自民党 幹事長 川島 忠一
本定例会は、知事提案の全議案に賛成し、本日終了した。
本定例会ではまず、さきに崩御あらせられた皇太后陛下への弔詞の奉呈について、弔詞起草特別委員会を設置し、都議会としての弔意を捧げた。
定例会前の六月二六日から三宅島で火山活動がはじまり、都の災害対策活動に併せ、わが会派も対策本部を設置し、島しょ出身の私は直ちに現地を視察し、島民の安全確保と被害を最小限に食い止めるための措置について、村及び都と協議を重ねた。三宅島島民の避難勧告が解除され、ホッとする間もなく、会期中の七月一日には神津島近海で震度六の地震が起き、犠牲者が出るなど、今日までその海域での地震が続き、予断を許さない状況である。わが会派は知事に対し、これら、被災された方々の生活や事業の支援のため、緊急融資等の措置を申し入れ、都は利子補給などを決定した。
次に、昨年の第二回定例会で否決した濵渦武生氏の副知事選任の同意については、知事の就任後の都政運営に対する基本姿勢について認識を深められたことを受け、わが会派は賛成することとした。
濵渦氏におかれては、副知事という特別職の公務員として先の二副知事と相協力し、一八万人の都職員を束ねるトップの一員として、職員の信頼のもと、都政の発展に力を発揮していただきたい。
さて、石原知事が就任して一年が過ぎ、その間都政が直面する重要課題については、特に本年第一回定例会で知事と真摯な議論を重ね、これからの都政の方向を確認したところだ。本定例会では、わが会派はその後の都政の動きの中で重要と思われる震災対策、東京都税制調査会の発足にかかわる税財源問題、羽田空港の国際化、福祉施策の再構築後の経過と状況、「東京ER」や都立病院の改革などについて、代表質問を行った。また、一般質問では、国立市立の小中学校における国旗・国家をめぐる教育問題を中心に、首都圏新空港、地下浸水対策、がん検診などについて、知事にただした。これらの質問をもとに、提出議案について、わが会派は特に異論はなく、全議案について賛成した。
都市政策の充実がなければ都民の信頼を得ることはできないと痛感している。今後、定例会、各委員会等を通じて都民のための施策の議論を深め、言葉だけに終わらない政治活動を一層心がけていく。