料は十一点ございます。
 一ページをご覧ください。パートナーシップ宣誓制度の届出及び受理証明書交付件数でございます。
 届出件数及び受理証明書交付件数のほか、交付件数のうち子供に関する記載、在勤及び在学の件数を記載してございます。
 二ページをご覧ください。パートナーシップ制度を導入している都内自治体及び道府県の一覧でございます。
 都内二十四自治体と三十府県の状況について記載してございます。
 四ページをご覧ください。防災対策予算の主な事業別執行状況の推移でございます。
 令和二年度から令和六年度までの防災対策予算の執行状況を項目別に記載してございます。
 五ページをご覧ください。都及び政策連携団体における非常勤職員等数の状況でございます。
 非常勤職員等の人数について、局別、団体別に、令和七年八月一日現在の状況を記載してございます。
 六ページをご覧ください。感震ブレーカー設置率及び区市町村における設置支援制度の状況でございます。
 揺れを感知して電気を止める器具である感震ブレーカーの都内の設置率や、令和八年一月一日現在、設置支援制度がある区市町村を記載してございます。
 七ページをご覧ください。区市町村における戸別受信機等の普及制度の状況でございます。
 防災行政無線を受信して、放送内容を建物の中で聞けるようにした戸別受信機などの装置について、令和八年一月三十一日現在、普及制度がある区市町村を記載してございます。
 八ページをご覧ください。令和七年度国際競争力強化プロジェクトの実施状況でございます。
 令和八年一月末時点における局別の実施状況を記載してございます。
 九ページをご覧ください。東京都公立大学法人に対する運営費交付金及び施設費補助金当初予算額の推移でございます。
 運営費交付金及び施設費補助金の当初予算額について過去五年間の推移を、運営費交付金につきましては、標準運営費交付金と特定運営費交付金とに分けて記載してございます。
 一〇ページをご覧ください。東京都公立大学法人の授業料・入学料減免の実績でございます。
 東京都公立大学法人が設置する学校別の授業料及び入学料の減免者数につきまして、令和三年度から令和七年度までの五年分の実績を記載してございます。
 一三ページをご覧ください。東京都公立大学法人の退学者数・休学者数でございます。
 東京都公立大学法人が設置する学校別の退学者数及び休学者数につきまして、令和三年度から令和七年度までの五年分の実績を記載してございます。
 一四ページをご覧ください。オフィスサポーターの取組状況でございます。
 オフィスサポーターの令和三年度から令和七年度までの五年間の任用状況をはじめ、勤務条件等や合理的配慮の主な事例を記載してございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○福島委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○本橋委員 それでは、よろしくお願いします。
 私からは、最初に、住宅政策本部の消費税未申告事案に関する調査結果について質疑させていただきます。せんだって本会議の初日ですかね、小池都知事からも言及がございましたが、改めて当委員会でも、ご質疑をさせていただきたいと思います。
 二月十日に、住宅政策本部の消費税未申告事案に関する調査結果が公表されました。長年にわたる未申告という事態はあってはならず、また、住宅政策本部は、令和六年度に税理士法人から過年度分の申告義務に関わる指摘を受けていた事実を令和七年度に把握したにもかかわらず、そのことを知事に報告せず、対外的にも公表しなかったというのが、事案のあらましであったかと思います。
 本件は、都民からの信頼を大きく損ねてしまう事案でありまして、このようなことは二度と繰り返されてはならないわけでございます。
 まずは、今回の件につきまして、どのような点を中心に事実関係を解明し、どのような課題が明らかになったのかをまずは伺わせていただきます。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 本件につきましては、都営住宅等事業会計に係る消費税の未申告がなぜ生じたのか、令和六年度の税理士法人からの指摘がなぜ速やかな申告につながらなかったのか、当該指摘を受けて以降、消費税の未申告に関する情報はどのように庁内で報告、共有されたのかの三点を中心に事実関係を明らかにいたしました。
 その結果、業務に関する過去の誤りに対する消極的な向き合い方や、情報共有、情報発信に対する消極的な姿勢、組織マネジメントの欠如による業務の属人化などの課題が明らかとなりました。

○本橋委員 東京都の調査報告書に対しまして、外部弁護士の評価意見書でも、原因分析に関しては、特定の職員の資質や業務処理の問題点に矮小化することなく組織的課題として捉えている点において適切であるとはされております。
 一方で、業務に関する過去の誤りに対する消極的な向き合い方や、情報共有、情報発信に対する消極的な姿勢、組織マネジメントの欠如による業務の属人化などの課題は、他の局にも共通する課題であると考えられます。
 今回の事案を教訓として、都庁全体で同種の事態が生じないようにすることが重要でございます。
 評価意見書では、再発防止策を検討するに当たって幾つか指摘がなされておりますが、これを踏まえ、都としてどのように検討を進めていくのかをお伺いいたします。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 評価意見書では、今後、具体的な再発防止策を検討するに当たりまして、過去の誤りに対する消極的な向き合い方に関して、多角的な視点から要因分析を行うことや、能動的、積極的な横の連携と情報共有を組織文化として定着させるための制度的、運用上の施策についても検討することが望ましいなどの意見がございました。
 こうした意見も踏まえまして、現在、副知事をトップとした消費税未申告事案から判明した課題対応検討会議において、全庁で実施する対策の検討を進めており、今月下旬を目途に取りまとめをすることといたしております。

○本橋委員 その取りまとめに関しても、重大な関心を私どもの会派としても持ち合わせておるところでございます。
 評価意見書の中では、過去の誤りに対する消極的な向き合い方の要因の仮説として、心理的安全性の低さなどが挙げられており、改善策の実効性を高める上では、現場の実情や意識を把握することが重要であるという趣旨の意見もありました。
 心理的安全性は、組織の透明性や説明責任、業務品質を高めるための基盤であり、組織構成員の誰もが声を安心して挙げられる組織づくりが再発防止の鍵となると考えます。
 こうした意見を踏まえまして、どのように現場の実情や意識の把握をし、再発防止につなげていくのかをお伺いいたします。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 評価意見書では、過去の誤りに対する消極的な向き合い方の背景要因といたしまして、協調性を過度に重んじることにより、懸念を抱いても指摘しづらい環境、いわゆる心理的安全性の低さや、過去の誤りの可能性の指摘が評価されにくい構造などが仮説として挙げられております。
 具体的な再発防止策の検討に当たりましては、こうした点も十分に考慮した上で、全庁的な職場の実態を把握することが重要でございます。そのため、本事案を踏まえた討議テーマを設定の上、全庁において職員同士の議論を実施し、課題の背景にある要因について多角的に分析を進めております。
 職場の実情を踏まえた効果的な再発防止策を早期に取りまとめ、直ちに実行に移すことで都民の皆様の信頼回復に努めてまいります。

○本橋委員 再発防止を進めるに当たりましては、その結果、組織全体が変わったと職員自身が感じられることが重要であると思います。職場の実態を丁寧に把握し、今後、同種の事態を二度と繰り返さないよう、都庁全体でしっかりと取り組んでいただきたいと強く要望させていただきます。
 なお、心理的安全性が成功するチームの最重要要素だと発見したグーグルをはじめ、複数の企業が、心理的安全性の評価には短い定期アンケート、パルスサーベイで心理的安全性の改善に取り組んでいるとのことであります。
 具体的には、組織の構成員全員に対して、このチームでは意見や懸念を安心して話せると感じますか、ミスや問題を共有しても非難されずに扱われると感じますか、困ったときにチームに助けを求めやすいと感じますか、こういった心理的安全性を図るためのシンプルな質問に、月一回もしくは四半期ごとに一分程度で回答してもらう。そして、結果を組織で共有し改善の対話につなげているとのことであります。
 都庁においても、こうした科学的知見に基づく手法を導入していただきまして、今回の問題を契機に、組織文化の改善を着実に進めていくことを強く求める次第であります。よろしくお願いいたします。
 次に、水道料金に係る基本料金無償臨時特別交付金について質疑いたします。
 都が令和八年度予算案に計上した水道料金に係る基本料金無償臨時特別措置及び関連する市町村への交付金は、都民支援事業といたしまして熱中症対策を促進するとともに、家計を支援しようとするものであります。
 昨今の我が国の記録的な猛暑や物価高騰を踏まえれば、都民がためらうことなくエアコンを使用できる環境を整えて、都民の命と健康を守るために光熱水費の負担を軽減しようとする点は評価することができます。
 そこから令和七年度に引き続きまして、令和八年度も臨時的な措置として実施しようとのことであります。そこでまずは、本事業を行う目的について改めてお伺いいたします。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 今回の対応は、今年の夏の暑さや予測される電力需給の逼迫に備え、都民がエアコンなどの利用を控えることのないよう、光熱水費の負担軽減を図るため、都民生活の応援にも資する暑さ対策として、今年の夏の四か月に限った臨時的な特別措置として実施するものでございます。

○本橋委員 改めてご答弁いただきまして、ありがとうございます。本事業を実施する目的が分かったわけでございます。
 当会派の緊急要望を踏まえた都民の家計負担の軽減につながる重要な取組であると、私ども会派が認識しておるところです。
 令和八年度予算案において、総務局に市町村などへの交付金に関わる予算が計上されているわけですが、なぜ総務局において予算計上されているのかをお伺いいたします。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 東京都水道局の水道料金に係る基本料金無償臨時特別措置を踏まえまして、給水区域外で水道事業を行う市町村等が同様の措置を行う場合に、自治体に対しまして基本料金の収入相当額等を交付するため、市町村等との行財政運営に関する連絡調整等を担う総務局で予算計上をしております。

○本橋委員 水道局の給水区域だけでなく、区域外で独自に水道事業を行う市町村などでも同様の措置が実施されるよう、都がしっかり支援することが必要であることはいうまでもないわけでして、市町村などに対する交付金の対象や期間、軽減額や予算規模など、事業の内容を伺わせていただきたいと思います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 東京都水道局の水道料金に係る基本料金無償臨時特別措置では、主に一般家庭での利用が想定されます、十三ミリ、二十ミリ、二十五ミリの小口径を対象に、四か月分の基本料金を無償とすることとしております。
 そのため、給水区域外の市町村等につきましても、十三ミリから二十五ミリまでの小口径の四か月分の基本料金収入相当額と、システム改修経費を対象としておりまして、九億円の予算を計上しております。

○本橋委員 今、るるお聞きしましたこうした都の交付金などの支援によりまして、都全体に満遍なく無償化措置が展開されることは重要でありますとともに、今年の夏、本事業の効果がてきめんに現れることを願ってやみません。
 都民の家計負担を軽減し、安心してエアコンなどが使用できるよう、各市区町村などとしっかり連携していただきまして、着実に事業が実施されることを求めさせていただきまして、次の質問に移らせていただきます。
 次は、防災施策一般分野に入らせていただきます。
 まずは、防災普及広報についてでございます。
 都民の防災に対する関心と理解を深める意味でも、防災普及啓発活動の展開というものは、極めて重要であることはいうまでもありません。それこそ首都直下地震などの巨大災害の脅威が切迫している状況におきまして、都民お一人お一人の自助、共助を強化し、災害時の被害を最小限に抑えることにつながるからであります。
 また、行政による公助だけでなく、都民の防災行動力を向上させ、都市全体のレジリエンスを高めることにもつながるわけであります。
 確かに、都はこれまでペーパーベースで「東京くらし防災」、「東京防災」を活用した普及啓発を継続してきてはおります。その活動は大変評価できるわけでございます。私も地元の町会長の皆さんと話ししていると、あの冊子、何十冊くれというようなそんなオファーを受けるんですけれども、ただ多分にそこまでお配りできるものじゃないんですよというような形で、お断りするのがいつも忍びないような思いでいっぱいなときがございます。
 一方、今後はデジタル技術を導入した防災情報の普及啓発など、AIなどの先端技術を駆使した広報展開が一層重要になってくると考えられます。
 そこで、こうしたデジタル技術を活用した広報について、都の取組についてお伺いいたします。

○高田総合防災部長 都は、普及啓発のために作成した防災ブックなどの冊子や、防災対策に係る各種リーフレット等について直接紙で配布することに加えまして、広く都民に届けられるようデジタル化して、ホームページやアプリ上で閲覧できるようにしております。
 また、防災の普及啓発に係る動画を作成し、SNSや都内のデジタルサイネージで配信するなど、様々な媒体を活用した広報にも取り組んでおります。
 富士山噴火への備えを都民に周知するための動画は、生成AIを活用してCGで作成いたしまして、昨年八月の公開以降、多言語版なども含めまして、これまで合計で約七百三十万回視聴されております。
 今後もこうしたデジタル技術を活用し、広く都民に普及啓発を行ってまいります。

○本橋委員 ただいまのご答弁から、都としてもデジタル技術を利活用しまして、しっかりと広報に取り組んでくれているんだなということが、確認できたところであります。
 一方、東京では外国人旅行者が増加しておりまして、国際観光都市として外国人への安全確保体制を強化し、都市の信頼性を維持することの重要性が増しております。
 外国人旅行者に対しまして、都の防災アカウントを事前にフォローさせることができたならば、発災時の初期行動や避難場所の把握が可能となり得、被害の最小化にもつながってまいります。
 そのためにも羽田空港をはじめ、都内主要駅や観光スポット、または都内ホテルや多くの都内観光案内所などなど、様々な接点を有効活用することが重要だと思うわけでございます。
 そこで、外国人旅行者における東京都防災Xの認知度を向上させ、フォローを促す必要があると考えますが、都の取組を伺わせていただきたいです。

○高田総合防災部長 都は今年度、外国人旅行者に東京都防災Xを周知し、フォローを促すため、アニメーションを活用した英語によるPR動画を作成いたしました。この動画を多くの外国人に届けられるよう、空港や新宿、銀座などの主要駅のデジタルサイネージで配信するとともに、大使館に対して周知を依頼いたしました。
 来年度は、配信する主要駅を八駅から十一駅に増やすとともに、防災XをPRする外国語のチラシを新たに作成いたしまして、ホテルや観光案内所等に配置するなど、さらなる認知度向上を図り、フォローを促進してまいります。

○本橋委員 災害時に、言葉の壁がある外国人旅行者がデマに惑わされず、都の公式情報をリアルタイムで取得し、活用できる環境を整えることは重要であります。防災Xの認知度向上とフォローを促す取組をしっかりと進めていただきたい。さように要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
 多摩地域の新たな防災拠点の整備に向けた基本計画につきまして、質疑をさせていただきます。
 令和八年一月、都は首都直下地震や大規模風水害、複合災害などの脅威に備えるために、立川市にある既存の防災機能を統合、強化する、多摩地域の新たな防災拠点の整備に向けた基本計画を策定したところであります。
 この計画によりまして、立川地域防災センターと多摩広域防災倉庫の機能を併せ持つ新たな拠点が整備され、もって、東京の災害対応力の向上が達成されることになるわけであります。
 新たな多摩の防災拠点の整備では、DXを推進するとされております。情報システムを高度化し、区市町村や関係機関との迅速かつ的確な連携、意思決定を可能にすることは極めて重要であります。
 一方、区市町村や関係機関などとのデータ連携においては、各主体の使用システムやデータ形式が異なることがあるため、リアルタイムでシームレスな連携を行う際に、ハードルが存在し、結局は電話やファクスの内容を人間が打ち直すというアナログ作業が残るリスクがあり得ます。
 そこで都は、様々な主体とのデータ連携の標準化をどのように担保するのか、お伺いいたします。

○高田総合防災部長 都は現在、国や区市町村、関係機関等と災害情報を共有し、的確な災害対策活動を行うため、東京都災害情報システムを運用しており、災害情報の収集、管理、分析業務のさらなる効率化を図るため、現在、システムの再構築に取り組んでおります。
 再構築後のシステムは、標準化したインターフェースを用いたデータプラットフォームを整備することにより、国や区市町村等とデータ連携を強化し、より多くの情報を一元管理できるようにいたします。
 さらに、民間事業者が運用するサービスとも連携させ、鉄道の運行や通信障害、道路の状況などについて、さらに迅速に把握できるようにいたします。

○本橋委員 ただいまのご答弁にありましたように、国や区市町村、関係機関などと災害情報を共有するため、東京都災害情報システムを運用しているとのことでありますが、災害時において通信遮断が発生しては元も子もないということができます。
 無線の活用はもちろんのこと、スターリンクなど衛星インターネットサービスの導入が図られてしかるべきであります。
 そこで、通信体制の強靱化について、都の取組をお伺いいたします。

○高田総合防災部長 都は大規模災害時に、区市町村や防災機関等との通信を維持するため、震度七の地震にも耐えられる独自の防災行政無線を整備しております。
 具体的には、光ケーブルや多重無線、閉域LTE、静止軌道衛星など多様な手段を用いるとともに、多ルート化することでネットワークの冗長性を確保しております。
 さらに、容易に利用できるモバイル衛星通信機器を全区市町村に配置しております。
 こうした複数の通信手段を運用するとともに、関係機関との訓練を重ねることで、大規模災害時に確実に使用できる通信を確保してまいります。

○本橋委員 ご答弁から、防災無線だけではなくスターリンクなども活用して、通信の多重化を図っていることが確認できたところです。
 しかしながら、通信遮断が発生する可能性というのは否定できないわけでございます。あらゆる事態を想定して、アナログでの対応など様々な手段を駆使して、防災センター機能が発揮できるようにしておくことを強く求めさせていただきたいと思います。
 次の質問に移らせていただきます。
 次に、防災備蓄倉庫機能と広域輸送基地機能についてお伺いします。
 現在の多摩広域防災倉庫は、災害時に避難者へ届けられる食料などの防災備蓄倉庫であるとともに、国からのプッシュ型支援物資を受け入れ、区市町村へ供給する広域輸送基地でもあります。
 新たな防災拠点の施設計画に記載されているフロアゾーニングを見ますと、現在は、一階及び二階で運用されている機能が、一階から三階にかけて確保されているようであります。
 そこで都は、二つの機能をどのように強化するのかをお伺いいたします。

○畠山避難所・物資担当部長 防災備蓄倉庫機能につきましては、多様な物資ニーズに対応できるよう、食料や生活必需品等の保管スペースの面積を、現在の約一万一千二百平方メートルから、約一万六千平方メートルに拡大いたします。
 温度や湿度の管理が必要な消毒用アルコールや段ボールベッドなどを保管するため、空調環境を確保いたします。また、物資の在庫管理や効率的な搬出入を行うため、DXの活用を推進いたします。
 広域輸送基地機能につきましては、必要なトラックバース数を整備するとともに、保管スペースと作業スペースを明確に分離することで、フォークリフト、ハンドリフト等の動線を確保し、物資の搬出入の効率化を図ってまいります。

○本橋委員 迅速、確実に物資を届けることは、避難者の生活を守る上で欠かせないことでもあります。多摩地域の新たな防災拠点の整備に合わせまして、備蓄倉庫機能と広域輸送基地機能の双方を着実に向上させることを強く要望させていただきます。
 そして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、災害時の給水体制について指摘させていただきます。
 震災時に水道管が破断した際、復旧までの間に、都民が最低限必要な飲料水を確保できるか否かで生死が分かれてしまいます。いつ発生するか分からない大規模地震により、都民が飲料水で困らないよう、都は平時からしっかりと対策を講じておく必要があります。
 そこで、災害時の給水体制づくりについて、都の取組をお伺いいたします。

○佐藤防災対策担当部長 災害時の給水体制として、都は、おおむね半径二キロメートル以内に一か所給水拠点を整備している。また、給水拠点を補完するため、避難所に応急給水栓を設置してきており、災害時は、仮設給水槽や路上の消火栓も活用することとしております。
 今年度は、関係局と連携し、これまで応急給水栓を設置できなかった約十か所の避難所への応急給水栓の設置を進めるとともに、被災者が速やかに給水を受けられるよう、応急給水栓用の四口蛇口を備えた資器材を順次配備しております。
 令和八年度は、消火栓が近くにない避難所を対象としまして、年間六十か所を目途に応急給水栓の設置を進めるとともに、設置できない箇所には速やかに仮設給水槽を配備してまいります。

○本橋委員 給水拠点や避難所の応急給水栓、消火栓などを適切に機能させるため、災害時に円滑に給水できるよう、日頃から訓練を行うことが重要です。そのように意見を申し述べさせていただき、次の質問に移らせていただきます。
 次に、総合防災訓練等について質疑をいたします。
 都はこれまでも、首都直下地震などの大規模災害に備え、自助、共助、公助の連携を深める実践的な訓練を展開してきた点は評価できるわけでございます。
 そこでは、震災などの大規模災害時の被害を最小限に抑えるために、多様な主体の連携を意識した訓練が行われてきたところであります。まさに、総合防災訓練は都のセーフシティ実現に向けた革新的事業と位置づけることができるのではないかと思っております。
 そこで、改めて都にとっての総合防災訓練の目的を伺わせていただきます。

○高田総合防災部長 都は、地域防災計画に基づき、区市町村、関係機関と連携し、地域住民が参加する総合防災訓練を毎年度一回、区部と多摩地域で交互に実施しております。
 実践的な訓練による行政及び防災機関の災害対応能力の向上、訓練参加を通じて、都民の防災意識を高めることを目的としております。

○本橋委員 こうして特定の区市町村と合同いたしまして、首都直下地震などを想定した大規模な救出救助訓練を行ったり、物資輸送訓練などをしたりすることは、極めて重要なことであります。
 もっとも私自身、副議長のとき、東村山市で行われました訓練を、小池都知事と共に視察させていただいたいきさつがございます。総じて、何となく毎年恒例のメニューが中心となってしまっているような感が拭えませんでした。
 そこで、実践的な訓練となるよう、どのように工夫をしているのかお伺いいたします。

○高田総合防災部長 総合防災訓練の実施に当たりましては、警察、消防や区市町村との連携の下、地元住民や消防団、自主防災組織も交えて協議を行い、地域の実情に応じた実践的な訓練を行うこととしております。
 例えば品川区と合同で実施した訓練では、木造住宅密集地域の被災を想定し、狭隘なエリアでも活動可能な小型車両や資機材等を活用いたしました。
 また、北区と合同で実施した訓練では、河川で船舶を活用した物資輸送や人員輸送等を行っております。
 今年度は羽村市、瑞穂町と合同で、土砂災害に伴う孤立化が想定される地域において、ヘリコプターを活用した救出救助や物資輸送等の訓練を実施いたしました。
 今後も、地域の実情に応じた実践的な訓練となるよう、内容を工夫してまいります。

○本橋委員 ただいま、ほかのエリアで行われた訓練のお話を聞かせていただきまして、総合防災訓練の実施に当たりまして、様々な工夫を凝らしていることは確認させていただきました。
 一方で、停電や通信障害、帰宅困難者の滞留、気温の変化など、実際の複雑な被災状況を再現するような工夫にも取り組みまして、よりリアルな訓練を実施するよう、強く要望させていただきます。
 訓練への参加や観覧を通じて、都民一人一人の自助、共助の意識を醸成し、日常的な備えを充実することは重要であります。
 また今日、マンション居住者や、先ほど申しました外国人など、多様な都民を対象とした体験型の防災訓練を提供することが大事となってきております。実際に訓練会場に足を運んでいただきまして、訓練の様子を見てもらったり、防災体験に参加していただくことで、防災意識を高めてもらうことが重要と考えます。
 そこで、多くの方に参加していただくためにどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○高田総合防災部長 総合防災訓練の実施に当たりましては、東京都防災ホームページや「広報東京都」、SNS、デジタルサイネージ等を活用し、広く都民に周知しております。
 また、多くの地元住民に訓練に参加いただけるよう、区市町村を通じて町会、自治会や学校等に参加を呼びかけております。
 訓練会場では、模擬消火器による初期消火や、VRを活用した災害疑似体験、ジャッキを活用した救助など、災害時における適切な行動を学ぶことができるよう、様々な体験ブースを用意してございます。
 こうした取組により、多くの方々に参加していただき、防災意識の向上につなげてまいります。

○本橋委員 ご答弁から多くの都民の方に参加してもらうために、いろいろと工夫を講じているということは確認させていただきました。
 しかし現状、参加する方の多くは、防災訓練に関心の高い層に限定されがちでありまして、若年層や単身世帯、外国人など、そもそも参加経験のない層へのアプローチが課題となっております。
 訓練を通じて現在の地域防災計画や、BCP、事業継続計画の実効性を検証し、抽出された課題を今後の施策に反映させる必要があります。
 そこでは、VR、仮想現実を用いた模擬体験の活用、ドローン、デジタル技術を駆使した最新の災害活動の展開、救急隊の増隊、新たな訓練用資機材の導入などなど、様々な整備方針が議論されることになってまいります。
 訓練から、そうしたもろもろの検証事項や改善点が生み出されてこなくては、実施する意味も効果も弱いというわけでございます。
 そこで都は、防災訓練で得られた成果や課題をどう生かしているのか、見解を伺います。

○高田総合防災部長 都は、総合防災訓練実施後に区市町村や関係機関、地域住民等に対してアンケートを行い、課題等を整理するとともに、合同で実施した区市町村と振り返りを行っております。
 振り返りの成果につきましては、参加した区市町村のみならず、他の区市町村にも広く展開しております。訓練を積み重ね、発災時の対応方法や手順をブラッシュアップしていくことで、災害対応力を高めてまいります。

○本橋委員 るる、防災に関してお話を、質疑をやらせていただきました。ぜひとも引き続き防災対策に注力されまして、強靱な東京をつくっていただきたいと、さようお願いして、私の質疑を終えます。

○増山委員 私からは、大きく報告事項について二件、質問させていただきます。
 まず、東京都犯罪被害者等支援計画(素案)について伺っていきます。
 私たちは、どれだけよい行いをしていても、いつ何どき、犯罪に巻き込まれるか分かりません。自分が被害当事者になるかもしれませんし、家族が当事者になり、幼い子供が残されるかもしれません。犯罪は被害者にとって突然のことであり、あらかじめ準備できるものでもありません。
 そのため、不運にも被害者になった方には、行政が十分な手助けをすることが必要であり、犯罪被害者等支援計画は、誰にとっても重要な計画だと考えます。
 そこで、第四期犯罪被害者等支援計画を踏まえ、第五期計画では具体的にどのような取組を進めていくのか、お伺いいたします。

○若林人権部長 第四期犯罪被害者等支援計画では、都や市区町村、警察等の関係機関が相互に連携を強化し、犯罪被害者等に寄り添った支援の実効性を高めるため、関係機関との調整、つなぎ役となる被害者等支援専門員の配置や、支援に必要な情報等を記載するTokyo被害者支援ノートの配布、産婦人科の協力医療機関の増加など、取組を進めてまいりました。
 これまでの取組に加え第五期支援計画の下、来年度から遺児見舞金の給付、二次的被害の防止等に対応する弁護士費用助成の創設、男性のための性被害相談窓口の開設、行政書士による無料相談など、新たな支援に取り組むこととしております。

○増山委員 今までも男性の性被害はあったのだと思いますけれども、なかなか声を上げづらい内容であったため、表面化しづらかったことも考えられます。ジャニーズ事務所創設者による性虐待の問題が大きくメディアで取り上げられたことも、男性被害の実態が表面化してきたきっかけではないかと思います。
 私がいた府中市議会でも、元男性議員が男性にわいせつ行為を行い、立川地裁で実刑判決を受け、身近な存在の犯罪に、皆、衝撃を受けました。
 性被害は心の殺人といわれますので、男女問わず、被害者の心に寄り添った支援が何より必要です。女性だけでなく、男性のための相談窓口を設けるのは大変意義のあることだと評価いたします。
 また、近年増加している子供への性被害について、警察庁の資料によりますと、全国の令和六年度の児童買春事犯等の検挙件数は四千八百五十件と、過去十年で最多の状況です。児童買春が最多なんて、本当におぞましいことです。
 また、内閣府の調査によりますと、半数近くが被害に遭っても、誰にも相談しなかった実態があるということです。
 こうした状況を踏まえ、第五期計画では、子供性犯罪被害への対応について、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○若林人権部長 都は、性犯罪等被害者ワンストップ支援事業において、子供・保護者専用性被害相談ホットラインやLINE相談を運用するなど、子供や若年層がより相談しやすくなる取組を推進しております。
 また、相談窓口や支援内容を掲載したリーフレットを学校を通じて配布するなど、児童生徒及びその保護者等へ周知を行い、必要な支援につなげています。
 こうした取組に加えて、ワンストップ支援センターに小児科医や児童精神科医等を配置し、センターの相談対応力を強化します。
 さらに、子供が迅速に医療的支援を受けられるよう、小児科等の協力医療機関を確保いたします。

○増山委員 幼稚園児や小学校低学年では、自分が受けた性被害を被害と認識できない場合もあると聞いております。そもそもどのような場合に大人に相談したらよいのかも含め啓発をしていく必要があることを指摘しておきます。
 性犯罪被害対策は、都民にとって身近な行政である市区町村との連携が不可欠であります。
 そこで、市区町村との連携を強化するため、市区町村における条例制定を促す必要があると思いますが、令和八年現在で八区市しか条例制定されておりません。制定されていない理由をどう考えているのか、また、制定を促す取組についてお伺いいたします。

○若林人権部長 犯罪被害者等の支援のための条例について、国は、域内において総合的かつ計画的な犯罪被害者等支援を推進する根拠となるほか、犯罪被害者等が利用できる支援制度、サービス等を住民に示すものとして、重要な意義を有しているとの考えを示しております。
 都は、犯罪被害者等支援条例を制定し、犯罪被害者等支援を総合的かつ計画的に推進しています。
 市区町村における条例の制定につきましては、各自治体の判断によるものと考えておりますが、都は、犯罪被害者等の視点に立った総合的かつ計画的な犯罪被害者等支援に資するよう、犯罪被害者等のニーズや条例制定自治体の状況を情報提供するなど、市区町村における条例の制定に向けた協力を行うこととしております。

○増山委員 東京都犯罪被害者等支援条例第四条第二項におきましては、都は、区市町村が犯罪被害者等支援を総合的かつ計画的に推進することができるよう、必要な情報の提供及び助言その他の支援を行うものとするとして、都の責務を定めております。
 今の情報提供の状況では、なかなか市区町村での条例制定にはつながらないのではないかと懸念をしております。
 先ほど触れました府中市では、市議自ら性犯罪を犯したような状況ですのに、市のホームページにも、犯罪被害者支援について、さらっとした一ページしかございません。ぜひ都からの積極的な情報提供をお願いいたします。
 都民意識調査の結果によりますと、犯罪被害者のための相談窓口の認知度がかなり低く、調査でも六割の方が知らないと回答していますが、都民意識調査の結果をどのように反映させていくのか、お伺いいたします。

○若林人権部長 昨年度実施した都民の意識調査では、どこの相談窓口も知らない方の割合が六一・七%、どこかの相談窓口を知っている方が三八・三%となっております。
 第五期支援計画では、東京都、警視庁、司法機関、事業者、市区町村等が連携し、犯罪被害に関する相談窓口の認知度を向上させ、令和十二年度末で、どこかの相談窓口を知っている方の割合を七五%まで引き上げることとしています。
 このため都は、SNS広告、デジタルサイネージやホームページで情報発信するとともに、支援内容を記載したリーフレットを作成し、学校、医療機関、自治体の相談窓口や民間支援団体などに提供してまいります。
 こうした取組を各機関がそれぞれ行うことで、多機関連携により支援が必要な方に確実に情報が届くよう、広く周知してまいります。

○増山委員 市区町村での条例制定が八自治体にとどまっていることに、都民意識調査の結果が表れているのではないかと思います。
 東京都独自に情報発信されることは、ぜひ頑張っていただきたいと思います。そしてあわせて、基礎自治体への情報提供を進め、被害のあった方への支援が適切に届くよう、お願いいたします。
 続いて、二件目の質問に移ります。
 避難者生活支援指針について伺ってまいります。
 今までの計画では、避難所への避難は、災害時に自宅が全壊または半壊するなど、物理的に自宅にとどまることができない人を中心に考えており、最低三日分の食料を備蓄する自助を促していたと思います。
 そのような中、在宅避難とはどういうことを指すのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 避難者生活支援指針において、避難者とは、単に発災後に避難生活を送っている者を広く指すものではなく、災害によって、自宅等の生活基盤を失った者、電気、水道等のインフラや物流網の途絶などのため、避難生活において何らかの支援を必要とする者としております。
 都内には、耐震性の高いマンションなど、発災時にも壊れない建物が多く存在し、住み慣れた自宅等で避難生活を送ることができる環境の整備が進んできております。
 また、災害により甚大な被害を受け、生活基盤の復旧等に時間を要する場合には、被災地外避難も質の高い避難生活の確保等の観点から有効でございます。
 こうした状況を踏まえ、避難者がどのような場所で避難生活を送る場合であっても、必要な支援を適切に受けることができるよう、これまでの避難所改革の取組に加え、住み慣れた自宅等で避難生活を送る在宅避難や、被災地外避難を新たな柱として位置づけた本指針を取りまとめたところでございます。

○増山委員 在宅避難という新しい言葉が広まりますと、災害が発生した場合、被災地域にお住まいの住民は皆ひとしく在宅避難となり、市区町村の支援が受けられると勘違いされる懸念がございます。
 しかしながら、ただいまの答弁によりますと、在宅避難者とは一定の基準があることが分かりましたので、これから市区町村における住民への展開の際には、このことをしっかりご理解いただくよう周知の徹底をお願いいたします。
 また、今まで災害対策では、行政だけでは対応し切れないという現実問題から、自助、共助、公助という言葉が浸透しておりましたが、在宅避難を新たに位置づけることで、避難所に避難されている方だけでなく、自宅にいる方も避難者としてフォローすることが必要となり、市区町村の負担が増えることが懸念されますが、この点について考えを伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 東京都地域防災計画には、区市町村が避難所の運営等や、在宅避難者に対しても生活環境の整備に必要な措置を講じるよう努めることとしております。
 都は、東京都避難者生活支援指針を策定し、避難所避難、在宅避難、被災地外避難、避難者がどのような場所で避難生活を送ったとしても、適切な支援を受けることができるよう、区市町村と連携して取り組んでいくこととしてございます。

○増山委員 住民に一番近い市区町村では、国や東京都から下りてきた計画を、それぞれの地域の実情に応じた現場に落とし込み、住民に直接説明するという一番大変な役割を担っております。
 机上の空論、理想論とならないよう、目的を達成するために必要な施策や補助金をしっかりと提示し、各自治体をフォローしていただくようお願いいたします。
 続いて、具体的なことを伺いますが、在宅避難されている方を誰がどのように把握するのか、お伺いいたします。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では、発災時には、防災担当部署、保健師や福祉事業者など、多様な主体がそれぞれの職務の観点から避難者情報を収集し、支援活動を行うこととしております。
 また、相談窓口や避難所受付、アプリなど、避難者自らが情報提供する方法や提供すべき情報について整理し、訓練等を通じて住民に周知することを示しております。
 居どころ等を把握できない避難者がいる場合を想定して、自主防災組織等と平時から連絡体制を構築することなどについても示してございます。
 なお、都は、発災直後の安否確認から避難生活支援、生活再建支援フェーズまで一貫した情報管理を行うシステムの構築を進めており、被災者支援の円滑化を図ることとしてございます。

○増山委員 市区町村の職員の数は限られており、有事の際、避難所の運営だけでも目いっぱいになることが容易に想定されます。今の状況で在宅避難者を把握することは、正直申し上げて厳しいと思います。
 都は現在、新たなシステムを構築しているということですから、新たなシステムを提示した上で、このシステムを利用して在宅避難者を把握するよう、自治体に周知すべきだと思います。
 まだ、実装までは時間がかかるということだと思いますので、実装のめども併せて、自治体に周知するようお願いいたします。
 と申しますのも、例えばデジ局で制作した保育園の申込みを行うシステム開発など、都がシステムを開発する場合は早くその状況を自治体に周知しないと、意欲的に取り組む自治体は、その自治体独自でシステムを開発してしまい、東京都の共通システムとは違うものを使うことになってしまい、後から考えると、近隣自治体と違うシステムの実装で住民にとっては結果的に不便になってしまいかねません。
 今回の災害時の情報管理システムは、都の開発を待って全ての自治体で採用するよう、周知の徹底をお願いいたします。
 続いて、在宅避難されている方への情報提供をどうする計画か伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では、在宅避難者への情報提供につきましては、避難所と同様の情報を提供できるよう、支援拠点における掲示板の活用のほか、チラシの配布や回覧、SNS等のデジタル機器を利用した情報提供など、多様な手法で情報発信を行うこととしております。
 避難者が必要とする情報は災害発生からの時間の経過に伴い刻々と変化していくことから、避難者の必要性に即した情報を的確に提供するよう努めることとしてございます。

○増山委員 情報提供につきましても、情報管理システムが構築されるまでは、旧来型の掲示板やチラシの配布が活用されることが分かりました。
 この点につきましては、システムが構築された後も、通信環境次第では、旧来型の連絡手段が結局は役に立つことも考えられますので、自治体と協力して進めていただくようお願いいたします。
 続きまして、東京は半数以上が一人暮らしです。また、高齢化も進んでいる中、被災後の自宅が安心かどうか、誰がどのように判断するのか、その判断手法はどのように伝達するのか予定を伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では、建物等の安全性に関する緊急的な判断として、発災後速やかに住民自らが自宅等の安全性について確認でき、平時からの備えにより、各住戸内の安全性を確保されていることを目標としております。
 都及び区市町村等が一体となって進めるべき主な取組として、発災直後に緊急的に建物等の安全性を判断する際に、建物等の傾斜、柱等の大きなひび割れなど、確認すべき事項等について住民に周知するものとしております。
 この安全確認方法は、あくまでも発災直後の緊急的なものであり、防災行政関係者、建築士などの専門家等から危険である旨の指摘を受けた場合には、別の場所に避難することとしてございます。

○増山委員 国土交通省では、木造住宅の安全性チェックリストを作成しております。このように具体的なチェックリストがあることを住民に周知していかないと、建築知識のない方が自分自身でチェックすることは困難だと思います。
 特に木造の住宅の方が倒壊の危険度も高いことから、チェックリストを活用するよう、自治体への周知を願います。
 また、木造以外の鉄筋づくりやマンションのチェックリストも作成し、順次自治体にお知らせする必要があると思いますので、これからのバージョンアップを期待しております。
 最後に、指針におきましては、マンションの場合は、東京とどまるマンションに登録し、備蓄を進めると記載がございますが、都営住宅は、とどまるマンションの補助の対象外となっております。
 都営住宅や民間のマンションを含め、集合住宅に対して在宅避難を進めるための補助制度を充実していくべきと考えますが、見解を伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 耐震性の高い住宅が多い東京においては、在宅避難は選択肢の一つとして有効と考えられております。
 都は今年度から、在宅避難ができる環境整備を促進する区市町村を支援するため、在宅避難者向けの携帯トイレの備蓄に要する経費の一部を補助しております。
 来年度から、区市町村が指針を踏まえた取組を進められるよう、これまでの携帯トイレに加え、家庭用の家具転倒等防止器具、住民が共同で使用する防災備蓄倉庫、非常用発電機やポータブル電源などを新たに補助することとしてございます。

○増山委員 指針に加えまして、新たな補助メニューが追加されることが分かりました。多くの地域で活用され、防災力が向上することを願っております。
 今回の指針が出されたことで、市区町村で現場への落とし込みを行いますが、担当者と東京都、しっかりと連携をして取り組んでいただくようお願い申し上げまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。

○笹岡委員 立憲ミネ無の笹岡ゆうこです。質問をさせていただきます。
 今の増山副委員長と少しかぶるんですけれども、避難所の環境改善等について伺いたいと思います。
 東京都は昨年度、避難所運営指針を策定し、目指すべき避難所の姿を示し、様々な取組を実施することとしています。
 避難所の設置主体は市区町村であり、都は市区町村と連携しながら避難所改革を進めていく必要があります。
 そこで、避難所環境の改善について、市区町村に対し都としてどのような支援を行っていくのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 都はこれまで、区市町村の取組を後押しするため、簡易ベッド、屋内型仕切りやテント、災害用トイレや温水シャワー、ペット受入れに必要となる資機材の購入や、Wi-Fi整備に要する経費に対して補助をしてございます。来年度からは、ポータブル電源や非常用発電機等を補助対象品目に追加いたします。
 また、避難所の運営に関わる住民が各避難所の実情を踏まえた運営ノウハウ等を習得することを目的としたセミナーなどを実施してございます。

○笹岡委員 ありがとうございます。避難所環境の整備については、市区町村への支援が行われていることが分かりました。
 私の地元武蔵野市においては、東京都避難所運営指針において避難所の環境整備方針が示されたために、それに倣って、スフィア基準で推奨されている簡易ベッド及び女性の視点に立ったおりものシートを新規導入するとしています。
 一方で、避難所の環境整備については、スフィア基準を満たす上で付随的な課題もございます。
 例えば武蔵野市においては、避難者の占有面積は、現行では二人で三・三平米ですが、スフィア基準だと一人で三・五平米ですので、避難所の環境整備だけではなく、在宅避難の環境を整えていくことや一層の啓発が必要です。
 都は先月、避難所生活支援指針の素案を公表し、東京においては在宅避難も有効な選択肢としています。
 こちらを読ませていただきましたが、かなり細かいところまで丁寧にご作成いただいていると感じました。実現するには様々な課題の解決が必要そうですが、方向性としては大変理解いたしますし、今後の啓発もとても意味があると思っています。
 一方で、障害者や高齢者などの要配慮者やペットを飼育している方など、様々な事情を抱えた方も在宅避難になる可能性があります。
 答弁がかぶるかもしれませんが、質問させていただきます。在宅避難者が孤立しないように、市区町村において在宅避難者の情報を把握することが重要であると考えますが、都はどのように支援していくのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では、相談窓口や避難所受付、アプリなど、避難者自らが情報提供する方法や提供すべき情報について整理し、訓練等を通じて住民に周知することを示しております。
 また、居どころ等を把握できない避難者がいる場合を想定して、自主防災組織等と平時から連絡体制を構築することなどについても示しております。
 都は、発災直後の安否確認から避難生活支援、生活再建支援フェーズまで一貫した情報管理を行うシステムの構築を進めており、被災者支援の円滑化を図ることとしてございます。

○笹岡委員 ありがとうございます。都は発災直後の安否確認から避難所生活支援、生活再建支援フェーズまで一貫した情報管理を行うシステムの構築を進めているとのことです。大変大きなシステム構築となると思いますが、期待をして待ちたいと思います。
 武蔵野市も含む東京都多摩二十六市においては、避難者情報の共有化に向けて、広域で力を合わせた連携を進めていくと聞いています。ぜひそういった動きも応援していただきたいと要望いたします。
 在宅避難者に対しては、ニーズを正確に把握し、在宅避難者が決して孤立することのないように迅速な支援に結びつけることが重要と考えます。そのためには、支援するための拠点を適切に設置することが必要です。支援拠点は、できるだけ避難者に近い場所に設置することが望ましいですが、避難所とは別の場所に設置した場合、一層の担い手不足などが懸念されています。
 そこで、在宅避難を支える仕組みをどのように構築していくのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では、区市町村が地域の特性を踏まえて、避難所避難者数や在宅避難者数を想定し、避難所を支援拠点にするか、避難所以外にも支援拠点を設置するかを検討し、支援体制を整備することとしております。
 支援拠点は避難者数に加え、災害の種別、給水場所の位置や支援拠点間の距離など、在宅避難者の移動可能性等を総合的に考慮して指定し、避難所と同様に住民に周知することとしております。
 また、支援拠点の運営が地域住民で行われるよう、住民リーダー等の育成を促進するとともに、NPO等の多様な主体と連携を図ることとしてございます。

○笹岡委員 都がそれぞれの地域の特性を踏まえて、在宅避難を支えることを進めていこうとしていることが確認できました。
 私の地元武蔵野市においても、家具転倒防止支援や携帯トイレの配布などの取組を進め、市民へ在宅避難の周知に努めています。
 先日、むさしの給食・食育フェスタでは、一見、防災とあまり関係なさそうですが、子育て世代にも届くようにと食と防災をテーマに、在宅避難の考え方や、命を守る、備蓄をする、助け合いをするということを心がけてくださいと広く呼びかけるなど、様々な工夫が行われていました。
 会場では、備蓄品の展示や家庭での備えの紹介が行われて、災害時協定を結んでいるJA東京むさしさんとの協力も得ながら、地域ぐるみで防災意識を高める取組が進められていることを実感いたしました。
 避難者生活支援指針の実現に向けては、自助、公助、共助を高め、災害に強いまちづくりを進めていくことが重要です。
 一方で、共助を担う地域コミュニティでは担い手不足が課題となっており、実効性のある防災の取組を進めていくには、まだまだ様々な課題がございます。それでも住民の命と暮らしを守るため、市区町村はこれからもハード面、ソフト面で努力を重ねてまいります。
 都としても、このような現場の取組をしっかりと支えていただき、都の広域での強い啓発力も大いに発揮して、引き続き様々な支援を行っていただくことをお願いいたします。
 次に、市区町村の人材確保について伺います。
 人材確保は、民間企業も含めて課題となっています。市町村の採用試験において合格を出しても辞退をされ、実際に採用となる採用者数と差が出てしまっているという声があります。
 市役所、区役所など公務職場の人手不足は、住民サービスに直結する大きな問題だと考えます。公務職場といっても都内を見渡せば、特別区と市町村では違いが多くあります。
 そこでまず、特別区と市町村における採用制度の違いについて伺います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 特別区では、地方公務員法第七条第二項によりまして、人事委員会を設置することとされております。特別区人事委員会が職員の競争試験及び選考に関する事務を行うこととされております。
 人事委員会を置かない地方公共団体においては、同法第十七条の二によりまして、職員の採用は競争試験または選考によるものとされており、都内市町村においては、それぞれの団体で行っております。

○笹岡委員 ありがとうございます。ただいまのご答弁で、特別区と市町村では採用制度に違いがあることが分かりました。
 しかしながら、市町村の場合は、特別区のように広域的な人事委員会が設置されているわけではないので、個々の市町村がそれぞれ採用事務を行うこととなり、特別区と比べると人材確保に差が出てしまうのではないかと危惧をしています。
 そこで、市町村が採用力の向上に向けてどのような取組をしているのか伺います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 都内三十九市町村で構成します東京市町村総合事務組合におきまして、職員採用情報サイトを設置し、各市町村の紹介や給与、福利厚生の情報、採用試験の概要などをホームページ等で発信しております。
 また先月、東京たま未来メッセにおきまして、三十九市町村合同の採用説明会を実施し、多くの来場者の参加があり盛況であったと聞いております。

○笹岡委員 ありがとうございます。市町村が単独で採用活動を実施する場合は、認知度を高めることが難しいこともあると思いますが、市町村が合同で説明会を開くなど工夫を図り、有為な人材を確保するための努力をしていることが分かりました。
 一方で、市町村には区部と地域手当の差があるなど処遇面での違いがあり、こうした要因も職員の採用に大きな影響を与えているといった声が聞かれます。
 同じ東京圏に位置をしていても、地域手当について特別区は二〇%、市町村では二〇%以下となっています。より給与水準が高い自治体を選ぶことで、財政的に地域手当はなかなか上げることができない自治体の人員確保が難しくなる、人が来ないと一人当たりの仕事量が増える、残業が増える、このような悪循環を防がなければなりません。
 とりわけ人口減少や行政需要の増加が進む中で、市町村において必要な人材を確保できるかどうかは、住民サービスの維持に関わる重要な課題だと考えています。
 何かしらの手を打たなければならないと考えますが、そこで、市町村における人材確保の課題について、都としてどのような支援や対応を行っていく考えなのか伺います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 国の通知では、適切な行政サービスを提供するために、有為な人材の確保が重要であるという認識の下、中途採用や職員採用試験の多様化を推進することとされておりまして、都は市町村が適切に対応できるよう必要な助言を行っております。
 また、都はヒアリング等の機会を通じまして、市町村の人材確保の実態等を丁寧に把握するとともに、例えば採用に係る年齢制限の引上げや、技術系職員等に対する通年採用の実施など、人材確保に係る好事例を市町村へ展開しております。
 なお、市町村長等の要請に応じまして、都職員を派遣するなどの取組も行っているところでございます。

○笹岡委員 ありがとうございます。都としても、様々市町村に寄り添った対応をしてくれていることが分かりました。市町村が人材確保に対して大変苦慮していることについて、財政的な理由で人材確保が難しくなることがないように、必要な支援も含めて丁寧な対応を引き続きお願いしたいと思います。
 最後に、インターネットの人権侵害について伺います。
 インターネットの普及に伴い、誹謗中傷やヘイトスピーチ、個人攻撃など、インターネット上の人権侵害が社会問題となっています。一度拡散された情報は、改修や訂正が困難であり、個人の名誉やプライバシーが深刻に侵害されるケースも少なくありません。匿名性や発信の容易さから、こうした人権侵害が今後さらに拡大するのではないかと懸念をされているところです。
 法務省、文部科学省の令和七年版人権教育・啓発白書においても、インターネット上の誹謗中傷の社会問題化を背景に、侮辱罪の法定刑が引き上げられたことに触れつつ、一般のインターネット利用者に対し、個人の名誉やプライバシーに関する正しい理解を深めるための啓発活動を進めていく必要が指摘をされています。
 また、令和六年度の都の人権に関する都民の意識調査においても、最も関心のある人権問題として、インターネット上での人権侵害が四二・五%で一位となっており、都民の関心の高さもうかがえます。
 そこで、インターネット上で発生する人権侵害について、都の認識を伺います。

○若林人権部長 都は、取り組むべき人権施策の基本方針を示した東京都人権施策推進指針において、インターネット上の人権侵害を人権課題の一つに位置づけております。

○笹岡委員 ありがとうございます。東京都のホームページにおいても、急速な情報化によりスマートフォンやタブレットの普及によって、誰もがいつでもインターネットに接続できる社会となり、SNSや動画共有サイトの利用が急増している一方、その利便性や匿名性、情報拡散の速さにより、プライバシー侵害や名誉毀損などの人権侵害が深刻化していると指摘をされています。
 具体的には、SNSへの無断投稿、誹謗中傷や差別的書き込み、子供同士のネットいじめ、未成年者の自画撮り被害など、さらにはセクシュアルハラスメントや部落差別、外国人、障害のある方など差別的表現など、様々な問題が発生しているとしています。
 こうした状況を踏まえて、都が実施しているインターネットの人権侵害に関する対策について伺います。

○若林人権部長 都では、東京都人権プラザでの法律相談に加え、若年層がより利用しやすいよう、LINEを活用した専用相談窓口を設置し、被害直後の悩みなど様々な相談を受け、今後の対応について助言しております。
 また、被害を未然に防ぐ観点から、インターネット利用時のルールやマナーに関する啓発動画とホームページへの掲載や、ユーチューブへの広告掲出、区市町村へのリーフレット配布など、広く都民を対象とした普及啓発を実施しています。

○笹岡委員 ただいまのご答弁で、相談体制の整備や普及啓発など、都としてインターネット上の人権侵害への取組を進めていることを理解いたしました。
 SNSなどによる情報発信が日常化する中で、インターネット上の人権侵害は、誰もが被害者にも、場合によっては加害者にもなり得る身近な課題となっています。
 一方で、実際に被害を受けた場合、個人で削除や訂正を求めることは容易ではなく、対応の難しさも大きな課題です。
 こうした状況を踏まえると、社会の変化のスピードに対し、対策が十分に追いついていない面もあるのではないかと感じています。
 都においては、相談支援や普及啓発の取組を着実に進めるとともに、関係機関とも連携をしながら、インターネット上の人権侵害の防止に向けた取組を、一層強化していただきたいと要望しておきます。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○小林委員 よろしくお願いいたします。趣旨が重複している質問も今までございましたので、それに関しては割愛をさせていただきたいと思います。
 初めに、第五期東京都犯罪被害者等支援計画(素案)についてお伺いいたします。
 都では、令和二年に東京都犯罪被害者等支援条例を制定し、令和三年には第四期東京都犯罪被害者等支援計画を策定するなど、関係機関との連携強化や経済的支援の拡充など、様々な取組を進めてきました。
 都議会公明党は、条例制定時より犯罪被害者支援の充実に向け、繰り返し議会の質疑で取り上げ、取り組んでまいりました。
 都内の刑法犯認知件数は近年増加傾向にあり、また、被害者は被害後に心身の状況の変化や人間関係が疎遠になるなど、日常生活に大きな影響を受け、様々な支援を必要としている状況にあります。
 このたびの第五期計画策定に当たって、都議会公明党はさきの代表質問において、一層の経済的支援と相談体制の充実強化を求めたところであります。
 都からは、遺児見舞金の給付、二次的被害の防止等に対応する弁護士費用助成の創設、男性のための性被害相談窓口の開設、また子供の性被害に対応するために小児科医、児童精神科医を配置する、このような具体的な取組の答弁があったところでございますが、先ほどの増山副委員長の質疑の中でも、行政書士による無料相談などに取り組むということも新たにございました。
 被害を受けてしまった後、様々な手続関係に対応しなければならないなど、被害者の方々の心身の負担も大きいと思いますので、この行政書士による無料相談は大変大事かと思います。行政書士会の皆様と連携して、不安を解消する取組をお願いしたいと思います。
 また、犯罪被害に遭われた方々の精神的ケアをはじめとする様々な不安や負担を軽減していくためにも、相談体制の充実強化は不可欠であります。
 都では、平成二十年より公益社団法人被害者支援都民センターと協働して、東京都総合相談窓口を設置するなど相談体制を構築していますが、東京都の各相談窓口の相談実績についてお伺いいたします。

○若林人権部長 東京都総合相談窓口の令和六年度の相談実績は、電話等相談が五千七十三件、面接相談が三百六十六件、精神的ケアが九百五十七件、付添い支援が六百八十九件、延べ七千八十五件でございました。
 また、性犯罪等被害者ワンストップ支援センターの令和六年度の相談実績は、電話等相談が六千三百六十九件、面接相談が百九十五件、精神的ケアが二百三十七件、付添い支援が三百九件、延べ七千百十件でございました。

○小林委員 大変多くの相談が寄せられているとの印象を受けますが、犯罪被害者などが必要な支援を受けるためには、相談窓口や支援内容の周知が重要であると考えます。
 犯罪被害者等支援の情報提供の方策について見解をお伺いいたします。

○若林人権部長 都の相談窓口や支援内容については、SNS広告、デジタルサイネージやホームページで情報発信するほか、リーフレットを作成し、学校、医療機関、自治体の相談窓口や民間支援団体などに提供するとともに、犯罪被害者月間行事など、各種啓発イベント等においても配布し、広く都民に周知しております。
 また、実際に犯罪に遭われた被害者の方には、警察等から東京都総合相談窓口等を案内するとともに、総合相談窓口等が支援制度などの情報を分かりやすくまとめたTokyo被害者支援ノートを配布しております。

○小林委員 このたびの第五期計画は、令和八年度から十二年度までの五か年計画となっております。都内の刑法犯認知件数が増加傾向にある背景を踏まえつつ、犯罪の傾向、被害者のニーズなどを的確に捉え、計画期間内であっても、より被害者に寄り添った支援策の充実を図るなど、着実な推進をお願いしたいと思います。
 次に、災害時における帰宅困難者対策のうち、事業所防災リーダーの取組についてお伺いいたします。
 令和五年の質疑の際にも、事業所防災リーダーについて質問させていただきました。首都東京において大地震が発生した場合には、大きな被害が生じることが想定され、平時から各事業所において防災意識を高めていくことは減災につながる大事な取組であると考えます。
 各事業所における防災の旗振り役となる事業所防災リーダーの拡大は、防災対策の一翼を担い、その存在価値を高めていかねばならないと考えます。
 初めに、事業所防災リーダーの現在の登録者数についてお伺いいたします。

○小平危機管理調整担当部長 事業所防災リーダーは、事業所内での災害対策の旗振り役として、平時には都から直接防災活動に役立つ情報の提供を受け、企業等の災害対応力の向上を図る役割を担っております。
 また、発災時には気象警報、地震情報、台風情報など様々な災害情報や、公共交通機関の運行状況などを都から提供し、一斉帰宅抑制や出勤抑制を呼びかけていただくこととしております。
 登録者数は、令和八年三月十一日現在、六千八百十六社、二万七千四百五十六人でございます。昨年度末に比べ、企業数は九百八十五社、リーダー数は千五百一人増えてございます。

○小林委員 昨年、東京商工会議所が行った、会員企業の災害リスク対策に関するアンケート結果を見ますと、事業所防災リーダーの認知度は、内容を含めて把握しているが一〇・一%、制度があることのみ把握しているが一七・三%、把握していないが七二・七%という状況でありました。こうした結果を見ますと、事業所防災リーダーの役割、意義を含め、認知度を着実に向上させることが重要であると思います。
 また、事業所防災リーダーに登録していない事業者の方々からは、防災対策に取り組みたくてもどうすればよいか分からないという声も聞こえてきます。
 防災対策に意欲のある企業をはじめ、事業所防災リーダーの認知度向上を図り、事業所防災リーダーの拡大を図るべきと考えますが、具体的な取組についてお伺いいたします。

○小平危機管理調整担当部長 都はこれまで、経済団体が実施する企業向けの防災対策セミナーやインターネット広告などを活用し、事業所防災リーダーの普及啓発を行ってまいりました。
 昨年度からは、リーダーの活用に積極的に取り組んでいる企業等の優れた取組を表彰する制度を創設し、都の防災ホームページや民間ビジネス誌等でPRすることにより、事業所防災リーダー制度を広く周知しているところでございます。
 今年度は、防災、減災に関心のある企業等が多数集まる展示会におきまして、都の職員がブース出展している企業に対して、リーフレット等を活用し直接登録の働きかけを行いました。
 こうした優れた取組を広くPRすることによりまして、企業の防災意識を高め、積極的にリーダーの取組を推進するとともに、災害対応力の向上を図ってまいります。

○小林委員 今、答弁にもありました表彰制度の創設ですが、表彰制度は、受賞された企業にとっては、都のホームページや多くの企業や事業者に読まれているビジネス誌において自分たちの取組が紹介され励みにもなるものでありますが、一方、防災対策に取り組みたいと考えている企業の背中を押すことができるのではないかと考えます。
 そこで、表彰企業の認定はどのような観点で行っているのか、お伺いいたします。

○小平危機管理調整担当部長 表彰企業の認定に当たりましては、防災に関する学識経験者や専門家、都職員による審査会を設置し、従業員や利用客の安全確保、災害時の事業継続、地域との連携などを創造性や実効性の観点から審査することとしております。
 今年度は、従業員の安否確認システムの導入と防災対策マニュアルの全面改定、自衛消防隊を結成し、地域における帰宅困難者対策訓練への参加などの取組を評価し、優良企業として五社を認定いたしました。
 こうした優れた取組を認定表彰し、広くPRすることにより事業所防災リーダーの登録を促進するとともに、好事例を多くの企業に参考にしていただくことで災害対応力の向上を図ってまいります。

○小林委員 ありがとうございます。ちなみに、先ほどの東京商工会議所のアンケートの一昨年の結果は、事業所防災リーダーを把握していないとの回答が七二・七%で、昨年とほぼ同じですが、内容を含め把握しているが八・四%、制度があることのみ把握しているが一九・一%であり、昨年の結果と比較しますと、制度の存在のみ知っていた企業が内容も把握するに至ったと読み取れると思います。
 より多くの事業所が事業所防災リーダーの存在を知るための周知を着実に推進し、その役割、意義を理解して、防災リーダーの設置に踏み出せる支援を強力に推し進めていただくよう要望させていただきます。
 最後に、東日本大震災における都の復興支援についてお伺いいたします。
 昨年の事務事業質疑でも被災地支援について質問させていただきましたが、都議会公明党は、東日本大震災の発災直後の五月、当時は二十三名の所属議員がおりましたが、二十三名全員が岩手県、宮城県、福島県に分かれ、何度も被災地を訪問調査して、必要な支援を都に対し訴えてまいりました。私は福島県の担当でございました。
 先週十一日には、東日本大震災発災から十五年の節目を迎えましたが、ハード面など復興が進捗している地域もある一方、福島県では、いまだ住民の帰還困難な地域があるなど、復興は道半ばであります。
 政府も、令和八年度から十二年度までの五年間を第三期復興・創生期間と位置づけ、復興に向けた様々な課題について引き続き総力を挙げて取り組むとしていますが、他方で、歳月の経過による震災記憶の風化も懸念をされております。
 都では、かねてから東日本大震災による被災地の復興支援に関し、様々な取組を続けていますが、東日本大震災の記憶を胸に刻み、我が事として被災地支援への理解を継続するために、風化防止の取組が重要であると考えます。
 東日本大震災における東京都による震災記憶の風化防止の取組について、その実績と今後の対応についてお伺いいたします。

○小川復興支援対策部長被災地支援福島県事務所長兼務 都は、東北三県及び石川県等と、五月に御徒町南口駅前広場、九月に東京駅駅前のKITTE丸の内におきまして、各県の特産品の飲食メニュー販売や県産品の物販を行う復興応援ふるさと市を開催するとともに、職員食堂にて被災県食材を用いた復興応援ランチを提供し、被災地の魅力発信と風評払拭を図りました。
 また、今月には、東北四県と共同で東日本大震災風化防止イベントを開催いたしました。被災県の現状の展示、特産品販売等に加え、東北ゆかりの著名人や語り部が会場で実体験等を伝えるなど、震災記憶の継承を図りました。
 あわせて、都庁舎一階で東日本大震災の被災地の現状や、復興状況等のパネル展示を行いました。震災からの時間経過に伴い、今後、震災記憶の風化防止の取組が一層重要となる中、被災県と密に連携しながら震災への理解を深め、復興支援を呼びかける取組を引き続き進めてまいります。

○小林委員 東日本大震災が発災したとき、私は都議会議員二年目でありましたが、実際に被災地に赴き、被災現場を目の当たりにしたときの衝撃、被災者の方々の筆舌に尽くせぬ悲しみは、今もって忘れることはできません。
 昨年の事務事業質疑のときに、ある識者の言葉を紹介させていただきました。災害に強い社会と災害に弱い社会、その違いは実は人間が平等に扱われているか否か、人間の尊厳が大切にされているか否かによって決まる。人間性豊かな社会は、震災に強い社会なのですとの言葉であります。
 震災に強い社会を築いていくためには、いまだ苦しんでいる人がいる事実を直視し、震災の惨禍を忘れないこと、被災者の方々の悲しみ、苦しみ、痛みを忘れずに寄り添い、支えていくことであると思います。
 震災の記憶が失われていくおそれが大きい中で、震災の記憶や被災地の現状を発信し、都民の関心を高めることは復興を力強く後押しすることになります。
 東日本大震災による被災地の復興を支援するために、今後もこうした取組を着実に継続していただくことを強く要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。
 今日は、三つのテーマで質問をしたいというふうに思います。
 まず初めに、第五期東京都犯罪被害者等支援計画が出されましたけれども、この中で特に性犯罪被害者の支援についてお伺いをしたいというふうに思います。
 都が一月にまとめたこの第五期の犯罪被害者等支援計画の素案の最初に、都内における犯罪の現状として警視庁の犯罪統計資料が掲載されています。
 その資料によると、都内の性犯罪に係る認知件数が年々増加傾向で、二〇二四年は一千三百八十三件、二〇二一年の約一・八倍になっています。その要因についてどのように分析しているか伺います。

○若林人権部長 令和六年版犯罪白書には、不同意性交等及び不同意わいせつの増加は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の五類感染症に移行され、人の移動がより活発化したことに加え、令和五年七月に施行された刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律により、性犯罪の構成要件の一部が変更されたことや、性犯罪の被害申告、相談をしやすい環境の整備を強力に推進してきたこと等の情勢の変化が、その一因と推認される旨の記載がございます。

○斉藤(ま)委員 刑法改正というのは、二〇二三年に不同意わいせつ罪や不同意性交等罪が新たに設けられ、同意のない性行為がより明確に処罰されるようになったことや、性交同意年齢が十六歳まで引き上げられたことが大きな前進となりました。
 これはこれまで沈黙してきた、あるいは沈黙させられてきた、沈黙せざるを得なかったセクハラや性暴力の被害者が声を上げ、共感が広がったMeToo運動やフラワーデモなどの運動が本当に大きな力を発揮して、政治を動かしてきた結果だというふうに思います。
 私たちもこの声に連帯して、刑法改正や痴漢を含めたあらゆる性暴力をなくしていくために取り組んできました。こうした中で被害に遭った方が相談しやすくなったことが、認知件数の増加に表れているというご答弁でした。
 まず、基本的なことから伺いたいんですけれども、この同意のない性的な行為、つまり性犯罪、性暴力は重大な人権侵害の問題だと思いますが、その認識を伺います。

○若林人権部長 性犯罪、性暴力は重大な人権侵害でございます。

○斉藤(ま)委員 性犯罪、性暴力は重大な人権侵害だという認識はとても重要です。
 長年声を上げられなかった被害者の方々が、ようやく相談できるようになってきた中で、重大な人権侵害である性暴力の根絶と被害者への支援を充実させていくことは喫緊の課題です。この視点を忘れずに取組の強化をしていただきたいというふうに思います。
 第五期の計画の素案には、五つの施策の柱の基本的施策に、今回新たに性犯罪等の被害に遭った子供への支援の充実ということが盛り込まれていますが、これはどういう認識に基づくものでしょうか。

○若林人権部長 都はこれまでも、子供・保護者専用性被害相談ホットラインを開設するなど、性被害に遭った子供や保護者が相談しやすい体制を充実させてまいりました。
 第五期支援計画においても、子供の目線に立った相談体制の充実や広報啓発など、実効性のある取組を推進するとともに、関係機関と連携し、子供の犯罪被害者等に対する支援の充実を図ることとしており、基本的施策に位置づけております。

○斉藤(ま)委員 計画に掲載されている警視庁の調査によると、二〇二四年度は十九歳以下の子供に対する不同意性交等だけで年齢ごとに示されておりますけれども、ゼロ歳から十二歳で一千五百九十三件、そして不同意性交等は十三歳から十九歳までで三百五十二件と、全国の数字ですけれども、これほどあるということは、本当に心が痛む状況です。
 こちらも相談しやすい環境ができてきたことで、今までは見えてこなかった被害が認知されるようになってきたということもあるかと思いますが、ぜひ取組を進めていただきたいと思います。
 ご答弁にもありましたが、都は二〇二三年度から、子供・保護者専用性被害相談ホットラインを開設しています。これまでの相談件数の推移について、LINE相談も併せて伺います。また、どのような被害の相談が寄せられているのか伺います。

○若林人権部長 令和五年十月に開始した子供・保護者専用性被害相談ホットラインの相談件数は、令和五年度は二百九十七件、令和六年度は五百九十八件でございます。
 令和六年一月に開始したLINE相談の相談件数は、令和五年度は四十件、令和六年度は二百二十六件でございます。
 なお、被害の内容は多岐にわたっており、一概には申し上げることはできませんが、不同意性交等に関する内容が多い傾向にございます。

○斉藤(ま)委員 どちらも二〇二三年度の年度途中から始まっているということですので、単純な数字の比較はできませんが、二〇二四年度のホットラインへの相談は五百九十八件、LINE相談は二百二十六件ということです。
 しかし、性犯罪の被害の訴えというのは、子供であるほど見えにくくなっていくのではないかと思います。計画の素案の中で、性被害が子供の場合、被害かどうかが分からない等の理由から、半数近くが被害に遭っても誰にも相談しなかった実態があるとしています。
 子供が被害だと認識できないケースが多いのはなぜか、どう考えているか伺います。

○若林人権部長 第五期支援計画では、内閣府の若年層の性暴力被害の実態に関するオンラインアンケート及びヒアリング結果報告書を引用しております。
 報告書では、被害の相談状況について、どこ、誰にも相談しなかったとの回答が四七・三%となっており、その理由としては、恥ずかしくて誰にもいえなかったからとの回答が最も多く、続いて、相談するほどのことではないと思ったから、相談しても無駄だと思ったから、どこ、誰に相談してよいのか分からなかったから、被害かどうか分からなかったから等、様々な回答が挙げられています。
 なお、同報告書の中では、未就学のときに受けた性暴力の被害は、加害者が親やきょうだい、学校や地域活動の関係者など身近な大人からの被害が多く、その背景には、低年齢の子供においては、いわゆるグルーミングという近づいてきてかわいがる手懐け行為から始まり、徐々に性暴力に発展していく加害行為がしばしば行われていることが推測され、子供はそれが被害とは気づかないことが知られている旨の記載がございます。

○斉藤(ま)委員 切実でリアルな実態についてお答えいただいたというふうに思います。
 後半の部分は、今ご答弁あったように、いわゆるグルーミングというもので、近くにいる大人がまさに子供を手懐けて、性加害を行うという深刻な実態があります。
 そして、ほかにも子供の場合は何をされたのかが分からなくて、被害を認識できないということもあると思います。先ほどの声でも示されました。実際は、嫌な思いをしていて深く傷ついていても、それを相談することができないことがあると思います。
 計画の素案では、子供が被害に遭った場合は、日常生活の多くを過ごす学校での対応が重要だとしています。大事なことだと思いますが、被害に遭った場合でなくても、日頃から性暴力は許されないことであり、相談できるということを伝えていくことが必要だと思いますが、いかがですか。

○若林人権部長 都は、性被害の定義や相談窓口、支援内容を掲載したリーフレットを学校を通じて配布するなど、児童生徒及びその保護者等へ周知を行い、必要な支援につなげています。

○斉藤(ま)委員 リーフレットを区市町村教育委員会へ送っているということですけれども、内容は私も拝見させていただきましたけれども、プライベートゾーンのことを分かりやすく、子供にも分かるように説明するものになっています。
 これが全ての児童に届くように実際はデータで送って、子供たちの学校でのタブレット等で見れるようにしているとも伺っています。保護者も一緒に見ることができれば、親から一緒に説明をすることも可能になっていくというふうに思います。
 大事な取組だと思いますけれども、私は今こそ、学校で包括的性教育を教えていくことが必要ではないかというふうに思っています。
 包括的性教育は人権に基づいた性教育であり、ユネスコのガイダンスでは、五歳から八歳の子供に対して基本的な体の知識と個人的な安全について教えることを推奨しています。
 私の地元の足立区では、人権に基づく豊かな包括的性教育の実践を行っている中学校があり、私も何度か授業を拝見させていただいています。一年生では命の誕生と大切さ、二年生では性の多様性、そして三年生では、自分たちの性行動について考えるという内容になっています。
 そこに貫かれているのが人権の視点です。相手を尊重し傷つけないこと、また、自分のことも大切にすること。性暴力は重大な人権侵害であり、やってはならないということを学んでいるんですね。そうした学びがあれば、性暴力をなくし、また被害に遭ったときには必要な支援につながる、そういう力にもなっていくのではないでしょうか。
 教育自体は、所管は教育庁というふうになりますけれども、ぜひ人権の視点としても本当に優れた内容になっておりますので、総務局の人権部の皆さんにもぜひ一度、この包括的性教育の授業の実践を見ていただきたいなというふうに思っています。
 性暴力の被害に遭ったときに欠かせないのが、ワンストップ支援センターでのケアです。計画の素案では、ワンストップ支援センターの体制を強化するとのことですけれども、その具体的な内容について伺います。

○若林人権部長 第五期支援計画では、性犯罪等被害者ワンストップ支援センターにおいて、産婦人科、小児科医等の専門家から、必要に応じて支援員が専門的助言や指導を受けられる体制を整備し、性被害等への支援体制を強化するとともに、支援員の支援能力、専門性の向上のため外部研修の受講を促すなど、性犯罪、性暴力の被害者に適切に対応できる体制の強化を図ることとしております。

○斉藤(ま)委員 支援員が産婦人科等また小児科等の専門家から助言を受ける体制や、外部研修の受講などを行うということです。
 まさに医療関係者と密接に連携ができることが重要だと思いますが、都はこの間、ワンストップ支援センターの提携病院をなくし、協力病院との連携に移行しています。その経過と理由について伺います。

○若林人権部長 都は、ワンストップ支援センターの設立時は、提携病院の敷地内に設置する相談センターを拠点型として運用しておりましたが、被害者の利便性の向上のために、令和五年二月にワンストップ支援センターを移転し、センターを中心とした連携型に移行しています。
 犯罪等の被害者への支援においては、より身近な地域で緊急避妊等の診療を受けられるよう、ワンストップ支援センターは、都内全域にわたる百五十を超える婦人科等の協力医療機関と連携し、状況に応じて夜間対応をするなど、適切に支援を行っております。

○斉藤(ま)委員 以前は提携病院内にあったけれども、今は利便性の向上、アクセスの問題とかだと思いますけれども、今は都内の百五十か所以上の協力医療機関と連携しているということなんですね。
 病院との連携や受入れが進むようにしていくことが大事ですが、しかし、医療機関が通常業務を行いながら被害を受けた方を受け入れていくためには、いろいろな負担もあるんではないかと思います。人的負担あるいは財政的な負担もあるかと思います。そうしたことも検証を行いながら、今後取組の強化を行っていただきたいというふうに思います。
 またその点でも、行政的医療を行う都立病院が果たす役割というのは大きいと思うんですね。私たちは繰り返し求めておりますけれども、都立病院に病院拠点型のワンストップ支援センターも検討していくように重ねて求めておきたいと思います。
 そして、ワンストップ支援センター自体を増設させていくということも重要だと思っています。計画の中に、ワンストップ支援センターの相談件数の推移が掲載されています。先ほどもご答弁があり、多くの相談を受けているということですけれども、五年前に比べて一千件以上、増えているという状況です。
 カウントの仕方がこの間変わっているという状況もありますけれども、そもそも人口の多い東京に一か所しかないというのは不十分だということで、私たちは増設を求めてきました。
 国連は、女性の二十万人に一か所のワンストップ支援センターを設置すべきだというふうにしていますが、この指標でいえば、今の東京都の女性の人口に対して、幾つのワンストップ支援センターが必要ですか。

○若林人権部長 都は、ワンストップ支援センターにおいて、被害時期にかかわらず、都内全域の被害者から二十四時間三百六十五日体制で電話相談を受けております。
 その内容に応じて、対面による相談、病院、警察等への付添い、公認心理師、精神科のカウンセリングによる精神的ケア、協力弁護士による法律相談につなげるなど、関係機関と連携して被害直後から総合的な支援を実施することとしています。必要に応じて、支援員が犯罪被害者の下に伺い、同行支援を行っております。

○斉藤(ま)委員 私は今、国連の指標でいったら幾つのワンストップ支援センターが東京都に必要かというふうに聞いたんですね。そのお答えはないわけですけれども、一つの支援センターで頑張っているんだというお答えでした。
 東京都の女性の人口約七百二十七万人に対して、国連が示している指標では、計算すると三十六か所のセンターが必要だというふうになります。世界的に見れば、本当に取組が不十分だということを分かると思うんですね。
 そして今、全国的にも道府県の中で、複数以上のセンターをつくっているところが増えてきています。北海道や愛知県、千葉県、神奈川県、兵庫県など、複数のワンストップ支援センターを設置しています。最大の人口を抱える東京都でこそ増やしていくことが必要です。
 ワンストップ支援センターの増設や、病院拠点型のセンターの設置を計画の中に位置づけていくということを求めて、次の質問に移ります。
 二つ目のテーマは、防災についてです。
 まず、防災対策に関わって首都直下型地震に関する新たな被害想定について伺います。
 国の中央防災会議が十二年ぶりに首都直下地震の被害想定を見直し、昨年十二月に発表しました。首都圏では建物の耐火性、東京都でも建物の耐震化などを進めてきたということで、その改善があるものの、死者は首都圏で約一万八千人、全壊、焼失建物は約四十万棟に上るとされています。
 しかし都は、この発表を受けて都の見解というのをすぐに発表をして、国の想定についての都の会見、反論を示しております。その下で、都は来年度から独自に新たな被害想定をまとめると表明しましたが、その都の見解に基づく内容になるのか、概要を教えてください。

○田代防災計画担当部長 先般、国が公表した被害想定では、例えば電力被害について事業者等が講じてきた対策が十分に反映されていないなど、実態に即したものとなっておりません。
 都は、電力等のライフラインや在宅避難等の項目について、新たな被害想定を策定いたします。

○斉藤(ま)委員 電力等のライフラインや在宅避難等について、被害想定を策定していくというご答弁でした。
 ちょっと確認をしたいんですけれども、今、国の被害想定では電力被害について事業者等の対策が十分に把握されていないというご答弁でした。
 都は、事業者の対策について把握しているのかどうか、それともこれからこれを調査するということなのか、ちょっと確認させてください。

○田代防災計画担当部長 都は、被害想定を作成するに当たりまして、有識者等から成る地震部会を設置いたしまして、そちらの意見を踏まえまして、被害想定の策定を行っているところでございます。

○斉藤(ま)委員 つまり電力の部分についても、事業者がどういう対策をやっているかについても、東京都はこれから調べるということだというふうに理解をしています。
 今ご答弁にもありましたけれども、新たな被害想定の策定に当たっては、専門家による最新の知見を取り入れていくということが重要だと思っています。どのように策定していくのか、いつ策定される予定か伺います。

○田代防災計画担当部長 新たな被害想定の策定に当たりましては、都は専門家から成る地震部会を設置し、来年度末を目途に策定いたします。

○斉藤(ま)委員 地震部会を設置して、来年度末をめどに策定していくということです。ぜひ最新の知見から、都民の命と財産を守る立場で被害想定を策定するということを求めます。
 我が党は本会議での質問でも取り上げましたけれども、都は四年前に公表した被害想定で、湾岸部の超高層マンションや都心の超高層オフィスビルの建設が、新たなリスクを生んでいることへの警鐘を鳴らしています。
 長周期地震動による建物への影響として、特に中高層階では、背の高い家具類などの転倒が発生する可能性が高いことや、キャスターつきの家具やコピー機など、重たいものが大きく移動して人に衝突することで、死傷者が発生する可能性があるということが記載されています。
 私自身も身近に体験しているんですけれども、東日本大震災のときは、私自身は二階に住んでおりますので、私の部屋で起きたことではないんですけれども、十階建ての自宅マンションの上の階の方の人たちですね、家具が転倒したり、食器棚から食器が飛び出して、破片が飛散してしまうという状況でした。小さな子供を抱えた親御さんたちは、自宅の部屋にはいられなくなって、ロビーに下りてあふれ返っているような状況がありました。
 首都直下型地震のときには、こうした被害がどれくらい起きるのか、高層ビルでの新たなリスクについても都として検証を行っていくべきですが、いかがですか。

○田代防災計画担当部長 都は、令和四年の被害想定の策定に当たり、湾岸部のタワーマンションや超高層のオフィスビルについて起こり得る被害を既に検証しております。

○斉藤(ま)委員 起こり得る被害を既に検証しているというご答弁ですけれども、それは私も今、前段でご紹介した家具が転倒するだとか、大きく揺さぶられる下で家具が人に衝突するとかそういう事態は、既に検証されているということで私もそれは見ているんですね。
 どのくらいの数の高層ビルでそうした被害が起こるのか、死傷者は出るのか、つまり定量的な評価や検証について、最新の知見に基づいて行っていくことが必要ではないかと思いますけれども、この定量評価についてはどうでしょうか。なるべくやっていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○田代防災計画担当部長 被害想定の策定に当たりましては、専門家から成る地震部会を設置し、過去の大規模地震を通じて蓄積した最新の知見を踏まえ、可能な限り定量的に被害を評価し、被害の定量化が困難な事象につきましては、定性的に評価をしております。

○斉藤(ま)委員 今やっていることについては、過去にもご答弁いただいているので分かっているんですけれども、つまり、まだはっきりしていない定量、どれぐらいの被害が起こるのかということについては、今後の想定をやはり入れ込んでいけるように、極力やっていただきたいというふうに思うんですね。
 電力の復旧の遅れやエレベーターの損傷などで、エレベーターが長い期間停止となることでの影響も大きな課題です。エレベーターの停止が長引けば、高層マンションの住民の方々は、備蓄の枯渇や、階段での往復も困難となり、在宅避難の継続が難しくなります。そうした方々が避難所にどれくらい来ることになるのか、想定していくことも必要ではないでしょうか。
 都の分析では、そういう方々が避難所に来ることを想定されているということは、私も分かっているんですが、問題はどれぐらい来るのかということです。避難所に人があふれ、環境が悪化すれば、災害関連死の増加にもつながりかねません。
 都は、高層マンションでの対策が避難所の環境や災害関連死に与える影響について、どのように認識していますか。その点も含めた災害関連死の想定を都として検証していく必要もあると思いますけれども、いかがでしょうか。

○田代防災計画担当部長 現行の被害想定では、タワーマンションにおいてエレベーターが復旧しない状況で家庭内備蓄が枯渇した場合、さらに多くの避難所避難者が発生することなど、起こり得る事象として既に評価を行っております。
 この被害想定に基づき、都は、災害時にマンションで生活を継続できるよう、東京とどまるマンションにおけるエレベーターの早期復旧のための機能の設置促進や、マンション防災における備蓄の促進に向けた普及啓発などの対策を進めております。
 さらに、先般発表した東京都避難者生活支援指針(素案)の中でも、都民が安心して在宅避難を行えるよう、都と区市町村が連携して、住民の理解促進と避難生活に関する支援体制の充実強化に取り組むこととしております。

○斉藤(ま)委員 いろいろやっているということについては分かりますし、そしてその取組自体はとても重要なものだと思っています。
 エレベーターの早期復旧機能の設置促進は、住宅政策本部でやっているとどまるマンションの制度だと伺っていますけれども、こうした取組を早期に進めていくことが必要だと思います。また、総合防災部でやっている備蓄の支援も重要だというふうに思います。
 同時に、こうした事象がどのくらい起こるのかということを想定することで、課題や対策をより明確にできるのではないでしょうか。
 都は、どんなことが起こり得るのか先ほど来、ご答弁でありますけれども、定性的な評価は行っていますが、どのくらいそうした事象が起こるのか、定量的な評価はまだできていません。特に高層マンション、超高層ビルが林立する東京都にとっては、そこでどれぐらいの被害が出るのかを検証するということは、喫緊の課題だと思います。
 例えば高さ六十メートル以上、二十階以上のいわゆるタワーマンションは、都内では昨年一月の時点で四百九十七棟あることが民間の調べでも分かっています。高さ三十一メートル以上、十階建て以上の高層マンションは、もっとあるということだと思います。そうしたことから、新たな被害想定には高層ビルでの影響をできるだけ定量的に想定することを重ねて求めます。
 次に、避難者生活支援指針について伺います。
 私たちは、避難者の命と健康を守るため、スフィア基準に基づく避難所の環境整備をしていくことが必要だと繰り返し求めてきました。
 都は、昨年の三月に指針を策定し、スフィア基準に準拠した居住スペースやトイレの数、また入浴の機会などを目指すとしていて、重要な視点だと思います。
 これらについて区市町村と連携して進めるとのことですが、都として行っている支援について、来年度予算に盛り込まれているものも含めて改めて伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 都はこれまで、区市町村の取組を後押しするため、簡易ベッド、屋内型仕切りやテント、災害用トイレや温水シャワー、ペットの受入れに必要となる資機材の購入や、Wi-Fi整備に要する経費に対して補助しております。
 来年度からは、ポータブル電源や非常用発電機等を補助対象品目に追加いたします。
 また、避難所の運営に関わる住民等が、各避難所の実情を踏まえた運営ノウハウなどを習得することを目的としたセミナー等を実施してございます。

○斉藤(ま)委員 昨年からいろいろな支援が始まっていまして、その内容をお答えいただきましたが、来年度からは、それに加えて、ポータブル電源等を補助対象にもするということです。
 そうした避難所の環境整備は、区市町村でどれぐらい取組が進んでいるのか、どのように連携しているのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 各区市町村がそれぞれの地域の実情を踏まえ、都の補助制度を活用するなどし、避難所の環境整備を進めるものと認識してございます。

○斉藤(ま)委員 各区市町村がそれぞれの地域の実情を踏まえてやっているということですが、まだこの制度の活用ができていない自治体もあるというふうに伺っています。
 補助は今年度から始まっているということですが、自治体間格差にならないように、区市町村の声もよく聞きながら、補助率の引上げ等も検討しながら進めていただきたいというふうに思います。
 来年度予算案には、家具類転倒防止の補助が新設されました。家具の転倒の防止は、戸建ての家屋ももちろんですけれども、先ほど申し上げたように、長周期振動の影響の大きい高層マンションの住戸にとっても重要な対策だと思います。
 高層マンションでの影響については、先ほども述べましたけれども、高層階で家具の転倒により負傷するということが都でも認識されています。そして、エレベーターが止まっていれば、救助も遅れるということもいわれています。
 マンション住民にも届く周知の工夫が必要だと思いますが、どのように周知していくのか伺います。

○佐藤防災対策担当部長 都はこれまでも、ハンドブックの配布やホームページ、SNSによる周知、デジタルサイネージを活用した普及啓発動画の発信に加えまして、マンション管理組合等に対するセミナー等を通じて、家具、家電の転倒防止対策のポイントなどを都民に分かりやすく伝えております。
 また、東京消防庁の防災訓練やイベント等において、具体的な取付方法について周知するとともに、VR防災体験車でのリアルな災害体験により、家具類転倒等防止対策をはじめとした都民の防災意識の向上を図っております。

○斉藤(ま)委員 いろいろ取組をされているということですけれども、この制度も直接的には区市町村を通じて補助を行うものになっています。個別に届くリーフレット等は各自治体で作成されるものかと思いますけれども、連携をしながら高層マンションへの啓発とともに進めていただくことを求めます。
 マンションなどの共同住宅のトイレについて、発災直後は使用可能であることを確認できるまでは使用できないというふうにいわれております。使用可能かどうかを確認する必要がありますけれども、指針の素案には、専門家や専門業者等の協力を得て、排水設備の点検箇所の調査が必要というふうに記載されています。
 マンション住民に対して、事前にこうした点検の訓練を計画的に行っていくということが必要だと思いますが、見解を伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では進めるべき主な取組として、給排水設備等について、発災後、使用開始するまでの間に安全を確認する方法について住民に周知し、点検マニュアル等の作成を促しております。
 また、安全確認に関する精度等を高めるよう、日常的に点検を行う管理会社等と連携して訓練などを定期的に実施することとしてございます。

○斉藤(ま)委員 私もこの指針に掲載されている点検のマニュアルを拝見しましたけれども、とても専門的な内容で、書面で見るだけではなかなか分かりにくいものだと思います。それこそ専門家の下で一緒に現場を見ながら、点検方法を確認していくということが欠かせないと思います。
 今、取組について様々ご答弁いただきましたけれども、ぜひ出前講座などを広く計画的に行えるように取組の強化を求めたいと思います。
 来年度予算案には、階段を上れる物資の運搬機器が補助に盛り込まれましたが、これについては、どういう場所で使われることを想定しているのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 来年度、物資運搬補助器具を補助対象とすることとしてございまして、マンションや避難所などにおいて、物資を運搬するために使うことを想定してございます。

○斉藤(ま)委員 マンションや避難所で使うことを想定しているというものですね。大事な取組だというふうに思いますが、一方で、階段を上れる運搬機でも高層マンションで使えるかといえば、やはりそれは限界があります。十階建て以上となれば上り下りだけでも大変で、物資を運ぶことも困難になります。
 度々ですけれども、高層マンション、タワーマンションでのリスクについて述べてきました。長周期振動の影響でタワマンは上空でむちのように振り回される。また、エレベーターが停止すれば、住み慣れた高層階が一瞬にして脱出不可能なおりに変わる。こういうことを専門家も指摘をしています。
 都の現在の被害想定は、先ほどの話になりますけれども、その深刻な実態が定性評価で分かっているという状況です。しかし、どれくらいの規模でそうしたことが起こるのか、定量的な想定はまだ行われていない状況です。
 こうしたことを考えると、タワーマンションをつくり続けるまちづくりの在り方ということを野放図にしていていいのかということも、防災の観点から問われてくるのではないかと思います。そのことを指摘して、次の質問に移ります。
 最後のテーマ、地下シェルターの整備について伺います。
 来年度予算案には、都営地下鉄麻布十番駅に弾道ミサイル用シェルターを整備するための予算が組まれていますが、予算額と内容について伺います。

○永田国民保護担当部長 都営地下鉄麻布十番駅に併設する防災倉庫の整備費として、令和八年度から令和九年度分の債務負担行為として、四十二億一千七百十七万円を計上しており、必要な設備などの工事を予定しております。

○斉藤(ま)委員 今、防災倉庫の整備としてというご答弁でした。これは地下シェルターの整備ということで間違いありませんか。
 また、その予算、四十二億一千七百十七万円ということでしたけれども、これが地下シェルターの整備の費用だということでいいか、もっと内訳があったら教えていただきたいですが、いかがでしょうか。

○永田国民保護担当部長 都営地下鉄麻布十番駅に併設します防災倉庫の整備費として、四十二億一千七百十七万円を計上しております。

○斉藤(ま)委員 防災倉庫の整備ということなんですね。いやしかし、私、地下シェルターということで質問を受けてもらっているので、地下シェルターということで説明もされていますので、答弁上そういうものを隠すような答弁になっているというのは、ちょっといかがなものかなと思います。地下シェルターということでよろしいですか。

○永田国民保護担当部長 都営地下鉄麻布十番駅に併設します防災倉庫の整備費として、より安全に避難できる施設の整備費として計上しております。

○斉藤(ま)委員 より安全に避難できる施設、地下シェルターという言葉は使わないようなんですけれども、ちょっと不思議ですね。東京都のホームページにも書いてあるので、ここで隠すようなことではないと思いますけれども、その地下シェルターの一つの費用として四十二億円という巨額の予算がかかるということですね。
 都は、既にミサイル攻撃等の爆風などから直接の被害を軽減するための緊急一時避難施設として、既存のコンクリート造りなどの堅牢な建物や地下施設を緊急一時避難施設として指定していますけれども、今回整備される地下シェルターは、ほかの地下や建物と違って、どのような機能や能力があるのか伺います。

○永田国民保護担当部長 弾道ミサイル攻撃から都民の生命と財産を守るため、より安全に避難できる施設の整備を行うこととしております。

○斉藤(ま)委員 より安全に避難できるということなんですけれども、具体的にどのような機能や能力があるのかというのは、ご答弁できますでしょうか。

○永田国民保護担当部長 換気設備や非常用発電機などを整備する予定であります。

○斉藤(ま)委員 非常用発電などを設置すると。それはそうだろうなと思いますが、とにかく普通の一般的な緊急一時避難施設より安全に避難できるということですね。機能についてはお答えできない、秘密だろうということですが、広さについては一千四百平米と伺っていますが、最大で何人が入れるのでしょうか。全ての都民の命が守れるように、約一千四百万人分の同様の機能を持つシェルターをつくることは可能でしょうか伺います。

○永田国民保護担当部長 麻布十番駅地下倉庫の整備は、モデル事業として実施しているものでございまして、今後事業が進む中で詳細な内容が決まってまいります。

○斉藤(ま)委員 何人入れるのかもまだ未定ということですね。今後何をつくるのかということも事業を進める中で決めていくということですけれども、先ほどのご答弁のとおり、一つのシェルターをつくるだけで四十二億円という巨額の予算がかかるということですね。
 確認なんですけれども、都はミサイルが東京都に打ち込まれることを前提として、シェルターを整備するんでしょうか。

○永田国民保護担当部長 都は、都民の生命を守るため国や区市町村と連携し、緊急一時避難施設の指定を推進するとともに、より安全な避難施設の整備を進めております。

○斉藤(ま)委員 都民の生命を守るためといいますが、今回の地下シェルターのような、より安全な避難施設というのは、約一千四百万人の都民全員のためにつくるというふうには考えられていないわけですね。
 より安全な避難施設は一部であって、その他多くは堅牢な建物といって既存の建物になっていますから、現実的に考えても莫大な予算がかかることからも、これは本当に全員分つくるということは非現実的なことですね。
 もう一つ伺いたいんですけれども、この麻布十番駅といえば米軍の赤坂プレスセンターがすぐ近くにあります。この地下シェルターは米軍が使うことも想定されていますか。いかがでしょうか。

○永田国民保護担当部長 都は、都民の生命を守るため国や区市町村と連携しまして、より安全な避難設備の整備を進めてまいります。

○斉藤(ま)委員 都民の命を守るためであるということですから、米軍が使うということは想定していないというふうに私は受け止めます。
 小池都知事は、昨年九月二十五日に日本核シェルター協会フォーラムに出席して、この協会から要望を受けています。そのこと自体は都のホームページにも掲載されています。
 この日本核シェルター協会がどういう活動をしている協会なのかというと、協会のホームページに書いてありますけれども、当協会は日本国内における一定の水準を満たした核シェルターの普及を最大の目的として活動していますと書かれています。
 そして、理事長の挨拶にはこう書かれています。これまで日本は世界で唯一の核攻撃による被爆国であるにもかかわらず、核攻撃はないものとされてきました。しかし、現在日本は多くの核保有国に囲まれています。しかも、どの国も強権国家であり、自国の戦力を誇示しています。そういった現状がありながらも、いまだ核シェルターの普及が整っていない状況には、嘆くばかりですということなんです。
 核攻撃はないものとされてきた状況から、核シェルターが普及されていないことを嘆いています。いい換えれば核攻撃があることを前提として、核シェルターを整備するべきだということですね。
 さらに同協会では、最も強固な造りである核シェルターであれば、通常兵器の被害を防ぐこともできるとして、この核シェルターの普及を目指しているんですね。
 先ほどもいいましたが、知事は昨年九月二十五日に同協会のフォーラムに出席をして、協会から要望を受けています。日本核シェルター協会から小池都知事に提出された、シェルター普及に関する提言書の要望内容はどういうものだったか、内容について伺います。

○永田国民保護担当部長 公表は確認されておらず、第三者から提供された資料でございますので、この場での回答は差し控えます。

○斉藤(ま)委員 知事に提出された提言書というのは、確かになぜか公開されていないんです。しかし、普通の通常の団体でしたら毎年予算要望ありますね。そういう団体からの要望というのは大体公開されていますよね。当然ですね。
 回答を差し控えるというご答弁でしたが、知事に出された要望書が公にできないとはどういうことでしょうか。公にできないような要望内容なんでしょうか。都民に隠して事業を進めるというのは許されないと思うんですね。
 先ほどは、これから整備を行う地下シェルターについて、どのような機能があるかのお答えはありませんでしたが、同協会は推奨している核シェルターについて、爆風、熱線、初期放射線、残留放射線、電磁パルスという核攻撃の影響を防ぐものとして、これを公表していますね。最も強固なつくりである核シェルターであれば、通常兵器の被害も防ぐことができると。つまり、そうした核シェルターが整備されることもあり得るということだと思うんですね。
 しかし、実際にはどういうものがつくられるのかということさえ、今、要望内容も分からない状況ですから、都民に秘密にされて、巨額の予算が使われていくということだと思います。これは許されないと思うんです。
 軍事のことは何でも秘密にされて、他国からの脅威をあおりながら税金が湯水のように使われていく。そうしてもうけを上げていく軍需産業が力を持っていったということも、かつての日本がたどってきた破滅への道です。
 今、現実に日本の政治がやらなければならないのは、台湾有事発言や核兵器、ミサイルの脅威を自らあおって、危機をつくり出していくようなことではありません。過去の歴史に学んで、法に基づく支配と対話による外交の力こそ強化していくべきです。
 弾道ミサイルや核攻撃を受けることを前提として、都民全員の命が守れるものではないシェルターに力を注ぐよりも、都として平和外交の先頭に立つ取組こそ強化をして、戦争させない国際社会をつくること、平和な都市をつくること、それが政治と行政の役割だということを訴えて質問を終わります。

○福島委員長 議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二十六分休憩

   午後三時四十五分再議

○福島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○坂本委員 国民民主党、坂本まさしでございます。どうぞよろしくお願いします。
 避難行動に関する理解促進について、それなりに答弁が重複したことを踏まえまして、冒頭の質問はちょっと割愛します。
 ただ、富士山の噴火の話も高層マンションの閉じ込めも、私がお話ししようとしたミサイル攻撃に関しても、大体その対策に関しては、サイネージとかSNSに関する発信ですとか、リーフレットや動画、ユーチューブ、そういったものを展開していく予定であるというご答弁だったかなというふうに思っておりまして、なので、私の見解というかを少しお話しさせていただきます。
 国際情勢が緊迫する中、ミサイル攻撃などから都民の生活、命を守る国民保護の取組は重要だというふうに思います。
 一方で、国民保護の分野はどうしても自分にはあまり関係ないんじゃないかとか、現実味がないと受け止められがちなテーマでもあったりします。だからこそ単なる情報発信にとどまることなく、いざというときにどう行動するべきかですとか、なぜその行動が必要なのかと、そういったことを自分事として理解できる形で伝えていくということが、そのような工夫が大事なんじゃないかと思うわけであります。
 特に若い世代の方々への理解促進という観点では、学校教育との連携ですとかデジタルメディアを活用した分かりやすいコンテンツづくりなど、伝え方の工夫によって理解度は大きく変わる可能性があるわけであります。
 ぜひ今後の取組においては、単に情報を届けるということだけではなくて、都民の皆さんが理解をして行動できる、そういった状態をつくっていただくという視点を持って、避難行動の理解促進に取り組んでいただくことを要望しておきたいと思います。
 次に、唯一の質問になりましたが、少し視点を変えて、都政を支える基盤そのものについて伺ってまいりたいと思います。
 今申し上げた防災対応などをはじめ、行政に求められる役割というものは年々高度化、複雑化しています。災害対応や国民の保護、デジタル化への対応、さらには福祉、子育て支援など都民サービスの分野は広がり続けております。それらを支えるのは、いうまでもなく、都庁の職員の皆さんの力なんだと思います。
 近頃、DXの推進などによって業務効率化を進めていくことは非常に重要でありますが、同時に都民に向き合う行政として、必要な人員をどのように確保していくのか、職員の皆さんが本来注力すべき業務に力を発揮できる体制になっているのか、こういった観点も非常に重要になってきているというふうに感じます。
 そこで、東京都における職員定数の考え方や今後の方向性について伺っていきたい。
 昨日、総務委員会でデジタルサービス局への質疑がありましたが、私がいろいろお話しさせていただいた中で、デジタル技術を活用した業務効率化により、職員の皆さんが政策立案や高度な判断を要する業務、さらには都民に対する対応など、都民サービスに関する業務に注力していくというふうな考え方が、デジタルサービス局の方からも示されました。
 私はこの点、非常に極めて重要だと考えておりまして、このデジタル化の目的というものは単なる効率化ではなくて、煩雑で機械的な業務はデジタルやAIに任せて、人は人にしかできない仕事に力を注ぐという行政の在り方を実現していくことにあるんじゃないかと思います。
 誰一人取り残されない東京の実現のためには、DXを推進していくことによって、職員の皆さんが都民一人一人に丁寧に向き合える時間をしっかりと生み出して、将来にわたって都民サービスの向上を図っていくことも極めて重要であります。
 都では、デジタルサービス局が中心となって生成AIの共通基盤の整備を進めるとともに、AIの利活用ガイドラインを策定するなど、DXを推進しているところでありますが、職員定数に関しても、DXによる効率化も踏まえた配置を検討していくべきではないかと思うわけであります。
 このDXの推進は、職員の皆さんの力をどこに振り向けていくのかという行政の在り方そのものにも関わるテーマなんだと思います。
 そこで、デジタル技術の活用によって業務の効率化を図りながら、人の判断や思いやりが求められる業務など、都として重要な業務にマンパワーシフトを進めていくということが非常に重要だと思うんですけれども、それに関しての見解を伺わせてください。

○金久保人事部長 社会全体で労働人口の減少が見込まれる中におきまして、将来にわたり都政全体のクオリティ・オブ・サービスを確保、向上しながら都政課題に取り組んでいくためには、効率的かつ生産性の高い持続可能な執行体制の構築を進めていくことが必要でございます。
 こうした認識の下、業務プロセスの最適化や、あらゆる側面でのAIの利活用の徹底等によりまして、それぞれの職場における業務の抜本的な見直しや効率化を促進しております。
 あわせて、各局の事業動向や個々の職務内容、業務量などを踏まえた上で、現場も含めた重要な業務へのマンパワーシフトなどを各局と連携して進めております。
 引き続き、効率的かつ生産性の高い持続可能な執行体制の構築に向けた取組を進めてまいります。

○坂本委員 ありがとうございます。業務プロセスの見直しとかAIの利活用を進めながら業務の効率化を図っていただいて、人の判断や思いやりが求められるような重要な業務へ、マンパワーシフトを進めていくというお話でありました。非常にありがとうございます。
 行政を取り巻く環境というものは年々変化していて、都政課題もますます多様化しています。そうした中で、デジタルトランスフォーメーション、DXを進める目的は、単に業務量を減らすことだけではなくて、職員が都民に向き合う時間を生み出すことにあるというふうに私は考えています。
 煩わしい仕事はデジタルに任せて、人のぬくもりや思いやりが必要なところに、人の手でしっかりと支援を届けていく。こうした行政の姿を目指していくことが重要なんじゃないでしょうか。
 例えば、誰にも相談できずに困っている方や、行政制度自体の情報がちゃんと届いていない方々、支援を必要としているにもかかわらず声を上げられない方、こうした方々に対して行政が丁寧に向き合える体制をつくることは極めて重要であります。
 その意味でもDXで生まれたリソースを、都民対応や支援調整など人の力が必要とされる分野へ、しっかり振り向けていくことをぜひ進めていただきたいと思います。都民サービスの質を高めていくという観点から、今後も効率的かつ持続可能な執行体制の構築に取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○望月委員 参政党の望月まさのりです。本日はよろしくお願いいたします。
 本年一月、私たちの会派は、八丈島、三宅島、大島に視察に行かせていただきました。
 まず確認しておきたいのは、八丈島に過去設置されていた風力発電機、山の上と道端というふうに二か所あったんですけれども、二か所ともドイツ社製の設備が導入されておりましたが、結果として山の上において二度、民家付近で一度、計三度の廃止に至りました。
 これは風向きであったり風の強さがかなり大きく要因としてあったそうですが、伊豆諸島という日本有数の厳しい自然状況下で海外製の設備を導入し、その維持管理に課題が残ったことは重く受け止めるべきであるというふうに考えます。
 また、八丈島の海岸沿いを視察した際に、先日の台風被害で防波堤が約六メートル、私も目の前で見させていただきましたけれども、人の手を伸ばして三人から四人分ぐらいも風と波でずれたところを見させていただきました。
 また、それだけではなくて、その防波堤の近くの陸地を形成しているブロックが一つ、陸地を越えて対岸の海辺まで風と波で運ばれるというようなお話も聞かせていただきました。
 こういったことも踏まえて、現在進められようとしている洋上風力発電事業についても、島の漁協の方々や、また広く島民の方々からも不安や諦めの声を多くいただきました。
 その中で進められている洋上風力発電については、慎重であるべきというのは従前から申し上げておりますとおりでございます。こうしたあくまで再エネを前提としたエネルギー政策というものは、海外においても慎重な運用がなされていることから、国際情勢の観点でも重要な課題であることは一つあります。
 特にアメリカでは、前政権における脱炭素政策の推進に伴い、風力、太陽光発電を中心とした再エネ依存が高まる一方で、地域の送電網の脆弱性が露呈されております。気象災害や送電設備の不備が重なり、数十万世帯が電力を失う事態が生じておりました。これにより、再エネ事業が人の命や生活の安全保障と直結するリスクを抱えていることが示されております。
 こうした海外事例は、日本の島しょ部における再エネ導入に関しても重要な示唆を与えているというふうに考えます。八丈島のように、大規模台風等の自然災害が生じる地域では、電源の安定確保が人命に直結します。
 特に台風や高潮などによって電力供給が途絶する場合、避難所運営に支障が出る可能性が大いにあります。
 そこで、今回の八丈島の台風など自然災害の際に、電力などのライフラインが途絶する可能性があることから、さらに離島においては、復旧などに時間を要すことが分かっております。
 島民にとってエネルギーは生命線であります。今回の八丈島の台風被害を踏まえ、島民の避難所における電力確保について、防災を所管する総務局における見解を伺います。

○田代防災計画担当部長 東京都地域防災計画では、区市町村は、避難所等の機能を維持するため、非常用電源の導入等、必要な電力確保策を図ることとしております。
 八丈町については、避難所に指定されている八丈高校、おじゃれホールなどに非常用発電機を配備しております。
 本年度から都は、避難所環境整備に取り組む区市町村の支援を開始しており、カムチャツカ半島付近の地震による津波や台風第二十二、二十三号による被害を踏まえて、来年度から新たに非常用発電機を支援の対象としたところでございます。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。離島や沿岸部では、自然災害に伴うライフラインの途絶が命の危機に直結します。国内でも過去の台風や豪雨により避難所が停電した例が散見されており、再エネ偏重の政策が、かえって安全性を損なう危険性が指摘されております。
 島しょ部の防災、減災を考慮した設備選定や電源バックアップの確保は、明らかに脱炭素よりも最重要となることはいうまでもありません。
 さらに、海外事例を踏まえると、アメリカや欧州では、再エネ偏重に伴う電力不安定性への対応として、蓄電池の大規模導入や化石燃料による非常用電源の維持を組み合わせるなど、慎重な運用が行われております。
 我が国でも八丈島のような自然災害のリスクのある地域等においては、国内での安全性を最優先にした政策判断が必要ではないでしょうか。
 我が会派としては、従前から申し上げておりますとおり、再エネの政策よりも島民の安全、避難所の運営、災害時の電力確保という現実的課題を優先し、各局において、総務局において脱炭素政策の是非や運用方法について徹底的な議論を行うことを強く要望させていただきます。
 短くなりましたが、以上申し上げまして、私の質疑といたします。ご清聴ありがとうございました。

○こまざき委員 都民ファーストの会のこまざき美紀です。よろしくお願いいたします。
 令和八年第一回定例会において私自身も質疑させていただきました都職員の難病患者採用枠の新設について、よりよい制度設計につながるよう、さらに質問させていただきます。
 難病患者は法律上障害者であるものの、障害者雇用の対象とはなっておらず、就労に困難を抱える方が多くいらっしゃいます。私たちはかねてより、こうした方々への支援の充実を求めてきました。
 そして都は、令和八年度から難病患者を広く対象とした新たな採用選考を実施することを示しました。対象疾病についても国の検討にとどまらず、都独自の医療費助成対象疾病も加えるなど、より幅広い方を対象予定としており、高く評価いたします。
 しかし、難病患者の就労機会を都内全体で広げていくためには、都庁にとどまらず、二十三区、市町村、一部事務組合へと波及させていくことが不可欠であると考えています。
 そこで、都内自治体全体で難病患者の採用が広がるよう後押しすべきと考えますが、見解を伺います。

○金久保人事部長 就労に困難を抱える難病患者が就労に踏み出せるよう、都においては難病患者を対象とした新たな採用選考を実施することとしておりまして、現在、詳細の検討を進めているところでございます。
 今後都におきましては、採用選考の内容、実施方法や採用後の合理的配慮などに関する知見の蓄積を図りつつ、区市町村等の参考となるよう担当課長会や担当者間の意見交換の機会を捉えまして、情報提供を行ってまいります。

○こまざき委員 都が実施した取組が広がっていくように、積極的に情報発信をしていただきたいと思います。
 また、難病患者の方が受験できる選考は非常に重要ですが、採用することがゴールではありません。難病の方への配慮というものが、軽易な業務への固定になってしまっては、その方の意欲や自己実現の機会を損なうことになりかねないと懸念しています。
 そこで、本人の意欲や強みを生かした業務のマッチング、キャリアパスの確保など、その方らしく働き続けられる職場環境の整備を、都として率先して進めるべきと考えますが見解を伺います。

○金久保人事部長 都は、難病や障害の有無にかかわらず、自己申告の制度などを活用しまして、本人のキャリアに対する考えを十分確認するとともに、職員の意向、能力、適性等に基づきまして、人材育成の観点を踏まえた適正な人事配置に努めております。
 また、個々の特性や配慮すべき事項をまとめた事例集を各局に周知するとともに、今年度から、難病や障害を有する職員が自らの特性等を記載し、所属長と共有できるコミュニケーションシートを導入するなど、職場における執務環境の整備や理解の向上を図っております。
 今後、新たな採用選考の実施状況も踏まえまして、引き続き誰もが生き生きと活躍できる職場づくりを着実に進めてまいります。

○こまざき委員 採用後のキャリア形成や職場環境の整備まで丁寧に取り組んでいただけるとのこと、心強く受け止めました。
 難病と向き合いながらも社会で力を発揮したいと願う方々にとって、都庁が真のロールモデルとなるよう、引き続き取組を前進させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次、遺児見舞金の創設について伺います。
 都は、第五次犯罪被害者等支援計画を策定し、令和八年度から遺児見舞金制度の創設と、男性の性被害に対する相談窓口の新設を打ち出しました。これまで支援のはざまに置かれてきた方々への重要な一歩であり、高く評価いたします。
 犯罪で親を亡くされた子供が受ける精神的ダメージは計り知れず、また、男性被害者が声を上げにくい現状は長年の課題でした。今般、都がこうした課題に正面から向き合おうとしていることは、被害者支援の質を大きく前進させるものです。
 その一方で、制度を創設することがゴールではなく、必要な方に必要な支援が届くかどうかが真に問われています。
 給付後の継続的なケアの仕組み、既存相談窓口との連携体制、そして相談をためらいがちな方への周知の在り方など、制度の実効性を担保するための具体的な取組について確認してまいります。
 遺児見舞金制度は、生計を共にしていた親等を犯罪で亡くした遺児一人につき三十万円を給付するものであり、深刻な精神的被害を受けた子供とその家族の生活の不安に寄り添う、意義ある制度だと思います。
 見舞金の給付に際して、子供やその養育者に対して、都の相談窓口や支援制度を案内する仕組みや今後の継続的な支援が重要と考えますが、都の見解を伺います。

○若林人権部長 既存の遺族見舞金の給付に当たっては、東京都総合相談窓口の相談員が遺族との面会を実施し、見舞金に関する手続だけでなく、心身の問題や日常生活における不安などの相談にも応じています。
 こうして把握した状況に応じて、臨床心理士等によるカウンセリングや転居費用の助成などを行うほか、居住する区市町村での生活支援につなげるなど、見舞金をきっかけとし、経済面にとどまらず幅広い支援を提供しております。
 今回新設する遺児見舞金の給付に当たっても、同様に対応してまいります。

○こまざき委員 ありがとうございます。続きまして、男性の性被害について男性のための相談窓口と、都の性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターとの役割分担をどのように整理しているのか、相談後に適切な支援機関につなぐことが重要と考えますが、その体制はどのように構築しているのか伺います。

○若林人権部長 都は、性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターにおいて、二十四時間三百六十五日体制で、性別にかかわらず、被害者から電話相談を受け付けております。
 来年度から、男性がより相談しやすい環境を整備するため、男性の支援員を配置した新たな相談窓口を開設し、平日三日間、十六時から二十時までの電話相談を予定しています。
 どちらの窓口で相談を受けても、必要に応じて、警察、医療機関、弁護士等への付添い支援、精神的ケアなどの支援を実施することとしております。

○こまざき委員 ありがとうございます。この窓口の存在を特に相談をためらいがちな男性被害者に届けるべきだと考えていますが、どのような広報、周知戦略を考えているのか都の見解を伺います。

○若林人権部長 都は、ワンストップ支援センターの相談窓口について、SNS広告、デジタルサイネージやホームページで情報発信しています。
 また、支援内容を記載したリーフレットを作成し、学校、医療機関、自治体の相談窓口や民間支援団体などに提供しているほか、犯罪被害者月間行事など各種啓発イベント等においても配布しております。
 こうした取組を通じて、新たな相談窓口の設置についても支援が必要な方に確実に情報が届くよう、広く周知してまいります。

○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、防災の質問に移ります。防災対策について三つの視点で質問いたします。
 初めに、AIを活用した図上訓練構築について伺います。
 都は、昨年七月に東京都AI戦略を策定し、多様化、複雑化する行政課題や労働力不足に対し、都市の持続的な成長を実現するには、都政においてこれまで以上にAIを積極的に利活用していくこととしており、防災の分野においても例外ではありません。
 総務局の来年度主要事業の概要の中に、AIを活用した図上訓練構築という事項があります。首都直下地震など大規模災害発生時には、建物の倒壊や火災の発生、道路の閉鎖、ライフラインの途絶など甚大な被害が想定されています。
 こうした大規模災害に備え、日頃から様々な状況を想定した訓練を繰り返し実施することが被害を軽減する上でも極めて重要です。
 そこでまず今回、図上訓練にAIを活用することの意義について伺います。

○高田総合防災部長 都は、いつ起こるかもしれない大規模災害に備え、区市町村や関係機関等と連携し、実際の災害に近い場面を想定した図上訓練を実施しております。
 訓練の実施に当たりましては、都の被害想定、地域防災計画、災害対応マニュアルに加え、過去の災害における被害状況や現在の都内のインフラの整備状況など、様々な計画やデータを踏まえて訓練シナリオを企画する必要がございます。
 このため、来年度はAIを活用することで、より実際の災害に近い訓練シナリオのモデルの構築を行うこととしております。これにより訓練の質を高め、災害対処能力のさらなる向上につなげてまいります。

○こまざき委員 ありがとうございます。災害には、地震や風水害、火山噴火など様々な事象があります。また、発生するエリア、時期、時間帯で被害の様相は異なるため、様々な状況を想定したリアルな訓練を実施することは重要です。
 こうした図上訓練にAIを活用することは、訓練企画の効率化や多様なシナリオ生成という点で可能性があると考えます。災害対応訓練は、実際の災害対処能力に直結するものであるため、AIが生成するシナリオの質、精度が鍵を握ると考えます。
 さらに、本事業は約一億円の予算が計上されており、事業効果の視点も重要です。
 そこで、本事業の効果が高まるよう取組を進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。

○高田総合防災部長 災害対処能力を向上させるには、実際に起こり得るあらゆる事態を想定して、質の高い訓練を積み重ねていくことが重要となります。
 そのため、過去に発生した大規模災害等における被害の状況や原因、課題など様々なデータをAIに取り込み、作成する訓練シナリオの精度を向上させた上で訓練を行ってまいります。
 また、訓練で得られた課題等を随時AIに学習させることにより、訓練の質をさらに高めてまいります。
 こうした取組により、災害対処を担う職員の能力や関係機関との連携等を強化いたしまして、災害への備えに万全を期してまいります。

○こまざき委員 ありがとうございます。いざ災害が起こったとき、適切に対応するためには、現実に即したより実践的な訓練が必要であり、そのためにAIを活用していくということが分かりました。本事業を進めることで、東京全体の災害対処能力が高まることを期待しまして、次の質問に移ります。
 消防団の入団促進に係る戦略広報について伺います。
 令和八年度予算では、消防団への入団促進に係る戦略広報事業が、消防団の存在意義や処遇等を分かりやすく伝え、入団を検討してもらうための効果的な広報戦略を展開するものとして、千三百九十四万円が計上されています。
 消防団は、地域防災の要として日頃から住民の安全、安心を支えるなくてはならない存在です。献身的に活動されている皆さんに深く敬意を表するとともに、その担い手を確保していくことは、都の重要な責務であると考えます。
 消防団員の減少は全国的な課題であり、特に若年層や女性の入団促進が急務です。そのため、消防団を広く都民に周知し、入団を促進することが重要です。
 都は来年度、市町村の消防団への入団促進に係る戦略広報を行うとのことですが、広報戦略の実効性は、誰に向けて、どのような手法で発信するのかというターゲットの設定の明確さと手法の具体性にかかっていると思います。
 そこで都は、市町村の消防団への入団促進のため、どの層をターゲットとして、どのような手法で戦略広報を行うのか伺います。

○佐藤防災対策担当部長 全国的に消防団員の減少が課題となっている中、都内市町村の消防団員を確保するためには、消防団活動の中核を担うことが期待される若年層や団員に占める割合の少ない女性をターゲットとし、入団促進の取組を進めることが重要であります。
 そのため都は、学生や女性の現役団員の活躍をまとめたハンドブックや、インタビュー動画等をホームページに掲載するとともに、SNSのバナー広告を活用し、団員募集のPRを行っております。
 また、市町村と連携し、大学の学園祭や地域の防災関連イベントにおいてブースを出展し、消防団活動の紹介、入団の促進などを行っております。
 今年度は新たに、ワイドコラボ協定を締結しているプロサッカーチームの協力の下、試合会場で学生や女性団員の募集動画を放映しました。
 来年度は、動画の放映に加えまして、ハンドブックや消防団広報ノベルティを作成してPRを行うこととしております。

○こまざき委員 ありがとうございます。都が、消防団員確保の重要性を認識し、ターゲットを設定して一層積極的に取組を推進していこうとしているのが分かりました。
 広報を行うに当たっては、その効果の測定や評価を分析し、事業を柔軟に進めていくことが重要であると考えておりますので、そちらをご要望させていただきます。
 消防団への入団をためらう理由として、仕事、育児との両立が難しい、活動の実態が分からないという、参加ハードルが大きいという指摘もございます。
 消防団入団をさらに促進するには、何がハードルとなっているかなどの課題をしっかりと把握し、戦略的に取り組んでいくべきと考えますが、都は今後どのように取り組んでいくのか伺います。

○佐藤防災対策担当部長 入団促進をさらに進めるためには、消防団の意義や役割に加えまして、実際の活動内容などを分かりやすく丁寧に周知していく必要があり、広報を戦略的に実施していくことが求められます。
 このため、来年度の予算額は千三百九十四万円になりますけれど、新たに入団促進に向けた現行の取組の効果を検証するとともに、今後の広報戦略に必要な情報を把握するための調査を実施します。調査の結果を整理、分析した上で、今後の広報戦略を企画していきます。こうした取組に通じ、消防団員の確保を一層進めてまいります。

○こまざき委員 どうもありがとうございます。続きまして、事業所における家具類の転倒等防止対策について伺います。
 都は、震災対策条例等に基づき、全ての事業所に対して、家具等の転倒等防止対策を含む事業所防災計画の作成を義務づけています。そのうち、計画の届出義務のない小規模事業所については、対策が進んでいないのが現状です。
 今年度の事務事業質疑において、我が会派の本橋委員から、小規模事業所における家具転倒等防止対策の重要性を問いましたところ、都からは、現在東京消防庁と連携し、有識者や事業者団体等へのヒアリングを行う旨の答弁をいただきました。
 そこで、現在の取組状況について伺います。

○田代防災計画担当部長 総務局、東京消防庁及び関係各局による庁内ワーキンググループを設置しており、これまでに東京商工会議所などの事業所団体や飲食店、町工場、小規模オフィスなどを実際に訪問し、事業所における震災対策の実態把握に努めてまいりました。
 家具類転倒等防止対策や都市防災の専門家にヒアリングを行ったところ、小規模事業所は、業態ごとに店舗の実態や課題が異なることから、広く現状調査を行う必要性について助言を得ました。
 このため現在、約三万事業所を対象にアンケートを行っております。

○こまざき委員 今年度、東京消防庁とも連携し、事業所における家具等の転倒防止対策の実態や、対策を促進していく上での課題の調査等を進めてきたことが確認できました。
 来年度はどのように取り組んでいくのか伺います。

○佐藤防災対策担当部長 現在行っている事業所アンケートに加えまして、来年度は事業者における防災対策の好事例の収集や、過去の災害における具体的な被害の把握を行うこととしております。
 また、小規模事業所が自主的に対策に取り組めるような実効性ある仕組みづくりに向けまして、業界団体や事業者団体と意見交換を行います。
 あわせて、東京消防庁とも連携し、家具類の転倒等防止対策の意義や効果等について、動画やSNS、ハンドブックなど様々な媒体を活用し、普及啓発を実施してまいります。

○こまざき委員 ありがとうございます。家具転倒等防止対策はこれまで主に家庭向けに普及啓発が行われてきましたが、今回は事業者向けの取組が推進されます。それぞれの立場で対策が広がることは、相互に補完し合うものであり、家庭向け対策にも積極的に生かしていただくべきとの意見を述べ、最後の質問に移らせていただきます。
 最後になりますが、東日本大震災の復興支援に関して伺います。
 プライベートなお話となりますが、私は福島県の出身でございます。私の家族や友人たちも東日本大震災で被災しており、東京から故郷の復興を見守り続けてきた一人であります。
 福島第一原発は、かつて東京電力の電力供給を担い、首都圏を支えてきました。その福島が未曽有の被害を受けてから今年で十五年。震災の日にゼロ歳だった私の娘が、この春、高校に入学します。子供の成長とともに刻んできた歳月です。
 東京都が今もなお、復興支援を継続されていることに改めて驚きを感じるとともに、心より感謝を申し上げます。都の復興支援は、被災地への職員派遣、福島避難者交流会、復興応援ふるさと市など多岐にわたっております。しかしながら、福島はいまだ復興の途中で、課題は多岐にわたり、被災県だけではなかなか十分に進められないのが現状です。
 特に福島に対する風評被害には心を痛めています。東日本大震災の被災地の復興努力は依然として続く中、復興業務に携わる職員派遣は、被災県にとりまして大きな支援であると考えています。
 かつては、東日本大震災の被災県である岩手県や宮城県にも職員を派遣していましたが、現在は福島県からの応援要請により、福島県のみに派遣していると聞いています。
 そこで、東日本大震災の被災地への職員派遣について来年度の予定を伺います。

○小川復興支援対策部長被災地支援福島県事務所長兼務 都は、東日本大震災の発災直後から被災三県に対し、これまでに延べ三万人を超える職員を派遣し、被災地支援に全力で取り組んでまいりました。
 福島県からは、避難地域の復興再生、風評と風化の問題など、依然多くの課題があるとして、現在も職員の派遣要請を受けております。このため都では、来年度も福島県庁に事務職九名の派遣を継続し、農産物の販路拡大、水素関連事業など次世代産業創出に向けたプロジェクトの実施、ふくしまデスティネーションキャンペーンの実施などの業務に従事する予定でございます。
 また、福島県の現地事務所につきましても職員二名を配置し、現地の情報収集、支援ニーズの把握、派遣職員のサポート等を行うなど、職員派遣を通じて被災地の復興を後押ししてまいります。

○こまざき委員 東京都が来年度も被災県の要請に応え、都職員の派遣を継続し、復興の取組を支援していただけることは、被災地の復興にとって大きな支えとなり、非常に有意義なものであります。
 また、派遣される職員の方は、公募による手挙げ制も実施していると伺っております。被災地への思いを持った方々が、自らの意思でこの任についていただいていることは大変心強いことです。
 こうした職員派遣は、被災地の復興を後押しするだけでなく、被災県の職員と共に働き、貴重な経験、知識を蓄積し都に持ち帰るとともに、東京都と被災県との連携をさらに強めてくださるものと期待しています。
 同時に、震災の風化防止にも取り組んでいただくことも重要です。
 都は、職員派遣など、東日本大震災の被災地復興支援の取組を今後ともぜひ続けていっていただきたいということをお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。ありがとうございました。

○星委員 よろしくお願いいたします。本日は、多摩地域の振興策の推進について何点か伺ってまいります。
 さきの予算特別委員会では、我が会派の伊藤しょうこう議員が、東京の持続可能な成長にとって多摩振興の重要性を述べさせていただいて、多摩地域のさらなる発展に向けて戦略的に施策を推進していると、局長からのご答弁をいただいたところでございます。
 東京都は、多摩地域の持続発展に向け、多摩に特化した施策を体系化した多摩振興アクションプランを策定し、市町村と連携した取組を進めていただいております。
 このプランでは、地域の魅力向上や課題解決に資する施策をおおむね三か年で実施することとしています。一方で、多摩地域には人口減少、道路交通インフラの整備、産業振興などの課題が依然として存在しています。
 例えば私の地元の町田市では、都心近郊にありながら豊かな自然環境を有しており、南多摩の広域生活圏の結節点、神奈川県との県境都市、また、商業拠点を有する人口都市、様々な魅力を持っている町田でありますけれども、都心とのアクセスや中心市街地のまちづくりの推進などにも課題があります。
 このように地域によって置かれた状況は異なりますが、多摩地域全体の発展に向けて、来年度は、多摩振興アクションプランに掲げられた取組をどのような姿勢で推進をしていくのか伺います。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 多摩地域は、人口動向、土地利用、産業構造など、地域によって様々な課題を抱えてございます。また同時に、豊かな自然や良質な住環境、歴史文化、企業、大学など多様な地域資源を有してございます。
 昨年策定した多摩振興アクションプランでは、地域の持つポテンシャルなどを最大限に生かし、地域それぞれの魅力の向上や課題の解決を図っていくこととしてございます。
 今後とも多摩地域の持続的な発展に向け各局と連携し、プランに掲げたハード、ソフトの分野での幅広い取組を着実に実行するとともに、副知事を本部長とする多摩島しょ振興推進本部におきまして的確な進行管理を行い、プランの実効性を確保してまいります。

○星委員 今、ハード、ソフトでの幅広い分野での着実な取組を行っていくと答弁がありました。それぞれにつきまして具体的に伺ってまいります。
 まずハード面の取組でありますが、多摩振興の根幹は交通ネットワークであります。私の地元の町田は、鉄道は複数路線ある一方で、交通渋滞や多摩地域南北のアクセスには大きな課題があります。
 さきの予算特別委員会でも、私も申し上げさせていただきましたが、改めて町田市を含む南多摩地域の発展には、多摩都市モノレールの延伸や道路基盤の整備が必要であると考えますが、どのように取り組んでいくのか伺います。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 多摩振興アクションプランでは、町田方面への多摩都市モノレールの延伸については、関係者との協議調整を進めることとしてございます。
 また、多摩地域の主要な骨格幹線道路である多摩南北方向の道路等の完成に向け整備を推進するとともに、将来的なリニア中央新幹線開通に向けて、リニア新駅へのアクセス向上に資する道路の整備も進めていくこととしてございます。
 今後も、道路交通ネットワークの充実、強化に向け、計画的に取組を推進してまいります。

○星委員 多摩北西部の上北台から箱根ケ崎方面への延伸は決まっていますが、町田方面への延伸も非常に重要でありますので、事業化に向けた関係者との協議、調整をしっかりと進めていくよう、この場でも要望をさせていただきたいと思います。
 続いて、ソフト面の取組についてでありますけれども、南多摩地域は企業等の研究機関、産業交流の拠点や大学が集積しており、町田市一つとっても商業都市であると同時に、自然、文化資源も豊富であって、広域観光拠点となる可能性も有しています。
 こうしたポテンシャルを生かして経済の活性化につなげていけるよう、多摩地域における産業振興や観光施策を、どのように取り組んでいくのか見解を伺います。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 多摩振興アクションプランでは、地域産業の振興に向けて多摩地域の特性を生かしながら、スタートアップの創出や中小企業への支援、ものづくり産業の振興などに取り組むこととしてございます。
 また、多摩地域ならではの観光振興を促進させるため、アドベンチャーツーリズムなど、新たなコンテンツの創出や積極的な情報発信などに取り組んでいくこととしてございます。
 地域の特色を生かした、地域振興、産業振興に向けて、これらの取組を着実に進めていくことで、活気に満ち、魅力にあふれた多摩の実現につなげてまいります。

○星委員 都が、多摩地域の特性に応じた幅広い取組を全庁的に進めているということでありました。
 多摩振興のために、住民に最も身近な基礎自治体である市町村とも連携して、プランの実効性を高めていくことが重要であると考えますが、見解を伺います。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 都は毎年度、プランに掲げる全ての事業について実施状況等の調査を行い、実施自治体や実施規模などをきめ細かく把握し、公表してまいります。
 あわせて、事業の実施状況を多摩の市町村長や市町村の企画部門と共有し、日常的に意見交換を行うことなどを通じまして、市町村の主体的な取組も後押ししてまいります。
 また、市町村の施策の推進に向けた課題を解決できるよう、市町村からの相談を一元的に受け止め、庁内調整を行い、解決に向けた提案や支援を行ってまいります。

○星委員 今後も多摩地域のさらなる発展に向けて、地元市町村の状況を十分に把握していただいて、連携を深めながら施策を着実に進め、多摩振興にしっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。
 市町村総合交付金について、続いて伺います。都と連携を図りつつ、各市町村は主体性を発揮しながら継続的に事業を推進していく必要があります。そのために安定的かつ柔軟な財政基盤の確保が不可欠であります。地域資源を生かした魅力づくり、将来を見据えたまちづくりなど、それぞれの市町村が取り組む多様な施策を着実に進めていく。その土台となっているのが市町村交付金であると理解をしております。
 市町村において、物価高騰や人件費の上昇といった影響を受ける中においても、今後多くの行政需要への対応が求められます。このような状況下において総合交付金が果たす役割は、一層重要性を増しており、さらなる拡充が必要と考えます。
 そこで、令和八年度予算案における市町村総合交付金の拡充内容について伺います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 市町村総合交付金は、市町村が自主、自立的に取り組む各種施策に要する一般財源の補完制度でございまして、創設以降、市町村の行財政を取り巻く環境の変化や新たな政策課題を踏まえまして、予算の着実な増額を図ってまいりました。
 令和八年度は、七年度当初予算から十三億円を増額しまして、過去最高の七百十八億円を計上するとともに、持続可能な地域交通を確保するため、政策連携枠の対象を拡大することとしております。
 今後とも地域の実情を丁寧に把握しまして、市町村の主体的な取組を積極的に後押ししてまいります。

○星委員 都において、総合交付金の充実に継続的に取り組んでこられたことは高く評価するものでありますが、現場からはさらなる支援を期待する声が高まっています。
 市町村総合交付金は、地域の実情に応じたきめ細かな施策展開を可能とする極めて重要な制度であります。今後も市町村と丁寧な意見交換を重ねながら、必要な財政支援の一層の強化に取り組まれることを強く要望させていただいて、次の質問に移ります。
 多摩地域の消防団の入団促進について私からも伺う予定でございましたけれども、先ほど、こまざき理事からも同様の質問がありました。今後、来年度は、プロサッカーチームの協力の下、動画放映に加えて、ハンドブックや消防団広報ノベルティーを作成してPRを行うということでありました。
 消防団員の重要性はここでいうまでもありませんけれども、多摩地域は本当に広い地域でもありまして、そうした地域に根差した消防団の役割は本当に大きいです。ぜひ今後も、都と多摩地域のそれぞれの自治体と連携をしていただいて、さらなる入団促進に力を入れていっていただきたいと思います。
 最後に、この消防団員の定着に向けた取組についてお伺いをさせていただきます。
 自然災害が頻発化、激甚化し、地域における消防団の活動は地域住民の安心、安全を確保していく上で一層重要になってきております。消防団員が団員として必要な知識、技能を着実に習得し、息の長い活動をしていただくための取組も重要であると考えます。
 都は、消防団員の教育訓練や定着、促進策にどのように取り組んでいくのか伺います。

○佐藤防災対策担当部長 都は、市町村や東京消防庁と連携し、団員としての基本的な知識、技能を習得するための研修や、ドローンの操縦に係る教育訓練などを行ってきました。
 来年度は、ポンプ運用に潜む危険性を扱った映像教材をeラーニングコンテンツに追加し、団員がいつでも自主的に学習することができる環境を充実させていきます。
 また、女性や学生の団員を対象としたセミナーの開催を通じて、団員同士の意見交換を促進することにより、団員間の交流を活性化させるとともに、ハラスメント相談窓口の設置など定着しやすい環境づくりに取り組んでおります。こうした取組により、消防団員の教育訓練や定着促進を行ってまいります。

○星委員 ありがとうございました。今回この場では、多摩地域の施策について質問をさせていただきました。引き続き多摩地域のためにも、ぜひともお力添えをよろしくお願い申し上げて質問を終わります。ありがとうございました。

○西崎委員 よろしくお願いいたします。大分重複がありますので、予定を大幅に変更してお聞きをしてまいりたいと思いますが、それでも一部重なるところはご容赦をいただければと思います。
 まず災害対策に関連してお聞きはしませんが、DIS、災害情報システムの再構築、本定例会でもいろいろなところで議論があったところでございますが、これは割愛いたしますが、新たなシステムが各種の災害に対応する効果的な基盤として機能することを期待するものでございます。
 次に、噴火対策ということでありますけれども、これまで私たちの会派からも富士山の大規模噴火に対する備えについては、都の対応を求めてきたところでございます。この間、様々準備や検討というものが進められておりまして、地域防災計画の火山編の改定、対応基準の明記も行われたと承知をしております。
 内閣府の首都圏降灰予想では、降り積もる灰の量が東日本大震災の瓦礫の約十倍以上、都内に限っても二・五倍というふうに聞いておりますけれども、これに基づいて試算をすると、十トンダンプで約二千七十万台分となりまして、三千台体制で一日十回転しても約六百九十日、二年近くかかるという途方もない量だということでございまして、これだけの量になると、都内のみで処分をするということも不可能でありますし、仮置場についても桁違いに不足をするということで、我々としても対応を求めてきたところでございます。
 そこで、都内で大量に発生をすることが見込まれる火山灰に対応するため、仮置場の確保及び最終処分に向けた取組についてお聞きをいたします。

○田代防災計画担当部長 国の中央防災会議では、大量の火山灰が発生すると想定しており、除去した火山灰を一時的に集積する場所を確保することが必要となります。
 都は、昨年五月に修正した地域防災計画火山編で仮置場の選定基準を設定しており、現在、具体的な候補地の選定に向け、区市町村と調整を行っております。
 火山灰の最終処分につきましては、国から法的な整理や具体的な手順などが示されておりませんので、都は国に対し、法的整備を早急に行うよう繰り返し要望しております。

○西崎委員 ありがとうございます。仮置場の方はその地域、各自治体によって相当状況も異なると承知をしておりますが、今も様々な調整をしているということです。今後の連携や支援の在り方など、しっかりと検討を進めていただきたいと思います。
 また、最終処分に関しては、本当にもうこれ通常都だけでどうにかなるという話ではありませんので、非常に強く要望されているということでありますけれども、引き続きのお取組を求めておきたいと思います。
 さて、降灰について、行政がいわゆる除去するというのは主要道路であったりライフライン施設ということで、都民一人一人の生活に目を向けると、自宅や敷地などのいわゆるプライベートの部分というのは自分で片づける必要が出てくるということでございます。
 降灰量が少ない、いわゆるステージ一から二ぐらいですかね。そういった場合は避難ではなくて在宅が今想定をされているわけでありますけれども、それにしても、例えば窓や換気孔からの室内への侵入防止であったり、家電がどうなるのか、マスクやゴーグルが必要ではないかとか、これまでの防災対策では対応できない事象も多く発生をすることが見込まれるわけですから、様々な啓発が必要であるということであり、行っていくということですので、お聞きはいたしませんけれども。
 私も先ほど来、何度もお話が出ている消防団員として務めておりますけれども、例えば大規模噴火の際に、消防団は何かしらの役割を用いるのかとか、現状の資機材で活動ができるのかとか、様々ご議論や対策の余地というのは非常に多く残されているかと思います。そうした啓発も含めて、今後も様々な場で取り上げていきたいと思っておりますので、またどこかで議論させていただければと思っております。
 次に、犯罪被害者支援に関してでありますけれども、犯罪につきましては、本当にその様態が多様化している中、これはどの時代においても、ある日突然、犯罪の被害に遭った方であるとかそのご家族の身体的、精神的、そうした被害のみならず経済的な不安や、住居や就労の不安定化など、複合的な困難による支援ニーズを抱えているということで、都の施策の充実は非常に重要であると思っております。
 犯罪被害によって親を失った遺児に対しては、新たに見舞金を給付するということでありますけれども、長期的で切れ目のないサポートが重要であるということを申し上げておきたいと思います。
 さらに、男性や男児の性被害が顕在化しづらいということも、今日は議論があったところでありまして、都も新たな相談窓口を開設することを予定しておりますけれども、こうしたものを通じて、男性も相談していいんだ、するべきなんだといった社会の意識づけにも寄与することを期待しております。
 さて、一問だけここではお聞きをいたしますけれども、犯罪の被害に遭うと、身体的、精神的な負担に加え、捜査や裁判等々で様々な手続に時間を割かなければならず、仕事を休むことを余儀なくされるであるとか、もしくは続けたくてもやめざるを得ない状況に追い込まれることもあると聞いております。
 こうしたことから、鳥取県では被害者を支える職場環境の整備に向けて、疲労回復のための休暇制度を導入した企業や団体を、とっとり犯罪被害者サポート企業として登録をして周知する制度を、昨年創設をしたところでございます。
 さらに、鳥取県自身も職員やそのご家族が犯罪被害に遭った際に、負担軽減や心身の回復のために取得できる休暇制度を都道府県で初めてつくったということでございます。
 そこで、東京都におきましても、職員の休暇制度の創設であったり民間企業の導入促進を行うべきと考えますが見解を伺います。

○若林人権部長 昨年十一月に国が発表した新たな犯罪被害者等基本計画案では、犯罪被害者等の精神的、身体的被害からの回復等のための民間企業における休暇制度の導入促進や、国家公務員について被害者参加人裁判出席に関わる休暇等の必要な検討を行うこととしております。
 これを踏まえ、都の新たな計画素案では、精神的、身体的被害からの回復、裁判所への対応等、犯罪被害者にとって必要な休暇を取得できる制度について、企業における導入に向けた周知を行うこととしています。
 また、都職員の休暇について国の動向を注視し、必要な検討を行うこととしております。

○西崎委員 今、ご答弁いただいたところでありますけれども、これはちょうど今日閣議決定されたということかと思いますけれども、休暇制度について民間側も、そしてまたいわゆる役所側も、どちらも言及をされているということであります。
 犯罪被害者やその家族に寄り添って、都が率先して行動するということをここでは求めておきたいと思います。
 次に、消費税未申告事案に関する調査結果について、少しだけ伺ってまいります。
 昨年九月にこの問題が公表されて以降、議会でも様々な議論がありましたし、私も第三回定例会の際にこの本委員会で、ここが勝負どころであるということを申し上げて取組を求めてまいりました。それから四か月ほど、この短期間で徹底的な調査を行い、報告書の公表にまで至った点については、その労を多としたいと思います。
 私自身も行政の無謬性を殊さら主張するつもりは全くありません。人でありますから、ミスや誤りは起こり得ると思っています。それよりも、今回の調査報告書からも明らかであるように、誤りに気づけなかったことであるとか、気づく機会を逃してしまった組織体制を見直していくことが重要であると、改めて感じるところでございます。
 そこで、先ほど議論がありましたので細かな点だけ伺いますけれども、今回、報告書を読ませていただいて、そのポイントの一つが、職員間の業務の引継ぎと上司による内容確認だと思って読み取りをさせていただきました。
 誤った事務処理が引き継がれていたものが、上司によって確認されることなく放置をされていったという事例が三件、そもそも必要な引継ぎが行われなかった事例も三件、それぞれ報告書に記載されているところでございます。
 このため、この報告書を拝見しますと、職員の上司は引継ぎ内容を確認し、必要な措置を講じなければならないとされているというこの記載がもう何度も何度も出てくるところでございます。
 そこでお聞きしたいのが、職員が異動する際の業務の引継ぎについて、どういう取り決めになっているのかということをお聞きいたします。

○金久保人事部長 東京都職員服務規程第十三条第三項におきまして、職員の上司は、事務引継の事前または事後において引継ぎ内容を確認し、必要な措置を講じなければならないと規定しております。

○西崎委員 やはり報告書にもあるとおり、明確に服務規程第十三条第三項に定められているということであります。
 今回の報告書でいっているところにおきましては、引継ぎの項目が抜けていたということも問題でありますし、また、上司による確認というものも、今お答えいただいたように規程があるにもかかわらず、実際には行われていなかったということで、この事務処理の誤りが発見されることが遅れる一因になったんだと考えられます。
 そうはいっても、大抵の場合は引継ぎ内容も問題ないと思いますし、上司による確認も恐らくされているだろうと思います。まさにこういった事態に備えて服務規程に明記をされているだろうなと思いますが、こういうことが規定されているけれどなされないということをどう潰していくかというのは、今後の課題であるというふうに思っております。
 さらに報告書におきましては、二〇二四年度の担当に当たるI課長と職員Oの間で、日常的なコミュニケーションが不足しており、業務の状況を頻繁に報告、相談する関係性になかったとされており、これが税理士法人からの指摘への対応が遅れた原因の一つになっていると考えられます。
 上司と部下は人対人の関係ですので、上司と部下の関係が常に必ずよいとも限らないと思います。相性が悪い人って必ずいると思いますし、それを無理やり仲よくするというのもなかなか大変な話ですし、ましてや、ちょくちょく飲みに行くとか、必要以上のコミュニケーションを求めるような時代でもないと思います。
 ただ、業務に支障を来すほど疎遠であるということもやはりまた好ましくないと思います。
 そこで、再発防止策として、せめて最低限でもよいと思いますので、上司が部下とのコミュニケーションを図る取組を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 調査報告書では、対策の方向性といたしまして、職員が報告、連絡、相談を行いやすいよう、管理職は定例的なミーティング等を通じて、日頃から職場内におけるコミュニケーションを活性化させるとともに、部下からの報告や相談を否定せずにまずは受け止め、取るべき対応を具体的に指示することを徹底すべきとしてございます。
 現在、副知事をトップとした消費税未申告事案から判明した課題対応検討会議におきまして、再発防止策の検討を進めており、今月下旬を目途に取りまとめることといたしております。

○西崎委員 様々検討会議の中でこれから取り組んでいくことになろうかと思います。繰り返しになりますけれども、無理やり必要以上のコミュニケーションを求めることは、特にこういう時代、若手の職員にとって苦痛になるおそれがありますので、ちょうどよい加減みたいなものを探っていくことになるんだろうなと思いますが、しっかりとした取組を求めたいと思います。
 今回は、外部弁護士による評価意見書を付したことが非常に大きな特徴であろうかと思います。そしてまた、そこで不十分さを指摘されたと、この意見書の中で。そのことにも意義があると私は思っています。
 今定例会では、私たちの代表質問におきましても、速やかな組織風土の改革を要望したところでありますけれども、今回恐らく皆さん、相当苦労して調査報告書を取りまとめていただいたと思いますので、検討会議において今後様々な対策を取っていく中で、これまでの長年の積み重ねにとらわれない効果的な対策を進めていただくということを、ここでは求めておきたいと思います。
 最後に、カスハラ対策について伺いたいと思います。
 都のカスハラ対策条例が昨年施行されまして、大分社会の空気感が変わってきたなということは随所で実感をすることがございます。昨年六月には国の法改正も行われまして、今年の十月から施行予定ということであります。
 カスハラに関する議論は当時さんざんやりましたけれども、当初から注目をされていたのが行政職員に対するカスハラであります。これはどうしても税金を原資とした公に関わる仕事でありますし、代替が利きづらい、そういう職種でありますし、また自らもいい出しにくい領域ではないかなと推察をいたしますけれども、そうはいっても、やはり役所においてもカスハラを防止するというのは非常に重要だと私は考えております。
 総務局においては、職員に対するカスハラについて昨年度に基本方針を策定し、今年度には、対応マニュアルを策定したと承知をしております。これらを踏まえて、これまでどのような取組を行ってきたのか、お聞きをいたします。

○堀内労務担当部長 カスタマーハラスメントは職員を傷つけ、業務の遂行を阻害するものであり、組織として毅然と対応することが重要でございます。
 昨年度は、東京都カスタマー・ハラスメント防止条例等を踏まえ、職員へのカスハラに対する都の基本姿勢と、任命権者の責務等を示した基本方針を策定いたしました。
 今年度はこの基本方針に基づき、通話録音装置の導入など、カスハラ防止に向けた環境整備を進めるとともに、職員のカスハラへの対応力向上を目指し、具体的な対処方法等を示したマニュアルを策定いたしました。
 現在はこのマニュアルを活用し、研修等を通じて、職員への周知を行っているところでございます。

○西崎委員 実際に、具体的な環境整備であるとか研修等を進めてきたということでございます。
 官民を問わずカスハラ対策は、やはりこれから継続的、永続的に続けていくべきものだと思います。お客様は神様ですみたいなものは、それはもうとっくに昔の話だということは、今は当たり前ということであります。
 東京都におきましても、職員をカスハラから守るという取組をしっかりと継続をして、その実効性を確保していくべきと考えますけれども、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

○堀内労務担当部長 今年度は、職員へのカスハラ防止に向けた環境整備やマニュアル策定等を行ったところでございまして、引き続き研修や専門家による講演会の実施などによりまして、職員への理解促進や対処能力の向上に向けた取組を継続的に実施してまいります。

○西崎委員 ありがとうございます。ここで議論しているだけだと簡単に聞こえるんですけれども、多分現場レベルでは相当えぐい事案というのもあると思うんです。そういったものにしっかりと対応していく。
 カスハラ条例に関する議論のときは、当時から会社等が従業員をちゃんと守ってくれるのかということが、ポイントの一つといわれておりました。東京都におきましても、組織として毅然とした対応を取ることは非常に重要であると私は考えています。
 当然都民に対する行政サービスは、職員の皆さんによってつくり出されていくものでございます。都政においては、民間企業の従業員のエンゲージメント向上を支援しようという話は非常によく聞くんですけれども、都庁内部に関していうと、もっともっと取組が必要だと思うんです。
 しかし、大前提として職員の皆さんが人権と尊厳を守られて、きちんと働くことのできる環境を確保できるよう、カスタマーハラスメント対策についても手を緩めることなく、今後も進めていただきたいということを申し上げまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。

○高田委員 どうぞよろしくお願い申し上げます。
 初めに、都立大学の新学部について質問をいたします。
 東京の外国人人口は、二〇二五年一月一日現在で、過去最多の七十二万人となりました。多様な国籍や文化的背景を持つ人々が数多く暮らす中で、今後の東京の持続的発展のためには、日本人と外国人が互いに尊重し合い、一人一人がそれぞれの力をいかんなく発揮をしていく多文化共生社会の実現が不可欠と考えます。
 そして、そうした社会を実現するためには、多様な文化について理解ある都民を育てていくことが重要と考えます。
 東京都は二〇二八年四月、東京都立大学に国際系新学部として共創学部を開設するとしております。同大学は、入学定員七十五名のうち約二十五名を留学生とし、全授業を英語で行うなど、大学全体の国際化を一段と推進するものであり、都が目指す多文化共生を体現する取組であると考えます。
 グローバル化が進み、多文化共生の実現に向けた都の取組の重要性が増す中で、今回開設する共創学部ではどのように人材を育成していくのか、見解を求めます。

○栗原都立大学調整担当部長 都立大学は、多様な価値観や文化の違いを超え、国際社会で活躍する人材を育成するため、令和十年度に共創学部の開設を予定しております。
 共創学部では、文理の枠にとらわれない幅広い分野の授業を全て英語で実施し、日本人学生は一年間の海外留学を必須といたします。
 また、日本人学生と留学生が共に学び交流する場として活用するため、新棟を整備するとともに、国際交流会館を改修いたします。
 新学部の開設を契機に、大学全体で国内外の学生が互いに切磋琢磨できる環境づくりを進めてまいります。

○高田委員 ありがとうございました。今、答弁にありましたとおり、共創学部が育成を目指している多様な価値観や文化の違いを越えて活躍できる人材は、多文化共生社会の実現には欠かせないものだと考えます。
 加えて、国内外の学生が互いに切磋琢磨できる環境づくりを進めることも、多文化共生を進める視点においては重要な取組だと思います。ぜひこうした取組を着実に進めていってもらいたいと思います。
 また、様々な国や地域の留学生が共創学部で学ぶことになりますけれども、慣れない日本で生活する上で、日本の法令や生活ルール、災害時の対応など、不安や戸惑いを覚えることが今後多々生じると思います。こうした点へのサポートもしっかり行っていくことを求めまして、次の質問に移ります。
 次に、防災に関して何点か質問をします。
 第一に、避難者生活支援指針素案における被災地外避難について質問をします。
 都は先月、避難者生活支援指針の素案を公表しましたけれども、その中では、避難生活を避難所避難、在宅避難、被災地外避難の三つに分類されております。
 これまで避難所避難や在宅避難というのは、都でも支援をしてこられました。しかし、東日本大震災や熊本地震、能登半島地震など、過去の大規模災害において被災地内での避難所や在宅での生活が困難となり、やむを得ず被災地外へ避難する方が多数生じてきました。
 その点、今回、都が初めて被災地外に避難した方に対する支援を打ち出したことは大変重要であると考えます。
 そこで、被災地外避難の意義について見解を伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 災害による被害が甚大であり、上下水道や電気、ガスなど生活基盤の復旧等に時間を要する地域で避難生活を行うことは、著しい肉体的、精神的負担を伴うこととなります。
 質の高い避難生活を送るためには、住み慣れた自宅とは異なるものの、日常に近い状況で避難生活を送ることが可能な被災地外避難について、区市町村が支援体制の構築や、支援内容の充実等を検討していくことが重要でございます。

○高田委員 ありがとうございました。今の答弁で、質の高い避難生活のため、被災地外避難では、市区町村の支援が重要であるということでございました。
 避難者が、自宅等とは異なる地域に避難することとなるため、不安を感じる避難者に対して行政からの情報発信などが不可欠であると思います。
 そこで、避難者が安心して被災地外避難を行えるよう、どのような取組をしていくのか、お伺いをいたします。

○畠山避難所・物資担当部長 指針では、被災地外避難により避難者が日常の生活に近い避難生活を送れるよう、避難先の詳細な情報を避難者に提供する必要があり、提供する情報の内容、発災時の確認方法について、あらかじめ整理することとしております。
 また、避難先に対する理解を深め、なじみのある地域とするため、平時における交流等の取組を強化することとしております。
 アプリ等のデジタル技術を活用し、被災地外避難者が公費解体や罹災証明の発行など、自宅のある自治体から生活再建等に関する情報を確実に受け取れるようにすることを示してございます。

○高田委員 ありがとうございました。今の答弁で分かるとおり、被災地外避難は、平時からの交流など、日頃の準備が大切であるということでございました。
 被災地外避難には、都内の被災していない地域に避難する場合と、場合によっては、ほかの道府県に避難する場合があると考えられます。とりわけ首都直下地震のような、都内全域にわたり被害が想定される場合は、都外に避難する方も多いと考えられます。
 これまでの災害においても、自主的に自宅を離れて避難した方は少なくありませんでした。住み慣れた地域を離れ、日頃のつながりのある人たちと離れて生活することは、先の見えない不安や孤立感を伴うものであり、避難者にとって大きな負担となります。
 今回、都がそうした方々の存在や避難者の不安や負担に目を向け、被災地外避難として位置づけたことは重要と考えます。今回の指針策定を皮切りに、都として被災地外避難の体制の充実に努めていただくことを求めます。
 いずれにせよ、災害時においては、避難者がどこに身を寄せたとしても、必要な支援を適切に受けられることが重要です。
 避難所にいる場合、自宅で避難生活を送る場合、あるいは都外に避難する場合のいずれであっても、都と区市町村、関係機関が十分に連携しながら、不安の中にある都民一人一人に寄り添う取組を進めていくことを求めて、次の質問に移ります。
 多摩地域の新たな防災拠点の整備に向けた基本計画について質問をいたします。
 都は、多摩地域の防災拠点である立川地域防災センター及び多摩広域防災倉庫について、機能強化を行う検討を進めています。
 多摩地域の防災拠点は、自衛隊、警察、消防等、様々な防災関係機関が集積する立川の立川広域防災基地内に所在をしています。私の地元である東大和、武蔵村山、東村山にも近く、このような防災拠点を機能強化することは、多摩地域への防災における貢献は極めて大きいものと思います。
 都は、本年一月に、多摩地域の新たな防災拠点の整備に向けた基本計画を公表しました。新たな防災拠点は、防災センター機能と防災備蓄倉庫及び広域輸送基地機能を一体的に有する施設になるとのことです。
 従来から都議会公明党は、災害への対応力を高めるため、立川地域防災センターを都庁の防災センターと同等の機能を有する施設とし、デュアル防災体制を築くべきと主張してまいりました。
 そこで、新たな防災拠点における防災センターの機能について、具体的にどのように機能強化していくのか、お伺いをします。

○高田総合防災部長 多摩地域の新たな防災拠点では、防災センター機能を強化するため、災害対策本部室や執務室等では、災害対応を担う都や関係機関等の職員が共に活動できるよう、約四千平方メートルを確保いたします。
 また、災害時において、区市町村や関係機関等からの情報収集や災害対応に係る意思決定を的確に行えるよう、最新の情報システムを導入いたします。
 さらに、災害時にも防災拠点が安定的に稼働できるよう、二回線受電による電力確保に加え、油燃料とガス燃料により非常用発電設備を多重化いたします。
 こうした機能強化により、多摩地域の局地的な災害対応はもとより、都防災センターの代替機能を担うことのできる防災拠点としてまいります。

○高田委員 ありがとうございます。新たな防災拠点は、災害対応に係る執務室等のスペースを十分に確保すること、また、災害対応を的確に行える情報システムを採用することなど、都防災センターの代替にふさわしい施設とすることが分かりました。まさに都庁の防災センターと同等であり、私たちが求めてきたデュアル防災体制にふさわしい施設と考えます。
 一方で、防災拠点は災害に備えた施設でありますが、平時にも地域に貢献できる施設とすることが望ましいと考えます。また、平時から立川広域防災基地内に所在する立地を生かした活用も検討すべきと考えます。
 そこで、新たな防災拠点を平時にどのように活用していくのか、お伺いをいたします。

○高田総合防災部長 都は平時から新たな防災拠点を多摩地域の防災ハブ拠点として活用することとしております。
 具体的には、都の職員が常駐し、ワンストップで防災に関する相談対応を行うとともに、自治体や関係機関等と連携し、宿泊設備を活用いたしました実践的な訓練や、防災備蓄倉庫を活用した物資輸送訓練などを実施いたします。
 近隣市町村や関係機関等と緊密な関係を構築することで、災害対応力の強化を図ってまいります。

○高田委員 ありがとうございます。今の答弁で、自治体や関係機関と連携し、訓練を実施するということでございました。ぜひともその訓練には、地元自治体や地域の防災団体など、幅広く訓練に参画できるよう取り組んでいただきたいと要望し、次の質問に移ります。
 船舶を活用した水上ルートによる傷病者搬送についてお伺いをします。
 都の首都直下地震の被害想定では、死者約六千人、負傷者約九万三千人とされています。大規模地震の際には建物倒壊や火災などにより道路が閉塞し、傷病者の搬送が遅れることで助かる命が失われてしまうことが懸念されます。また、救急車やヘリコプターには数に限りがあり、搬送手段の多重化を図ることが重要です。
 都議会公明党はこれまで、船舶を活用した水上ルートを含めて、搬送手段の多重化を訴えてまいりました。東京には隅田川や荒川などの河川があり、船舶を活用した水上ルートは、災害時の重要な搬送手段の一つになります。
 そこで、船舶を活用した水上ルートによる傷病者搬送について、都はどのように対応するのかお伺いをします。

○田代防災計画担当部長 東京都地域防災計画において、傷病者は、陸路、空路、水路を最大限に活用し、車両、ヘリコプター、船舶等で搬送することとしております。
 都は、陸路等での搬送が困難となる場合も想定し、国、関係局、区等と水上ルートの確保に向けた検討を行い、防災船着場の安全管理や船舶の確保手順などを定めた運用マニュアルを作成しております。
 水上ルートによる傷病者の搬送に関しては、医療救護所等の医師が判断し、傷病者の容体など、必要に応じて医師等が同船すること、傷病者の体調の急変に備え、AEDや救急キット等を可能な限り配備すること、傷病者が横たわるスペースや車椅子での乗下船などのバリアフリー対応にも可能な限り配慮することなどが定められております。

○高田委員 ご答弁ありがとうございました。都が陸路、空路、水路を最大限に活用した傷病者搬送を想定し、防災船着場の安全管理や船舶確保の手順を定めた運用マニュアルを整備していること、また、水上搬送に際して医師の判断の下、医療従事者の同船やAED等の装備、傷病者が横たわるスペースやバリアフリーにも配慮していることを確認しました。
 大規模災害時には、河川を活用した水上ルートが命をつなぐ重要な搬送手段となります。引き続き水上搬送体制の実効性を高め、都民の命を守る体制の強化に取り組んでいただくことを要望しておきます。
 最後に、島しょに関連して小笠原振興について伺います。
 都議会公明党において、これまで総務委員会でも取り上げてきましたけれども、小笠原では住宅問題が重要な課題の一つであります。小笠原の島民の多くがお住まいの小笠原住宅の建て替えに着手しており、現在工事中の清瀬アパートでは、建て替え前に比べて十四戸増えると聞いております。
 こうした小笠原住宅の整備については、しっかりと進めてもらいたいと思いますけれども、そもそも小笠原には、住宅を建てることのできる土地が限られていることが、住宅問題の原因としてあります。
 住宅用地の確保のために村の意向を受け止めて、土地利用の規制を緩和すべきと思いますが見解を伺います。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 小笠原諸島は平地が少ない上、その大半が国立公園や森林生態系保護地域に指定されているため、生活を営むために活用できる土地は非常に限られてございます。
 そのため都は、昨年度策定した小笠原諸島振興開発計画において、村の住宅用地確保の意向を踏まえ、農地活用されていない一部の農業地域を集落地域に変更する土地利用計画の見直しを行ってございます。
 今後も自然環境との調和を図りつつ、住宅用地を確保するため、島内の土地利用の状況変化や村が新たに策定する住宅政策を踏まえ、土地利用計画の見直しを進めてまいります。

○高田委員 ありがとうございました。小笠原では活用できる土地が限られていることから、住宅確保が長年の課題となっております。
 今回、村の意向を踏まえ、土地利用計画の見直しを進めていることは、重要な取組と受け止めております。
 また、住宅の確保は若い世代の定住を促し、島の活力を維持していく上でも大変重要な課題です。引き続き村の意向を十分踏まえながら、島民の方々が安心して暮らし、若い人が定住できる環境づくりに向けて、住宅確保の取組を着実に進めていただくことを要望し、質問を終わります。ありがとうございました。

○さいとう(和)委員 都民ファーストの会、さいとう和樹です。よろしくお願いします。
 重複する質問に関しては割愛させていただきますので、あらかじめご了承ください。
 二月五日に総務委員会において、三宅島の火山対策について視察を行い、噴火による全島避難を経験している三宅村の現状などについて確認いたしました。
 三宅島は、数十年に一度の頻度で噴火を繰り返しており、二〇〇〇年に噴火が発生してから約四半世紀が経過していることから、噴火のサイクルに入っていると想定されております。
 一方、視察先の一つである活動火山対策避難施設については、整備された当時は島外避難時、一時的に島内に滞在するための施設として整備され、ガス型噴火に備えて脱硫した空気を送り込むことができる、国内でも唯一の極めて重要な施設です。
 一方、施設の開設後二十年以上が経過しており、設備などの老朽化が進んでいることなどから、今後、施設の更新が村の課題となっているとお伺いしました。
 国には、地域課題の解決を目的とした社会資本整備総合交付金があり、津波避難タワーや広域防災拠点の設備などに使われています。
 いつ起こるか分からない火山噴火に備え、三宅村の火山避難施設を機能していくように支援を行っていくべきと考えますが見解をお伺いいたします。

○田代防災計画担当部長 活動火山対策避難施設は、村が平成十五年四月に開設し、現在は、火山噴火時などに島民の安全を確保するための避難施設として、平時から維持管理を行っております。
 都は、三宅村から施設の設備等の状況についてヒアリングを行い、課題を共有するとともに、施設の更新等に活用できる国庫補助制度に係る情報を提供するなど、必要な助言を行うことで三宅村の火山対策を支援してまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。いつ起こってもおかしくない火山噴火から島民の命を守るためにも、三宅村の対策をしっかりと後押しすることを期待して、次の質問に移ります。
 帰宅困難者対策についてお伺いいたします。
 先日、二月九日に実施された令和七年度東京都・港区合同帰宅困難者対策訓練では、品川駅ホームで震災が発生したという想定の下、近隣の一時対策施設である品川シーズンテラスまで徒歩で移動し、QRコードによる入館登録、入館手続の流れを確認したとのことです。
 このように実際の動線や受付手続が機能するかどうかを検証することは極めて重要です。
 そこで、今回の訓練ではどのような点を検証したというのか、お伺いいたします。

○小平危機管理調整担当部長 今回の訓練では、区や鉄道事業者、民間一時滞在施設等と協力し、駅周辺の混乱防止や帰宅困難者の安全確保の取組について検証いたしました。
 具体的には、民間一時滞在施設管理者が、東京都帰宅困難者対策オペレーションシステム、通称、キタコンDXを用いまして、施設の開設や入館受入れの手続を円滑に行うことができるか、確認いただきました。
 また、訓練参加者にスマートフォンで実際にシステムを操作していただき、施設や移動経路の検索、入館手続などを体験していただきました。
 あわせて、外国人の方にも訓練に参加いただき、実際に体験してもらうことで、現在開発中のキタコンDXの多言語化機能の検証をいたしました。
 今後、訓練の成果や課題を取りまとめ、システムの操作性のさらなる向上を図るなど、キタコンDXの必要な改善につなげてまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。今回の訓練を通じて懸念されるのは、要配慮者への配慮です。
 令和元年台風の際、例えば世田谷区では、避難所が浸水被害エリアから近い安全な避難所の順に埋まってしまい、後から避難してきた移動困難者や要支援者が入れず、複数の避難所を回らざるを得ないという事態が発生いたしました。
 これは災害時に最も保護されるべき人が、逆に最も不利益を被る構造的な問題であり、区ではその後対策を打ったと聞いています。
 帰宅困難者対策においても、駅に近い一時滞在施設から順に満室となることは容易に想定できます。デジタル化によって施設間の混雑状況をリアルタイム把握と周知はできるようになっていますが、帰宅困難者の中には、障害児や乳幼児であるため、一時滞在施設において配慮を必要とする方もいらっしゃいます。特にそうした方々を滞りなく一時滞在施設に案内し、入館できるようにしていくことが重要と考えております。
 そこで、こうした事態を想定し、都は要配慮者の受入れに当たって、どのような取組を行っているのか、お伺いいたします。

○小平危機管理調整担当部長 帰宅困難者がキタコンDXを活用いただきますと、スマートフォンで入館可能な一時滞在施設が検索でき、事前に自身の情報や配慮してほしい項目につきまして、施設管理者に伝えることができます。
 施設管理者は、受け取った情報に基づき、配慮が必要な方の受入れに当たって必要な体制やスペースの確保などの準備が可能となります。帰宅困難者がキタコンDXに示された移動経路に従い施設に向かい、受付でスマートフォンを見せるだけで、スムーズに入館することができるようになっております。
 こうしたキタコンDXの機能を配慮が必要な方々などに広く知っていただくため、都のホームページや主要駅のデジタルサイネージ等を利用して、引き続き周知を行ってまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。ぜひ多くの要配慮者の方にLINE登録いただけるよう、東京都帰宅困難者対策オペレーションシステム、通称、キタコンDXの積極的なPRを展開していただきたいと思います。
 一方で、一時滞在施設で受け入れられる人数には限りがあり、災害発生から時間の経過とともに満室のところが増えていくことが推測されます。
 要配慮者が一時滞在施設に入館できない事態を避けるためには、全ての施設で協力できるとは限りませんが、駅から近い施設に要配慮者枠を設けるなどの工夫も考えられると思いますので、引き続き帰宅困難者対策の充実をよろしくお願いいたします。以上。

○早坂委員 私からは、大きく四つ、都立大学の話、外国人問題の話、防災DXの話、そして避難の話、この四つのテーマでお話を伺いたいと存じます。
 まず、東京都立大学の新しい学部構想について伺います。
 都立大学は、令和十年四月に国際関係をテーマにした共創学部を新設すると発表しました。
 そこで、都立大学が新たに開設する共創学部の教育内容の特色について伺います。

○栗原都立大学調整担当部長 共創学部では、多様な国や地域の学生が互いに切磋琢磨できる教育環境を整備し、文理の枠にとらわれず、英語のみで学ぶ教育課程を編成いたします。
 哲学や倫理学、歴史観など、リベラルアーツを含む幅広い教養科目を提供するとともに、地域社会、国際政治、開発経済、都市科学、生態保全といった五つの専門分野を設けることにより、新たな学びを構成してまいります。
 また、日本人学生には一年間の海外留学を必須とし、海外留学に対応できる十分な語学教育も行ってまいります。
 今後、令和十年度の開設に向けて、魅力あるカリキュラムとなるよう、より詳細な検討を進めてまいります。

○早坂委員 都立大学が新しい学部をつくる、それも英語だけで授業が行われると初めて聞いた際、私はとても驚きました。
 驚いた理由は二つです。
 一つは、少子化の時代、今後ますます十八歳人口の減少が見込まれる中で、どうしてレッドオーシャン、過当競争の世界に乗り出していくのか。
 もう一つは、英語だけの授業に対応できる日本人大学生は一体どれだけいて、そうした大学生は、国内では東京大学をはじめとするいわゆる一流大学や、あるいは最初から海外の大学を選び、わざわざ都立大学を受けないのではないか。そうした理由であります。
 日本私立学校振興・共済事業団の調べによると、令和七年度の我が国の私立大学の定員割れは実に五三%、他方で国公立大学は定員を満たしているものの、応募倍率は低下傾向にあります。
 ご案内のとおり、我が国は少子化のトレンドにあります。例えば一九七三年、昭和四十八年、我が国では年間二百九万人の子供が生まれていました。それが昨年二〇二五年、令和七年では六十六万人となり、五十三年前と比較すると、七〇%減となっています。そうした中、新しい学部をつくって入学定員を増やすことは、実にチャレンジングであります。
 我が国で日本人学生を対象に英語だけで授業を行っているのは、上智大学国際教養学部と、秋田県の国際教養大学の二つがあります。
 秋田県の国際教養大学は平成十六年に設立された公立大学で、令和七年度の応募倍率は九倍、偏差値は七十近くと、なかなか気を吐いています。
 また、全て英語ではありませんが、主に英語で学べる大学は、早稲田大学国際教養学部と、大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部の二つがあります。
 過日、都立西高の校長先生にお会いした際、都立大学の新しい学部が話題となりました。東京都総務局の都立大学担当者が校長先生のところに営業に来ると伺いました。
 新しい学部の学生さんは、一年間の海外留学が必須とのことであります。ご家庭の経済的事情に左右されず海外留学に挑戦できるよう支援をお願いしたいと思います。
 ところで、東京都民が都立大学に通う場合、その学費は所得制限なしで免除されています。都立大学に通う学生さん九千百人のうち、現在授業料が免除されているのは、四千七百人、半数以上であります。すなわち都立大学の経営は、学生さんたちの授業料で成り立っているのではないということが分かります。
 さらに調べてみると、都立大学の運営費三百七十一億円のうち、東京都からの交付金は三百七億円、全体に占める割合は八〇%だということが分かりました。そうした意味では、仮に新しい学部が定員割れとなったとしても、大学経営には全く影響がないといえます。
 しかし、世の中からよい意味で驚きを持ってもらえるよう、このチャレンジングな試みを応援したいと思います。
 さて、少子化や定員割れに関してお話を脱線させていただきたいと思います。
 定員割れと聞いてすぐに思いつくのが都立工業高校です。都立工業高校の応募倍率は、ずっと振るいません。
 例えば、令和三年度の杉並工業高校の機械科と理工環境科は、いずれも〇・三倍未満でありました。他校も似たり寄ったりです。
 そこで、都立工業高校の名前を都立工科高校に改めました。また、制服も新しくしました。
 杉並工科高校では、加えて、従来の三つの学科を廃止して、IT・環境科一つに改組するなど、様々な改革に取り組んでいます。また、朝刊各紙に都立工科高校の全面広告を出すなど、様々な試みをしています。
 しかしながら、そうしたご努力にもかかわらず、依然として応募倍率は増えません。杉並工科高校の令和七年度の新しいIT・環境科の応募倍率は〇・三倍未満、努力に敬意を表しますが、少子化の時代ゆえ、今後応募倍率が激増することが考えにくいと思います。
 ところで、防衛大学校や海上保安大学校では、学びながら給料が出ます。国家にとって有益な専門人材を育成することが目的だからです。ならば、それと同じように都立工科高校の生徒さんにも、学びながら給料を出すようにしたらどうかと提案したいと思います。
 世の中がうまく回っていくためには、事務職だけでは駄目で、様々な現場で働く技術職の存在が絶対に不可欠です。他方で、事務職は今後AIで代用可能なものも増えていくだろうと思います。
 私のもう一つの提案は、都立工科高校の学生さんに給料を出す代わりに、現在の都立工科高校二十二校が大幅に統廃合するというものであります。繰り返しになりますが、少子化の時代ゆえ、今後応募倍率が激増することは考えにくいからです。
 私の二つの案は、東京都教育庁に提案済みです。皆様はいかがお考えになりますか。
 脱線から話を戻します。少子化の中、新しい学部をつくり、新しい教育を行う都立大学をこれからも応援したいと思います。
 二つ目のテーマです。外国人問題について伺います。
 我が国で暮らす外国人は、令和七年には過去最高の三百九十六万人となり、そのうちの二〇%である七十八万人が東京で暮らしています。また、都内人口に占める外国人人口の割合は五%を超えました。
 今後ますます在留外国人の増加が見込まれる中、二〇二〇年東京オリンピックまでは、共に生きる共生社会の実現がスローガンとして叫ばれてきました。
 そうした中、在留外国人とのトラブルや不法滞在の外国人問題が顕在化するにつれて、これまで単に共生社会といっていたものが、今日では秩序ある共生社会と、頭に秩序が加わるようになりました。
 これを示すように、国は今年、令和八年一月、外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議の下、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策を取りまとめました。
 ところで、住民基本台帳法では、住民に関する記録の適正な管理を図る目的で、住民基本台帳制度を定めています。この住民基本台帳制度における在留外国人の取扱いについて伺います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 住民基本台帳は、法令に基づきまして、氏名、生年月日、性別、住所などが記載された住民票を編成したものでありまして、住民に関する事務処理の基礎となるものでございます。各区市町村が実施する住民基本台帳の作成等に対しまして、都は、制度の円滑、適正な運営を図るために必要な助言等を行っております。
 平成二十四年七月の住民基本台帳法改正によりまして、外国人登録法が廃止され、一定の条件を満たす在留外国人につきましても、日本人と同様に、住民基本台帳制度の適用対象となりまして、住民基本台帳に記載されることとなったところでございます。

○早坂委員 改めて申し上げると、住民基本台帳は、区市町村が住民の氏名、生年月日、性別住所、世帯構成などを記録、管理している台帳であります。
 一方で、住民票はその台帳の中から、個人や世帯の情報を抜き出した、いわば写しであります。
 ご答弁では、一定の条件を満たす在留外国人も住民基本台帳に記載されるとのことでありました。
 では、具体的にどのような外国人が住民基本台帳制度の適用対象になり、また適用対象外となるのか伺います。

○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 住民基本台帳制度が適用される外国人は、出入国管理及び難民認定法に定める中長期在留者や、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法に定める特別永住者などが対象であります。
 一方で、観光などを目的とした短期滞在者や外国政府の大使、公使及びその家族など、外交の在留資格が決定された方などは、住民基本台帳制度の適用対象外となります。

○早坂委員 中長期、すなわち三か月を超えて我が国に滞在する外国人は、住民基本台帳法に基づき住民登録されます。つまり住民としてみなされるということであります。それは日本社会の一員として、日本人と同様に納税などの公的な義務を行い、その対価として様々な行政サービスを受けることができるものと理解をいたします。
 しかしながら、文化や風習の違いから地域でトラブルになっている在留外国人も散見されます。そうしたことが積み重なり、単なる共生社会から秩序ある共生社会となってきているのはご案内のとおりであります。
 在留外国人は、正規な在留手続の下で我が国に暮らす外国人がほとんどでありますが、これ以外に、仮放免という制度で我が国に在留している外国人もいます。
 すなわち他人の名義の旅券、パスポートを用いるなどして日本に入国した人、不法入国、許可された在留期間を超えて日本国内に滞在している人、不法残留、許可がないのに就労している人、不法就労などは、本来入管施設に収容した後、強制的に国外に退去させることになっています。
 しかしながら、そうした外国人で事情を当局に聴取された際に、国外退去を拒む人もいます。国外退去を拒む理由の一つは、自分は実は難民で、祖国に帰ると迫害されるといったものであります。
 難民と認定されれば、在留資格を認められて保護されます。他方で、難民だと認定されなかった場合、再審査を申し出ることができます。
 これまでの入管法では再審査の回数の制限はなく、何度でもできることになっていました。そして、そうした外国人は、申出があれば、再審査中は人道上という理由で仮放免という制度により入管施設から解放されるのであります。
 仮放免は本来、不法入国、不法残留、不法就労などの理由で入管施設に収容されるべき人の例外的処置であります。そうした仮放免の人が、仮放免中に犯罪を犯した事例が幾つも報告されています。
 かような状況に鑑み、難民申請の再審査は二回まで、そして三回目以降は、相当な理由を示す資料が必要だと令和五年に法改正されたのであります。
 法改正の趣旨は、保護すべき人は確実に保護する。その上で在留が認められない外国人は速やかに退去していただく。制度の悪用を許さないという趣旨であります。仮放免については、出入国在留管理庁が把握する情報を、区市町村に対してプッシュ型で令和八年度中に提供が始まります。
 仮放免となった人の国籍、氏名、性別、生年月日、住所といった情報が区市町村に届くことになります。そうした情報をどう活用するかについて、東京都は区市町村と一緒に考えていただきたいと思います。
 ところで、法務省の犯罪白書によると、刑法犯で検挙された外国人の人数は、二〇〇四年から二〇二三年までの二十年間で三四%減っています。この間、日本に住む外国人は倍増しているので、外国人が増えれば犯罪も増えるという考えは誤りです。いたずらな排外主義に陥ることなく、秩序ある共生社会を築いていくよう、東京都のご努力に期待をいたします。
 さて今、行政部への質問だったので、また二つ目の脱線をさせていただきたいと思います。
 区市町村、そして市区町村という呼び習わしのことでございます。
 かつて特別区は、東京都の内部団体と位置づけられていました。しかしながら、二〇〇〇年、平成十二年の地方分権改革で、特別区は基礎的な地方公共団体との位置づけがなされました。実際、東京都から相当程度の独立性を有しているのは、もはやいうまでもありません。
 しかしながら、固定資産税や消防など、普通地方公共団体が持つ権限は特別区にはないのであります。ならば区市町村、特別区の特別性に敬意を表して、その規模に敬意を表して、区市町村というのはいいと思うんですけれども、市区町村というのは何でそこに区が入るのか。それをいうなら市町村区が正しいんじゃないかというのが、私の考えであります。
 行政部長のご答弁は結構でございます。
 話を三つ目の話題に移したいと思います。
 次に、防災DXについて伺います。
 デジタルの力は私たちの生活を豊かにします。それは防災においてもです。
 そこでまず、総務局はこれまでどのような防災DXに取り組んできたのか伺います。

○高田総合防災部長 総務局では、AIを活用した住家被害認定支援ツールや、家屋の被害状況等の情報を集約、一元化する災害時都民台帳システム、デジタルツインを活用した水害シミュレーションを運用しております。
 また、災害対応を行う上で重要となる災害情報システムの再構築に加えまして、発災直後の被災者の安否確認から避難生活、生活再建のフェーズまでを一貫して管理するシステムの開発にも取り組んでおります。

○早坂委員 ご答弁のあった内容について伺ってまいります。
 水害シミュレーションの活用について、東京都の取組について伺います。

○田代防災計画担当部長 都は、東京の地形や建物を忠実に再現したサイバー空間上で、よりリアルに水害による浸水状況等を時系列で確認できるシミュレーションシステムを構築いたしました。
 今年度は本システムを活用し、二十区市や関係機関と連携した風水害図上訓練を実施いたしました。
 訓練を実施するに当たっては、令和元年東日本台風の進路や降雨量などのデータをベースに、高潮が発生する条件を加え、気象庁による大雨警報などの防災気象情報が発表されるタイミングや、河川の堤防決壊の時間や箇所をシステムで解析し、過去の実災害に即したシナリオを作成いたしました。
 このシナリオの下、システムを活用し、堤防の決壊や浸水状況等を3D映像で表示するなど、実践的な図上訓練を行いました。

○早坂委員 今回の委員会質疑に当たって、総務局総合防災部の皆さんにいろいろ取材をいたしました。
 私はてっきりこの訓練は、都庁第一庁舎の防災大スクリーンの前に二十の区市が集まって、都庁の訓練に陪席しただけなのかと思っていました。
 しかし実際には、二十の区市はそれぞれの区役所や市役所に陣取って、台風がだんだん自分の区、自分の市に近づいてくるというシミュレーションで再現した気象警報や土砂災害警報情報に基づいて、避難所の開設や住民への避難指示などを行ったと知りました。
 また、台風通過後の浸水地域での排水作業、避難所への物資輸送や応援要員の要請などの対応についても、東京都災害情報システムを活用しながら、関係機関との連携手順も訓練したとのことであります。
 こうした大規模水害の発生を想定した訓練には、区市町村が主体的に参加してこそ、有用なものになると考えます。今回、それが達成できたようであります。おめでとうございます。
 今後は、今回参加しなかった区市町村にも参加を呼びかけていただきたいと思います。
 また、庁内の関係各局も同じであります。今年度は、保健医療局や河川を担当する建設局が参加をいたしました。
 今後は、下水道局や港湾局、さらには地下鉄への雨水流入への対応が必要な交通局など、関係各局にも参加を呼びかけていただきたいと思います。
 次に、住家被害認定支援ツールの機能について伺います。

○小平危機管理調整担当部長 住家被害認定における一次調査では、屋根、外壁、基礎の部位をそれぞれ判定することとなっております。
 都の支援ツールは、部位による判定全体の七五%を占める外壁を対象としており、その判定に当たりましては、損傷程度の判定と損傷面積率の算出が必要でございます。
 令和五年度に開発して以降、損傷程度の判定につきまして、過去の実災害のデータを学習させることにより、AIの解析精度の向上を図っております。
 今年度はさらなる調査の効率化を図るため、損傷程度の判定に加えて、損傷面積率の算出をAIが行う新たな機能の開発に取り組んでいるところでございます。

○早坂委員 首都直下地震のような大規模災害に対しては、防災、減災対策などの事前の備えはもちろんのこと、発災直後の救出救助活動、そしてその後の被災者の方々への生活再建についての備えを進めておくことが重要であります。
 被災後の生活再建に向けた様々な支援を受けるためには、区市町村長が発行する罹災証明書が必要となることがほとんどであります。その罹災証明書を発行してもらうために必要な手続として、住家被害認定調査があります。
 住家被害認定調査は、外観を目視で調査する一次調査、そして外観目視調査に加え、内部立入調査を行う二次調査に分かれています。業務量が多く、また国が示す認定方法が複雑なことや、認定に必要な知識や経験がある職員が限られているのが現状であります。
 発災後、被災者への円滑な支援を実現していくためには、住家被害認定調査の迅速化、標準化が重要であります。
 そのためには、業務のDX化が有効だと考えます。住家被害認定調査は、一義的には区市町村が行うことになるため、このAIツールを区市町村職員の皆さんが十分活用できるよう、事前に研修をしておくことが有効だと考えます。ご見解を伺います。

○小平危機管理調整担当部長 都は、災害時に調査に携わる区市町村職員を対象といたしまして、住家被害認定支援ツールに関する研修を実施することが重要と考えております。
 毎年度二回実施をしておりまして、今年度は今月中旬に実地での研修も実施いたしました。
 研修では、過去に被災した住家の写真や、損傷の装飾を施した実際の住家を撮影し、ツールにより損傷程度を判定するなどの具体的な演習を通じまして、参加者に本ツールの有用性を実感していただきました。
 また、参加者のアンケートにより得られた意見等を機能改善につなげることで、操作性の向上に取り組んでいるところでございます。

○早坂委員 首都直下地震が発生した場合、住家被害認定調査は、都内区市町村職員のほか他道府県の自治体からの応援職員が実施することになることが想定をされます。
 そうした場合、ご答弁にあった研修を受講していない他自治体の職員の皆様でも十分活用することができるよう、引き続きツールの改善に取り組んでいただきたいと思います。
 最後のテーマ、避難について伺います。
 東京都は昨年、令和七年三月に東京都避難所運営指針を策定しました。劣悪な環境が指摘され続けてきた避難所のレベルを向上させようというのが主な目的であったと思います。
 そうした観点からスフィア基準を取り入れ、例えば避難所の一人当たりスペースを畳一畳から二畳に増やすといった内容がそこには盛り込まれました。
 私がそのとき口を極めて指摘したのは、避難所に避難してくると想定される避難者の数は、そもそも収容人数より多い。そうした中で一人当たりの面積を増やして、生活環境の向上だと威張られても、避難所に避難できない人たちのことを考えないのはおかしいということでありました。
 そのための解決方法は、新しく避難所を増やすこと、被災地外に避難していただくこと、そして在宅避難の三つだと述べて、特に在宅避難の重要性とそのための方策について述べたのであります。
 そうした中、本年、令和八年二月に東京都避難者生活支援指針の素案が公表されました。その内容は避難所避難のみならず、在宅避難や被災地外避難も含めたものであります。
 まず、本指針を策定する目的について改めて伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 都内には、耐震性の高いマンションなど、発災時にも壊れない建物が多く存在し、住み慣れた自宅等で避難生活を送ることができる環境の整備が進んできております。
 また、災害により甚大な被害を受け、生活基盤の復旧等に時間を要する場合には、被災地外避難も質の高い避難生活の確保等の観点から有効でございます。
 こうした状況を踏まえ、避難者がどのような場所で避難生活を送る場合であっても、必要な支援を適切に受けることができるよう、これまでの避難所改革の取組に加え、在宅避難や被災地外避難を新たな柱として位置づけた本指針を取りまとめたところでございます。

○早坂委員 今のはマイクがこう折れていまして、もしかしたら音が入っていなかったなら、最初からやり直しますか。−−よろしいですか。
 では、続けさせていただきます。避難者に最も近い立場で支援を担うのは区市町村であり、この指針の実効性を高めるためには、都内各地域の実情に応じた具体的な取組が重要です。
 そこで、本指針を踏まえ、東京都は区市町村にどのような取組を期待しているのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 建物構造、人口や世帯構成など、地域によってその特性は様々であり、発災時に想定される住民の避難行動を推察し、避難者を支えるための備えを整えていく必要がございます。
 例えば、在宅避難が主体となるエリア、避難所避難が主体となるエリアなど、エリアごとの避難行動の特性や、避難形態ごとの避難者数、避難所の受入れ可能人数等を踏まえて支援体制を整備することや、被災地外避難に関して他自治体と協定を締結することなど、避難者全体の生活支援について総合的な取組が推進されるよう、区市町村の実情に応じた計画やマニュアルの策定などを求めてございます。

○早坂委員 ご答弁の最後で、区市町村の実情に応じた計画やマニュアルの策定などを求めるとのことでありました。
 昨年の避難所運営指針に関するやり取りの中で、二言目にはスフィア基準、スフィア基準という東京都の姿勢に私はひどくかみつきました。
 スフィアとは球体、すなわち地球のことです。スフィア基準とは、地球基準という意味であります。アフリカのルワンダ虐殺を契機に策定されたこの地球基準を、そのまま我が国あるいは東京都に持ち込んで、体にフィットするわけがない。我が国オリジナルの国産基準、あるいは東京都基準をつくるべきであって、スフィア基準、地球基準を無批判にあがめるのは駄目だというのが、私の変わらない主張であります。
 本日の発言でも、無批判にスフィア基準をあがめるものがありました。大変残念であります。しかし、今の総務局のご答弁は、区市町村独自の事情に応じた計画やマニュアルをつくってというものでありました。ようやっと分かってくれましたねと、心からうれしく思います。
 在宅避難者支援の取組状況は、当然ながら区市町村ごとに差異があります。発災時の支援が迅速かつ的確に行われるためには、平時から対応を検討し、必要な資機材の確保や、支援体制の整備などをしておかなければなりません。
 東京都は、区市町村の在宅避難者への生活支援に係る取組に対し、どのように支援していくのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 本指針では、都と区市町村が在宅避難者への生活支援を行うに当たって、確認すべきポイントや取り組むべき具体的な事項、参考にするべき好事例をガイドラインとして示しております。
 都は来年度、区市町村が指針を踏まえた取組を進められるよう、これまでの携帯トイレに加え、家庭用の家具類転倒等防止器具、住民が共同で使用する防災備蓄倉庫、非常用発電機やポータブル電源などを新たに補助することとしております。
 また、在宅避難者への支援体制の整備や支援内容の整理など、計画やマニュアルの策定等を支援するため、専門家を区市町村に派遣することとしてございます。

○早坂委員 これからも都民の命と暮らしを守るために、東京都そして東京都議会一体となって、様々な知恵を絞っていこうではありませんか。終わり。

○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五十分散会