無所属 幹事長 山崎泰
平成十二年第二回定例会は、知事提案の全議案を採択し、本日終了した。
本定例会に提出された議案の大宗が、法令の改正に伴う条例の整備といった性質のものであり、条例案に直接的にかかわる議論が低調であったことは否めない。
定例会直前に発表された都の財政状況によれば、平成十一年度決算はわずかながら赤字幅を縮めているが、なお約九百億円もの赤字が見込まれており、財政再建への道がまだ遠いことが明らかにされた。
わが会派は、財政再建へ向け、構造改革など、戦略的対策の積極的展開もさることながら、都職員の一人ひとりが、自らの日常業務の無駄を省く努力を重ねるなど、足元から見直す内部努力に努めるよう指摘し、知事の前向きな答弁を引き出した。
知事が所信表明で、二十一世紀の東京創生の指針として策定を進めている「東京構想二〇〇〇」については、真の意味でのグランドデザインとなるものでなければ策定の意味がないと苦言を呈したところである。
施行後、三か月が経過した介護保険制度のうち、特に介護療養型医療施設の拡充と、介護医療従事者の確保に全力を挙げるよう要望したところである。
都立三病院に「東京ER」を設置するとの知事構想には、救命救急医療の拡充を求めるわが会派として、評価をするものであるが、都立病院においては、救命救急を担当する医療スタッフの不足が深刻であることを指摘し、前向きの答弁を引き出した。
首都移転反対の実をあげるため、先の衆議院議員選挙の結果、顔ぶれも新たになった、七都県市選出の衆議院議員に、あらためて首都移転反対の議員連盟結成の働きかけを行うよう提言したが、わが会派としても、首都移転反対の実効をあげるため、積極的に取り組んでいく決意である。
本定例会最大の関心事といわれた副知事人事については、濵渦氏の就任を了承した。行財政改革、外交課題、また国政とのかかわりの中で、民間登用の副知事として、いかなる成果を上げ得るのか注目している。
六月二六日に発せられた緊急火山情報以来、いまだ緊張状態にある三宅島、そしてその後、群発地震、台風三号にみまわれ、深刻な状況にある神津島の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
島民の皆様が、一日も早く安心して生活を送れるよう、わが会派として、知事並びに関係部所に働きかけてまいります。