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第1回定例会・一般質問(要旨)

高島 なおき(自民党)


   都政に対する知事の基本姿勢を問う


    知事の政治信条
    自治体の日常業務への評価
    都政・職員に対する認識
    区市町村と東京都の関係
    国政

知事の政治信条

 中国の言葉に「爾の俸、爾の禄は 民の膏、民の脂なり 下民は虐げやすきも、上天は欺き難し」というのがある。これは、お前がお上からいただく給料は、人民の汗とあぶらの結晶である。下々の人民は虐げやすいが、神を欺くことはできないという意味であり、私自身この言葉を範として議員活動をしてきた。知事はこの言葉にどの様な感想を持つのか伺う。

知 事 私たちがはんでいる禄、給料は、まさに国民、都民の税金であり、これをいかに使うか慎重に考えなくてはならない。外部からの発想を大いに参考にし、民の膏、民の脂を、いかに民のために有効に還元して使うか努力しなければならない。


自治体の日常業務への評価

 知事は就任以来、次々と斬新な施策を打ち出し、都民、国民に強烈なメッセージを発信し続けているが、一方で、都政を支えているのは地方自治体が行う地域に根差した日常業務の確実な遂行である。こうした業務についての評価は。

知 事 最前線で働いている職員の仕事がきちっとしていなければ、都政全体がぐらついてくる。最前線で頑張っている職員も、そこに行政の指針を立案して下ろしていくヘッドクオーターも、そういう意識を常に持ちながら都民の負託に応える行政を行っていきたい。


都政・職員に対する認識

 知事は就任直後、都政にスピードと危機意識がなく、ぬるま湯につかり切っていると批判していたが、最近の発言を聞いていると大分変わってきたように感じられる。都政や職員に対する知事の認識は就任直後と比べ、2年間でどの様に変わったのか素直な感想を伺う。

知 事 東京が変わらなければ日本も変わらないという、自分の抱えている業務を通じての国に対する視線というものが段々出来てきたと思う。それは大いに評価できるし、国民全体が、大いに東京にこれから期待していただいても結構だ。これからも都民の皆様に、都の行政について期待していただいて結構だと自負している。


区市町村と東京都の関係

 権限、仕事の移譲が進む中、都の役割は大きく変わるはずだ。一義的には区市町村が責任を負うことを前提とした上で、都がどの様なスタンスでかかわっていくのか知事の考え方に注目が集まっている。現状の体制の中で、基本的な住民サービスに対する広域自治体としての都の役割、存在意義をどう考えているのか伺う。

知 事 住民に身近なサービスは、一義的には、各区市町村が自らの判断と責任で提供していく必要があるが、都は広域的自治体として、区市町村への支援を行うとともに、区市町村で賄い切れないものを提供することで、都と各区市町村との複合的な行政が、都政として効果も上げ、また、地方自治体それぞれの行政として効果を上げていくと思っている。今後策定する都政改革ビジョンⅡでも、自治制度そのものの改革も視野に入れながら、新しい広域的自治体や大都市の行政のあり方について考えていきたい。


国政

 〔1〕知事は就任あいさつで、東京は危機的な状況にあり、これを乗り越えなければ東京が破綻するだけではなく、日本そのものの衰退につながりかねない。こうした事態が生じたのは、個
々の政策や施策に起因するだけでなく、その効用を失った中央集権的な政治、行政システムの中で、時代にそぐわなくなった手法や仕組みに気付こうとしない保守性、本質的な課題に対する無関心が、文化遅滞とも言うべき状況を政治の中に生じさせていることに最大の原因があると指摘したが、その効用を失った中央集権的な政治、行政システムとは何を指しているのか。
 〔2〕今の国政を見ると危機的な状況はますます深まるばかりである。国政の低迷はどこに原因があるか忌憚のない見解を伺う。
 〔3〕総理大臣の直接選挙制についての見解は。

知 事 〔1〕社会の安定と発展に寄与し、わが国が短期間で近代化するために効果もあった従来の政治手法は限界に来た。それをパラフレーズし、それぞれの生活様式や価値観に対応でき、幅の広い、間口の広い、しかも情報が開示され、民間の知恵も力も借りて官民一体となった国家・地方自治体の形成を考えなくてはならない。
 〔2〕官僚も政治家も、すべて場当たりの状況主義になり、しかもそれを保身が支えていて、幅の広い、先を見通した発想がなくなってきた。国政は非常に鈍感で、また怠慢な体たらくを示しているとしか言いようがない。国政に対する国民の不安、不満、鋭い指摘を真摯に受け止めることで国家が抱えている様々な問題について敏感になり、かつ迅速に対処してもらいたい。
 〔3〕実現すれば、政治に対する参加感、責任感が国民にもう少し芽生えてくるのではないか。

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