第2回定例会終了にあたっての各会派談話(要旨)

日本共産党 団長 秋田かくお

 わが党は不況から国民のくらし・福祉を守り、浪費的公共事業の転換と、財政立て直しを進める立場で定例会に臨んだ。

 東京はくらしや営業、雇用などの落ち込みが深刻であり、都民生活を守るために、くらし・社会保障を予算に据えることをはじめ、欠陥だらけの介護保険の改善などを提起した。また、個人消費をあたためる立場から、知事に消費税増税の反対を求めた。

 臨海開発などの大型開発などにメスを入れ、公共事業予算をバブル前の規模に抑制することで、借金減少への方向を提案した。

 知事は、個人消費の拡大が景気回復に重要な役割を果たすとしたが、それに逆行する消費税増税に対しては、明言を避けた。

 臨海開発においてわが党が、有明北地区埋立の見直しなど具体的事実をもとにただしたのに対し、知事はあくまでも開発を推進する態度をとった。開発行政のつけをこれ以上、都民に押しつけることは許せない。

 雇用、中小企業、環境をはじめ、子ども達と教育をめぐる危機などの課題について建設的提案と、都民的議論を提案した。

 子どもの教育については、競争教育を改め、子どもの発達中心に切り替えることなどを提案した。知事が、少子化問題を都民全体で考えていくことを表明したことは重要である。

 都立府中病院で、夜間当直の医師が三二時間連続勤務となっている問題など、労働基準法違反の是正勧告を受けていた事実に対し、必要な人員・予算は積極的につけ、都立病院の充実を進めるよう求めた。

 情報公開条例改正で、実施機関に公安委員会と警視総監を加えたことは前進である。今後、実行ある運用を求めるものである。

 いまなお続いている三宅島、神津島などの噴火や地震による災害が今後も心配される。両島の住民の安全と生活を確保するために、東京都が両村と引き続き協力して万全の対策をとるよう要望するものである。

 石原知事の「三国人・治安出動」発言について、重大性にかんがみ、謝罪と撤回を求めた。九月三日の防災訓練について、知事は「治安出動が主目的ではない」と答えたが、知事が陸海空自衛隊がはじめて統合して参加する訓練を、治安出動への突破口としようとしていることは否定できない。治安出動訓練は中止すべきである。

 濵渦武生氏の副知事選任については、法にもとづく機構づくりは妨げないという立場から同意した。


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