平成三十年東京都議会会議録第十六号

平成三十年十二月十一日(火曜日)
 出席議員 百二十四名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番鈴木 邦和君
五番西郷あゆ美君
六番滝田やすひこ君
七番藤井あきら君
八番奥澤 高広君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番伊藤しょうこう君
十二番田村 利光君
十三番菅野 弘一君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番森口つかさ君
二十一番内山 真吾君
二十二番斉藤れいな君
二十三番もり  愛君
二十四番龍円あいり君
二十五番あかねがくぼかよ子君
二十六番保坂まさひろ君
二十七番おときた駿君
二十八番川松真一朗君
二十九番小松 大祐君
三十番柴崎 幹男君
三十一番舟坂ちかお君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番関野たかなり君
四十一番福島りえこ君
四十二番つじの栄作君
四十三番米川大二郎君
四十四番清水やすこ君
四十五番白戸 太朗君
四十六番増田 一郎君
四十七番佐野いくお君
四十八番細谷しょうこ君
四十九番やながせ裕文君
五十番清水 孝治君
五十一番大場やすのぶ君
五十二番小宮あんり君
五十三番鈴木 章浩君
五十四番西沢けいた君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
六十番まつば多美子君
六十一番高倉 良生君
六十二番上野 和彦君
六十三番両角みのる君
六十四番石川 良一君
六十五番後藤 なみ君
六十六番鳥居こうすけ君
六十七番平  慶翔君
六十八番菅原 直志君
六十九番森澤 恭子君
七十番木下ふみこ君
七十一番ひぐちたかあき君
七十二番入江のぶこ君
七十三番森村 隆行君
七十四番早坂 義弘君
七十五番高橋 信博君
七十六番古賀 俊昭君
七十七番秋田 一郎君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番米倉 春奈君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番のがみ純子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番村松 一希君
八十九番栗下 善行君
九十番中山ひろゆき君
九十一番桐山ひとみ君
九十二番本橋ひろたか君
九十三番田の上いくこ君
九十四番おじま紘平君
九十五番馬場 信男君
九十六番山田ひろし君
九十七番岡本こうき君
九十八番中屋 文孝君
九十九番宇田川聡史君
百番神林  茂君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番長橋 桂一君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番たきぐち学君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十一番山崎 一輝君
百二十二番吉原  修君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君
 欠席議員 二名
 五十九番  遠藤  守君
 百二十番  三宅 正彦君
 欠員
    五十五番
 出席説明員
知事小池百合子君
副知事長谷川 明君
副知事猪熊 純子君
副知事多羅尾光睦君
教育長中井 敬三君
東京都技監建設局長兼務西倉 鉄也君
政策企画局長梶原  洋君
総務局長遠藤 雅彦君
財務局長武市  敬君
主税局長目黒 克昭君
警視総監三浦 正充君
生活文化局長浜 佳葉子君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
都市整備局長佐藤 伸朗君
環境局長和賀井克夫君
福祉保健局長内藤  淳君
産業労働局長藤田 裕司君
港湾局長斎藤 真人君
会計管理局長土渕  裕君
交通局長山手  斉君
消防総監村上 研一君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長小山 哲司君
青少年・治安対策本部長大澤 裕之君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長村松 明典君
選挙管理委員会事務局長澤   章君
人事委員会事務局長砥出 欣典君
労働委員会事務局長池田 俊明君
監査事務局長岡崎 義隆君
収用委員会事務局長佐藤  敦君

十二月十一日議事日程第二号
第一 第二百一号議案
平成三十年度東京都一般会計補正予算(第二号)
第二 第二百二号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第三 第二百三号議案
東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第二百四号議案
東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第五 第二百五号議案
非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第六 第二百六号議案
職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
第七 第二百七号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第八 第二百八号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第九 第二百九号議案
東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業施行規程
第十 第二百十号議案
東京都建築安全条例の一部を改正する条例
第十一 第二百十一号議案
東京都児童育成手当に関する条例の一部を改正する条例
第十二 第二百十二号議案
東京都重度心身障害者手当条例の一部を改正する条例
第十三 第二百十三号議案
東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例
第十四 第二百十四号議案
東京都立総合精神保健福祉センター及び東京都立精神保健福祉センター条例の一部を改正する条例
第十五 第二百十五号議案
東京都中小企業・小規模企業振興条例
第十六 第二百十六号議案
東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例の一部を改正する条例
第十七 第二百十七号議案
東京都環境影響評価条例の一部を改正する条例
第十八 第二百十八号議案
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第十九 第二百十九号議案
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第二十 第二百二十号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第二十一 第二百二十一号議案
警視庁志村警察署庁舎(三十)改築工事請負契約
第二十二 第二百二十二号議案
都立久留米特別支援学校(仮称)(三十)改築及び改修工事その二請負契約
第二十三 第二百二十三号議案
都営住宅三十CH─一一〇東(江東区辰巳一丁目・江東区施設)工事請負契約
第二十四 第二百二十四号議案
産業交流拠点(仮称)及び八王子合同庁舎(三十)新築電気設備工事請負契約
第二十五 第二百二十五号議案
産業交流拠点(仮称)及び八王子合同庁舎(三十)新築空調設備工事請負契約
第二十六 第二百二十六号議案
産業交流拠点(仮称)及び八王子合同庁舎(三十)新築給水衛生設備工事その二請負契約
第二十七 第二百二十七号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十四)請負契約
第二十八 第二百二十八号議案
小名木川護岸耐震補強工事(その四)請負契約
第二十九 第二百二十九号議案
北十間川護岸建設工事(その三)請負契約
第三十 第二百三十号議案
神田川整備工事(その二百十一)請負契約
第三十一 第二百三十一号議案
当せん金付証票の発売について
第三十二 第二百三十二号議案
駒沢オリンピック公園総合運動場の指定管理者の指定について
第三十三 第二百三十三号議案
東京都営住宅、東京都福祉住宅、東京都特定公共賃貸住宅、東京都地域特別賃貸住宅、東京都引揚者住宅等の指定管理者の指定について
第三十四 第二百三十四号議案
東京都瑞江葬儀所の指定管理者の指定について
第三十五 第二百三十五号議案
都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
第三十六 第二百三十六号議案
東京都介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(尾崎大介君) これより本日の会議を開きます。

○議長(尾崎大介君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(尾崎大介君) これより質問に入ります。
 百十五番小山くにひこ君
〔百十五番小山くにひこ君登壇〕

○百十五番(小山くにひこ君) 東京都議会第四回定例会に当たり、都民ファーストの会東京都議団を代表して、小池知事及び教育長、関係局長に質問いたします。
 いよいよ二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで二年を切りました。一九六四年の東京大会は、戦後復興の象徴であり、首都高速道路や地下鉄の建設、東海道新幹線の開通など、各種インフラの整備が進みました。一九六四年大会後、日本は高度経済成長を続け、その後の日本と東京の発展へと大きくつながりました。
 その後の平成は激動の時代でありました。バブル崩壊から始まった長期的な経済停滞、経済のグローバル化、IT化の流れの中で、日本の国際的地位は低下しました。一九六四年大会後に増加を続けていました日本の人口は、二〇〇八年をピークに既に減少に転じており、東京都の人口も二〇二五年をピークに減少に転じると見込まれております。このような社会経済情勢の劇的変化は、戦後日本の成長を生んだ社会モデルからの変革を迫っております。
 平成の時代が明年幕を閉じ、新たな時代を迎える成熟都市東京は、今まさに大きな変革を必要としています。少子高齢化による生産年齢人口が減少する中で、次なる成長の源泉となる人、物、金、情報をめぐる世界の都市間競争、まさに熾烈をきわめています。このような状況下において多様性こそが成長の源泉であると、そういった認識に立ち、二〇二〇年の東京大会とその先を見据え、世界の中で戦う東京の成長戦略を描き出さなければなりません。
 そして、私たちは、一九六四年東京大会をきっかけに築き上げられてきた東京を二〇二〇年大会を契機として再構築し、東京と他の地域がともに栄える、東京の持続的成長を実現していかなければなりません。
 私たち都民ファーストの会東京都議団は、都議会最大会派となり一年余が経過しました。この間、議会改革を初め、受動喫煙防止条例の制定、待機児童の大幅減少、オリンピック・パラリンピック憲章人権条例の成立など、二〇二〇年の先を見据えた東京の成長と発展の礎となる施策が着実に推進されてきました。
 本定例会でも、中小企業の振興条例、防災対策、暑さ対策を柱とする補正予算など、未来の東京の成長と発展のために必要不可欠な施策が取り上げられております。
 このような東京都の取り組みにもかかわらず、国はまた、不合理な都税の収奪を繰り返そうとしています。今、都議会に求められているのは、都議会一丸となって、他の地域との共存共栄を可能とする首都東京の成長戦略を描き出し、着実に実行することであると改めて申し上げ、以下質問いたします。
 平成三十一年度税制改正について伺います。
 国は、いわゆる偏在是正の名のもと、都の税財源を地方へと配分すべく、さまざまな措置を講じてきました。この間、都としても対抗策を講じてきましたが、平成に入ってからの三十年間で都が失った財源は六兆円に上り、平成三十一年度税制改正においても、さらなる措置が事実上予告されております。
 こうした国の不合理な税制改正の動きに対して、先般、私たちの提案により立ち上げられました東京と日本の成長を考える検討会の報告書が取りまとめられ、また、東京都税制調査会の答申も示されました。そして、それらを受けた東京都の見解も示されております。
 都はこれまでも、小池知事を先頭に、全国知事会や東京都選出の国会議員、与党税制調査会の国会議員、都内区市町村との折衝を行ってまいりました。私たち都民ファーストの会東京都議団も、東京都選出の国会議員や与党税制調査会の国会議員への要請活動、都民への啓発活動等に努めてまいりました。
 本年十一月に国の財政に関し、財政制度等審議会が財務大臣に提出をいたしました平成三十一年度予算の編成等に関する建議の中では、平成財政の総括が明記をされております。
 そこでは、少子高齢化に伴い増大する負担を将来世代に先送りしている負担先送りの罪深さ、債務残高対GDP比が第二次世界大戦末期の水準に匹敵をしている事実、税財政運営の大原則である受益と負担の乖離の拡大等に触れ、新たな時代において、財政健全化どころか一段と財政を悪化させてしまった平成という時代における過ちを二度と繰り返すことがあってはならないと、平成財政を総括しております。
 国の財政運営に関するこのような厳しい指摘を何ら顧みず、今、国は、あるべき地方創生の姿の議論が欠けたまま、税理論上不合理な主張を繰り返し、東京都から税財源を奪い、近視眼的に他の地方に配分することを進めようとしています。
 東京都と他の地域のそれぞれが独自に魅力を磨き上げながらも連携を深め、互いに高め合うという長期的視点に立った未来志向の共存共栄の関係こそ、目指すべき地方創生の姿であります。近視眼的、対症療法的な対応を繰り返した平成時代の国の財政運営の失敗を、健全な財政運営に努めてきた東京都に押しつけるような措置は、東京のみならず日本全体を沈没させる、平成の次の時代に対する大きな負のレガシーといわざるを得ません。
 国の与党税制調査会において検討されました与党税制改正大綱については、近日中にも正式に示されますが、平成三十一年度税制改正に対する知事の見解を伺います。
 東京都と他の地域との共存共栄策について伺います。
 先ほど述べましたとおり、東京都と他の地域のそれぞれが独自に魅力を磨き上げながらも連携を深め、互いに高め合う関係こそ、目指すべき共存共栄の姿であります。
 東京と日本の成長を考える検討会報告書で指摘されているとおり、東京都は、世界と日本をつなぐ玄関口、結節点であり、地域の魅力を世界に発信し、海外への販路拡大、国際交流を密に図れる場所を提供していくことが極めて重要であります。
 また、地方法人課税の偏在是正措置に関する東京都の見解における都の試算によれば、都が今後も国際金融都市構想の推進や都市再生の取り組みなどを加速させ、国際競争力を高める投資を進めることにより、日本のGDPは、現在の約五百五十兆円から、二〇二一年以降には、約六百十兆円まで拡大すると推計されております。
 他方、東京においてこれらの取り組みが進まず国際競争力が失われてしまった場合、二〇二一年以降の日本のGDPは、約五百三十兆円に縮小してしまうと推計されており、東京のみならず日本全体の成長のためにも、東京への投資は必要不可欠であります。
 これまでも東京都は、さまざまな分野で多くの経済波及効果を他の地域にも生み出してまいりました。
 都の試算によれば、東京二〇二〇大会の都外への経済波及効果は約十一兆九千億円にも及ぶとされており、また、検討会報告書には、東京の国際競争力強化のために必要な取り組みとして、羽田空港の機能強化、外かく環状道路の早期整備、ユニバーサルデザインの促進等の六分野が挙げられております。そして、その都外への経済波及効果は合計で約十一兆三千億円にも及ぶとされております。
 今後、東京と日本の成長を考える検討会報告書で提言を受けました六点の東京と日本の成長に必要な取り組みを検討の中心にしつつ、東京と他の地域がともに栄える、共存共栄のための取り組みを一層推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 東京都中小企業・小規模企業振興条例についてお伺いいたします。
 事業所数において都内企業の九九%を占める中小企業の成長は、東京都の成長と発展の根幹であります。経済のグローバル化、ICT技術の進展、生産年齢人口の減少など、都内中小企業を取り巻く環境が大きく変化する中では、都内の中小企業振興に関する基本的な考え方を、都民の代表である都議会の意思も反映された条例として制定することは極めて重要です。
 また、先般公表されました森記念財団都市戦略研究所による世界の都市総合ランキングにおいては、東京のスタートアップ環境、つまり、新規創業環境の弱さが指摘されております。この課題を克服するためには、都内における産業の集積を生かし、大手企業、研究機関、創業支援機関など、さまざまな関係者が連携し、新たなイノベーションやユニコーンと呼ばれるベンチャー企業を生み出す環境整備を進める必要があります。
 また、中小企業、小規模企業は、都内経済を支えるとともに、都民の暮らしも支えております。都内在住の事業者や従業員は、地域のまちづくりに欠かすことのできない人材でもあります。
 都として、条例に掲げる理念に基づき、中小企業、小規模企業の業績向上や、ものづくり、事業を継承する支援を進めることで、にぎわいと活力のある地域社会をつくり、雇用の創出にも積極的に取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 中小企業施策の効果検証のあり方について伺います。
 今般、六回にわたる有識者会議を経て示された中小企業振興に関する仮称中長期ビジョン中間まとめ案では、都内の黒字企業の割合五〇%超、都内の開業率が一二%、従業員三十人以上の都内企業におけるテレワークの導入率が五〇%超など、意欲的な達成目標が示されていることを評価します。
 今後の中小企業振興においては、さらなる環境の変化に直面する中小企業に対し、マーケットの動向を捉え、未来志向で成長を促す柔軟な施策展開が求められています。
 そのためには、条例や中長期ビジョンのもとで実施される中小企業振興施策について、施策の効果検証と、それに基づき適宜ブラッシュアップを行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 日本各地と連携した観光振興について伺います。
 東京二〇二〇大会を大会後の東京や日本の成長と発展につなげるためには、訪都観光客が日本各地の観光資源の魅力に触れる機会をふやすとともに、地域間の連携を深め、周遊観光の基盤を形成することが重要であります。東京都と日本各地との連携を深め、訪都観光客が都内のみならず日本全国を訪れる仕組みを構築することは、共存共栄の観点からも極めて重要な時点でございます。
 歴史、文化、食、特産品、エコツーリズム等の独自の体験といった観光資源を有する日本各地との連携を深め、東京二〇二〇大会後も継続的に訪都観光客が日本各地を訪れる観光基盤を構築すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 都内各地域の観光振興について伺います。
 日本各地との連携に加えて、二十三区内に限らず、多摩地域を含めた東京都全体の周遊観光の基盤を形成することも重要であります。
 多摩地域は、歴史的史跡や伝統的なお祭りなどの文化を初め、都市型のまち並みからダム湖まで、多様な魅力を有しております。
 昨年、都が、立川市に立ち上げました東京観光情報センター多摩は、多摩地域の観光拠点として一層の強化、活用が期待されているところであり、独自の観光資源を有する多摩地域間の連携、多摩と区部の連携を深め、東京二〇二〇大会後も継続的に観光客が多摩地域を訪れる観光基盤を構築すべきであります。
 また、ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの競技やスポーツを活用した観光イベント等に取り組むべきと考えます。
 そこで、二〇二〇年大会とその先を見据え、区部のみならず、多摩・島しょも含めた都内各地域の観光振興の取り組みへの支援を一層進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、農業振興について伺います。
 平成二十七年の都市農業振興基本法の成立以来、東京の農業をめぐる情勢は目まぐるしく展開してまいりました。生産緑地法、農地法や税制の改正、都市農地の貸借円滑化法の施行など、農地をめぐる新たな法制度の整備も進み、都市農業の振興は、新たなステージに入りました。
 そのような中、小池知事は、本年二月に瑞穂町で開催されました東京都農業委員会・農業者大会に出席をされました。ここ何代かの都知事にはなかったことでもあり、知事も東京農業の一層の飛躍に向けた農業関係者の熱意を感じられたことと思います。
 昨年公表されました、都市づくりのグランドデザインで示されました活力とゆとりのある高度成熟都市の実現に向けて、都市計画審議会において、東京における土地利用に関する基本方針についての検討が行われており、九月に中間報告がなされました。そこでは、都市農地の保全活用についても具体的な提案がなされております。
 都市における緑は、都民の貴重な憩いの場、暑さ対策への貢献、災害時における避難場所など、多様な機能が積極的に評価されており、農地や農業は、東京の持続的成長のためにも必要不可欠であります。こうした都内の農地や農業を守っていくためには、担い手の確保や農業者が安心して農業を継続できる環境づくり、農地が持つ多様な機能の発揮による農地保全など、さまざまな施策を一つ一つ着実に進めていくことが重要であります。
 そこで、都市農業の新たなステージを迎え、東京の農業振興に向けた今後の展開について、知事の見解を伺います。
 都民の働き方改革を進め、生産性を向上させることは、東京の成長の礎であります。
 東京都は、従業員三十人以上の都内企業の二〇二〇年度のテレワーク導入率三五%を目標にし、さまざまな施策を実施してまいりました。その結果、テレワーク導入率は、昨年の六%から、一九・二%に大幅に増加をしました。二〇一二年のロンドン大会をきっかけに、ロンドンでもテレワークが大きく普及しており、柔軟な働き方の実現は、東京二〇二〇大会を契機とした東京の成長に大きく資するものであります。
 一方、都は、働き方改革のもう一つの柱として時差ビズを推進しております。この夏の参加企業数は、昨年の約二・五倍の八百二十四社に増加しました。都民に対しての時差ビズの認知度は向上しておりますが、さらなる定着を図るため、より踏み込んだ取り組みが必要であります。
 その観点から、海外の主要都市で導入されております時間帯別料金制も満員電車対策として効果が期待できます。
 先般、JR東日本も、需給予測技術を用いた新幹線料金の柔軟な設定に関して実証実験を開始しています。時差ビズの先にある施策として、時間差料金制の可能性を探るために、日本における技術的課題の整理や効果の試算を行うなど、さまざまな角度から検討を行うべきと考えます。
 そこで、都民に満員電車の混雑緩和の実感を得てもらうため、より踏み込んで取り組みを進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都市の成長の基盤は人であり、都民一人一人の多様性を生かしたダイバーシティー東京の実現こそが、東京の成長に資するものであります。そのためには、子育て環境の整備、東京の未来を担う子供たちのための施策、都民の健康を守る取り組みが必要です。
 幼児教育無償化への対応について伺います。
 東京都、そして日本全体の成長を考える上で最大の課題といっても過言ではないのが、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少であります。東京都の合計特殊出生率は、平成二十九年度で全国最低の一・二一であり、前年度の一・二四から減少しました。これは平成十七年度の一・〇から回復はしていますが、いまだ全国最低の数字であります。
 希望者への婚活、待機児童対策、性教育、働き方改革など、少子化には総合的な対策が必要であり、生産年齢人口の減少の主な理由である少子化は、都政における最重要な課題の一つとして、全庁一丸となって取り組むべき課題であります。
 少子化には、価値観の多様化のほか、子育てに伴う経済的な負担感もその大きな理由に挙げられております。
 先般、国が示しました幼児教育無償化の概要によれば、その主な対象は三歳から五歳児であり、ゼロ歳から二歳児は住民税非課税世帯のみが対象とされる予定であります。ゼロ歳から二歳児の保育料は、一般に三歳から五歳児の保育料よりも高い現状を踏まえると、子育て世代の負担の軽減は十分とはいえません。
 また、国の案では、三歳から五歳児に関し、認可外保育施設においては、月額三・七万円を上限に無償化の対象とされております。
 しかし、一般に東京都において、認可保育所と認証保育を含む認可外保育施設の保育料では、認可外保育施設の利用料の方が高額であり、国の現行案では、認可保育所に入ることができた家庭は無料である一方、認可外保育施設に入ることになった家庭の負担は、国の案による三・七万円の補助があったとしても、数万円に上ることが想定され、認可と認可外との格差が生じてしまいます。
 このように国の幼児教育無償化が看板倒れに終わり、取り残されてしまう都民が生じることがあってはなりません。
 そこで、国の幼児教育無償化に向けて、今後、都はどのように対応するのか、知事の見解を伺います。
 病児保育について伺います。
 子育て世代が安心して育児と仕事を両立できる環境の整備は、東京の成長に欠かすことができません。通常の保育園では対応できない病児、病後児の保育施設は、区市町村によっては整備状況にばらつきがあり、中には一つも存在しない区市町村も存在をします。
 さらに、病児保育特有の問題として、利用当日のキャンセル発生とキャンセル待ちの親とのマッチングがスムーズに行われないことや、他の区市町村にある施設の利用が容易ではない等の問題があります。病児保育施設をふやすための各種支援の拡充と、既存の施設の稼働率を向上させるための取り組みを一層進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 児童虐待対策について伺います。
 十一月十四日に東京都児童福祉審議会から、平成三十年三月に目黒区で発生しました児童虐待死亡事例に関する検証部会報告書が出されました。小池知事は、この検証結果を重く受けとめ、関係機関と密接に連携しながら、児童虐待防止に向け全力で取り組む旨、表明をされております。
 目黒区で発生しました児童虐待死亡事例の検証結果を今後どのように改善につなげていくのか、知事の見解を伺います。
 第二回定例会における我が会派の代表質問において、児童虐待対策に関して、東京都独自の条例をつくるべきと提案をいたしました。それを受けて、小池知事から条例づくりを進めるとの表明があり、十一月三十日に条例の骨子案が発表され、現在、二回目のパブリックコメントの手続に付されております。
 児童虐待対策は、早期発見も大切でありますが、子供の立場から第一に考えるべきは、何よりも虐待が起こらないようにすることであります。虐待の未然防止には、小中学生や高校生のときから幼児と触れ合う機会をつくり、親となってからは、乳幼児健診などを通じた小児科医との相談体制の整備、さらには貧困対策を講じていくことによって、家庭にゆとりをつくっていくことなどが必要であります。
 この観点から、条例骨子案に未然防止や乳幼児健診の受診を努力義務とすることなどが盛り込まれ、また、緊急事態を招かないよう、迅速な安全確認が盛り込まれていることを評価いたします。
 さらに、未然防止の観点からは、現場を担う児童相談所の体制強化に加え、SNSを積極的に活用し、虐待を受けている児童本人やその保護者がより一層相談しやすい体制の整備が重要であります。
 第二回定例会における私たちの代表質問を受け、都は、本年十一月に、都民に身近なLINEを活用した児童虐待についての相談体制を試験的に開始しましたが、試験運用の結果を踏まえながら、こうした取り組みをより積極的に進めていくべきと考えます。
 そこで、今後の条例制定や、それに基づく児童虐待防止対策において、未然防止の視点を特に重視して進めるべきと考えますが、LINE相談の一層の活用も含めて、知事の見解を伺います。
 都市の成長と発展のためには、次世代を担う人材の教育、育成こそが極めて重要であります。与えられた課題を迅速に解決するというだけではなく、氾濫する情報を適切に処理し、世界を舞台にみずから課題を発見し解決する二十一世紀型能力を身につけることのできる教育が今、必要とされております。
 また、これまで私たちが指摘してきましたとおり、小学校における英語教科化に向け、専科指導教員の配置促進は重要な課題であり、都としてしっかりと支援していくべきと考えます。
 さらに、先生方が児童生徒一人一人に向き合う教育環境の整備が欠かせません。都では、小中学校の教員の業務負担を軽減し、児童生徒への指導や授業準備に専念できる環境をつくるため、スクールサポートスタッフの配置支援を今年度から実施をしました。今年度は、都内全校の約五分の一程度が対象とされましたが、教員本来の役割である児童生徒への授業や指導に集中できる環境整備をさらに進めるべきと考えます。
 そこで、次年度以降、現場のニーズを踏まえ、さらにスクールサポートスタッフの配置支援を拡大すべきと考えますが、教育長の見解を求めます。
 同様に、教員の負担軽減に効果があるとして評価がされておりますのが、部活動指導員など専門スタッフの配置であります。現場での評価が高い一方で、特に中学校においては、自治体によって状況も異なるため、配置が十分に進んでいない状況にあることや、資質がある人材の確保が大変困難であるという声も聞いております。
 現在、国においては、労働基準法等の改正を踏まえ、教員の勤務時間に上限を設けることが検討されるなど、学校の働き方改革を一層加速させるべき状況にあります。
 そのためには、部活動指導員を初めとする専門スタッフ等の質、量の確保を図るべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 次に、小中学校におけるICT環境の整備について伺います。
 世界と比較した場合、日本の教育現場におけるICT環境の整備はおくれているとの指摘がされております。
 例えば、OECDが進めています二〇一五年の国際的な学習到達度に関する調査では、生徒用コンピューター一台当たりの生徒数は三・九六人に一台でありましたが、これは調査に協力した四十七カ国中、三十四番目という低い結果でありました。
 二〇二〇年度から小学校においてプログラミング教育が必修化されるなど、教育現場におけるICT環境整備の重要性は論を待ちません。しかし、都内小中学校におけるICT環境の整備状況には、自治体ごとに大きなばらつきが見られます。
 先進都内自治体の取り組みや、これまで東京都教育委員会が実施をしてきましたさまざまな取り組みを総括し、都として、将来の支援を念頭に、小中学校における最も効果的なICT機器の活用の仕方を検討すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 通信制高校について伺います。
 都内ではさまざまな事情を抱えた生徒が通信制高校に通っております。多様な教育の選択肢を提供することが、多様な人材を育て、東京の成長に資するものであり、その意味でも、通信制高校の充実を図ることが重要であります。
 一方で、都内通信制高校には幾つかの課題があります。ICT環境の整備が不十分で、いまだレポート提出が郵送または学校への持参しか手段がなく、さらに、自学自習する環境の確保が難しい点や、生徒同士が直接触れ合う機会や居場所が不足しているという点が挙げられております。
 このような問題点に対応した通信制高校の充実、改善を行うべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 受動喫煙対策について伺います。
 本年第二回定例会において、東京都受動喫煙防止条例が制定をされました。学校等での取り組みや店頭表示ステッカーの義務化等については、二〇一九年ラグビーワールドカップの前までに段階的に試行、二〇二〇年四月一日、オリンピック・パラリンピック開催前に、罰則適用も含めて全面的に施行されます。
 我々都民ファーストの会東京都議団は、国の健康増進法における受動喫煙対策の不十分な点を補うこの条例に賛成し、条例が成立をいたしました。この条例は、法律に比べて飲食店の規制対象が広く、十三万四千店舗、割合にして八三・七%の飲食店が対象になると推計をされております。世界基準のスモークフリー都市東京を実現し、都民の健康を守る取り組みを着実に進めていかなければなりません。
 条例施行に向けて、今後、条例内容の一層の周知徹底と条例の実効性を確保すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 フレイル対策について伺います。
 高齢者の力を生かす健康長寿都市東京の実現は、東京の成長と発展に必要不可欠であります。高齢者の数、比率は今後も増加すると見込まれておりますが、今後はこれまでの事後的な対応ではなく、予防を徹底して、健康を維持する対策が重要であります。その鍵の一つがフレイルの予防です。運動等の身体活動、虚弱を招かない栄養管理、社会参加による精神的充足感の保持を三つの柱として、フレイル対策を本格的に推進しなければなりません。
 フレイル対策には、糖尿病等の生活習慣病の予防対策との相違点を踏まえた対策が必要であります。さらに、フレイルのリスクをはかるために簡単に行うことができるフレイルチェックも提唱されており、地域における健康増進活動に積極的に取り入れていくべきであります。
 そこで、地域包括ケアシステムの構築に向けて、三つの柱を組み合わせた総合的なフレイル対策を推進するために、介護予防など地域で実際に高齢者を支援する人材に対して、フレイル対策の理解を促進した上で、多職種連携を推進すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 認知症対策について伺います。
 認知症は多くの高齢者が直面する課題であり、東京都は、何らかの認知症の症状を有する人は、二〇二五年には約五十六万人、六十五歳以上人口の一七・二%にも及び、また、見守りまたは支援の必要な認知症高齢者は、約四十二万人に増加すると推計をされております。
 しかし、高齢者単身世帯や高齢者夫婦世帯、さらには高齢者と未婚の子の世帯などにおいて、認知症への対応が容易でないことは想像にかたくありません。東京都では各地域において、認知症の人とその家族を支援する体制を構築するために、医療機関相互や医療と介護の連携の推進役である認知症疾患医療センターを指定しております。
 認知症疾患医療センターは、今後の認知症高齢者の増加を見据えると、認知症の人や家族介護者への支援、アウトリーチ機能の充実、地域連携機能の強化など、大きな役割を担うことが期待されており、都としてさらなる支援の強化が必要と考えますが、都の見解を求めます。
 高度経済成長後の成熟都市東京が今後も成長を続けていくためには、過去の延長線上にある取り組みでは十分ではありません。不確実性、曖昧さが増す社会の中で、新しい価値を生み出し、成長と発展を続けていくためには、文化や環境、そしてスポーツといった、これまで成長とは関係性が薄いと考えられてきた分野の取り組みこそ鍵となります。
 まず、文化振興について伺います。
 文化がもたらす多様な価値、営みに触れる機会の提供が都民の創造性を刺激し、東京の未来の成長につながっていくものであります。オリンピック・パラリンピックは、文化の祭典でもあり、東京二〇二〇大会を契機に、より多くの人が芸術文化に日常的に触れる環境を整備し、文化の魅力あふれる都市東京を実現していかなければなりません。
 東京には、伝統工芸や庭園、歌舞伎などの歴史的、伝統的な文化のほか、コンサートや演劇などの多様な文化が集積しており、東京都も東京二〇二〇大会に向けてさまざまな文化イベントを実施しております。この東京二〇二〇大会に向けた文化の盛り上がりを一過性のものにしてはなりません。
 そこで、東京二〇二〇大会を契機に、二〇二〇大会後においても東京で芸術文化を楽しむ裾野を広げるため、多様な文化事業の担い手を育成する取り組みを一層推進すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 環境施策について伺います。
 世界の都市総合ランキングの環境分野において、東京は二十九位と大きく出おくれており、CO2削減を初めとする環境施策の一層の推進が必要であります。
 都のLED省エネムーブメント促進事業により、最終的に七十万戸弱のLED電球の配布が行われましたが、これは年間約三万トンのCO2削減効果、つまり一般家庭約二万世帯の年間電気使用量相当の削減効果が認められるものであります。都内のエネルギー消費量の約三割を占めるものの、これまで十分に進展してこなかった家庭部門における省エネ対策の推進に大きく貢献してきたといえます。
 環境と技術の革新は、日本経済を牽引してまいりました自動車産業においても、その駆動力をエンジンからモーターへと転換させ、従来の自動車の概念を根本的に変革させる自動運転の時代へと入りつつあります。その中にあって、東京都は電気自動車の普及促進とともに、燃料電池自動車についても普及目標を設定しております。
 中でも、広く都民や観光客の目にも触れる機会が多く、安定的な水素需要の見込まれる燃料電池バスの普及は重要であります。都は二〇二〇年までに百台以上の普及を目指すとしていますが、それに向けては、都内に一カ所しかないバス用ステーションのさらなる整備など、一層の取り組みが急務であります。
 そこで都は、水素社会の実現に向けた環境整備を関係事業者、業界と一体となって推進すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、応急救護活動におけるEVバイクの活用について伺います。
 小池知事は、消防活動等の場面でEVバイクを積極的に活用していく方針を示されておりますが、機動性に加えて環境性も高いEVバイクやEV車は、応急救護活動の現場において大きな可能性を秘めております。
 現場の実情も踏まえながら、EVバイク等について、応急救護活動における活用をさらに拡大すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、都民を守る消防活動について伺います。
 消防団は地域の防火防災のかなめであり、東京二〇二〇大会の安全面の確保、その後の地域の安全を確保するためにも都から一層の支援が必要であり、この夏の暑さを受け、消防団の装備についても暑さ対策に配慮した配備に取り組むべきであります。
 東京二〇二〇大会に向けて、消防団の活動における暑さ対策を充実すべきと考えますが、東京消防庁の取り組みについてお伺いをいたします。
 障害者スポーツ振興について伺います。
 東京は、世界で初めて二回目の夏季パラリンピックを開催する都市であります。小池知事もおっしゃられておりますように、パラリンピックの成功こそが二〇二〇年東京大会の成功と捉えて準備を進めなければなりません。パラリンピックを成功させるためには、障害者スポーツのアスリートのみならず、それを支える人や場への支援が欠かせません。
 大会に向けた練習以外にも、機運醸成イベントへの参加など、パラリンピックを成功させるために、アスリート、そしてそれを支える人にご協力いただく場面は増加をいたしております。しかし、そういった活動の基盤となる障害者スポーツの競技団体については、日本全体の中央競技団体は存在をしていても、東京都レベルでは、そもそも競技団体が存在していないことや、競技団体が存在している場合でも組織として非常に脆弱な状況にあるのが現状であります。
 私たちも、パラリンピックアスリートのお話を聞く機会がこれまでもたくさんございましたが、障害者スポーツにかかわる人の数、人手が足らない、練習の場をふやしたいなど、切実な声をいただいております。
 そこで、パラリンピックを成功させるため、東京都レベルの障害者スポーツの競技団体に対する都の支援を一層進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 ラグビーワールドカップについて伺います。
 来年九月二十日のラグビーワールドカップ日本大会の開幕まで、いよいよ一年を切りました。先般行われました十一月三日のテストマッチは、本番に向けた運営体制を検証する貴重な機会となりました。
 運営面での課題の一つが、会場への交通アクセスの混雑緩和であり、テストマッチの結果を踏まえ、本番での交通アクセスの最適化を図らなければなりません。
 また、さきの定例会の代表質問において、私たちは、ファンゾーンの仕掛けを、今後のラグビーの普及、そして、ラグビーワールドカップの機運醸成につなげていくべきと提言をさせていただきました。
 そこで、十一月のラグビーテストマッチにおける運営面の取り組みと、それを来年の大会に向けてどのようにつなげていくのか、都の見解を伺います。
 東京二〇二〇大会の多摩地域における機運醸成について伺います。
 東京二〇二〇大会において、多摩地域での実施競技は極めて少なく、東京開催にもかかわらず、多摩地域の在住者や子供たちがオリンピック・パラリンピックの開催を体感する機会は限られてしまうという懸念があります。
 また、都と組織委員会で実施をしますライブサイトについても、区部七カ所に対して、多摩地域は区部近郊の井の頭公園のみにとどまっております。
 そこで、コミュニティライブサイトやパブリックビューイング、聖火リレーなどについて、競技施設等のない多摩地域での機運醸成について、一層の充実を図るべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、映像によるレガシーの記録について伺います。
 東京二〇二〇大会は、単なるスポーツの祭典ではありません。東京二〇二〇大会を契機に、さまざまなインフラ整備や都市のバリアフリー化を初め、受動喫煙防止条例やオリンピック憲章人権条例の制定など、多方面にわたる取り組みが進行しております。
 東京二〇二〇大会を契機に東京が都市として生まれ変わる過程を記録し、未来に語り伝えていくことも大きなレガシーの一つと考えます。
 競技大会の記録映像は組織委員会が作成をいたしますが、東京都としても、開催都市として、ハード、ソフト両面にわたる変化や大会開催時の東京の姿を映像により記録し、都民を初め、次世代にも共有していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、東京の都市基盤の整備について伺います。
 ロンドンでは、ヨーロッパ最大規模の建設プロジェクトであるクロスレール、いわゆるエリザベスラインが来年中に全線開通予定であります。
 この地下鉄新路線は、ヒースロー空港とロンドン中心市街地、そしてオリンピックパークのあるロンドン東部を結ぶ、ロンドン百年の課題といわれてきましたロンドン東西を結ぶ大きな交通インフラとなります。大幅な所要時間の短縮など、大きな経済波及効果を生み出すことが見込まれております。
 二〇一二年のロンドン大会後のロンドンの成長を支えているのは、大会をきっかけに進んだこのような取り組みであります。東京においても、二〇二〇年大会をきっかけに、長期的視点に立った都市基盤の整備を推進することは、大会後の東京の持続的成長を支える根幹となるものと考えます。
 まずは、羽田空港の機能強化について伺います。
 東京と日本の成長を考える検討会報告書に挙げられました、東京と日本の成長に必要な具体的取り組みの一つが羽田空港の機能強化であります。
 先日、小池知事も訪れましたイギリスの首都ロンドンでは、世界の都市総合ランキングの交通アクセス分野では二位でありますが、国際空港のさらなる機能強化に向け、ヒースロー空港における滑走路の新設に約二兆円を投じる計画を決定し二〇二六年の完成を目指しております。
 諸外国では国際競争力のさらなる強化に向け、国際空港の機能強化のための取り組みが積極的に行われており、東京もこうした世界の動きにおくれをとることなく、より積極的な投資を行っていかなければなりません。
 また、こうした機能強化の取り組みは、都民への丁寧な説明や安全管理の徹底とともに行われるべきものであります。
 さらに、安全と環境に配慮した羽田空港の機能強化を図るためには、横田空域との調整も含めた首都圏の空域の再構成が必要であり、国との折衝を進めていく必要もあります。
 羽田空港の機能強化のためには、現在、都が国に協力し取り組みを進めています羽田空港の空港容量の拡大がまず必要と考えますが、知事の見解を伺います。
 首都高速の地下化について伺います。
 一九六四年の東京オリンピックを契機に建設をされました首都高速道路は、現在では、橋梁部の腐食やひび割れが発生するなど老朽化が進み、予測される大地震に備えた安全面での対策が急務となっています。老朽化、防災対策の観点のみならず、日本橋の景観と水辺の美しさ、首都高がなくなる空間を活用した周辺のまちづくりは、都市再生、観光の観点からも大きな可能性を秘めております。
 まちづくりと連携した日本橋周辺の取り組みは、将来を見据えますと、首都高を地下化し都市を再生するような同様の取り組みを他のエリアでも応用していくことが考えられ、着実な進捗が期待をされております。
 そこで、日本橋周辺で進められております取り組みを踏まえて、今後の大規模更新事業とまちづくりとの連携をどのように図っていくのか、都の見解を伺います。
 バリアフリーの取り組みについて伺います。
 一九六四年東京大会は、首都高や新幹線の開通など、日本の経済成長を象徴するレガシーを残しました。東京二〇二〇大会は、成熟都市として、高齢者、障害者や子育て世代が安心して移動し活躍できる環境をレガシーとして残さなければなりません。
 その一つがバリアフリーの徹底であります。競技会場や周辺駅を中心にバリアフリーが進んでおりますが、東京二〇二〇大会後を見据え、例えば、横断歩道橋のあり方を検討し、障害者や高齢者、ベビーカー連れの子育て世代の方が、可能な限り上下移動にストレスを感じることなく、まちを移動できる環境整備を進めるべきと考えます。
 ユニバーサルデザインのまちづくりに向け、東京二〇二〇大会の会場周辺などの駅におけるバリアフリーの取り組みを、駅とその周辺地区のまちづくりに広げていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 駅のホームドアの整備について伺います。
 国土交通省は、二〇二〇年までに一日当たりの平均利用者数十万人以上の駅でホームドアの整備を推進する方針を掲げていますが、都内におけるホームドア設置率は約三分の一にとどまっております。本年九月にも都内駅におきまして、視覚障害者が線路内に転落して死亡する事故も発生をいたしました。
 公共交通が発達した東京において、東京二〇二〇大会のレガシーとして、都内鉄道駅全駅でのホームドア設置のバリアフリー化を加速度的に進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 東京ベイエリアビジョンについて伺います。
 二〇一二年のロンドン大会では、ソーシャルインクルージョンを実践すると掲げた開発が行われ、ロンドン東部の都市再生が実現し、ロンドン大会のレガシーとして世界的な評価を得ております。
 東京二〇二〇大会を迎える東京都も、まちづくりとしてのレガシーを残していかなければなりません。
 七月に都が、東京ベイエリアビジョンの策定を発表し、連続的な臨海地域の戦略的なまちづくりに着手したことは、同エリアが東京二〇二〇大会のレガシーとなり、東京の成長の牽引役になることを期待しております。
 現在の東京は、世界の都市総合ランキングにおいて第三位と利便性に支えられた都市力を誇る一方で、文化交流の分野での評価は高くなく、今後の東京ベイエリアのまちづくりにも示唆を与えています。
 都内では、民間の大型再開発に伴う複合施設に美術館や博物館、スポーツ施設が併設される動きが活発化しており、文化交流の分野での成長が期待されておりますが、スポーツ、文化施設等の民間経営は非常に厳しいと伺っております。今後、ベイエリアに進出するこうした文化、スポーツ施設については、固定資産税の減免を行うなど、民間投資を誘発する強力なインセンティブを導入すべきと考えます。
 ベイエリアは、東京の都市としての競争力を向上させ、東京、ひいては日本を牽引する稼ぐ力、集客する力を秘めた非常に重要なエリアであります。
 そこで、ベイエリアビジョンについて、こうした成長分野を後押しする骨太の方針を明確に示すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 将来、一層の発展が見込まれる臨海部における課題の一つが、交通アクセスであります。特に選手村が完成をいたします晴海や、東京二〇二〇大会時にはスポンサーのパビリオン会場となる青海地区など、交通アクセスの改善は急務であります。
 地下鉄やつくばエクスプレスの延伸が検討されることを期待しておりますが、鉄道は整備に膨大な時間を要すため、息の長い事業となります。そのような中で、都心と臨海地域を結ぶ新しい交通機関としてBRTが計画をされております。
 一方、ロンドンでは、二〇一二年のロンドン大会を契機に、テムズ川をロープウエーで渡るエミレーツエアラインが完成し、交通輸送力とともに、観光客を呼び込む集客力を兼ね備えた交通インフラが整備をされております。
 そこで、臨海部へのアクセス改善に向けて今後どのように取り組んでいくのか、都の見解を伺います。
 海の森公園について伺います。
 東京二〇二〇大会のレガシーとして、総合馬術のコースとなる海の森公園や、カヌーやボートの会場となる海の森水上競技場がありますが、現在、このエリアへのアクセスが不足をいたしております。陸上、水上のさまざまな交通手段を組み合わせて考えていくことが重要であります。
 今後、東京が成長を続けるために、長い目で見た航空需要の増大を勘案いたしますと、この地域を経由して羽田にアクセスできる公共交通を考えることが、将来を見越した視点から重要であることも申し述べておきます。
 さらに、海の森公園は、開園前から都民と協働して、苗木づくりから森づくりを進めてきた公園であり、先日の全国育樹祭では、皇太子同妃両殿下によるお手入れも行われ、森づくりの理念が公園の大きな魅力となっております。
 東京二〇二〇大会後は、その魅力をさらに向上させながら、隣接する水上競技場と連携して、多くの都民に利用されるレガシーを創出しなければなりません。水上競技場の後利用は、昨年策定されました新規恒久施設の施設運営計画において、ボートなどの大会利用が中心となっておりますが、エリア全体でレガシーとしていくためには、森づくりを進めてきた公園において野外フェスティバルなどを開催し、多くの方が訪れるようなにぎわいを創出すべきと考えます。
 そこで、このような観点からも、大会後に向けて、魅力ある海の森公園の姿を明らかにしていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、都営地下鉄の外国人観光客対応についてお伺いをいたします。
 訪日外国人は、平成二十五年に初めて一千万人を突破しましたが、それからわずか五年後のことし、既に三千万人を超えようとしております。当然ながら、訪日外国人が増加すれば、日本国内滞在時に地震等の災害に見舞われるリスクも高まります。大阪北部地震等の際には、交通機関の運行状況などの情報が多くの外国人観光客に十分に伝わらず、混乱が生じました。
 こうした状況を踏まえ、私たちは、災害に関する情報伝達や外国人などに対する情報発信について配慮することを求め、都も、防災事業の総点検において外国人への情報発信を強化することで、外国人が迅速に情報を収集し、適切な避難行動等をとれるようにするとしております。
 災害時において外国人に正確な情報を伝えるようにすることは、大切なおもてなしの一つであり、とりわけ交通機関に関する情報を伝えることは重要であります。
 そこで、東京の主要な交通機関であり、東京都が運営する都営地下鉄は、率先して災害時の外国人案内を充実させるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 島しょ振興について伺います。
 東京の魅力の一つは、二十三区、多摩地区に加えて、多くの魅力あふれる島しょ地域の存在であり、都市としての多様性を兼ね備えている点にあります。
 島しょ振興のためには、生活の基盤、島へのアクセスの起点である港の環境整備が欠かせません。港における日よけ雨よけ施設は、大島の岡田港や新島の新島港などで整備がされている一方、八丈島の主要な港である神湊港では、この日よけ雨よけ施設が整備をされておりません。
 また、小笠原母島の沖港では、荒天時に漁船を避難させたり、修理を行うための船揚げ場の面積が不足しており、私たちは視察の際に、いずれも地元関係者から直接要望をお伺いいたしました。
 そこで、島しょ振興のためのさらなる環境整備を推進していくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 地域の安全・安心を担う防犯カメラについて伺います。
 区市町村の町会、自治会等のご協力により、地域における防犯カメラの整備が着実に進んでまいりました。防犯カメラは、地域の犯罪抑止や安全確保の場面で有益であると、都民から広く受け入れられており、今や必要不可欠な公的インフラの一つになっております。東京都としても、さらに積極的に支援すべきであります。
 都は、防犯カメラの設置補助を手厚くし、多くの町会、自治会のご協力により設置が進んでおりますが、設置と耐用年数の経過に伴う交換等以外の、修繕費や維持管理に係る経費については都の補助がなく、設置団体の運営に支障が生じております。
 そこで、東京都として、防犯カメラの修繕費や維持管理に係る経費についても補助を行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 豊洲市場について伺います。
 昭和六十年以前から続いた築地市場の移転問題が決着し、関係者の万感の思いとともに豊洲市場が開場しましたことは、都政にとって平成最後の大事業として新たな時代の幕あけにふさわしいものとなりました。
 今後は、新たな豊洲ブランドの確立を図るとともに、東京の食の文化を世界に発信し、食の面から東京、日本の成長を牽引していかなければなりません。
 また、今後は、過去の検証とともに市場法の改正など、大きく変わる今後の環境変化に対し、持続可能な市場会計のあり方を検証していくことが極めて重要であります。
 小池知事は就任以来、豊洲市場をめぐる経緯と課題をつぶさに検証し、開場延期の末に追加対策工事を完了させ、十月十一日、豊洲市場の開場を迎えられました。この間、必要な対策を講じるとともに、時代に即した市場のあり方についても検証を重ねてこられたことと思います。
 そこで、市場を取り巻く環境が大きく変化する中での豊洲市場の開場に当たり、市場移転問題の意義と今後の取り組みについて、知事の見解をお伺いいたします。
 先般、豊洲市場内において、ターレから人が転落する重大事故が発生をいたしました。事業者がルールに違反した末の事故といわれており、そうであれば大変遺憾に思います。市場内においては、絶えず円滑な運営のために適切なルールが設定されるべきと考えます。
 そこで、開場したばかりの豊洲市場においては、関係者がふなれであることに留意した運用を図る一方で、速度制限の遵守、使用指定外での荷置き、駐車の禁止など、守るべきルールは徹底されるべきと考えますが、都の取り組みを伺います。
 築地再開発について伺います。
 築地市場跡地の取り扱いについては、先日の市場移転に関する関係局長会議において、早期に結論を見出せるよう、今後の予算編成作業の中で収支計算を行いつつ、市場会計の持続可能性に関する検証を加速化させるとの報告がありました。
 また、会議では、市場会計の持続可能性の検証に当たっての留意点として、築地再開発については、まちづくり自体の採算性には留意しつつも、短期的な利益の追求ではなく、将来の東京全体としての価値の最大化を目指し、段階的な整備の推進を検討していくこと、また、中長期的な時間軸に立って、築地のまちづくりを行っていく場合には、一般会計に土地の所管がえを行った上で、開発整備を具体化していくことも視野に入れて検討を進めることが必要との説明がありました。
 築地再開発については、築地再開発検討会議より本年五月に提言されました、築地まちづくりの大きな視点からの提言を踏まえ、学識経験者を交えつつ庁内で検討が進められていると聞いております。
 そこで、まちづくり方針の現在の検討状況と今後の取り組みについて、都の見解を伺います。
 築地市場跡地についての今後のあり方の議論も重要でありますが、それ以上に重要なのは、市場会計全体の健全な財務体質と将来にわたる事業継続性を確保することであります。
 市場を取り巻く経営環境の変化、卸売市場法の抜本改正を受け、中央卸売市場全体として財政的に持続可能な経営戦略を構築していく必要があります。都も、条例改正を含めた準備に着手したと聞いておりますが、将来の市場のあるべき姿を見据え、市場業者との議論や具体的なルールづくりを着実に行っていただきたいと考えます。
 同時に、法改正を受けた新しい制度のもとで、中央卸売市場がその役割を果たしていくためにも、強固な財務体質が求められます。
 効果的な経営戦略の策定に向け、会計、財務などの専門家の意見も聞きながら、市場会計全体の検証を進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 水道局に対する公正取引委員会の立入検査について伺います。
 本年十月三十日、東京都水道局発注の業務について、水道局は公正取引委員会の立入検査を受けました。先般公表されました調査特別チームの中間報告によれば、都職員が複数回、受託事業者に対して設計単価に関する情報を示していたことを認めたとされています。これは、都職員が入札に関する情報を漏えいしていたことを意味し、東京都への信頼を大きく損なう行為であります。
 今後は、公正取引委員会の調査に最大限協力するとともに、情報漏えい等の法令違反を起こさないためのコンプライアンス体制を再検証し、都庁全体として再発防止の取り組みを進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 消費税対策について伺います。
 来年十月、予定どおりに消費税率が一〇%に引き上げられることになりました。世界経済が不安定さを増す中、来年の消費税引き上げは、東京二〇二〇大会の開催まで一年を切った中でのものとなります。
 消費の冷え込みや景気の悪化が、日本経済をリードする東京における都民の生活に深刻な打撃を与え、大会の盛り上げに水を差すような事態があってはなりません。
 さらに、前回の消費税率引き上げ時には、交渉力の弱い下請事業者が、取引先に対し増税による価格転嫁を行うことができず、しわ寄せを受けた例も見られ、都としても消費税率の引き上げに対し適切に対応していく必要があります。
 こうした中、都は来年より、家庭における省エネ家電の買いかえ促進に向けた新たな制度を検討していると聞いています。環境先進都市の実現に向けて、家庭の省エネを一層推進する観点から、省エネ家電への買いかえ促進と消費税対策、消費活性化策とあわせて検討することも非常に重要な視点と考えます。
 そこで、現在編成中の三十一年度予算においては、こうした視点を含めて消費税対策をしっかりと講じていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 平成三十年度一般会計補正予算について伺います。
 さきの定例会において、私たちは、各局の防災施策に対して質疑、提案するとともに、区市町村庁舎における非常用電源等の確保、体育館等の学校施設による空調設備の設置等を補正予算において対応されることを強く求めました。
 私たちの提案を踏まえて、今般、早期に補正予算が編成されましたことを評価いたします。
 特に、私たちは、区市町村庁舎における非常用電源の整備状況について、財政状況等のさまざまな事情から、都内の約四割の自治体で七十二時間分の整備が行われていないという事実を一貫して指摘してまいりました。大規模災害は東京都においてもいつ起こるかわからない状況の中、基礎自治体だけに庁舎の非常用電源の整備を任せておくことは、都民の命を守る上で十分な対応とはいえません。
 このたびの補正予算では、区市町村庁舎の非常用電源の設置等に対し、都の支援策が初めて盛り込まれました。
 この支援策が区市町村にとって実効性があるものとするためにも、都として、区市町村への支援の考え方を明確にしておくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 補正予算の中に盛り込まれていますブロック塀対策、区市町村庁舎の非常用電源の設置、空調設備の設置等は、補助を受ける基礎自治体から、長期的視点に基づく整備が必要な内容であるため、次年度以降も支援を継続してもらいたいとの声が届いております。
 そこで、基礎自治体のニーズを踏まえながら、補正予算に盛り込まれた事業について次年度以降も継続すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 以上、これまで世界の都市間競争が熾烈をきわめる中で、多様性こそが成長の源泉であるという認識に立ち、東京の二〇二〇大会と、二〇二〇大会のその先を見据えた東京の成長と発展に向けた取り組みについて伺ってまいりました。
 都民ファーストの会東京都議団は、東京二〇二〇大会を、東京都と他の地域がともに栄える、東京の持続的成長を実現していくきっかけとし、都民一人一人が、その人が、まさに人らしく活躍できる都市東京の実現に向けて、これからも全力で取り組んでいくことを改めて申し上げ、代表質問を終わらせていただきます。
 ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 小山くにひこ議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、平成三十一年度の税制改正についてでございます。
 ご指摘のように、国はこれまで、不合理な税制度の見直しを幾度となく繰り返してきました。そして今、我が国が目指すべきことは、限りあるパイの奪い合いではありません。東京、そして日本を持続的成長に導くために、首都東京が我が国経済の牽引役となって、各地方もみずからの権限と財源をもって地域を活性化する共存共栄でございます。
 こうしたことから、知事である私みずから先頭に立ちまして、都議会各会派の皆様、都内区市町村の皆様と連携をしながら、与党税制調査会のメンバーや東京都選出国会議員への要請活動を精力的に行うなど、あらゆる機会を捉えまして積極的に働きかけてまいりました。
 また、都議会の皆様におかれましても、さきの第三回定例会におきましては、地方法人課税の見直しに関する意見書を全会一致で可決していただきました。そして、国への要請活動など、積極的に行っていただくなど、オール東京での活動を続けていただきました。皆様の活動には、改めて感謝を申し上げたく存じます。
 税制改正をめぐる議論は、まさに今、大詰めを迎えております。国におきましては、東京都の主張、活動も踏まえて、ぜひとも賢明な判断を下されることを願っております。
 東京と他の地域との共存共栄のための取り組みについてでございます。
 我が国は既に人口減少社会にあります。東京の人口も二〇二五年をピークとして減少が始まり、高齢化も世界に例を見ないスピードと規模で進んでおります。
 こうした中にありましても、日本全体の持続的な成長を実現していくためには、東京と日本の成長を考える検討会の報告書にもありますように、東京と他の地域が連携を深化、発展させて、それぞれの個性や強みを生かしながら、共存共栄を図っていくことが必要であります。
 そのため、都はこれまで、全国の中小企業の販路の拡大や都内アンテナショップとの連携を初め、日本各地の魅力発信など、さまざまな取り組みを展開してまいりました。
 また、国産木材の需要創出、森林再生を目的に、私がプロジェクトリーダーとして、全国知事会に設けられました四十五の都道府県から成るチームにおきまして、国産木材活用の検討を進めているところであります。
 東京と地方は、このように、ともに支え合う重要なパートナーでございます。東京に集まる情報、資金、他の地域の資源、技術、これらを結びつけて、双方でより多くの付加価値を生み出すことによりまして、日本経済全体のパイが拡大し、成長が実現いたします。
 こうした認識に立って、東京の活力を日本の成長を牽引する力へと高めながら、全国の産業の振興、東京と日本各地が連携した観光ルートの発信、人的、技術的な協力を初め、より幅広いさまざまな分野で全国との共存共栄に向けた取り組みを一層推進してまいります。
 中小企業・小規模企業振興条例についてのお尋ねがございました。
 都内の企業数の九九%を占めます中小企業、小規模企業でございますが、東京の経済や雇用を支えて、地域に活力をもたらす重要な役割を担っております。東京の持続的な成長にとって欠かせない存在でございます。
 経済のグローバル化やICT技術の進展などによって産業構造の大きな転換が予想される中で、中小企業の一層の振興に向けました揺るぎのない理念を明らかにする条例の制定とともに、施策の具体的な羅針盤となります中長期のビジョンの作成に取り組んでいるところでございます。
 今回の条例におきましては、地域社会で多様な役割を果たす中小企業の重要性を踏まえまして、経営の改善に向けた意欲的な取り組みに対して支援を展開するとの理念を示しております。
 また、ビジョンにおきましても、中小企業が経営力を強化して、次世代に事業を円滑に引き継ぎながら、地域に根差した経済活動を行うためのサポートを重要な戦略の一つに挙げております。
 こうした取り組みの成果として生み出される雇用の機会を最大限に生かすために、社員を採用して育て上げることへの支援に加え、働き方改革を進める方向づけも行っております。
 地域の経済や社会の持続的な発展と雇用の創出を実現するため、条例の理念を踏まえまして、効果の高い中小企業振興策を総合的に展開してまいります。
 中小企業振興施策の効果の検証についてのお尋ねでございます。
 中小企業への支援に当たりましては、その時々の社会経済状況の変化に柔軟に対応し、効果的な取り組みを展開する必要がございます。目まぐるしく変わる経営環境に合わせまして、施策を不断に見直すためのPDCAの視点は重要であります。
 条例では、現場を抱える経営者を初めとして、業界や働き手の実情に詳しい団体などの意見に耳を傾け、さまざまな事業の成果を検証して、新たな施策に反映するPDCAの仕組みによりまして、事業の質を高めていくことをうたっております。
 また、中小企業の振興に向けたビジョンでは、さまざまな施策を積極的に進めるために、具体的に五つの意欲的な数値目標も掲げております。こうした目標をぜひとも達成できるように、PDCAサイクルに基づいて、施策を不断に磨き上げてまいりたいと考えております。
 こうした取り組みを通じまして、中小企業へのサポートを的確に行って、東京の産業の活性化に結びつけてまいります。
 次に、東京農業の今後の展開についてでございます。
 これまで、東京の農業者の皆様は、都市化の進展に伴う宅地化の波が押し寄せる中で、先祖伝来の農地を何代にもわたり守り続けてこられました。今般の都市農地の制度改正によりまして、防災や環境面でも重要な役割を持つ東京の農地、農業を次世代に引き継いでいく道筋が示されております。
 都市農業が一大転換期を迎える中で開催されたことしの農業者大会でございますが、参加された多くの農業者の皆様の熱い思いに触れまして、東京農業の振興に向けたさらなる取り組みの必要性を改めて感じたところでございます。
 都といたしましては、今後、都市農地について、その保全に向けて、生産緑地地区の追加指定や特定生産緑地への移行を進めてまいります。また、貸借制度によりまして新たな担い手が参画しやすくなったこの機を捉えて、女性、若者、シニアなど、多様な担い手の確保に加えまして、育成、定着のためのきめ細かな相談対応等、体制の整備を進めてまいります。
 また、収益性の高い農業経営の実現に向けましては、ICTなど先進技術を活用した生産性の高い栽培施設の整備、江戸東京野菜を初めとする都内産農産物のブランド化など、東京農業の魅力をさらに磨き上げてまいります。
 さらに、東京二〇二〇大会を契機といたしまして、安全・安心で環境負荷の少ない持続可能な農業を目指して、東京都GAPの認証取得を進めてまいります。
 こうしたさまざまな施策を展開いたしまして、農空間を都市の中の魅力のある貴重な資源として活用することで、都市づくりのグランドデザインに掲げた、産業の一翼を担い活力を生み出す都市農業の育成を図って、東京におけます農業の未来を切り開いてまいります。
 次に、時差ビズの強化についてでございます。
 満員電車の混雑の緩和は、社会の生産性を向上するためにも、官民が連携して解決していくべき重要な課題でございます。そのため、オフピーク通勤を促進する時差ビズに昨年度から取り組んでおります。
 この夏には期間を拡大いたしまして、より多くの企業の参加を得て、ワークスタイルの多様化などに取り組んでいただくとともに、鉄道事業者には、混雑の見える化や臨時列車の増発なども行っていただきました。
 加えて、冬にも新たに取り組みを実施し、さらなるムーブメントの拡大を図っております。
 時差ビズの取り組みを社会全体に広げていくためには、その効果をわかりやすく示していくことも重要でございます。アンケートや駅の改札データの分析方法を工夫して、客観的な指標に基づく情報を発信するなど、さまざまな角度からその方策を検討してまいります。
 東京二〇二〇大会の成功に向けまして、時差ビズやテレワークなど、さまざまな取り組みをさらに連携させることで、新たな働き方の普及を進め、大会期間中の混雑緩和にもつなげてまいります。
 個々のライフスタイルに応じました柔軟な働き方を大会のレガシーとして浸透させて、時差ビズを新たな常識として定着させてまいります。
 次に、幼児教育、保育の無償化についてでございます。
 国は、子育てや教育に係る負担軽減措置を講じることが重要な少子化対策の一つであるとして、認可保育所や認定こども園などに加えて、認可外保育施設も無償化の対象としております。
 また、現在、幼児教育、保育の無償化に関します国と地方の財源負担のあり方などを都道府県、市町村と協議するとともに、認可外保育施設の質の確保、向上などについて検討いたしております。
 都におきましては、保育に関する課題などにつきまして、区市町村と協議するために設置しております東京都待機児童対策協議会にて、幼児教育、保育の無償化に関する国からの情報提供や国との意見交換を数回にわたって行っております。
 今後、国の動きを踏まえながら、幼児教育、保育の無償化に関しまして、適切に対応してまいります。
 児童虐待死亡事例の検証結果についてのお尋ねでございます。
 改めまして、本年三月、虐待により亡くなられたお子様に対しまして心よりご冥福をお祈り申し上げます。
 今回の報告書におきましては、自治体をまたがる児童相談所間の引き継ぎ時の認識の相違や、児童相談所によります四十八時間以内の安全確認の未実施、関係機関との連携不足など、さまざまな指摘と改善に向けた提言をいただいたところであります。その内容につきましては、早速、区市町村、学校、医療機関、民生児童委員など、さまざまな関係機関に周知をいたしております。
 都は、今回の事件を受けまして、児童相談体制の強化に向けた緊急対策といたしまして、独自の安全確認行動指針を新たに策定をいたしまして、全ての児童相談所でその運用開始をいたしております。
 また、児童相談所や区市町村の職員を対象とした研修を実施いたしまして、迅速な子供の安全確認や児童相談所間の的確な引き継ぎを徹底するなど、再発の防止に向けた取り組みを進めております。
 都といたしましては、検証結果の報告を重く受けとめておりまして、これを踏まえまして、子供を虐待から守るため、条例案を策定して、来年の第一回定例会に提案する考えでございます。
 児童虐待の防止について。
 児童虐待は子供たちの輝きをいや応なく奪うものであり、何としてでも防がなければなりません。
 先ほど申し上げました今回の事件を受けまして、第二回の定例会でも条例策定のご提案をいただいております。
 今般、お示しいたしました条例骨子案でございますが、未然防止を初めとして早期発見、早期対応、子供と保護者への支援などの項目に取りまとめております。
 未然防止の項目でございますが、都が、妊娠、出産及び子育てについて相談しやすい環境を整備すること、子供に対しては、自身が守られるべき存在であることを認識するための啓発などを行うことなどを盛り込んでおります。
 また、保護者等の責務といたしましては、体罰等を行ってはならないこと、各種健康診査の受診勧奨に応じるよう努めることなどにつきまして、未然防止の観点から明記したところでございます。
 今後、都民、区市町村など、ご意見を伺いながら、条例案を検討してまいります。
 都民ファーストの会を初め、皆様からお話しいただいておりましたLINE相談につきましては、来年度から本格実施をする考えでございまして、こうした取り組みも含めて、今後とも、社会全体で全ての子供を虐待から守るために全力で取り組んでまいります。
 次に、受動喫煙防止条例についてのお尋ねがございました。
 この条例は、みずから受動喫煙を防ぐことが難しい従業員や、健康影響を受けやすい子供を守るという、人に着目をいたしました都独自のルールを盛り込んでおります。
 この条例を実効性あるものとするためには、都民、事業者、区市町村の皆様にご理解、ご協力いただくことが重要でございます。
 そのため、都では、条例の趣旨や目的につきまして、「広報東京都」やホームページ、SNSなどを活用した普及啓発を行うとともに、関係機関に対しまして直接説明するなどの周知徹底を図っているところでございます。また、専門相談窓口を開設いたしまして、都民、事業者からの個別の相談にも応じております。
 さらに、区市町村に対しましては公衆喫煙所の設置に要する経費を補助するなど、地域の実情に応じた取り組みを支援しております。
 来年一月には、都、都民及び保護者の責務や、飲食店を初めとする関係者の協力などに関する規定を施行することといたしておりまして、これにあわせて、今月下旬にアンバサダーを起用したキックオフイベントを開催いたします。
 今後も、条例の施行などのタイミングを捉えまして効果的な広報を展開するなど、都民や事業者の理解促進や機運の醸成を図って、健康ファースト東京を旗印として、受動喫煙防止の取り組みを一層進めてまいります。
 応急救護活動におけますEVバイクの導入など、今後の活用の方向性についてのお尋ねでございます。
 小型で機動性が高く、排気ガスを出さないなど、環境性能にもすぐれているEVバイクは、多数の人々が集う大規模なスポーツイベントなどにおける警戒活動や応急救護活動など、幅広く活用できると考えられます。
 東京消防庁では、AED等の応急救護資器材を積載して、救急資格を有する職員が運転する救急EVバイクを今年度試行的に導入いたしまして、東京マラソンなどの大規模イベントで検証してまいります。
 今後は検証結果を踏まえ、EVバイク等のさらなる活用を検討してまいります。
 映像によるレガシーの記録についてでございます。
 東京二〇二〇大会は、成熟都市である東京を国内外にアピールするとともに、大会を契機としてあらゆる分野で東京をさらに進化させ、都民生活の質の向上や持続的な成長を実現していく絶好の機会でございます。
 都は、大会後もスポーツ、文化の拠点といたしまして都民に親しまれる競技施設の整備を初め、ハード、ソフトの両面におけるバリアフリー化、道路の遮熱性舗装の整備などの暑さ対策、開催都市の顔となるボランティアの育成など、大会の成功に向けまして着実に準備を進めているところでございます。
 また、テレワークや時差ビズといった働き方改革を一層推進して、社会全体のムーブメントへと高めていくことで、交通混雑緩和に加えて、東京の成長の鍵となる生産性の向上や多様な人材の活躍を目指しております。
 このような東京の進化の過程や新しい東京の姿のほか、大会開催時の高揚感などをレガシーとして、都民はもとより、次の大会開催地であるパリを初め、全世界に発信するとともに、次世代にも継承していくべきと考えておりまして、今後、映像による記録について検討いたしてまいります。
 次に、羽田空港の機能強化についてでございます。
 東京が国際的な都市間競争を勝ち抜いていくためには、二〇二〇大会やその後の航空需要に応えて、国際線の増便を可能とする羽田空港の容量の拡大が必要不可欠でございます。
 国が提案した飛行経路の見直しに対しまして、都は、地元への丁寧な情報の提供と騒音影響を軽減する方策の検討や、徹底した安全管理に取り組むことを国に要請してまいりました。
 これを受けまして、国は、これまでの四期にわたるオープンハウス型の説明会に加えて、今月から五期目の説明会を開催するなど、丁寧な説明と意見の把握に努めておりまして、今後もさまざまな形で継続する予定と聞いております。
 また、国は、騒音影響の軽減策として、低騒音機の導入促進に加えまして、都の要請を受けて、今年度から学校、病院等の防音工事に対する助成制度を拡充いたしております。
 安全対策につきましても、航空機のチェック体制の強化などに加えて、本年九月には落下物防止対策の基準を制定いたしまして、国内外の航空会社に対して、来年一月から順次、対策の義務づけを図るなど、総合的に対策を充実していくとしております。
 都は国に対しまして、騒音影響の軽減や安全管理の徹底と地元への丁寧な対応につきまして、より一層の取り組みを求め、二〇二〇年までの機能強化が実現できますよう、積極的に取り組んでまいります。
 東京ベイエリアビジョンについてでございます。
 東京ベイエリアビジョンは、東京二〇二〇大会後の成長モデルをベイエリアから発信することを目的としております。民間の成長分野への投資を誘発する環境整備の方向性を盛り込むことも重要と考えております。
 社会そのものが成熟する中、事消費と呼ばれる体験、体感の場の提供は、次代の経済成長の本流の一つとなる大きな可能性を秘めております。
 この夏に臨海副都心や豊洲に開業いたしました最先端の技術を駆使したデジタルアートの体験施設は人気を博しております。そして、この分野における成長の萌芽も見られるといえます。
 また、大会に向けまして競技会場などが建設され、大会の感動やレガシーを引き継ぐベイエリアは、体験、体感の場としてもふさわしいエリアでございます。
 時代の変容を的確に捉えて、経済成長につなげていくため、庁内の検討だけでなく、官民連携チームからもさまざまな意見を取り入れながら、都民を初めとする多くの皆様と共感できるビジョンを描いてまいります。
 防犯カメラに関する町会、自治会等への補助についてでございます。
 町会、自治会には、コミュニティ活動、防災、防犯など、地域を支える重要な役割を担っていただいております。地域の安全・安心の確保のために、見守り活動に加えて、防犯カメラの整備にもご協力いただいているところであります。
 都は、区市町村とともに、町会、自治会などが設置する防犯カメラの整備費用の補助を行っておりまして、さらに、現在、新規設置にかかります都の補助率を引き上げて、町会、自治会等の負担を軽減するなど、設置促進を図っているところでございます。
 お話の防犯カメラの維持管理経費の負担軽減でございますが、私自身、先般、東京都町会連合会の皆様方からもご要望いただいたところでございます。
 東京二〇二〇年大会を間近に控えまして、セーフシティーの実現に向けて、地域の防犯力の維持向上に取り組んで、町会、自治会などをさらに支援するために、防犯カメラの修繕費などの維持管理経費への補助に関し、ご質問の趣旨も踏まえまして検討をしてまいります。
 豊洲市場についてでございますが、一昨年八月の移転延期後、あるはずの盛り土がないということが判明をいたしまして、また、都民に約束をいたしておりました無害化が果たされていないということも明らかになりました。こうした中で、市場の移転につきましては、都民の理解を得られる状況にはなかったと考えます。
 そのため、さまざまな観点から検討を行いまして、とりわけ安全の問題につきましては、専門家会議の詳細な検証によって、法的、科学的な安全性を確認いただいたところであり、その上で暴露経路の遮断に係ります将来のリスクにも備えた追加対策を実施して、安全・安心な市場として開場できる環境を整えました。
 課題を明らかにして検証を行った上で、必要な対策を講じ、それをしっかりと発信をしていく、この積み重ねによって、初めて都民の理解と納得を得ることができます。こうした一連のステップを都民や市場関係者にオープンな形で進められましたことは、大きな意義があったと考えております。
 豊洲市場の開場から二カ月を迎えたところでございます。市場の業務を軌道に乗せるとともに、今後さらに産地や出荷者、消費者に支持される市場となりますように、高度な品質、衛生管理や効率的な物流の実現に向けまして、場内の運用ルールの徹底を図ってまいります。
 また、市場流通を取り巻く環境は大きく変化をいたしております。築地のよさは継承する一方で、先進的な取り組みを市場業者に促して市場の活性化を図っていく。さらには、卸売市場法の改正を踏まえた議論や事業継続性の確保に向けました市場経営の検証など、将来を見据えました市場のあり方の検討も進めまして、豊洲市場を日本の中核市場へと育ててまいります。
 情報漏えい事故の再発防止の取り組みについてのお尋ねがございました。
 情報漏えい事故の再発防止でございますが、このたび、水道局の職員による情報漏えいの事実が判明したこと、知事として極めて重く受けとめております。
 公正取引委員会の行政調査を受けまして、私は、直ちに調査特別チームを設置いたしまして、集中的に調査、原因究明を行うとともに、水道局における再発防止策を取りまとめまして、中間報告書として公表したところでございます。
 引き続き公正取引委員会の調査に全面的に協力をするとともに、事故が発生した水道局におきましては、過去二度の不祥事があったことを踏まえまして、今後、局の事業運営のあり方など、構造的な課題をさらに掘り下げて、外部の視点からコンプライアンス体制や情報管理について検証し、組織のあり方を含めまして抜本的な対策を講じることといたしております。
 また、全庁を挙げまして速やかに再発防止に向けて取り組むよう指示をいたしまして、今月四日には、副知事を筆頭に汚職等防止部会を開催して、今回の事故の原因を踏まえた再発防止策の策定に着手をいたしました。
 これらの取り組みを通じまして、都民の皆様の信頼回復に向け、全力を尽くしてまいります。
 最後に、消費税対策でございます。
 政府は、来年十月に予定をいたしております消費税率一〇%への引き上げに当たりまして、自動車や住宅の購入にかかります税負担の軽減など、必要な対策を講じるべく検討を進めております。
 こうした中、都におきましても、今般の消費税率の引き上げが都民生活に負の影響を与えることのないよう、対策を講じていくことは重要と考えております。
 このため、平成三十一年度予算の編成に当たりましては、まず、都内経済を支える中小企業におきまして、消費税率引き上げに伴う価格の転嫁が適正、公正に行われますように、企業巡回による普及啓発の強化や講習会の拡充など、消費税の転嫁対策、しっかりと講じてまいります。
 家庭の省エネ家電の買いかえ促進策でございますが、省エネ対策としてだけではなく、消費税率引き上げ時の消費活性化策として有効な施策になりますように工夫してはどうかとのご提案は、鳥の目に立ったアイデアと考えております。ゼロエミッションに取り組みます都ならではの消費活性化といった観点から、効果的な取り組みとなりますように、事業の開始時期も含めて、早急に検討を進めてまいりたいと存じます。
 なお、その他のご質問でございますが、教育長及び関係局長よりの答弁とさせていただきます。
 ありがとうございました。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、スクールサポートスタッフについてでございますが、充実した教育活動を行うためには、学校における教員の働き方を見直し、教員が授業やその準備に集中できる環境を整え、業務の負担を軽減することが重要でございます。
 このため、都教育委員会では、今年度から教員の業務を補助するスクールサポートスタッフの配置支援事業を開始し、公立小中学校四百三十五校を対象に人件費の支援を行うとともに、スタッフの具体的な取り組み例を周知するなど、効果的な活用を促しております。これにより、実施校からは、教員が本来業務に集中でき、在校時間の短縮につながるとの評価を得ております。
 今後、さらなる教員の長時間労働の改善と教育の質の向上に向け、区市町村教育委員会と連携を図りながら、スクールサポートスタッフの配置拡充を検討してまいります。
 次に、部活動指導員等の専門スタッフについてでございますが、学校の教育活動に専門スタッフを活用することは、現職教員の負担軽減のみならず、都の教員を志す人たちから見た学校職場の魅力を高めることにもつながるなど、教育の質の向上に大きく寄与するものと認識しております。
 今年度から導入した部活動指導員については、その配置によって、顧問教諭の指導時間や引率回数が減少するとともに、専門的な指導を受けた生徒の技能が向上するなどの具体的成果が学校から報告されております。
 今後、都教育委員会は、こうしたスタッフの安定的確保や資質向上を初めとする多様な取り組みを複合的に行うための新たな仕組み等について検討するとともに、教員の勤務時間の上限に関する国の動きも踏まえながら、教員の働き方改革を一層推進してまいります。
 次に、公立小中学校における効果的なICT機器の活用についてでございますが、児童生徒の学びの質を高め、これからの時代に求められる資質、能力を育成するためには、ICT教育環境の整備は不可欠であります。
 都教育委員会は、平成二十七年度から実施してきた公立小中学校ICT教育環境整備支援事業における、ICT機器を活用した事業実践例を区市町村に紹介してまいりました。これに加え、今年度は整備状況を調査した上で、課題を把握し取りまとめた内容について情報提供をしてまいります。
 今後は、先進的な取り組みを実施している区市町村と連携しながら、家庭への持ち帰りなどを含むICT機器の活用効果などを多面的に検証し、区市町村への支援のあり方について検討してまいります。
 最後に、都立の通信制高校についてでございますが、通学機会が限定的な通信制高校においては、多様な生徒に対応できるよう学習環境を整えることが重要でございます。
 こうした観点から、通信制の特徴を生かして、生徒がタブレット等を活用し、学習コンテンツの利用やインターネットによるレポート提出、学習の進捗状況の確認などを行うことができるICT環境の整備を検討してまいります。
 また、通信制高校に通う生徒を初め、不登校などの課題を抱える生徒には、悩みやつまずきに向かい合い、生徒同士の交流を促しながら、学習支援や進路、生活相談などに対応する居場所の提供を検討してまいります。
 こうした取り組みを通じて、通信制高校の学習環境の改善、充実に努めてまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、日本各地と連携した観光振興についてでございますが、東京二〇二〇大会後もより一層の外国人旅行者誘致を図るためには、東京と日本各地が連携し、さまざまな魅力を生かした相乗効果を発揮する取り組みを進めることが重要でございます。
 都はこれまで、東北、中国、四国、九州の各地域と連携し、その土地ゆかりの歴史や食などを楽しむための観光ルートに海外メディア等を招聘するなど、観光の魅力を発信してまいりました。
 今年度は、こうした取り組みを北陸地域に広げるとともに、ラグビーワールドカップ二〇一九の十二の開催都市が連携し、各地の観光情報を海外のラグビー専門誌で紹介するなど、観戦者の国内周遊を促進する取り組みを進めております。
 今後は、日本各地の豊かな自然に着目した、世界自然遺産という魅力的な観光資源を持つ北海道、青森県、秋田県、鹿児島県の四つの自治体との連携など、取り組みの充実を検討してまいります。
 次に、東京二〇二〇大会を活用した観光振興についてでございますが、二〇二〇年に向けて都内各地域への誘客を進めるためには、自然や地域に代々伝わる伝統的な祭りなどの文化のほか、スポーツといった地域の特色ある観光資源を活用した多様な観光振興を進めることが重要でございます。
 このため、都は今年度、国際的なスポーツイベントの機運を捉えた取り組みとして、十一月に東京スタジアムで行われたラグビーのテストマッチに合わせたパブリックビューイングと、その来場者への観光PRを支援いたしました。
 また、東京二〇二〇大会の自転車競技コースに指定された府中、調布などの都内八市のエリアでは、稲城市内の観光スポットを活用したサイクルイベントの事業化に取り組んでいるところでございます。
 今後は、東京二〇二〇大会開催の機会を生かし、観光協会を初め、多様な主体が参画するスポーツや地域の伝統文化等を活用した取り組みへの支援強化を検討し、都内全域へのさらなる集客につなげてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず病児保育事業についてでありますが、都は、来年度末までに百六十カ所の病児、病後児保育施設を設置することを目指し、現在、整備費や改修費用の補助を行っております。
 また、複数の区市町村で利用する施設を整備する場合には、整備費や賃借料等の区市町村負担分を全て都が負担しております。
 さらに、本年六月に設置いたしました東京都待機児童対策協議会で、病児、病後児保育施設を整備する際に必要な医療機関との調整や、施設を効率的に活用するための相互利用、広域利用など、先進的な取り組み事例等を紹介しているところでございます。
 今後、こうした取り組みが広がるよう、利用者の利便性や施設稼働率の向上に取り組む区市町村へのさらなる支援策を検討してまいります。
 次に、フレイル対策についてでありますが、フレイルを予防するためには、都民一人一人が日ごろから食事や運動などの生活習慣に気をつけ、社会とのつながりを保ち続けることなどが重要であります。
 現在、区市町村では、高齢者の自立支援や介護予防に向け、地域の医療、介護関係者で構成する地域ケア会議の取り組みを進めているところですが、フレイル予防につきましても、この会議を活用して、リハビリテーション専門職や管理栄養士などの多職種が連携して取り組むことが効果的でございます。
 都は、さまざまな専門職が地域ケア会議で、ご指摘の栄養、運動、社会参加の視点を持って適切な支援方法を提案、助言できるよう、今年度から、専門職の役割や共通認識を持つべきポイントについて学ぶ実践的な研修を実施し、今後、区市町村での多職種連携の取り組みをさらに支援してまいります。
 最後に、認知症疾患医療センターの機能強化についてでありますが、都は、認知症の人と家族の在宅生活を支えるため、区市町村ごとに認知症疾患医療センターの設置を進めており、現在、五十二カ所の医療機関を指定してございます。
 センターでは、鑑別診断のほか、認知症の人や家族等からの相談への対応や地域の関係機関の研修会への講師派遣等を行っております。
 また、二次保健医療圏ごとに設置いたしました地域拠点型のセンターでは、医療従事者への研修等を通じ、地域の認知症対応力の向上を図っているところでございます。
 認知症の人と家族が地域で安心して生活するためには、診断後、初期段階から適切な支援につなげる必要があることなどから、今後、専門職による本人や家族への的確な助言や地域で支える医療、介護従事者の連携の推進など、センターの機能強化を検討してまいります。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) 文化事業の担い手の育成についてでございますが、東京二〇二〇大会以降も魅力的な都市であるためには、次世代を担う人材等を育成することが重要でございます。
 こうした観点も踏まえまして、都はTokyo Tokyo FESTIVALにおいてさまざまな事業を展開しておりまして、助成事業等を通じて東京の文化を創造する団体等の発展を支援しております。
 今後、今年度創設した新たな現代美術の賞では、世界的に活躍できる次代の人材を持続的に輩出するため、海外での活動に意欲を持つ中堅アーティストが行う国際的な制作活動や展覧会の開催などの支援を通じて、育成を図ってまいります。
 東京二〇二〇大会とその先を見据えたこうした取り組みによりまして、東京の文化を支える担い手を育成し、多様な芸術文化の魅力であふれる都市東京を実現してまいります。
〔環境局長和賀井克夫君登壇〕

○環境局長(和賀井克夫君) 水素社会の実現についてでございますが、都は、将来の脱炭素社会の切り札として、環境性能にすぐれ、安定供給や防災上の観点からも成長が期待できる水素エネルギーを活用した新たな社会の実現に向け、官民連携しながら取り組んでおります。
 お話のバス用ステーションにつきましては、今年度江戸川区で初めて都有地を活用し、事業者を公募、決定いたしました。また、さらなる整備促進に向け、既存ステーションのバス用への改修を働きかけるとともに、民間事業者の遊休地等を活用した新たなステーション整備を豊洲や品川区内で誘導してまいります。
 二〇二〇年とその先を見据え、我が国の高い環境技術を活用し、さまざまなイノベーションを創出しながら、官民一体となった取り組みを加速させ、水素社会の実現に向けた環境整備を着実に推進してまいります。
〔消防総監村上研一君登壇〕

○消防総監(村上研一君) 東京二〇二〇大会に向けた消防団の活動における暑さ対策についてでございますが、東京消防庁ではこれまで、特別区消防団員に対し、薄型の活動服や半袖の被服の整備など、夏季における消防団活動の環境整備に努めてまいりました。しかし、近年暑さが一層増しており、この状況が今後も続くと予想されています。
 このような環境の中でも、消防団員の方々には、東京二〇二〇大会や隅田川花火大会等において、警戒活動など重要な役割を担ってもらうことが必要でありますことから、酷暑の中でも活動しやすい被服等の整備に努めてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 三点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、ラグビーワールドカップへの取り組みについてでございますが、十一月に行われたテストマッチは、二〇一九年大会に向けた運営を検証する貴重な機会でございました。
 昨年のテストマッチに比べ約一万五千人多い四万人を超す観客の中、都は、交通輸送において試合後の混雑緩和を図るため、シャトルバスの増便や複数の来場ルートの周知などを行い、交通分散の促進に取り組んでまいりました。
 また、さまざまな観戦スタイルで楽しめるファンゾーンイベントを有楽町で実施するなど、本番を見据えた取り組みを行い、運営ノウハウの蓄積にも努めてまいりました。
 今後、さらなる検証を深め、運営計画に反映するなど、大会に向けた万全の準備を進めるとともに、開催機運を一層高め、組織委員会や他の開催都市、地元自治体等と連携し、大会の成功につなげてまいります。
 次に、障害者スポーツ競技団体への支援についてでございますが、都としては、パラリンピックの成功なくして二〇二〇年大会の成功はないと考えており、障害者スポーツを大会後のレガシーとして確実に継承していくためには、アスリートを支える競技団体の基盤や取り組みの強化が極めて重要でございます。
 都はこれまで、都レベルの団体にスタッフの活動費等の補助を行うとともに、専門知識を持つボランティアの力をかり、運用しやすいホームページの開設等、団体の課題解決に取り組んでおります。
 さらに、パラアスリートを支える人材を認定する新たな事業に加え、都立特別支援学校体育施設の活用対象校の増加による場の拡大等、さまざまな支援を通じ、団体活動を促進してまいります。
 障害者スポーツ競技団体の自立性を一層高め、二〇二〇年大会後も障害者スポーツが東京で発展していくよう、積極的に取り組んでまいります。
 最後に、東京二〇二〇大会の機運醸成についてでございますが、大会成功のために、多摩地域における開催機運の醸成を図っていくことは非常に大切であると認識しております。
 都民に身近な場所で行うコミュニティライブサイト等は重要であり、都として、ライブサイト等をさらに効果的に展開するとともに、市区町村に積極的に取り組んでいただけるよう、補助制度による支援のほか、来年四月開始予定の申請手続の支援や各種相談対応等を進めてまいります。
 また、聖火リレーは、競技会場の有無にかかわらず、地域住民など多くの人々が大会に参加できる貴重な機会でございます。現在、実行委員会において多摩地域の自治体の意見も丁寧に伺いながら、魅力的な場所をめぐり、人々の記憶に残る聖火リレーとなるよう検討をしております。
 今後とも、市区町村と十分連携し、多摩地域を初め、都内全域の盛り上げにつながる取り組みを進めてまいります。
〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕

○都市整備局長(佐藤伸朗君) 五点の質問にお答えいたします。
 まず、首都高速道路の大規模更新事業とまちづくりとの連携についてでございますが、都は、老朽化が進む首都高の大規模更新の機会を捉え、機運が高まってきた周辺のまちづくりとの連携を図りながら、日本橋周辺の首都高の地下化に取り組んでおります。
 その際、計画内容や事業の時期などの整合を図るよう、現在、都市計画の手続に向けて、まちづくりを担う開発事業者と施設配置や構造等について調整を進めております。
 このほか、首都高では、都心環状線の築地川区間において大規模更新が予定されており、現在、地元区が周辺のまちづくりとの連携について調査を行っております。
 今後、大規模更新に当たり、まちづくりと連携する際は、日本橋における取り組みも参考にしながら適切に対応してまいります。
 次に、バリアフリーの取り組みの拡大についてでございますが、大会競技会場の周辺駅などでは、東京二〇二〇大会に向け、鉄道事業者によるエレベーターの増設や大型化の取り組みが進められており、都は、国などとともに補助を行い、駅のバリアフリー化を促進しております。
 このような取り組みをまちに広げていくためには、区市町村が駅とその周辺地区においてバリアフリー基本構想を策定し、周辺の施設やそこに至るまでの経路のバリアフリー化を重点的かつ一体的に進めることが重要でございます。
 このため、都では、区市町村が設置する協議会に参画するとともに補助を実施しており、これまでに二十一区九市において基本構想が策定されております。
 引き続きバリアフリーの取り組みが一層進むよう、区市町村に対し技術的、財政的な支援を実施してまいります。
 次に、ホームドアの設置についてでございますが、利用者の安全を確保するため、ホームドアの整備を促進するには、鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。
 このため、都は、国とともに地下鉄駅に加え、利用者十万人以上のJRや私鉄の駅を対象に補助を行っております。
 また、東京二〇二〇大会の会場周辺駅についても、利用者の規模によらず補助を実施しております。
 これにより、現在、大会競技会場周辺駅を含む、都内の三分の一を超える駅でホームドアが設置されております。
 今後、ホームドアの整備がさらに加速するよう、路線別に駅や利用者の状況を把握した上で、都として優先整備の考え方を整理いたしまして、国や区市町と連携し、鉄道事業者に働きかけるとともに、その取り組みを支援してまいります。
 次に、臨海部へのアクセス改善についてでございますが、東京ベイエリアが持つポテンシャルを最大限に引き出すためには、交通アクセスの改善が重要でございます。
 開発が進む臨海地域の交通需要に速やかに対応するため、東京二〇二〇大会前に、虎ノ門と晴海との間でBRTの先行的な運行を開始いたしまして、大会後に、有明や豊洲などへの運行系統を拡大いたします。環状第二号線本線開通後には、速達性、定時性を確保したBRTの本格運行を実施するとともに、選手村地区の再開発などにも対応してまいります。
 また、都心部・臨海地域地下鉄構想について、平成二十八年四月の国の答申に示された事業性などの課題を踏まえるとともに、開発動向などを勘案しながら、今後、構想をより具体化するため、国や地元区など、関係者間で連携して取り組んでまいります。
 最後に、築地再開発の検討状況についてでございますが、築地については、東京のさらなる魅力向上のための新しい役割が期待されております。
 本年五月、外部有識者による築地再開発検討会議が取りまとめた築地まちづくりの大きな視点を踏まえ、現在、まちづくりの方針の策定に向け検討しております。
 具体的には、まちづくりの将来像や都市基盤、土地利用などの分野別の方向性などについて検討しており、来年の早い段階に、素案について広く都民の皆様の意見を聞いた上で、年度内に取りまとめる予定でございます。
 これにより、立地に恵まれた築地のポテンシャルを生かし、東京の持続的な成長につなげていけるよう、新たなまちづくりの具体化を図ってまいります。
〔港湾局長斎藤真人君登壇〕

○港湾局長(斎藤真人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京二〇二〇大会後の海の森公園についてでございますが、本公園は、ごみの山から緑豊かな公園に再生するという考えのもと、開園前から都民との協働により森づくりを進めてきており、開園後もこの理念を継承していくことは重要であると考えております。
 水上競技場エリアは、来年六月に先行開園いたしますが、大会時にクロスカントリーコースとなる森づくりエリアにつきましては、大会後にインフラなどの施設整備を行った上で、二〇二三年に追加開園の予定でございます。
 これまで、森づくりエリアにおきましては、二万人規模のランニングフェスなど多彩なイベントを開催しており、森づくりエリアの開園後は、こうした経験を活用し、水上競技場エリアとも連携したイベントを開催するなど、このエリア全体のにぎわいを創出してまいります。
 次に、島しょ振興のための環境整備の推進についてでございます。
 島しょの港湾や漁港は、島民の生活や産業を支えるとともに、にぎわい拠点として重要な役割を果たしております。
 都はこれまでも、地元の要望を取り入れながら、計画的な整備を進めており、あわせて、近年の台風による大きな被害に対する早期復旧にも取り組んでいるところでございます。
 ご指摘の八丈島神湊港の日よけ雨よけ施設につきましては、地元からの要望を踏まえ、現在調査を実施しており、今後、整備に向けた取り組みを行ってまいります。
 また、小笠原母島沖港の船揚げ場の拡幅につきましては、漁業協同組合とも協議を進め、設計作業を行っているところであり、着実に事業を進めてまいります。
 今後とも、各島の実情や特性を考慮しながら、地元町村と協力し、港湾施設の機能強化に一層取り組んでまいります。
〔交通局長山手斉君登壇〕

○交通局長(山手斉君) 災害時の外国人への情報提供についてでございますが、都営地下鉄では、駅改札口に設置しているモニターで、発災時の運行情報を多言語で速やかに表示するほか、駅員やコンシェルジュがタブレット端末も活用しながら、外国人のお客様に案内を行ってございます。
 さらに、東京二〇二〇大会に向け、今年度中に、局が保有する全車両で車内モニターと自動放送により多言語案内を実施できるようにするとともに、来年度末までに、全駅のホームに、より多くの情報を多言語で表示可能な行き先案内表示器の導入を行います。
 こうした取り組みにより、運行停止の原因や運転再開の見込み等、お客様が必要とする情報を、より多様な手段で迅速に提供してまいります。
 東京二〇二〇大会とその先を見据え、外国人を含め、誰もが安心して都営地下鉄をご利用いただけるよう、情報提供の充実に取り組んでまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、市場運営のルールについてですが、豊洲市場の開場に当たっては、業界と調整してさまざまなルールを定めており、こうしたルールを守ることが、安全かつ適正な市場運営に不可欠であると認識しております。
 このため、都は、開場後の状況を踏まえて、市場業者に対して、車両の駐車や喫煙、ターレの走行など各種ルールについて、しっかりと遵守するよう求めてまいりました。
 具体的には、都と市場業界で構成される委員会において、ルールの遵守を周知するほか、駐車禁止や喫煙場所の案内などの標示を充実させております。
 また、場内の重点パトロールや業界と連携いたしました合同巡回指導を実施いたしまして、交通ルールの遵守や施設の適正利用の徹底を図っており、こうした取り組みを通じて、円滑な市場運営を実現してまいります。
 次に、市場会計全体の検証についてですが、時代に応じて変化するニーズに的確に対応し、生鮮食料品の安定供給という、卸売市場に求められる役割を引き続き果たしていくためには、将来にわたる事業継続性を確保する必要がございます。
 今般の国の卸売市場法の改正では、規制緩和などを通じて、卸売市場を含めた食品流通の合理化を図ることとしており、都といたしましても、条例改正に向けた検討の中で、市場が果たすべき役割について、市場業界等と議論を進めているところでございます。
 こうした取り組みに加え、今後、外部有識者の専門的知見などを活用しつつ、市場会計全体の将来を見据えた戦略的な経営と、強固な財務体質の確保について検討してまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 区市町村庁舎における非常用電源設置等支援の基本的な考え方についてでございます。
 大規模災害が発生した場合、区市町村は、その庁舎内に災害対策本部を設置し、地域の被害状況を迅速に把握するとともに、救護所や避難所の開設等、直接住民を支援する役割を担っており、このため、区市町村庁舎の非常用電源の確保は必要不可欠でございます。
 一方、都は、被害状況に応じて、各地域に人員や物資を迅速かつ効果的に投入しなければならず、区市町村からの被害に係る情報の収集は、都が災害対策を的確に実施するためにも重要でございます。
 こうしたことから、首都直下地震や大規模水害などの発生が想定されている中、区市町村庁舎の非常用電源の整備等につきまして、緊急に支援を実施することとしたものでございます。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 補正予算についてでございますが、今回の補正予算は、昨今の地震、風水害や猛烈な暑さを受け、前倒しが必要な施策に速やかに着手するため、取りまとめたものでございます。
 補正予算の大きな柱である防災対策と暑さ対策につきましては、いずれも都民の安全・安心の確保に直結する重要な取り組みであり、その実効性を最大限に高めていくためには、区市町村を初め、実情をよく知る現場の方々の意見や考えを踏まえた施策展開を図ることが不可欠と認識しております。
 来年度以降も、区市町村のニーズなどに応えられるよう、防災力の強化に向けたブロック塀対策や非常用電源の設置、暑さ対策としての空調設備の設置など、必要な施策を積極的かつ継続的に展開してまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時二分休憩

   午後三時二十五分開議

○副議長(長橋桂一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百二十一番山崎一輝君
〔百二十一番山崎一輝君登壇〕

○百二十一番(山崎一輝君) 平成三十一年度与党税制改正大綱が二日後に正式に明らかになりますが、先ほど我が党が入手した情報によると、都は、新たに四千二百億円の財源を国に拠出せざるを得ないこととなり、一方、これまで我が党が国や政府に要望してきた将来の経済社会情勢の変化に対応できるセーフティーネットについて、法律にその規定を明記することになるという一報が入りました。
 思い返せば、昨年の十二月十四日、平成三十年度与党税制改正大綱において、地方法人課税の偏在是正措置を新たに講じる旨が記されたその瞬間から、都民の税を守るための新たな戦いが始まったのであります。
 この間、都議会自由民主党は、都民の与党として、安倍総理大臣を初め自民党税制調査会の役員、国会議員やその他大勢の関係者に対し、東京が抱える特有の財政需要や、東京が日本の首都として果たすべき役割を理解していただき、そして、都民生活と東京、日本の未来を守るべく必死の思いで訴えを続けてまいりました。
 しかしながら、新聞報道では、東京から地方へ再配分を行う金額が合計一兆円を超えるという、あたかも既定路線であるかのように何度も報じられてきました。
 都議会自民党は、総力を結集し、今日に至るまで全身全霊をかけて、我々の持てる限りの力を尽くしてまいりました。このことは、都民の皆様にかたく誓って申し上げることができます。
 では、都議会第一党たる都民ファーストの会東京都議団は、果たして力の限りを尽くされたのでしょうか。
 聞くところによりますと、要請活動に赴かれたのは、どうやら先月下旬が初めてとのことです。加えていうならば、本来、直接お会いして、東京の実情を直接訴えかけるべきにもかかわらず、その多くは要請文を事務所スタッフに渡して、早々に退散されていったという話も聞いております。これではまるでポスティングであり、都政の責任を担うべき都議会第一党がこのありさまでは、都議会全体の本気度が疑われても仕方はありません。
 そして、何より我々が悔しく思うのは、これまでの間、再三再四、進言を申し上げてきたにもかかわらず、都民の税を守る都政の責任者である小池知事が、真に都民のためのことを思って最善を尽くされたようにはとても見えなかったことです。
 税制改正がこれから佳境を迎えようとする先月にも、みずから白紙撤回をしたこどもの城を、当時と比較して一・五倍以上となる約六百億円以上もの費用をかけて再度購入する方向にかじを切られました。正念場を迎えるこの時期に、地方の方々からの羨望と反感を覚えかねない内容です。東京富裕論を助長しかねない、真に都民のことを本当に考えての行動なのか、到底納得できません。
 小池知事、都民生活にかつてない危機をもたらし、東京の将来を暗く閉ざしかねない今般の税制改正は、都民の負託に応えるべき小池知事ご自身が招いてしまったのであります。
 これまでにないレベルでの巨額の財産を失いかねない現実を目の前にして、このたびの税制改正をめぐるご自身の一連の言動や振る舞いについて、知事自身はどのように捉えられているのか、見解を伺います。
 また、知事は、今回オール東京で取り組むといってきましたが、オール東京とは今回の税制の問題だけなのか、見解を伺います。
 一連の税制改正をめぐる小池知事の言動、振る舞いに関して、我々都議会自民党としては、是が非でもこの場で明確にはっきり小池知事にお答えをいただかなければならないことがあります。
 マスコミ報道によれば、十一月五日、都知事選や都議選などをめぐって対立する自民党東京都連の幹部と会談し、選挙戦ということもあり、言葉が過ぎた部分があったと陳謝され、このたびの税制改正への反対に向けて自民党都連との連携が欠かせないとの立場を強調されたという報道もございました。
 さらにその後、十一月八日、突然、小池知事名で、自民党東京都連鴨下会長、高島幹事長宛ての文書が届けられました。それは、国の施策及び予算に対する提案要求に係る協力要請会について及び国の税制改正に向けた協力要請会の実施についてという文書であります。
 就任以来、自民党と徹底的に距離を置かれてきた知事が、あたかもついでに申し上げるかのような、なお書きを一文つけ加えた形で陳謝をされているのです。それは、「なお、選挙中に貴党を批判する発言を行ったことについて、改めて陳謝を申し上げます」と、行数にして、たった二行をつけ加えた軽い内容でありました。
 しかしながら、これ以上ないほど信頼関係が崩壊している間柄において、過去の文書をただ焼き直し、ついでのように陳謝をしているだけなのであります。政治家として発する陳謝という言葉の重みに対して、実際に行われている行動が余りにも軽過ぎて、全くつり合いがとれていない、そう感じるのは私だけではありません。
 どのような思いでこの文章を書かれたのか、到底理解ができません。小池知事、これまで幾らでも機会はあったはずです。なぜ、このタイミングだったのでしょうか。税制改正に向けた旗色が悪いと見るや、土壇場で突如変節し、呉越同舟とうたいながら、ついでの陳謝で連携を持ちかける、そのような人と同じ舟に乗ろうなどと思いたくても思えません。
 どう転んでも、国から巨額の都税を取られることが確実になってきたので、その責任を我々になすりつけようとするための陳謝と連携ではないでしょうか。これも小池知事ならではの一流のパフォーマンスではなかろうかとさえ勘ぐってしまいます。
 十一月八日に出された文書の宛先である鴨下都連会長は、知事から正式に陳謝されたという受けとめではないと申されております。
 我々都議会自民党も今日に至るまで、知事から陳謝されたとは受けとめていません。
 小池知事が発せられた一連の陳謝について、この本会議の場で、次の二点を明確にお答えをいただかなければ、我々は先に進むことができません。
 小池知事、伺います。
 陳謝の際に用いられた選挙とは一体何の選挙を指しているのでしょうか。また、陳謝の相手先には、都議会自民党も入っているのですか。知事ご自身の言葉で明確にお答えをください。
 十月十一日、二年おくれで、本当にようやく豊洲市場が無事に開場の運びとなりました。これまでの間、幾多の困難を乗り越えながら、開場に向けてご尽力をされてきた関係者の皆様に心から敬意を表するとともに、都民の台所として、今後長きにわたり、その可能性と魅力を存分に発揮していくことを心から願っている次第であります。と同時に、市場運営を支える市場会計が果たして持続可能なのか、破綻を来すことはないのか、それこそが今後の市場運営を左右する重要な鍵であることはいうまでもありません。
 思い起こせば昨年六月、知事は、築地は守る、豊洲を生かすとの聞こえのよいフレーズで、築地市場の土地は売却せず、その地代収入を元手に、豊洲市場の赤字解消につなげると基本方針を示されました。このことは紛れもない事実であり、この基本方針が全ての負の始まりであったわけです。
 そのまま一年以上が経過をした後、突如、先般の関係局長会議の場において、一般会計への有償所管がえも視野に入れて検討を進めるとの新たな考えが示されました。
 先月三十日の記者会見でこの件を問われた知事は、すぐさま気色ばんだ表情で方針転換を否定されておりましたが、誰がどう見ても方針転換であることに疑いはなく、報道機関も都民の皆様も同様の見方をされているものだと思います。
 念のため申し上げておきますが、我が党は、この築地の市場の跡地について、一貫して売却すべきとの立場にあります。そうした意味で、有償所管がえ自体に反対するものではありません。
 客観的に見ても、知事が示された貸付スキームがもはや成り立たない状況にあることは周知の事実であり、改めて検討するまでもありません。
 築地市場の跡地を縦断する環状二号線用地は、既に先行して有償所管がえの金額の支払い手続がほぼ完了しております。平成三十三年度から年間百六十億円もの地代収入を得ることは、事実上不可能な状況にあるといっても過言ではありません。再来年には豊洲市場が抱える多額の企業債の返済も始まります。
 知事は、年明けの予算発表の段階で明らかにしたいと述べられておりますが、もはや有償所管がえを検討する時期ではなく、誰がどう見ても、今すぐにでも決断すべきときであります。
 なぜ、こうも時間を稼ぎ、検討を引き延ばそうとされるのでしょうか。私には、築地を守ると高らかに宣言した知事の言葉、知事ご自身は再開発の一つの考え方といい逃れをされるかもしれませんが、その象徴として掲げられた食のテーマパーク構想がいまだ尾を引いているためとしか考えられません。
 そもそも市場会計の持続可能性は、築地再開発の検討状況を踏まえて検証していくとされていました。にもかかわらず、さきの関係局長会議の場において、具体的なまちづくりの検討状況が報告されることはありませんでした。
 これまでの臨海地域の計画やプランには含まれてこなかった築地地区が、十七年ぶりに臨海地域のビジョンを描くとされる東京ベイエリアビジョンでは、その対象となっております。このことも、もしかしたら食のテーマパーク構想を先送りするための布石ではないかと勘ぐってしまうのは、何も私だけではありません。
 このような疑念をあらぬ疑念とおっしゃるならば、全ての混乱のもとといえる食のテーマパークを今この場で撤回されるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 いずれにしても、知事は予算発表の段階で、市場会計の検証結果を明らかにし、築地市場の跡地の結論も明らかにすると、そう明言をされております。もし結論を本当に出されるのであれば、それはほぼ間違いなく有償所管がえでありましょう。
 では、仮にそうだとして、その先はどうするのでしょうか。一般会計に有償所管がえした後、その土地を民間売却するのでしょうか。はたまた、都が土地を持ち続けるのでしょうか。
 関係局長会議では、築地まちづくり方針も来年の早い段階で素案を公表し、年度内に方針を取りまとめるとしています。まちづくりにおいて土地の利活用方法は重要なポイントであります。
 築地まちづくり方針を明らかにする際には、このような土地の利活用のあり方を示すことが必要と考えますが、見解を伺います。
 先日の関係局長会議において、築地再開発の検討状況について、築地再開発検討会議により五月に示された築地まちづくりの大きな視点の提言を踏まえ、行政としてのまちづくり方針を検討しているとの報告がありました。
 今後、一月に素案の公表とパブリックコメントを行い、三月に取りまとめ、その後には民間事業者の公募に向けた手続に着手していくことになると思われます。
 また、関係局長会議では、まちづくり方針について、将来像や都市基盤施設、土地利用などの分野別の方向性などについて検討を行っているとの説明がありましたが、しかし、ホームページで公開されている庁内検討会などの状況を見る限り、ばらばらの意見が出されており、到底取りまとめられる状況にはないと思われます。
 そこで、現在検討が進められているまちづくり方針の中で、段階的整備とはどのようなものなのか、具体的には二十三ヘクタールという大規模な築地市場跡地を幾つかの街区に分割していくのか、また何年かけて完成させるのか伺いたいと思います。
 続いて、第三回定例会において小池知事が取得を表明し、さきの来年度予算に係る要求発表において、六百億円を超える用地取得費が計上された旧こどもの城について質問をいたします。
 この国有地は、周囲を旧青山病院、国連大学、コスモス青山という都有地で囲まれた都心の一等地であり、平成二十七年三月にこどもの城が閉館をして以降、我が党はその取得を強く主張し、広尾病院の移転先としてその購入が決まっていたものであります。
 当時、用地取得に係る予算は、議会にて全会一致で可決、成立していたところでありました。
 ところが、小池知事が誕生すると、一連のブラックボックス批判の文脈の中で、知事は広尾病院の移転、そして国有地の取得をも白紙撤回をしてしまいました。
 その結果、本来であれば、当時の三百七十億円で取得ができたはずの土地が、六百億円にもコストが膨らむことになったことは明らかであります。
 隣接する都有地の付加価値を高めるためにも、都として計画性を持って早期に土地を購入しておくべきであったにもかかわらず、この間、知事は一体何をしていたのかといわざるを得ません。
 こうした構図は、一旦立ちどまった市場移転、あるいはオリンピック会場の見直しの際の混迷ぶりと全く同じであります。
 折しも現在、税制改正の議論の中で、都の税収が国に奪われかねない危機に瀕しているのにもかかわらず、三百七十億円で買えたものを、用途目的が明確でない段階で、みすみす高値で国から土地を購入するなどというのは、明らかに知事の失政ではないでしょうか。
 現時点では予算の要求段階であり、賛否について論ずるものではないが、少なくとも土地の取得云々を議論する以前の問題として、まずもってこの責任を知事自身どのように認識をしているのか、知事みずからの言葉で見解を伺いたいと思います。
 来年五月に都は二つの国際会議、都市の防災フォーラムTokyoとU20メイヤーズ・サミットを同時に開催いたします。U20メイヤーズ・サミットは、G20に参加する各国に対し、都市課題の観点から提言を行っていく会議であり、来年大阪で開催されるG20に合わせて東京で開催されます。開催に当たっては、世界に対して都市の存在感、ひいては東京の存在感を示すことが非常に重要になってくるものと考えます。
 一方、都市の防災フォーラムTokyoは、都が独自に主催する防災を主題とした国際会議であります。振り返ってみると、本年は大阪や北海道での地震や西日本での豪雨など、日本各地で災害に見舞われた年でありました。
 その意味で、日本の首都である東京において、防災をテーマにした国際会議を開催し、さまざまな災害について世界各都市を代表する人々と知識と経験を共有することは、一定の意義を有するものであります。
 また、都内の防災関連施設等を視察し、都の防災の強靱性に触れることとともに、東北の被災地を実際に見ていただき、災害復興の現場を肌で感じていただくことも重要です。
 来年、防災フォーラムTokyoとあわせてU20メイヤーズ・サミットを同時開催するのであれば、これを好機に捉え、その相乗効果により、世界に対して防災の重要性を改めて訴えるべきと考えますが、見解を伺います。
 オリンピック・パラリンピック大会の開催まで六百日を切りました。大会本番に向けて厳しい鍛錬を重ねる選手の動向が連日のように報じられるなど、徐々にではありますが、都民、国民の皆様の関心も高まってきているように感じられます。
 しかしながら、大会を真の意味で成功に導くためには、選手の動向や開催意義だけではなく、経費負担のあり方についても、都民、国民の皆様にしっかりとご理解、ご納得をしていただくことが不可欠であります。
 ことし一月、都は競技施設の建設や輸送など大会開催そのものに要する大会経費六千億円とは別に、大会に関連する事業として約八千百億円の都負担が生じる見込みであることを明らかにしました。
 しかしながら、この大会関連経費八千百億円に関していえば、疑念を抱かざるを得ない部分も多くあるのが紛れもない事実であります。
 折しも、本定例会の開会日当日、曖昧で不透明な大会経費の線引きに対する厳しい批判記事も紙面をにぎわしました。
 それとは別に、都はことし三月、選手村に水素エネルギーの供給を行う基本協定を民間事業者と締結し、まさに大会を契機として水素社会の実現を目指していくとのことですが、こうした経費も八千百億円には含まれているかどうかわかりません。八千百億円の内訳が示されていないため、果たして含まれているのか、含まれていないのか、我々には確認のしようがありません。
 先般、都は平成三十一年度予算要求状況を公表いたしました。この中にも明らかに大会に関連する新規事業が幾つも散見されますが、これらの事業が大会関連経費として示された八千百億円の中に含まれているのか甚だ疑問に思うところであります。
 知事は、この八千百億円の公表理由として、都民の皆様に規模感を知っていただきたいとのことを挙げられていましたが、具体的にどのような事業が含まれているのか、なぜその事業が含まれるのかなど、肝心な情報は明らかにされておりません。
 オリンピック・パラリンピックに対する財政負担に、都民、国民の厳しい目が向けられていることは確かであります。
 しかしながら、真に大会に関連して必要な経費なのであれば、都民、国民の皆様に逃げることなく正面から説明することこそが、開催都市の長たる知事の果たすべき役割ではないでしょうか。
 我が党としても、バリアフリー化の推進やボランティアの育成など、大会を契機として必要な取り組みを加速させることに全く異論はありません。未来の東京に向けて、大会を契機に真に取り組むべき施策であるならば、その結果として八千百億円を超えることがあったとしても、はなから否定するつもりは全くありません。
 そのためにも、あやふやな線引きをしてごまかすのではなく、含めるべきものは含めた上で、全てをオープンにして議論するべきであります。
 そもそも大会関連経費とは、何をどこまで指すのでしょうか。都民、国民の真の理解と納得を得るために、大会関連経費八千百億円に含めるべきものは含めた上で、線引きを明らかにし、一刻も早くその詳細を明示すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 続いて、ラグビーワールドカップ二〇一九年大会の開幕まであと二百八十二日となり、時間がなくなってきております。
 都は開催都市として多くの観戦客を迎えるため、準備を急ピッチで進めていく必要があります。特に二カ所のファンゾーンや武蔵野の森スポーツプラザ内のペデストリアンデッキを含む試合会場周辺においては、観戦するだけでなく、さまざまな催しにより来場者を楽しませることが重要であり、工夫を凝らした内容を具体的に考えていかなくてはなりません。
 大会開催時には、海外からも多くの人々が訪れることが予想され、こうした機会を捉え、東京日本の魅力を発信することが必要であると考えております。
 例えば、浅草で人気の着物の着つけ体験や忍者体験、そして子供にもできる折り紙体験など、そして日本の伝統文化と触れ合う催しなどを実施すれば、海外からの旅行客がラグビーの観戦とともに日本文化を体験することができます。また、日本人が各国の異文化を体験するためには、各国の大使館などの協力が必要になります。
 大会開催時に海外から観戦客が日本の文化や東京の魅力に触れられる取り組みについて伺います。
 続いて、豊洲市場が開場して二カ月ほど経過をいたしました。市場本体は開場いたしましたが、本来ならば千客万来施設も一部開業をしていたはずであるのに、移転延期の影響を受け、いまだに開業に至っておりません。
 それによるひずみが至るところに生じております。築地の場外市場の事業者の中には、豊洲市場に移った市場への買い出し人の減少により苦戦しているところもあるという話も聞きます。
 また、豊洲市場内の飲食店では、絶対的な収容力が不足しており、観光客の方々が長時間列をつくって順番を待つだけでなく、市場で働く人々が気軽に立ち寄ることができていた飲食店も大変混雑をしており、なかなか利用ができないとの声も寄せられております。
 豊洲市場の開場の際には、千客万来事業を通じて、築地場外のにぎわいを引き連れていくことが必須とされておりました。これにより、築地場外の事業者も参画することができ、市場ならではのにぎわいを創出することで、豊洲地区全体の、そして市場の発展が進むはずでありました。
 改めて申し上げておきますが、千客万来事業が当初の予定どおり進まず、築地の場外のようなにぎわいを豊洲において発展させるという極めて重要な目的も、いまだ実現をしていないことの原因は、まさに知事による二年間の移転延期であります。
 都は千客万来事業について、東京大会後に着工することで万葉倶楽部と合意し、その間はイベントや仮設施設でのマルシェなどを展開するとのことでありますが、こうしたもので本来の千客万来施設の機能を果たすことができるのか、築地場外のにぎわいを豊洲において実現しつつ、発展に継続させていくことが担保できるのか、中身が全く示されていないため全くわかりません。
 千客万来施設が完成するまでの間、都が五街区、六街区で実施するとしているイベントやマルシェについて、千客万来施設事業の本来のコンセプトと当然同様のものでなければなりません。
 そこで、東京大会後、整備予定の万葉倶楽部による商業施設とどのように連続性を持たせ、結びつけて展開、発展をさせていくのか所見を伺います。
 続きまして、世界で一番の都市東京を実現するためには、将来の都市像を見据えて、鉄道ネットワーク整備を戦略的に進めていくことが重要であります。
 我が党はかねてより、国際競争力や多摩地域の発展など将来の都市像を見据え、鉄道ネットワークの整備を戦略的に進めていくことの必要性を主張してまいりました。
 二年前には都の要望を受ける形で交通政策審議会の答申が出され、より質の高い鉄道ネットワーク構築をしていく観点から、おおむね十五年後の二〇三〇年ごろを念頭に置いて東京圏の都市鉄道のあり方が示されました。
 このような背景がある中で、都は、国の答申において事業化に向けて検討などを進めるべきとされた六路線を進めるために、本年四月に事業の財源を確保するための基金を創設しましたが、創設から半年以上たつ今でも、それぞれの事業化に向けた具体的な道筋が見えておりません。
 鉄道新線の事業化には、関係者との調整が必要であり、時間がかかることは承知しておりますが、答申に示された路線を中心とした鉄道ネットワークの充実について、どのような姿勢で取り組まれていくのか、知事の所見を伺います。
 また、力強い経済で日本をリードする首都東京をつくり上げていくためには、大胆な経済対策とあわせて、国際競争力をこれまで以上に強化していくことが極めて重要です。
 国の答申においても、東京の都市鉄道が目指すべき姿の一番目に、国際競争力の強化に資する都市鉄道が挙げられており、空港、新幹線との連携強化や拠点となるまちづくりとの連携強化といったテーマが示されています。
 そこで、国際競争力の強化に資する路線として提示された羽田空港アクセス線、新空港線及び地下鉄八号線の三路線について、今後の取り組みについて伺います。
 さらに、将来を見据えて多摩地域をどのように活性化していくかも重要な視点であります。多摩地域は圏央道など高速道路や多摩南北道路の整備により、道路交通ネットワークが充実されるとともに、リニア中央新幹線の整備により、ほかの都市圏との交流による経済効果も期待されております。
 そのような中で、多摩地域の公共交通の利便性にはまだまだ不十分な面があり、南北方向の交通機能の強化に資する多摩都市モノレール箱根ヶ崎方面及び町田方面への延伸の重要性が高まっていますが、今後の取り組みについて伺います。
 国は現在、二〇二〇年までの羽田空港の機能強化に向けて、五巡目の住民説明会を今週末から開始するなど、さまざまな取り組みを進めています。
 本年十月に発表された都市総合ランキングでは、昨年に引き続き世界第三位だったものの、課題であった交通アクセス分野の順位は五位にとどまっております。
 公共交通の充実、正確さなどは高水準を保つものの、さらなる上昇のためには、国際線直行便就航都市数の拡大が鍵となっております。
 東京の都市間競争の強化に向けて、羽田空港の機能強化と国際化は極めて重要であり、知事も羽田空港の機能強化は必要不可欠と、これまでの議会で述べております。
 そして、都議会においても、この羽田の機能強化に反対する請願陳情については、共産党など一部会派を除き全会派が不採択とし、まさに知事と都議会が一体となって羽田の機能強化と東京の発展を目指して取り組んでおります。
 ところが、さきの品川区長選挙で、この方針を真っ向から否定することを旗印に立候補した候補者と知事がポスターにおさまり、都議会第一党はこの方を推薦していました。多くの都民は、知事、そして都議会第一党の政治姿勢に強い戸惑いを覚えたと思います。
 多くの都の事業に共通することでありますが、大きな目標達成のためには、時には各地域の方々のご理解とご協力が必要になります。一番いけないのは、選挙対策を優先して、都合のよい言葉を使い分けることであります。都知事、そして都議会の信用にかかわることです。
 そこで改めて、都心上空のルートによる羽田空港の機能強化について、知事の見解を伺います。
 ロンドン二〇一二年大会では、大会期間中に千機以上、発着合計で二千機以上のビジネス航空が飛来したと聞いております。東京大会時にもかなりの機数のビジネス航空が飛来することが予想されます。
 ビジネス航空については、羽田空港は一昨年に日中の受け入れ便数を八便から十六便に拡大、成田空港は特に便数の制限がないと聞いておりますが、利用時間帯のニーズが重なることや、駐機スポットの数にも限りがあることから、羽田空港と成田空港だけではとてもさばき切れないように思えます。
 羽田空港と成田空港で間に合わなければ、それ以外の空港の活用も考えなくてはなりませんが、その場合、空港施設の規模や空港管理者との調整、横田空域の問題、空港から目的地までのアクセス等、さまざまな要素について考える必要があります。
 羽田空港へのビジネス航空飛来機数は年々増加しているものの、年間当たりロンドンの主要空港の約四%程度と、まだまだ低いレベルであり、東京大会を契機にビジネス航空の利用促進を図り、その後の活気ある東京の発展につなげていくべきであります。
 羽田空港は都心から近いこともあり、より一層の受け入れ体制の強化が望まれますが、都として、東京大会時及びその後におけるビジネス航空対策をどう考えているのか見解を伺います。
 また、東京大会開催時には多くの来訪者が見込まれるため、この機会に横田基地でビジネス航空を受け入れ、横田基地の軍民共用化の契機とすべきであると考えますが、横田基地の軍民共用化を主張していた知事ですが、具体的な行動は全く見えておりません。知事は、今後どのように国に働きかけていくのか伺います。
 分譲マンションは、今や都内総世帯数の四分の一を占める東京を象徴する居住形成となっておりますが、建築されてから四十年以上経過したものも多数立地しております。こうした築年数の経過したマンションの管理組合には機能していないものもあります。
 今後、建物の老朽化と居住者の高齢化という二つの老いが急速に進行してまいります。
 我が党はかねてより、この二つの老いに伴い、マンションの老朽化や建てかえへの早期対応、また維持管理が課題となるため、管理組合への支援等に都が率先して実効性のある取り組みを行うべきと主張をしてまいりました。
 都は、少子高齢化など急速な社会状況の変化を踏まえ、都内全マンションの実態調査や住宅政策審議会の審議、良質なマンションストックの形成促進計画の策定、マンション再生まちづくり制度の創設など、数々の取り組みを進めてきました。
 このように都民の生活に直結する重要案件だからこそ、さまざまな方の意見を十分に聞きながら、慎重に審議を繰り返し、条例化に向けて、足かけ四年の年月を費やしてきました。都議会にも十分な説明がなく、知事が拙速に進めようとする条例案とは、そのプロセスや努力が全く違うということを述べておきます。
 こうした長年にわたる取り組みの上に立ち、都はこのたび、本年三月に設置した学識経験者によるマンション管理適正化に向けた検討会の最終報告を受けて、条例制定を目指して検討するとしています。
 都は条例を制定し、マンションの管理適正化にどのように取り組むのか、また、取り組みによる狙いはどのようなものと考えているのか、見解を伺います。
 都市における緑は、都市住民の貴重なレクリエーションや憩いの場であることに加え、災害における避難場所あるいは野生生物の貴重な生息場所となるなど、多様な機能を有しています。
 東京の緑は、公園、緑地は確実にふえているものの、全体としては減少を続けています。
 都は、昨年改定公表した都市づくりのグランドデザインにおいて、東京の緑を総量として、これ以上減らさないことを目標に掲げたところであります。
 現在、都市計画審議会において、東京における土地利用に関する基本方針についての検討が行われており、九月には中間報告がありました。そこでは、今後の土地利用の誘導に当たって、都市機能のさらなる集積とともに、厚みとつながりのある緑の充実と都内全域での緑の量の底上げ、質の向上の必要性が示されたところであります。
 東京の緑をこれ以上減らさないための取り組みを着実に推進していくことが必要と考えますが、今後どのように取り組んでいくのか都の所見を伺います。
 続いて、平成三十年には、西日本を中心とした七月豪雨など多数の自然災害が発生し、中でも土砂災害により多くのとうとい生命が失われました。
 頻発化、激甚化する自然災害に対しては、国土強靱化の取り組みを強化していくことが不可欠であります。国においても重要インフラの緊急点検を実施しており、土砂災害対策を強化することとしています。
 土砂災害から都民の命を守るためには、ハード対策とともに区市町村と連携した地域住民の防災意識を向上させる取り組みを進めることにより、迅速な避難行動を促すソフト対策を進めることも大切であります。
 そこで、都の土砂災害対策について伺います。
 続いて、暑さ対策について伺います。
 ことしの夏、日本列島は記録的な暑さに見舞われました。そして、この暑さ対策は一体どの部署が責任を持って進めていくこととなるのでしょうか。
 ことし六月に開かれた東京大会に向けた東京都暑さ対策推進会議では、それぞれの取り組みごとに関係機関が示されています。この会議はさかのぼるところ三年前の平成二十七年に立ち上げられ、副知事を座長として、庁内各局のみならず、大会組織委員会や内閣官房を含む関係各所が連携して総合的に対策を進めていくためのいわば暑さ対策のプラットホームであります。
 そうした中、本定例会に提出された補正予算案において、突然、暑さ対策を集中的、効率的に進めるという名目のもと、暑さ対策緊急対応センターが設置されることが明らかにされました。
 暑さ対策を集中的、効率的に進めること自体に対しては、大いに賛成するものでありますし、二年後の夏もことし同様、あるいはことし以上の暑さとなる可能性もあることから、暑さへの備えはどんどん進めていってもらいたいと思います。
 しかしながら、東京大会に向けた東京都暑さ対策推進会議において、関係機関の役割分担が一定程度整理され、大会開催まで六百日を切り、テストイベントまで残り一年弱というこのタイミングで、またもや突然、新たな組織を立ち上げ、暑さ対策を一元管理するかのような新たな方針を唐突に打ち出されたことには、計画性が全く感じられません。
 この暑さ対策緊急対応センターは、環境局所管の監理団体である東京都環境公社に設置されるとのことであります。
 念のため申し上げますが、この東京都環境公社は、資源循環の促進、スマートエネルギー都市の実現、自然環境の保全活動などを手がけております。
 我々は、東京都環境公社を決して過小評価するわけではありません。ですが、真夏の炎天下の中で開催される東京大会にとって、暑さ対策は大会の成功をも左右しかねない最重要かつ喫緊の課題の一つであります。
 急を要するからこそ、知事は補正予算に盛り込まれたのでありますから、東京都環境公社が担う暑さ対策緊急対応センターの具体的業務もしっかりと固まっていなければおかしいはずです。
 現状では、知事が発せられた集中的、効率的という耳ざわりのよい言葉だけがひとり歩きしているようにも見えます。知事のおっしゃる集中的、効率的な暑さ対策を責任を持って本当に進めていくことができるのでしょうか、知事の見解を伺います。
 さまざまな条例改正が新たに提出されておりますが、真に行政が果たすべき条例の中の環境確保条例の改正について伺います。
 本定例会において、環境確保条例の土壌汚染対策制度の改正案が提出されておりますが、条例改正により東京の環境を守ることは当然のことでありますが、一方で、過度に規制が強化され、東京の経済成長を阻害するようなことがあってはなりません。
 土壌汚染対策制度については、本年第一回定例会の我が党の代表質問において、適切に土壌汚染対策を行いながら、事業者の負担も軽減できるよう、関係者の意見を聞きながら見直しを進めていくべきと指摘したところです。
 そこで、今回の条例改正案の検討に当たり、どのように事業者の意見を聞き、どのような改正案となっているのか、見解を伺います。
 東京の持続的発展のため、産業を支える中小企業の振興を図ることは重要命題であります。
 知事もさきの定例会において、中小企業の活性化こそ成長戦略の中核と表明されました。GDP百四兆円の巨大な経済圏が日本の成長を支える原動力として期待されていることを考えれば、当然の認識であります。
 しかし、この膨大な金額も、突き詰めれば、都内四十五万に及ぶ事業者の営みの積み重ねであります。産業の活性化とは、つまるところこの一社一社がどう変わるのか、そして行政がこれをいかに後押しすべきかということにほかなりません。
 このたび知事は、中小企業・小規模企業振興条例を提案されました。条例には、中小企業の振興に関する施策を総合的に推進するとか、多様な主体との連携及び協力など、理念が多く語られております。しかし、こうした理念にとどまることなく、これまでの都政は血肉の通った施策を実行してきたのであります。
 二〇〇八年のリーマンショックの際、また、二〇一一年の東日本大震災においても、都議会自民党は苦境にある中小企業の支援に向けて直ちに行動を起こしました。中小企業に関する理念条例はなくとも、企業の切実な求めに対し、都政は具体的にしっかりと応えてまいりました。まさに、こうした事実を積み重ねていくことが政治の役割なのではないでしょうか。
 経営の神様ピーター・ドラッカーはある言葉を残しております。未来を語る前に、今の現実を知らねばならない、現実からしかスタートはできないからである。私も同じ思いであります。
 抽象論や観念論だけでは、経済の実体は何も変わりません。現場の実態をつぶさに把握し、現場の目線に立った具体の施策を展開することこそが重要と考えますが、改めて、中小企業の振興について、知事の基本認識を伺います。
 知事は今般、さまざまな困難を抱える方々を社会全体で包み込むというソーシャルインクルージョンの考え方に基づき、全ての都民の就労を応援する新たな条例の制定を目指すことを表明しました。過日、有識者会議を立ち上げ、議論を開始したところであります。
 現在、安倍政権において、我が国の持続的成長に向けて一億総活躍の旗を掲げ、若者も、高齢者も、女性も、男性も、障害のある方も、一度失敗を経験した人も、誰もが活躍できる全員参加型の社会実現を目指しております。
 そうした意味で、都において就労支援のあり方をさまざまな視点で検討することはとても大切です。しかしながら、なぜ今条例化が必要なのかが明確になっておりません。大事なことは、個別具体の施策をいかに実効に結びつけていくかが重要であります。
 今後の有識者による検討に当たっては、就労に困難を抱える当事者の声や、現場のニーズを酌み取ることはもとより、雇い入れる側の企業や事業者の理解も欠かせません。時間をかけて関係者の意見にしっかりと耳を傾け、真に必要な就労支援のあり方を丁寧に議論していくべきと考えます。
 こうした観点から、今後の就労支援に向けた知事の基本的な認識を伺います。
 続いて、児童虐待防止について伺います。
 児童虐待の深刻化を踏まえ、児童福祉法や児童虐待防止法はこれまで改正を重ねてきました。これらの法改正により、国や地方自治体は児童虐待の対策を進めてきましたが、残念ながら、虐待相談件数は昨年度過去最高となり、また本年三月には、目黒区に転居をしてきた五歳の女の子の虐待死事件が発生するなど、新たな課題も指摘されております。
 この事件を受けて、都としても九月に緊急対策を示し、児童福祉司や児童心理司などの増員、警視庁との情報共有範囲の拡大、児童の安全確認や立入調査を行う基準の明確化といった取り組みを既に進めているところでありますが、特に専門人材の確保は重要な課題となっております。
 そうした人材を確保するだけでなく、複雑化した実態に対応できる人材をしっかりと育成しなければ、たとえ条例を制定しても、子供を虐待から守るという目的が達成されるとは思いません。
 児童虐待により、とうとい子供の命が二度と奪われることのないよう、都は児童福祉司等の専門職員の確保及び育成が最重要課題と位置づけ、取り組みを強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、虐待を受けた子供の社会的養護の充実を図ることも重要であります。
 児童養護施設や乳児院においても、専門性を有した職員の確保、定着が喫緊の課題であると伺っております。こうした声に応えるためにも、都はさらなる取り組みを行うべきと考えます。
 今後、どのように人材確保に取り組むのか、見解を伺います。
 地震や水害などの大規模災害発生時の医療体制について伺います。
 全国各地の災害を教訓として、薬剤師、柔道整復師、看護師など、さまざまな職種、団体が有事の際、的確に対応をするために独自に研修を行うなど、体制の強化に努めていただいております。
 区市町村においては、それぞれに災害医療体制を整えておりますが、いざというときに各専門職が活躍しやすい環境整備を都として行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 また、発災直後の緊急医療体制はもとより、避難所等における中長期的な被災者支援では、多様なニーズに対応する必要があり、地域間格差が生じるなど課題もあり、さまざまな職種や職業が連携し、きめ細かな支援体制の構築が求められております。都の対応を伺います。
 もう一問、都議会自民党はこれまでも、ICT教育環境の重要性を主張しており、都は、平成二十七年度から私立学校のICT教育環境整備費補助を実施しております。社会の動きや各学校からの需要の高さを踏まえ、今後も引き続き支援を行っていくべきと思いますが、見解を伺います。
 最後に、石原都知事時代、平成十九年には、首都東京の日本の発展につながる、いわゆる十三項目の早期実現に向けて精力的に協議を行う場として、国と東京都の実務者協議会が設置をされましたが、今は、その国との協議会が休止状態にあります。都議会自民党は、東京の活力増進と我が国全体の発展を促進するため、国との協議会の設置を働きかけてまいりました。
 我々都議会自民党は、自民党東京都連とも強固な関係の中、国とも今まで以上に綿密な連携を保ちながら、今後も、東京の一層の発展、そして東京を世界で一番の都市の実現に向けて汗をかいていくことを、決意を申し上げて、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山崎一輝議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、平成三十一年度税制改正についてのご質問がございました。
 都政の今後を左右するこの重要な課題でございます。都民生活と東京の未来を守る、そのためにも、これまで知事である私みずから先頭に立ちまして、与党税制調査会のメンバー、東京選出の国会議員の皆様方への要請活動などへの働きかけを積極的に行ってきたところでございます。
 加えまして、都議会議員の皆様にもご参加を賜りまして、まことにありがとうございました。
 東京と日本の成長を考える検討会でございます。
 こちらでは、地方税財政制度の抜本的な改革の必要性など、日本全体の成長を見据えた議論を深めていただくとともに、あらゆる機会を捉えて、不合理な税制度の見直しに対しましての都としての見解を発信してまいりました。また、財政運営に当たりましては、ワイズスペンディングの視点に立ちながら、都民生活の向上と東京、日本の発展に向けました施策、こちらを積極的に展開しているところでございます。
 税制改正をめぐる議論は、まさに今、大詰めを迎えているところでございますが、国におきましては、東京そして日本の発展という大局的な見地から、ぜひとも賢明な判断を下されることを願っております。
 次に、オール東京での取り組みについてのご質問がございました。
 私は、就任以来、都民ファーストの都政の展開、こちらを常に目的といたしております。これは、都民のために日夜汗を流されている都議会の皆様方や、区市町村の皆様とも共有できる目的であると確信をいたしております。都議会の皆様と時に協調、時に緊張関係のもとで、互いに都民の代表として、都民のための建設的な議論を交わしながら、東京の明るい未来を切り開くべく、オール東京で邁進していきたいと考えております。
 次に、貴党への陳謝について二問ご質問がございました。
 このたびの貴党への陳謝につきましては、この間の都知事選、都議選、衆院選におきまして、選挙とはいえ言葉が過ぎたことなど、貴党の東京都連に属し、都民の皆様によって選ばれた方々に対しまして、率直に陳謝を申し上げたものでございます。
 築地再開発についてのご質問がございました。
 築地の再開発検討会議におきまして、本年五月に取りまとめられました築地まちづくりの大きな視点で、日本人の伝統的食生活、そして習慣の中核に根差す世界にも知られたブランド、これを十分に生かせるように、先端技術も活用しながら後世に伝える工夫をすべきとの提言をいただいたところでございます。また、民間の知恵を生かしまして、新しい東京のブランドの創造に寄与していくべきとの提言をいただいております。
 こうしたことを踏まえながら、東京全体の成長と魅力の発信に寄与する新たなまちづくりに向けて、まちづくり方針についての検討を進めているところでございます。
 旧こどもの城についてのご質問をいただきました。
 もとより、国有財産を随意契約によって国から購入するに当たりましては、公共的な使途を定めておくことは不可欠でございます。具体的な使途がないまま国から購入することはできないということでございます。
 実際、広尾病院が現地建てかえとの方針を出した昨年の時点で、都としての具体的な利用計画を示して、直ちに国から購入するというのは難しい状態でございました。
 その後、改めて庁内での検討を重ねまして、今回の方針をお示しするに至っております。そして、こうした検討に一定の時間が必要となるのは必然であり、ご指摘のような点は当たらないと考えております。
 なお、土地の売買につきましては、本件に限らず、購入する時点におきましての適正な時価により、取引をするものでございます。
 大会に関連する経費についてでございます。
 組織委員会が実施する仮設整備や大会運営といった大会に直接必要となる経費や、都が行います新規恒久施設整備などの経費につきましては、大会経費として、その総額や都負担額が毎年公表されております。
 また、この大会経費以外に、大会を契機に都が取り組む事業につきましては、大会に関連する事業として、平成三十年度予算案公表の際にその経費の大枠をお示ししているところでございます。
 この大会に関連する事業でございますが、昨今の猛烈な暑さを受けた暑さ対策の推進や、バリアフリー環境の整備、ボランティアの育成、活用、東京の魅力発信など、大会を契機といたしまして、開催都市として、東京の価値をなお一層高めるために取り組んでいく事業でございます。
 こうした大会に関連する事業に係ります経費の状況につきましては、毎年度予算の進捗に合わせて内容を精査いたしまして、最新の情報を予算の公表時期にお示しをするなど、都民の皆様方にわかりやすくお伝えをし、ご理解を得ながら大会の成功とレガシーの創出に向けて着実に準備を進めてまいります。
 鉄道ネットワークの充実についてでございます。
 日本全体の成長を牽引いたします首都東京の国際競争力を強化して、将来にわたって持続的に発展させるためには、東京の強みでございます鉄道網のさらなる充実は不可欠でございます。
 国の答申におきまして、事業化に向けて検討などを進めるべきとされました六路線等が整備されることによりまして、空港へのアクセス機能の向上、鉄道の混雑緩和、残された鉄道空白地帯の解消などが図られて、人や物の交流が活性化をし、豊かな都民生活が実現をいたします。
 今年度、都といたしまして基金を創設することで、事業の裏づけとなる財源をあらかじめ確保いたしました上で、都の取り組み姿勢を明確に示したところでございます。
 現在は、採算性の検証などの調査を実施いたしまして、事業主体や事業スキームなどにつきまして、鉄道事業者を初めとする関係者との協議、調整を加速いたしております。
 こうしたことで、鉄道ネットワークの充実に向けまして、しっかりと取り組んでいく所存でございます。
 羽田空港機能強化についてのご質問がございました。
 東京が、国際的な都市間競争を勝ち抜いていくためには、二〇二〇大会、その後の航空需要に応えまして、国際線の増便を可能とする羽田空港の容量拡大が必要不可欠でございます。
 国が提案した飛行経路の見直しに対しまして、都は、地元への丁寧な情報提供と騒音影響を軽減する方策の検討、徹底した安全管理に取り組むことを国に要請しております。
 これを受けまして、国は、これまでの四期にわたりますオープンハウス型の説明会に加えまして、今月から五期目の説明会を開催するなど、丁寧な説明と意見の把握に努めておりまして、今後もさまざまな形で継続する予定と伺っております。
 また、国は、騒音影響の軽減策として、低騒音機の導入促進に加え、都の要請を受けまして、今年度から学校、病院等の防音工事に対する助成制度を拡充、また、安全対策につきましても、航空機のチェック体制の強化に加えて、本年九月には落下物防止対策の基準を制定して、国内外の航空会社に対し、来年の一月から順次、対策の義務づけを図るなど、総合的に対策を充実するとしております。よろしいでしょうか──はい。
 都は、国に対しまして、騒音影響の軽減や安全管理の徹底と地元への丁寧な対応につきまして、より一層の取り組みを求めて、二〇二〇年までの機能強化が実現できますよう、積極的に取り組んでまいります。
 横田基地の軍民共用化についてのお尋ねがございました。
 横田基地の共用化は、首都圏西部地域の航空利便性の向上、多摩地域の活性化などに資するものでございます。
 この問題は、外交、安全保障にかかわることから、国と連携し取り組んでいくことが不可欠であり、国に日米協議を進展するよう、機会を捉えて要請をしてまいりました。
 さらに、東京二〇二〇大会の開催に伴います多くの来訪者への対応、その後の航空需要を見据えて、ビジネス航空の受け入れを含めた民間航空の利用の実現を図るように、今後も地元の声も聞きながら、国に働きかけてまいります。
 東京二〇二〇大会における暑さ対策でございますが、東京の厳しい暑さから都民や観客などの健康と安全を守ること、それは大会開催都市としての責務でございます。
 都はこれまでも、東京二〇二〇大会に向けた東京都暑さ対策推進会議などを活用しまして暑さ対策に取り組んでまいりましたが、災害級の暑さとされたことしの猛暑を受けまして、さらに対応を強化することといたしまして、副知事をトップに関係局をメンバーとする全庁的な検討チームを八月に立ち上げ、大会における暑さ対策としては、テントやミストの設置等のハード対策のほか、熱中症の予防に関する情報の発信や、うちわ、帽子の配布等のソフト対策も検討いたしております。
 これらの対策を効果的なものとするためには、来年夏に行われるテストイベントで試行をし、検証するということが必要でございます。
 このため、本定例会に補正予算案を提出しておりまして、今年度から速やかに準備に着手をいたします。
 また、対策を実施するために、都市のヒートアイランド対策の研究などを行ってまいりました環境科学研究所を擁しております東京都環境公社に体制を整備いたしまして、これまで培ってきた知見も活用しながら、着実に推進をしてまいります。
 今後とも、東京二〇二〇大会の成功に向けまして、東京都、組織委員会、関係機関が連携をしながら、時機を逸することなく、現場の実態を十分に踏まえ、施策を講じてまいります。
 中小企業の振興についてのご質問がございました。
 都内の企業数の九九%を占めるのは中小企業、そして小規模企業でございます。この中小企業や小規模企業は、東京の経済や雇用を支え、地域に活力をもたらす重要な役割を担っていることはいうまでもございません。
 しかし、その経営環境は厳しく、売り上げの伸び悩みや人手不足が続いて、経営者の高齢化も深刻となるなど、それらの課題の解決が待ったなしの状況にあります。
 こうした中小企業の支援に当たりましては、経営者を初め、業界や働き手の実情に詳しい団体の皆様の意見に耳を傾けまして、効果の高い施策をつくり上げることが大切でございます。
 また、中長期的には、これからの企業経営は経済のグローバル化やICT技術の進展など、かつてない大きな変化に直面することも予想されております。
 こうしたことから、有識者会議での経営者を交えました議論などを踏まえまして、中小企業の振興に関する揺るぎない理念を明らかにする条例、こちらを制定するとともに、施策の具体的な羅針盤となりますビジョンの作成にも取り組んでおります。
 引き続き、中小企業の現場の実態をしっかりと把握しながら、さまざまな事業を磨き上げて質の高い支援を進めてまいりたいと考えております。
 今後の就労支援でございます。
 働くことを希望しながらも、障害のある方など、さまざまな要因から困難を抱え、仕事につけていない方々も少なくありません。
 そうした方々を、行政はもとより、都民、事業者、福祉、教育の関係団体などが一体となって、社会全体で包み込んで就労につなげていくことが必要でございます。
 こうしたソーシャルインクルージョンの理念に基づいて、全ての都民の就労を応援するために、新たな条例の制定を目指すこととしたものでございます。
 誰もが希望や個性に応じて仕事を選択し、活躍できる社会の実現に向けて、都の考え方や、今後の就労支援のあり方を都民や事業者にお示しをし、理解と協力を得ていくためにも、条例の制定は必要だと考えております。
 このため、先月には有識者会議を立ち上げ、議論を開始したところでございます。
 今後、就労を希望する方々への支援や事業者による職場づくりにつきましては、障害者団体や社会福祉に携わる団体など、さまざまな方からのご意見も伺いながら、丁寧に検討を進めていく所存でございます。
 残余のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕

○東京都技監(西倉鉄也君) 土砂災害対策についてでございますが、土石流や崖崩れなどの土砂災害から都民の生命を守るためには、ソフト、ハード両面から対策を推進することが重要でございます。
 ソフト対策といたしましては、住民の避難行動につながります土砂災害警戒区域等の指定を、島しょ部では平成三十年度中に、都内全域では三十一年度前半までに完了させます。
 さらに、避難の重要性を伝えます住民向けの出前講座に加えまして、今年度から住民参加によりますハザードマップ作成に対する支援を開始するなど、区市町村が住民の防災意識を高める取り組みを後押ししてまいります。
 ハード対策といたしましては、今年度は、大島町の佐久川で土石流をとめる砂防堰堤を整備するなど、三十三カ所で事業を進めております。
 今後とも、都民の安全・安心の確保に向けまして、土砂災害対策を着実に推進してまいります。
〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕

○都市整備局長(佐藤伸朗君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、築地地区の土地の利活用のあり方についてでございますが、築地については、東京のさらなる魅力向上のための新しい役割が期待されております。
 本年五月、外部有識者による築地再開発検討会議が取りまとめた築地まちづくりの大きな視点を踏まえ、現在、まちづくり方針の策定に向け検討しております。例えば、交通結節点の形成や歩行者ネットワークに加えまして、土地利用などについても検討しております。
 来年の早い段階に、素案について広く都民の意見を、皆様の意見を聞いた上で、年度内に取りまとめる予定でございます。
 これにより、立地に恵まれた築地のポテンシャルを生かし、東京の持続的な成長につなげていけるよう、新たなまちづくりの具体化を図ってまいります。
 次に、段階的整備についてでございますが、築地再開発は、立地に恵まれた築地のポテンシャルを生かし、東京の持続的な成長につなげていくことを目的としております。
 そのため、将来の東京全体としての価値の最大化を図る観点から、二十三ヘクタールという大規模な土地について、一どきではなく、先行する部分から再開発に着工することを想定しております。
 段階的整備の具体的な進め方については、事業期間も含め検討中でございまして、まちづくり方針の内容として何を示すかも含め、検討をしております。
 次に、国際競争力強化に資する鉄道路線の今後の取り組みについてでございますが、首都東京の国際競争力を強化するためには、羽田空港へのアクセス利便性の向上や臨海地域のさらなる発展、鉄道の混雑緩和などに寄与する鉄道ネットワークの充実が不可欠でございます。
 羽田空港アクセス線については、鉄道事業者が中心となり、事業スキームの構築に向けて検討を進めております。
 新空港線につきましては、費用負担のあり方などの合意形成に向けて、大田区と調整を行っております。
 地下鉄八号線については、国や鉄道事業者などとともに、事業スキームの構築に向けて検討を進めております。
 引き続き、関係者との協議、調整を加速し、国際競争力の強化に資する路線の実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、多摩都市モノレールの箱根ケ崎方面及び町田方面への延伸についてでございますが、本路線は、開業区間と一体となり、多摩南北地域の拠点を結ぶことで、多摩地域の活力や魅力向上に資するものでございます。
 事業化に向けては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況を踏まえるとともに、事業採算性の確保に向けたコスト縮減策や収入確保策などの検討を行うことが必要でございます。また、町田方面への延伸については、導入空間となり得る道路の整備も課題でございます。
 都は、沿線市町、多摩都市モノレール株式会社とともに連絡調整会議を設置して、これらの課題について検討を進めております。
 引き続き、関係者との協議、調整を進め、多摩地域における交通インフラの充実強化に取り組んでまいります。
 次に、羽田空港のビジネス航空対策についてでございますが、ビジネス航空は、グローバルな企業活動に不可欠なツールとして、欧米や中東、アジアで広く利用されており、東京の国際競争力を強化するため、さらなる受け入れ体制の強化が必要でございます。
 国は、その取り組みの一環として、平成二十七年にビジネス航空用の駐機スポットについて、大型機用を三機分から九機分に増設しました。その翌年には、日中の発着枠を十六枠に拡大しました。また、本年十月にも、新たな駐機スポットを増設するなど、東京二〇二〇大会に向け、受け入れ環境の整備を進めております。
 都としては、大会後も見据え、羽田空港におけるビジネス航空の一層の受け入れ体制の強化を図るよう、さまざまな機会を通じて国に働きかけてまいります。
 次に、分譲マンションの適正な管理についてでございますが、都は、住宅マスタープランに基づき、良質なマンションストックや良好な居住環境の形成を目指しており、マンション施策の基礎である管理組合の機能強化に向け、より踏み込んだ実効性のある取り組みが必要であると考えてございます。
 今回の検討会の提言を受けまして、都を初めマンション管理の主体である管理組合や管理及び分譲の事業者等の責務と役割を明らかにすること、届け出制度の創設による管理状況の把握や、その状況に応じた助言、支援を行うことなどを内容とした条例案の検討を進めております。
 これにより、管理の適正化を図るとともに、建てかえ等の円滑な合意形成などを促進してまいります。
 引き続き、区市町村や関係団体の意見を聞きながら、条例案の検討を進め、次の第一回定例会への提案を目指します。
 最後に、東京の緑を減らさないための取り組みについてでございますが、将来にわたり東京の持続的発展を実現していくためには、環境面からの取り組みが重要であり、行政と民間とが適切に役割を分担しながら、これまで以上に緑の拡充や保全を進めていく必要がございます。
 都や区市町は、みずから避難場所や防災拠点ともなる都市計画公園、緑地の計画的な整備を進めてまいります。加えまして、民間の開発などの機会を捉え、緑の創出を図るとともに、減少傾向にある都市農地や貴重な民有地の緑の保全、活用を促進していくことが重要でございます。
 このため、都市計画審議会における土地利用の基本方針の検討状況も踏まえまして、年内に関係区市町と合同で、都市計画公園・緑地の整備方針と、民有地を対象とする緑確保の総合的な方針の改定に着手いたします。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 世界に対する防災の重要性の発信についてでございますが、国連の報告によれば、この二十年間の災害による損失は、さきの二十年に比べて二・二倍に上っており、世界中で被害の深刻さが増す中、防災は多くの都市の関心事でございます。
 このため、来年五月に世界各都市のリーダーが一堂に会する都市の防災フォーラムTokyoを開催することといたしました。このフォーラムでは、数多くの震災や水害などに見舞われてきた東京が持つ防災と復旧に関する知見を共有し、防災の重要性を再認識してもらう機会といたします。
 また、U20メイヤーズ・サミットと同時に開催することにより、都市のレジリエンス向上に向け、サミット参加都市との共鳴を生み出してまいります。
 二つの国際会議の開催を通じまして、より幅広く世界に対して防災の重要性を発信してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) ラグビーワールドカップの大会開催時の外国人観戦客に対する取り組みについてでございますが、ワールドカップに関しましては、今まさに各種計画の策定が大詰めを迎えているところでございます。
 本大会は、日本を含め二十カ国が参加する国際スポーツ大会であり、開催期間中の約一カ月半ほどに海外から多くのラグビーファンが東京を訪れます。
 大会中は、外国人観戦客に都市としての東京の魅力や日本文化を紹介する絶好の機会であり、過去大会では、開催国が大会に合わせて自国の文化をアピールするさまざまなイベントや体験事業を行っているところであります。
 都としては、ファンゾーンや試合会場周辺も含め、海外からの観光客がさまざまな日本文化を体験できる場の提供や、東京の魅力を効果的に発信していくことを検討し、二〇一九年大会の成功につなげてまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) にぎわい創出事業についてでございますが、まず来年一月から五街区において行うイベントの中で、市場ならではの生鮮食料品等を販売できるよう、市場業界や関係機関と調整を進めているところでございます。
 また、来年四月からは、六街区で都や民間事業者の多様なイベントを行ってまいります。
 さらに、平成三十二年には五街区に場外マルシェを設置し、築地場外市場のような集客力のある多様な店舗を配置してまいります。
 これに加えまして、出店者の希望に応じて千客万来施設への事業展開が可能となりますよう、運営事業者である万葉倶楽部との連携を図ってまいります。
 このように、さまざまなイベントや場外マルシェを切れ目なく展開し、平成三十五年春の千客万来施設の開業につなげることで継続的に豊洲のにぎわいを生み出してまいります。
〔環境局長和賀井克夫君登壇〕

○環境局長(和賀井克夫君) 環境確保条例に基づく土壌汚染対策制度についてでございますが、今回の改正は土壌汚染対策法改正を契機として、法との関係性や条例運用上の課題などを整理するものでございます。
 改正に当たりまして、学識経験者及び業界団体代表から成る検討委員会で専門的見地から議論を進め、業界団体等へのヒアリング、パブリックコメントを実施し、事業者、都民等の意見を広く聞き、その内容を反映させてまいりました。
 具体的には、土壌汚染調査の実施時期や方法、対策が必要となる要件を合理化するほか、届け出書類を簡素化いたします。
 また、土壌汚染情報の積極的な公開に関する規定、廃止時の事業者の負担軽減を目的とした操業中からの自主的な調査、対策に関する規定を新たに導入いたします。
 今回の条例改正により、法とあわせて、確実かつ合理的な土壌汚染対策をより一層推進してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、児童相談所の体制強化についてでありますが、都は、深刻化する児童虐待に対応するため、児童福祉司や児童心理司の増員、人材育成等を担う専門課長や児童福祉司OBの配置等、児童相談所の体制を強化しております。
 児童福祉司等には対人援助に必要な高い専門性が求められるため、職員一人一人の経験や職責に応じて、虐待や非行の相談、他機関との調整など現場でのさまざまな経験の積み重ねを通じまして、丁寧にしっかりと育成する必要がございます。
 現在、児童福祉司のフォローアップのための研修を実施しておりますが、今回の児童虐待死亡事例の検証結果も踏まえまして、職員のアセスメント力や実践力の向上を図るため、来年度には関係機関と合同の事例検討や演習型研修等を充実する予定であり、児童相談所のさらなる体制強化に向け、人材の確保に加え、その育成に一層努めてまいります。
 次に、児童養護施設等の人材確保についてでありますが、都は、児童養護施設や乳児院が意欲ある人材を確保できるよう、施設への就職を希望する実習生を指導する職員の代替職員経費や、実習を受けた学生を就職前に一定期間雇用するための経費を補助しております。
 児童養護施設等では、虐待を受けた児童や障害がある児童等が増加しておりますが、夜勤、宿直等の不規則勤務や長時間通勤による就業負担及び家賃に係る経済的な負担等により、人材の確保、定着が課題となっております。
 都といたしましては、こうしたことも踏まえ、児童養護施設等が安定的に運営できるよう、人材の確保、定着に向けた新たな支援策を検討してまいります。
 次に、災害時の多職種の連携についてでありますが、災害時に都民の生命を守るためには、医師や歯科医師、薬剤師や看護師、柔道整復師等の多職種が連携し、多様なニーズに的確に対応する必要がございます。
 このため、都は、区市町村と合同で実施する総合防災訓練に多職種が連携する内容を盛り込むなど、災害時にそれぞれの役割を発揮できる体制づくりを進めております。
 また、地域の実情に応じた医療救護体制が構築されるよう、地域災害医療連携会議を二次保健医療圏ごとに設置し、自治体間の多職種連携等について検討しているところでございます。
 今後とも、多職種が連携して災害対策に取り組めるよう、区市町村における環境整備を支援してまいります。
 最後に、避難所等での被災者への支援体制についてでありますが、都は避難生活の長期化に備えて、精神科医師や保健師などの専門職を避難所へ派遣し、被災者の心のケアや健康管理などを行う仕組みを整えております。
 また、東京都社会福祉協議会等と避難所に介護職員を派遣するための協定や、飲食業や理容業、美容業などを代表する団体と避難所等での飲食や理容、美容サービスの提供などに関する協定を結んでおります。
 お話のように、避難所等での中長期的な被災者支援に当たりましては、多様なニーズに的確に対応する必要があることから、今後とも、さまざまな団体と連携しながら、避難所等での支援体制を整備してまいります。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) 私立学校のICT教育環境の整備についてでございますが、ICTを活用した多様な学習を可能とすることで、児童生徒の学びへの意欲や関心を高め、学力を向上させるとともに、これからの時代に求められる情報活用能力を育成することは重要でございます。
 そのため、都では平成二十七年度から二十九年度まで、タブレット端末等のICT機器及び無線LAN等の利用環境の整備を促進するため、私立学校ICT教育環境整備費補助を実施いたしました。三十年度からは補助対象を拡大するとともに、補助限度額を引き上げ、引き続き支援をしております。
 今後とも学校現場の意見を聞きながら、児童生徒の学習理解の促進につながるよう、引き続き私立学校におけるICT教育環境の整備について着実に取り組んでまいります。

○副議長(長橋桂一君) 百七番橘正剛君
〔百七番橘正剛君登壇〕

○百七番(橘正剛君) 都議会公明党を代表して質問します。
 初めに、偏在是正を名目にした地方法人課税への、いわゆる新たな措置について申し上げます。
 公明党は、小池知事からの求めに応じて、我々も同席して、山口那津男党代表、太田昭宏前党代表、斉藤鉄夫幹事長などに対する要望の場を設け、国会議員も懸命に努力を重ねました。
 こうした精いっぱいの取り組みにもかかわらず、報道によれば、新たに約四千二百億円、先行実施部分を合わせれば、約九千二百億円もの貴重な都の税財源の収奪が、今後、半ば恒久化されるともいわれております。
 昼夜にわたり人口が集中する東京の行政需要を無視し、税収だけを奪い取ることは、納税の原理からしても断じて容認することはできません。まして、今回は課税の仕組みまで変更して、財源の奪い合いを地方自治体同士に仕掛けるものです。
 東京への一極集中は、東京の都合やわがままで生じているものではありません。長年の国策の結果であります。
 国は、みずからの非を認め、山口代表が記者会見で発言した、角を矯めて牛を殺すような国力を損なう大都市への狙い撃ちを改め、都市と地方が互いの個性と力を尊重し合い、国全体を元気づける正攻法の問題解決に立ち戻るべきと強く申し上げておくものであります。
 こうした事態を踏まえて、改めて知事に見解を求めます。
 次に、補正予算について質問します。
 小池知事は、今定例会に学校体育館への空調設置、ブロック塀の安全対策、行政庁舎の非常用電源の整備など、防災対策を柱とした平成三十年度補正予算案を提出しました。
 我が党の主張を受け、都民の命と安全を守るため、迅速に対応された知事の実行力を高く評価したいと思います。
 昨今は、全国で地震、風水害が頻発し、特に、災害級ともいわれている猛暑への対策については、教育の場であり災害時の避難所でもある学校体育館への空調設置が緊急課題となっています。
 我が党は、昨年十二月の第四回定例会代表質問や、ことし三月の第一回定例会一般質問で、都による新たな支援策を主張し、ことし九月の第三回定例会代表質問では、来年の夏までに第一陣の整備を行うべく補正予算の編成を主張しました。
 さらに、小池知事に直接申し入れた十月の緊急要望と十一月の追加要望で、区市町村の財政負担を極力抑制する支援策を提案したところであります。こうした対策をきめ細かく講じ、実効ある取り組みとしていくべきであります。
 そこで、区市町村立学校体育館の空調設置への具体的な支援策について質問します。
 一点目は、附帯工事への支援です。
 知事は、今定例会の所信表明で、断熱工事や設計費も補助の対象とし、来年度当初予算においてはリースによる対応についても支援するとの見解を示しました。我が党が行った要望への迅速な対応を評価したいと思います。
 空調設置に際しては、断熱工事のみならず、電源工事などさまざまな附帯工事が必要となるケースもあります。
 都は、補助単価の上限を引き上げることで、こうした工事に対応できると説明していますが、都の補助対象となる工事の範囲と補助単価の考え方について、知事の見解を求めます。
 二点目は、国の補助単価を上回る部分の都の補助率です。
 都は、平成三十年度補正予算に限り補助率を三分の二に引き上げるとしていますが、整備の促進を考えれば、三十一年度以降もこの補助率の引き上げを継続すべきと考えます。あわせて、現時点で国庫補助を申請していない自治体への対応も検討すべきです。知事の見解を求めます。
 三点目は、リースによる空調設置です。
 知事は、来年度当初予算による支援を表明しましたが、区市町村に積極的に活用してもらうためにも、速やかに具体的な支援の内容を明らかにする必要があります。同時に、リースによる整備については、他の手法による整備と同等に支援をすべきです。あわせて知事の見解を求めます。
 四点目は、国庫補助との関係です。
 今回の補正予算案は、都が、国庫補助を上回る補助単価や補助率加算を設定し、区市町村の財政支援を行うというものです。しかし、国のさきの第一次補正予算では、学校体育館への空調設置は補助対象となりませんでした。
 区市町村が来年夏までに契約、設計、工事を速やかに実施し、空調設置を間に合わせるため一刻の猶予もない中で、国の補助金が出ないという事態に際して、臨時措置として緊急的に都がその分を補うべきと考えます。知事の見解を求めます。
 五点目は、都立高校体育館への空調設置です。
 来年夏の第一陣を皮切りに速やかに整備を完了できるよう、計画を策定すべきと考えますが、都教育庁の見解を求めます。
 学校施設の空調設置では、今から二十七年前の一九九一年、港区議会の公明党議員団が、東京の過去の気温上昇を調査し、粘り強く空調の設置を主張しました。その懸命な訴えに、区は二〇〇二年に小中学校全普通教室への設置方針を表明し、二〇〇五年には整備を完了させました。これに呼応する形で、都内の各学校での整備が少しずつ進み始めたわけであります。
 我が党は、普通教室と特別教室に続いて、学校体育館への空調設置を進め、引き続き給食調理室への空調設置等にも力を入れていくことを表明し、次の質問に移ります。
 大規模水害に備えた避難行動体制について質問します。
 我が党は先日、西日本豪雨災害で多くの被害が発生した岡山県倉敷市を調査いたしました。
 真備町では、犠牲者の多くが自宅一階で亡くなっており、その大半は高齢者でありました。また、二年前に各戸配布された洪水・土砂災害ハザードマップでの想定とほぼ同じ範囲の地域が、想定どおりの深さの浸水被害に遭っていました。
 ハザードマップが現実感を伴って受けとめられていなかったことが、過去の体験に頼った対応につながったものと思われます。改めて、防災情報と避難行動を結びつける取り組みの重要性を実感した次第です。
 こうした課題を克服する一つの工夫として、視覚に訴えて迅速な避難行動の重要性を体感できる機器が開発され、既に一部で実用化されています。実際の景色や地形などの背景にコンピューター画像を重ね合わせて、水かさを増して押し寄せる洪水の規模を生々しく伝えるARと呼ばれる映像の技術です。
 我が党が第三回定例会でその重要性を指摘したマイタイムラインに基づく避難訓練において、水害リスクを肌で実感できる映像技術などを活用し、ワークショップなどを進めていけば、人々の関心を呼び、多くの地域で迅速な避難行動につながるものと考えます。広域行政を担う都として、普及を図るべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、非常用電源整備について質問します。
 防災、減災を図る上では、停電時に対する備えが必要です。
 都は既に、我が党の第三回定例会の代表質問に応えて、災害拠点連携病院についても非常用電源装置の整備を図るべく、有識者会議を立ち上げるとしています。
 その一方で、ことしの北海道胆振東部地震では、いわゆるブラックアウトが発生し、人工呼吸器などの医療機器用の発電装置を求める情報交換がネット上で飛び交いました。
 こうした事態を踏まえ、厚生労働省はことし十月、都道府県に対し、福祉施設の非常用電源設備や災害備蓄の実態確認を求める通達を出しています。都内には約千四百カ所の福祉避難所があり、その多くを占める社会福祉施設全般について非常用電源整備のいち早い対応が必要です。知事の見解を求めます。
 都は現在、在宅の難病患者に対し、医療機関を通じ、人工呼吸器用の非常用電源を自宅に確保する支援を行っています。
 一方で、難病患者以外にも、電子医療機器によるケアを在宅で常時必要とする都民がおります。都は既に、該当者に向けた支援を開始していますが、補助スキームを採用している自治体は、わずか三つの区市にすぎません。
 これ以上の放置は許されず、難病患者以外の在宅の人工呼吸器使用者などが、災害時でも安心できる実効性の高い電源確保策を工夫すべきです。知事の見解を求めます。
 次いで、特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化について質問します。
 特定緊急輸送道路に面し、高さがおおむね道路幅員の二分の一以上の建築物の耐震化率は八四・三%に達し、当面の目標である九〇%まであとわずかとなっています。
 しかし、残る建築物の多くが耐震化に着手できない事情を抱えており、困難に直面しています。
 こうした現状を打開するため、都は、来年早々の上程を視野に条例を改正し、ビル内のテナントなどに対する説明義務をビル所有者に課す方針を示しています。
 条例改正が実現すれば、次の課題は、ビルの所有者側からの説明が実際にどの程度進んでいくのかという点と、説明の中身の妥当性が問われることになります。
 区市や専門家に協力を求め、ビル所有者や管理者がテナントなどのビル占有者に説明や周知を行う際の助言、もしくは同行して説明に当たるなどの対策が必要です。急ぎ体制を構築し、条例改正の実効性を高めるべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、社会の持続可能性に貢献する都政の推進を図る立場から質問します。
 十一月十四日、東京二〇二〇大会の組織委員会は、大会を通じて国連の持続可能な開発目標、すなわちSDGsに協力する基本合意書に署名しました。まさに、世界で初めてSDGsに貢献するオリ・パラ大会となります。
 知事は、ことしの第一回定例会において、我が党の代表質問に対し、都の政策はSDGsと軌を一にしており、今後もSDGsの視点を重視して政策を推進していくと答弁し、意欲を示しています。
 そこで、そうした意欲の具体的な表明の仕方として、都の実行プランとSDGsで掲げる十七のゴールとの関連性をわかりやすく整理して都民に示し、一層の推進を図るべきと考えます。知事の見解を求めます。
 また、持続可能性や社会の包摂性をとうとぶ視点は、現在都内の各公立学校で推進されているオリ・パラ教育でも考慮すべきです。各国の多様性を学び、尊重し合う気風を培うなど、SDGsに関する理解を深める学習の推進について、都教育庁の見解を求めます。
 次に、東京二〇二〇大会に向けた文化プログラムについて質問します。
 オリンピック憲章には、スポーツ競技大会のみならず、文化プログラムの実施が明確にうたわれており、近代オリンピックの創立者であるピエール・ド・クーベルタン男爵も、オリンピックはスポーツと芸術文化との融合であると、その理念を明らかにしています。
 オリンピックにおける文化プログラムは、大会そのものの成否が問われるほど重要な位置づけにあり、我が党がオリ・パラ招致に全力を挙げた理由の一つも、スポーツにとどまらない平和と文化の祭典であるからであります。
 インフラ整備など経済面でのレガシーの印象が強い前回の東京大会の経験を踏まえ、文化面の取り組みの強化が求められていました。
 一方、今大会の文化プログラムの実施期間は、前回リオ大会の終了後から東京大会終了までの四年間です。既に二年が経過する中、都が四月に発表した都民世論調査の結果では、七割近くが文化プログラムという言葉を知らないと回答しています。現状をどう認識しているのか、都の見解を求めます。
 文化プログラムの浸透が進まない要因の一つに、実施主体が東京都、国、大会組織委員会の三者に分かれ、プログラム名やロゴマークも異なり、大会エンブレムやオリンピックという名称使用にも制約があるなどの点が考えられます。課題を克服するべく三者の連絡会議が四月に設置されましたが、一回目の会合は半年を経過した先月でありました。
 このままでは文化プログラムが破綻しかねません。国、組織委員会との連携は本当に進んでいるのか、状況を明らかにしていただきたいと思います。答弁を求めます。
 この文化プログラムの成功例といわれるのが、二〇一二年のロンドン大会です。四年間に音楽や演劇、美術など国内で約十一万七千件が実施され、参加者は約四千三百四十万人に上りました。
 一方、我が国では、共同通信の調査によれば、文化プログラムの実施を検討していない自治体が全国で七割。都民でさえ文化プログラムに関心を持てていない状況下では当然の結果といえます。東京大会では当初、ロンドン大会を超える二十万件の文化プログラムを実施するという目標を掲げていましたが、いつしか消え去っています。
 東京大会の立候補ファイルでは、文化プログラムについて、最先端の芸術からコミュニティアートまで対象を幅広く捉えることが前提となっています。
 東京二〇二〇大会の成功とレガシーを残すためには、原点に立ち返り、都民の草の根の文化活動を支援する仕組みを構築して、都内各地域の文化振興を図るべきです。見解を求めます。
 なお、都内の子供たちにも芸術文化に接する機会を提供して、学校と連携した文化プログラムを推進するなど、学校教育の活動の中で未来の文化都市東京の礎となる取り組みを行っていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、東京二〇二〇大会の会場整備費について質問します。
 いうまでもなく、大会を成功させるには何よりも都民の理解が重要であり、とりわけ経費については透明性を確保しなければなりません。その中で、大会会場の一つとなる日本武道館の改修費用に都が補助することについては、公益財団法人とはいえ公の施設とは異なるため、十分な説明が必要です。
 そこで、この費用に対する都の考え方を明確に示すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、旧こどもの城について質問します。
 先般、知事より、旧こどもの城の土地建物を都が取得し、都民のための複合拠点を整備する旨の方針表明がありました。
 これを受けて、先月には、平成三十一年度予算編成に向けて、国有地の取得費等についての説明がありました。都心に残る数少ない一等地であり、この土地を購入する必要性については丁寧な説明が不可欠です。この点について、購入を予定する既存建物については、現状、ダイバーシティー拠点というコンセプトしか示されていません。
 加えて、土地については、経費の大半を占める以上、旧こどもの城に隣接する旧青山病院や土地信託ビルであるコスモス青山、国連大学の三つの都有地、計四・五ヘクタールの一体活用に向けた将来像を示すことが大事です。
 そこで、地元渋谷区の理解とともに、より中長期的な視点に立って、旧こどもの城建物の具体的な利活用方策と将来の周辺都有地を含めた一体的な活用の構想を明確にしていくことが取得に向けた必須条件であると考えます。知事の見解を求めます。
 次に、中央卸売市場について質問します。
 去る十月十一日、追加対策工事を完了し、専門家会議による安全性が確認された上で豊洲市場が開場しました。引き続き地下水の管理を徹底するとともに、地上部の大気の安全性のチェックを強く求めたいと思います。
 また、開場後に市場業者が実際に使用した際に明らかになった課題についても、迅速かつ丁寧に対応するよう要望します。
 今後、中央卸売市場会計を持続可能なものとするためには、豊洲市場を整備する際に発行した企業債約三千六百億円を着実に返済することが求められます。しかしながら、現状では、二〇二〇年度で六百億円を返済できず、資金ショートを起こす可能性があります。
 地方財政法では、資金繰り対策として三十年間は借りかえを行うことが認められていますが、中央卸売市場の経営の健全性を保つためには、期限を迎える段階で全額を返済しておくことが望まれます。
 しかも本年六月、卸売市場法の全面的な改定により、卸や仲卸を通さない取引が可能となるなど、今後、市場全体を取り巻く環境は、より厳しい方向に変化していきます。
 このようなことから、豊洲市場が開場した現段階において、築地市場の跡地を一般会計に有償所管がえし、中央卸売市場会計を持続可能なものとしていくべきであります。
 築地市場の跡地を一般会計で保有することにより、民間開発による短期的利益の追求ではなく、公共、公益的な観点も踏まえたまちづくりが可能となります。さらに、築地の場外市場の発展や地元中央区が望む再開発案などのまちづくりの視点からの弾力的な利活用も可能となります。
 そこで、築地市場の跡地の一般会計への有償所管がえについて、知事の見解を求めます。
 次に、中小企業支援について質問します。
 都は、今定例会に東京都中小企業・小規模企業振興条例案を提出しています。その上で、今後重要な点は、条例を契機に、具体策として、都がいかに本腰を入れて中小企業支援に取り組むかという点にあります。
 例えばPDCAサイクルによる見直しを進め、希望が多く寄せられる実用性の高い支援メニューへの転換を進めるべきです。
 また、中小企業経営者からは、都の支援メニューは種類が豊富過ぎて、分厚いパンフレットを渡されても困るという声があります。
 そこで、支援メニューが体系的に整理された一覧表を作成し、支援の各種窓口で配布するなど、支援メニューをよりわかりやすく周知、PRするための一層の工夫が必要と考えます。都の見解を求めます。
 また、東京二〇二〇大会が迫る中、中小企業が支援メニューを活用して、販路の拡大に結びつけることができるかどうかも重要です。
 その期待に応えるために実施されているのが、ビジネスチャンス・ナビ事業です。企業の利用登録は二万八千社まで進んでいますが、登録のメリットが都内の中小企業の間で話題に上るようになれば、さらに登録数は増加していくものと考えます。発注案件のさらなる掘り起こしや、わかりやすい成約事例の発信の強化など取り組みを充実させるべきです。都の見解を求めます。
 二〇二〇大会を迎えるに当たって、災害に対する備えの強化も不可欠です。被害を極力減らす事前の努力と合わせ、被害からの迅速な復旧や完全な復旧までの間の代替手段の確保などが大事な課題となっています。
 しかし、目前の経営課題に忙殺され、対応がおくれがちです。都は、都内中小企業の災害対応力を高めて経営の安定を図るため、事業継続計画であるBCPの作成、事業継続管理を行うBCMに役立つ支援を強化すべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、働き方改革について質問します。
 本年六月に可決、成立した働き方改革関連法では、我が党が強く求めた残業時間の上限規制が罰則つきで規定されるなど、労働法規の遵守が進むことが期待されています。
 一方、人手不足が深刻な中小企業では、残業を減らしていく中で、繁忙期の受注に対応できるかなどの不安も聞かれます。
 こうした点に配慮し、法改正では中小企業の準備期間を確保するため、罰則つきの残業規制は二〇二〇年四月から、同一労働同一賃金の規定は二〇二一年四月からと、いずれも適用を大企業より一年おくらせています。
 都は、適用が始まるまでの間に中小企業側の準備が着実に進むよう、相談会の開催などの対策を強化すべきです。あわせて、TOKYO働き方改革宣言では、賛同数も中身も一層充実させていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 労働法規の遵守は働き方改革の前提です。しかし、雇い主側も働く側も労働法規に関する知識が不足しがちで、重大な不利益につながるトラブルが相次いでいます。
 この点、都の労働相談情報センターでは、他県とさほど変わらない人員体制のもと、相談数、あっせん数、解決数とも他県を圧倒する実績を残しています。都直営の相談業務だからこそ信用力が高まり、企業側もあっせんに応じるものと考えます。
 働き方改革に注目が集まるこれからこそ、都の労働相談情報センターの人員体制の整備と充実を期すべきと考えますが、見解を求めます。
 知事が先日の所信表明で言及した、自力での就労が困難な都民向けのソーシャルインクルージョン、すなわち社会的包容力の進展には、あらゆる都民の可能性を引き出す企業側の職場環境の改善を都が強く保障する枠組みが必要です。
 条例制定を視野に入れて取り組むとのことでございますが、その点に関する知事の見解を求めます。
 次に、障害者雇用について質問します。
 一昨年の予算特別委員会での公明党の提案を受けて、都は、昨年度の職員採用選考から、従来の身体障害者に加えて、それまで受験対象となっていなかった精神障害者、知的障害者を初めて受験対象としました。昨年度と今年度、特に精神障害者の採用が大きく進んだことは、非常に意義深いと考えます。
 今後は、より一層継続的に業務に従事し、組織の一員としてより重要な役割を担えるよう、職場環境の整備を進めていくことが重要です。そして、働く意欲の向上に向けて、障害者の非常勤職員についても処遇改善を図らなければなりません。これらの取り組みを通じて、知的障害者の雇用を促進すべきと考えます。都の見解を求めます。
 あわせて、都教育庁においても知的障害者を含めた、さらなる障害者雇用を促進すべきと考えますが、見解を求めます。
 また、都庁グループの一員である監理団体についても、障害者雇用を拡大すべきです。法定雇用率達成に向けた計画の策定や環境整備を進めるなど、各団体が具体的な取り組みを行うよう、都として監理団体の障害者雇用促進の仕組みを構築すべきと考えます。都の見解を求めます。
 次いで、教育施策について質問します。
 過労死ラインを超えるとも指摘される教員の長時間労働の改善は喫緊の課題です。
 我が党はこれまでも、専門家やサポートスタッフの活用などを通じて、学校現場が直面する問題の解決や教員の負担の軽減が進むよう、さまざまな提案を行ってきました。
 これからも、教員の働き方改革と教育の質の向上は、社会環境の変化に応じつつ、常に両立を図っていかなければなりません。
 来春には改正労働基準法が施行される予定であり、国は、教員の勤務時間についての新たなガイドライン案を提示しました。都においても、教員の働き方改革をさらに加速させていく必要があります。
 教員の一層の負担軽減を図るとともに、こうした中でも、学校現場が保護者や地域の期待に十分応えられるよう、サポートの仕組みについて、抜本的な対策を講じるべきと考えます。都の見解を求めます。
 不登校は、学校の重要課題の一つです。
 少子化が進む中、不登校の児童生徒は年々増加傾向にあり、文部科学省が十月二十五日に公表した調査結果では、都内の小中学校における不登校の児童生徒数は約一万二千人で、都も全国も過去最高になっています。
 そうした中、国は議員立法で二〇一六年十二月に、いわゆる教育機会確保法を成立させました。学校への復帰を大前提とした従前の不登校対策の方針を改め、民間のフリースクール、公立の教育支援センター、不登校特例校などの多様で適切な学習活動による対応を公式に評価する転換を行っています。
 加えて同法では、子供たちの居場所になるさまざまな学びの場の推進に必要な財政支援を国や自治体に求めています。
 都も積極的に応じていくべきであり、都議会公明党はその視点に立って、先日、全国に先駆けてフリースクールガイドラインを策定した大分県の取り組みを視察しました。県とフリースクールの運営者などが協働して県独自のガイドラインを作成したことにより、フリースクールの定義が明確になり、児童生徒が在籍する学校長を初め教員との連携が強化され、保護者やフリースクールとの間の情報共有も進んでいます。何よりも、元気や自信をなくしていた子供たちが、就労や進学などの目標に向かって生き生きと活動している姿が最大の成果といえます。
 都は、我が党の要請に応え、フリースクール運営者や区市町村との意見や情報の交換を行っていますが、さらなる取り組みとして東京版のガイドラインを示すなど、不登校の児童生徒が適切に相談、指導を受けられ、連携が強化される取り組みを進めるべきと考えます。都の見解を求めます。
 関連して、ひきこもり対策について質問します。
 ひきこもり支援は、当事者や家族の多岐にわたる悩みや課題に的確に応えることが何よりも大事です。そのためには、局横断的に連携して支援するような体制の構築が求められます。さらに、当事者や家族の事情をきめ細かに受けとめることも大切です。
 これら抜本的な対策の強化に向けた取り組みについて見解を求めます。
 次いで、住宅政策について質問します。
 地価の高い都内では、マンションを選択する都民がふえ、都内の分譲マンションは約五万三千棟、百八十一万戸も存在しています。そのうち、老朽化といわれ始める築四十年以降のものは約二十五万戸に及んでいます。
 これらのマンションが経年劣化に対応できず、資産価値を失ったり、管理不全に陥ったりすれば、区分所有者にとっての損失であるだけでなく、防災や防犯上、戸建て住宅の老朽化以上に影響の大きい社会問題となります。
 国は既に法改正を行い、建てかえを市街地再開発事業として行う場合に必要な合意形成要件の引き下げなどを実施していますが、あくまでも合意は区分所有者や住民の自主努力によって進められていきます。
 この点、都は、我が党の求めに応じて、今年度より既存の分譲マンションの改修費補助を行う区市等に対し、国の制度を活用した補助制度を開始しました。また、近く新たに条例を整備し、管理組合などから管理状況の届け出制度の創設を図ろうとしており、他県に先駆けた対応と評価します。しかし、管理組合が機能していないマンションでは、届け出がなされず、取り組みが進みません。
 都は、今後の条例案において、管理組合が実質的に存在しない分譲マンションへの都の対応を明らかにすべきと考えます。知事の見解を求めます。
 一方、都は既に公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターを通じて、管理と建てかえ・改修という二本立ての専門家派遣を実施しています。
 しかし、管理組合が実質休眠状態であったり、あるいは意欲的でなかったりするマンションでは、専門家派遣の調整も容易ではありません。
 そこで、課題解決の端緒を開く意味でも、入門的な派遣は無料にするなど利用しやすい制度とすべきです。加えて、区市等の協力を得て、管理組合の活性化、建てかえや改修に向けた機能強化を促す訪問事業を展開すべきと考えますが、あわせて見解を求めます。
 さらに、パブリックコメントには、さまざまな声が寄せられています。修繕積立金の目安や都補助の整備、マンション管理士等の育成と活躍の推進など多岐にわたっています。
 こうした課題に対する危惧を払拭するためには、条例を機に中長期的な視点を持って、都のマンション管理行政の基本計画、実施計画を定め、マンションの適正管理に取り組んでいくべきと考えます。知事の見解を求めます。
 加えて、我が党が第三回定例会の代表質問で求めた都営住宅の指定管理者の選定に関する前提条件について、このたび特命で東京都住宅供給公社を次期指定管理者候補とする提案に至った目的について、見解を求めます。
 次に、環境対策について質問します。
 まず、温暖化と海洋汚染の原因でもある使い捨てプラスチックごみの問題です。
 現在、国の中央環境審議会においては、来年の六月に日本で開催されるG20に向けて、二〇三〇年までにプラスチック容器包装などを二五%排出抑制するといった目標について、検討を重ねています。今後、さらなるプラスチック対策を進めていくに当たっては、使い捨てというライフスタイルを見直す必要があります。
 例えば、買い物に行く際にマイバッグを持参していくほか、折り畳んだ風呂敷をポケットに入れて出かけることを心がけることで、わざわざ使い捨てにするレジ袋を受け取る必要がなくなります。都は、そうした都民の共感を得られる取り組みを積極的に推奨し、働きかけていくべきです。
 そこで、プラスチックを使い捨てにするライフスタイルの見直しとともに、プラスチックの3R対策を積極的に推進すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、幼児向けにとどまらず、高齢化の進展に伴い成人向けの需要が高まる紙おむつのリサイクルについて質問します。
 都議会公明党はこれまで、紙おむつリサイクルに取り組む先進自治体などを視察したほか、国会議員や区市町村議員との連携で、リサイクルの必要性や可能性を探り、都に積極的な対策を求めてきました。
 国においては、来年度、自治体に対し使用済み紙おむつのリサイクルを促すガイドラインを策定する動きが報じられており、我が党が提案した取り組みが進もうとしています。
 そこで、保育園でのおむつの処理や高齢化の進展も含めて、東京こそが環境先進都市としてリサイクルを推進していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、家庭の省エネ対策について質問します。
 都が掲げる家庭の省エネ目標達成に向け、家電製品の買いかえの際に、より省エネ性能の高い製品が選択されるようになれば、消費エネルギーの大きな削減につながります。しかし、省エネ性能が高い家電製品は、一般的な製品に比べて価格が高く、購入を断念することも考えられます。
 そこで、都は買いかえ時に、都民が省エネ性能の高い製品を選びやすくなるよう、家電エコポイントの付与などのインセンティブをつけ、家庭の省エネ対策をより一層進めていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、ラムサール条約湿地登録について質問します。
 我が党は、葛西海浜公園の貴重な自然を保全し、次世代に継承していくためには、ラムサール条約への登録を進めるべきと主張してきました。本年十月十八日の正式登録は、都内で初の快挙であり、地元の江戸川区の皆様や都の長年の努力や連携が実を結んだものと評価いたします。
 しかしながら、大事なのはむしろこれからです。今後もこの貴重な自然を保全、利活用していくためにも、登録された葛西海浜公園を国内外に広くPRすべきと考えますが、都の見解を求めます。
 また、これまで都は、同条約の理念であるワイズユース、すなわち賢明な利用の考え方にも沿う形で、地域の方々と一緒に自然環境の保全とともに、海水浴や潮干狩りなどの利活用を進めてきました。
 今後は、これまでのワイズユースの取り組みに加え、より多くの人々がこの公園の豊かな自然、魅力に触れ、交流できるようにすることが重要と考えます。都の見解を求めます。
 最後に、都庁の再編について質問します。
 例えば、ひきこもりの対策が不登校の延長の青少年事業としてのみ扱われていた時代と、親も子も年齢がかさみ、八十代の親が五十代の子を支える、いわゆる八〇五〇問題が顕著となっている昨今とでは、大きく様相が変化しています。青少年・治安対策本部という名称にも起因する制約から、事業対象者の年齢を絞る考え方自体の見直しが求められています。
 また、さきに触れた老朽化マンションといった住宅問題など、昨今の都政が直面する課題では、民間や区市町村との密接な連携や、専門の人材の計画的な育成への要請が一段と強まっています。
 こうした課題への適切な管理監督は、局長級の理事職の複数配置などの対応だけでは、もはや困難な状況にあります。東京二〇二〇大会以降の順調で健全な都政の発展のためにも、局体制を一人の局長がより的確に運営できる規模に再編すべきと考えます。
 まず、都市整備局からの住宅部門の独立です。住宅行政は、引き続き都市計画行政と連動しながら、人口減や高齢化、さらには単身化や少子化の克服など、さまざまな課題に対処する必要に迫られており、局に格上げをして調整力や専門性を高めるべきです。
 また、福祉保健局も、団塊の世代が一斉に後期高齢者に達する二〇二五年問題などの切迫性のみならず、児童虐待の根絶、真価が問われる障害者福祉、受動喫煙被害の防止や健康寿命の増進への対応など、先端医療や救急、災害医療体制の整備なども含め、課題は余りにも多岐にわたっております。分割する必要があると思います。
 青少年・治安対策本部は、緊急治安対策という当初の役割を果たしたことを評価した上で、福祉保健局、生活文化局などに発展的に解消すべきです。
 こうした局再編の刷新を断行することによって、従前事業のブラッシュアップの域を超えた都庁機能の向上を図るべきと考えます。知事の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 橘正剛議員の代表質問にお答えをいたします。
 いわゆる偏在是正措置についてのご質問が冒頭ございました。
 平成三十一年度税制改正に向けまして、これまで都議会各会派の先生方には、さまざまな場面で活動していただきまして、ともに戦っていただきました。
 また、東京選出の国会議員の皆様方には、首都東京の役割など、税制調査会などの場で連日ご発言をいただいたところでございます。
 とりわけ公明党山口代表には、東京が経済の牽引力になっているからこそ税収が生まれてくる、角を矯めて牛を殺す結果を招いてはならない、国全体でどうあるべきかもっと議論すべきだと、まさしく的を射たご発言をいただきました。
 東京の大きな課題に対しまして、まさにオール東京で声を上げていただいたことは、大きな支えとなっております。都議会公明党の皆様におかれましても、都民生活、東京の未来を守るため、一致団結して取り組んでいただきました。感謝申し上げるところでございます。
 税制改正をめぐる議論は大詰めを迎えております。近日中にも与党税制改正大綱が取りまとめられまして、都に大きな減収が発生するともいわれておりますが、このような対症療法的な手法が何度も繰り返されようとしていることは、まことに遺憾でございます。
 しかしながら、いついかなる状況下におきましても、一千三百万都民の生活を守ることが都知事の責務であります。無駄の排除をさらに徹底するとともに、基金や都債を戦略的に活用することに加えまして、産業の活性化など、東京の稼ぐ力を強化することで、将来にわたって都民の生活を守るように、強い決意で都政運営に臨む覚悟でございます。
 次に、学校体育館の空調設備設置への補助制度についてのご質問。学校体育館は、体育の授業や学校行事、部活動など、子供たちが安全に活動を行う場であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所などとしての役割も果たすことから、安全性の確保や防災機能の強化は極めて重要でございます。
 この夏の連日の猛暑は、熱中症を初めとして都民の生活に大きな影響を与えたことから、区市町村立学校の体育館への空調設置を促進してまいります。
 都における学校施設整備に対します補助事業でありますが、国庫補助事業に準じて制度設計をしておりまして、国庫補助事業では、設計費、電源設備工事費、断熱工事費等、空調設置と一体となって行われる工事費が対象となっております。
 しかしながら、体育館は建物の構造上、断熱工事や電源設備工事など、附帯工事に係る経費がかさむということから、これまでの冷房化支援特別事業におけます都の補助上限額単価を一平方メートル当たり四万八千円から七万六千円に引き上げることとなります。
 都は、学校体育館の空調設置に必要となる財源を十分に確保することで、区市町村の取り組みをしっかりと支援をしてまいります。
 同じく、空調設備の設置に係る補助率などでございます。
 区市町村立学校の体育館への空調設置を来年の夏までに間に合わせるように、公明党からの強い要望を受けまして、今回の補正予算案を編成したものでございます。この中で、冷房化支援特別事業におけます単価差に対する補助率につきましては、二分の一から三分の二への引き上げを行います。
 来年度以降につきましては、学校体育館の空調設置の取り組みが早期に行われますように、区市町村のニーズを踏まえた上で検討をしてまいります。
 また、国庫補助事業への申請を行わずに、都の補助制度のみを活用する場合についても、あわせて検討してまいります。
 同じく、リースについてでございますが、都における学校施設整備に対する補助事業は、国庫補助事業に準じて制度設計をしており、国庫補助事業では、資産形成に当たらないリースによる施設整備は対象外となっております。
 しかしながら、この夏の災害級の猛暑を踏まえた暑さ対策につきましては、タイミングを逸することなく、かつ、現場の実態を十分に踏まえた効果的な施策を講じていくことが必要でございます。
 そこで都は、緊急対策の一環といたしまして、平成三十一年度の当初予算におきまして、リースによる対応につきましても支援できるように、工事等による設置への支援内容とのバランスも考慮しながら検討し、年明けには明らかにしてまいります。
 学校体育館の空調設備設置への国の補助金についてのご質問でございます。
 国は、今回の補正予算で熱中症対策として学校施設への空調設置を支援することといたしておりますが、全国的に学校体育館への補助金交付は認められなかったところでございます。
 区市町村では、国と都の補助制度を活用することで、早急な空調設置に取り組むこととしていたことから、国の補助金交付が認められなかったことは、こうした取り組みが停滞しかねない重大な問題だと考えております。
 都は、国に対しまして、今後予定されている二次補正予算での学校体育館への空調設置補助を再度要望するとともに、国の今後の動向等を踏まえながら、学校体育館の空調設置に積極的に取り組む区市町村をしっかりと支援をしてまいります。
 次に、社会福祉施設の災害時の電源対策についてのお尋ねでございます。
 お話のように、本年九月、北海道胆振東部地震におきましては大規模な停電が発生をいたし、社会福祉施設の電源を初めライフラインの確保の課題が改めて顕在化したところでございます。
 国は、こうした被害状況を踏まえまして、十月には都道府県等に対して、ライフラインが寸断された場合の社会福祉施設の対策状況を確認するように通知をいたしました。
 社会福祉施設は、高齢者や障害児者などが生活をして、災害時には地域で暮らす高齢者などを受け入れる福祉避難所にもなります。したがいまして、長期にわたって停電が続くような場合には、利用者や避難者の生命、生活に影響を及ぼすこととなります。
 都といたしましても、福祉避難所として指定されている社会福祉施設を中心に、今後、非常用自家発電機の整備状況などの実態を把握した上で、国の動向も見据えながら適切に対応してまいりたいと考えております。
 在宅で人工呼吸器を使用している方の安全の確保についてのお尋ねでございます。
 都は、災害時に備えて、人工呼吸器の非常用電源の確保に取り組む区市町村を包括補助で支援をしておりますが、それぞれの自治体の取り組み状況はさまざまでございます。
 災害発生時の停電は、在宅で人工呼吸器を使用している方にとりましては生命の危険に直結するということから、電源の確保は不可欠でございます。
 このため、区市町村の取り組み状況等の実態を把握した上で、区市町村への支援を充実するなど、在宅で人工呼吸器を使用されている方の災害時における安全確保対策をさらに進めてまいります。
 実行プランとSDGsについてでございます。
 国連が採択した持続可能な開発目標、いわゆるSDGsでございますが、誰ひとり取り残さない社会の実現に向けて、環境、経済など、あらゆる分野におけます課題解決に向けた目標でございます。
 日本の首都である東京が、持続可能な都市として世界をリードしていくためには、こうした国際社会全体におけます課題を十分に認識をし、大都市としての政策を積極的に展開をしていくことが必要であります。
 東京の未来への航路を示しました二〇二〇年に向けた実行プランが示す政策の方向性は、まさにSDGsと軌を一にするものでございます。再生可能エネルギーの導入促進、資源の循環利用、女性の活躍推進、さらにはイノベーションの促進など、都におけます諸施策の推進はSDGsの達成につながっていくものでございます。
 二十一世紀は、大都市の活動が国家以上に大きな影響を及ぼす都市の時代であります。東京の成長をより豊かなものとしていくために、今年度策定いたします実行プランの政策の強化版におきましては、都の政策とSDGsとの関係をより明らかに示して、政策を一層強化してまいります。
 日本武道館の改修費への都の負担についてのご質問がございました。
 都は二〇一六年大会の招致の段階から、一九六四年大会のレガシーを活用した会場の整備を推進してまいりました。
 東京二〇二〇大会では、レガシーと持続可能性の重視を掲げております。そうした中で、一九六四年大会の会場を再整備して、大会準備を着実に進めるとともに、大会後はレガシーとして活用するために補助制度を創設しております。
 補助対象は、公益性の高い公益財団等としておりまして、日本武道館のみが対象となっております。
 具体的には、大会開催に必要なウオームアップエリアの整備やバリアフリー対応、耐震改修工事などに対しての補助を行うことといたしております。また、国におきましては、国の制度の中で補助が検討されてきたものと認識をいたしております。
 こうした内容につきまして、都民の理解が得られますように機会を捉えて丁寧に説明をしてまいります。
 なお、この事業は、今年度から実施したものでございまして、昨年公表した大会経費バージョンツーには含まれておりません。
 今月末のバージョンスリー公表に向けまして、現在、経費全般にわたって精査を行っており、日本武道館に係る経費につきましても、都民にわかりやすく説明できるように整理をしてまいります。
 旧こどもの城についてでございます。
 この敷地は、青山通りに面し、周囲の都有地との一体的な活用で、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地であることから、これを取得することは、東京の未来にとりまして重要な投資であると確信をしております。
 仮に、一たびこの土地が第三者の手に渡ってしまうことがあれば、将来にわたりまして、これを取得するのは非常に困難でございます。この間、用地の取得に向けて、鋭意所有者である国との交渉を行ってきたところでございまして、時期を逸することなく必要な用地を取得してまいりたいと考えております。
 ご指摘のとおり、こうした多額の投資を行う以上、地元の理解とともに中長期的な活用のあり方を明確にすることは重要であると認識をいたしております。
 そのため、引き続き、関連の地元区に対しまして丁寧な説明を行っていく、既存建物を活用した形での施設のあり方については、この地でなじみのある旧こどもの城の機能にも留意しながら、子供から高齢者までが利用できる都民の城として、より具体的な利用形態を示してまいります。
 加えまして、正式に用地が取得できました段階で、周辺都有地と合わせました広大な敷地を、都心部に残されました東京の成長を支える用地としてどのように生かすことができるか、関連地元区やまちづくり専門家、そして文化関係者などの外部有識者にも検討に加わっていただき、そのあり方をしっかりつくってまいります。
 このように中期的、長期的、それぞれの視点から活用のあり方を検討いたしまして、都民の理解と納得を得るべく、その具体的な内容をお示しできるように議論を加速させてまいります。
 次に、築地市場跡地についてのご質問でございます。
 昨年六月、市場のあり方戦略本部で市場会計の持続可能性の検証に当たりましては、築地市場の跡地について、一般会計に有償所管がえを行った場合と長期貸付を行った場合の収支試算をお示ししたところでございます。
 その後、経済情勢の変化や築地再開発の検討状況、そして国の卸売市場法の改正、そして本年十月の豊洲市場の開場など、卸売市場を取り巻く環境には大きな変化が生じていることから、現在、改めて収支計算を行っているところでございます。
 築地再開発につきましては、短期的な利益の追求ではなく、将来の東京全体としての価値の最大化を目指しまして、中長期的な時間軸に立って、段階的に整備を行っていくことを検討いたしておりまして、その検討に当たりましては、ご指摘のとおり、公共的、公益的なまちづくりの観点も勘案しながら進めていくことも重要な視点だと認識をいたしております。
 こうしたことから、今後の市場会計の持続可能性の検証に当たりましては、民間への売却や長期貸付ではなく、一般会計への有償所管がえを軸といたしまして、検討を加速させてまいります。
 都民の就労を応援する条例の制定についてでございます。
 私は、社会全体で支え合う、いわゆるソーシャルインクルージョンの考え方に立ちまして、都民の誰もが自分らしく働ける環境をつくっていきたい、このように考えております。それがまさしく、私が目指すダイバーシティー、多様性が尊重され、誰もが生き生きと活躍できる社会へとつながってまいります。
 このためには、障害のある方など、就労を希望しながら、さまざまな要因から困難を抱え、仕事につけていない方々を社会全体で包み込んで支援するとともに、こうした方々を職場に受け入れる事業者を後押しすることも重要であります。
 そうした観点から、あらゆる人が社会で活躍できる活力あふれる東京の実現に向けまして、全ての都民の就労を応援する新たな条例の制定を目指すことといたしました。先月には、有識者会議を立ち上げまして、就労支援のあり方について議論を開始いたしております。
 就労が困難な方々の社会参加を進めるためには、一人一人の希望や個性に応じて能力を発揮できる職場環境を整備していくことが欠かせません。
 今後の議論に当たりましては、就労を希望する方々への支援はもとより、事業者におけます働きやすい職場づくりにつきましても力強く後押しできますよう、引き続き多様な視点から検討を進めてまいります。
 管理組合が機能していないマンションへの対応についてのご質問でございます。
 分譲マンションは都民の主要な居住形態であり、ついの住みかと考える方はふえております。
 しかしながら、高齢化の進行などに伴いまして、管理組合の機能が低下をし、管理不全に陥るマンションが増加すると、周辺の市街地環境にも悪影響を及ぼしかねません。
 マンションの適正な管理を促進するためには、都やマンション管理の主体である管理組合などの責務と役割を明らかにするとともに、これまでより踏み込んだ実効性ある施策が必要でございます。
 先月、有識者による検討会から、マンションの適正管理の促進に向けまして、管理状況の届け出制度の創設や行政等による助言、支援、管理組合が機能していない場合の指導などが提言されております。
 都は、この提言を踏まえまして、条例案の検討を進めて、次の第一回定例会への提案を目指してまいります。
 これによりまして、良質なマンションストック並びに良好な居住環境の形成につなげてまいります。
 次に、マンションの適正管理に向けた取り組みに関してでございます。
 マンションは、個人の私的生活の場にとどまらず、都市の活力や魅力、防災力の形成とも密接に関連した高い社会性を有しております。
 このために、公共性や公益性の観点からも、マンションの管理状況を把握いたしまして、管理組合に対して行政が継続的に指導や支援を行うことは重要であります。
 今回の検討会の提言におきましては、条例化に合わせて都がマンションの基本的施策を具体化いたし、これらを推進するための総合的な計画やマンションの管理の適正化に関する指針を定めることを求めております。
 この提言を踏まえまして、ご提案のような視点も生かしながら、都は今後、マンションの適正な管理の促進に向けました検討を進めてまいります。
 プラスチック問題についてのご質問でございます。
 使い捨てを前提としたプラスチックの大量消費によりまして、二〇五〇年には海洋中のプラスチックの量が魚の量を上回ってしまうといわれているだけではございません。プラスチックの多くは焼却処理されているため、CO2の排出削減も大きな課題となっております。
 海洋プラスチック問題の解決とともに、パリ協定に掲げられております今世紀後半のCO2排出実質ゼロを達成するためには、化石燃料由来のプラスチックをほぼゼロにして、資源を無駄なく活用するゼロウエースティングを目指す必要がございます。
 そのためには、これまでの使い捨て型ライフスタイルを見直すとともに、プラスチックの循環利用をさらに推進していくことは重要でございます。
 そこで、都といたしまして、隗より始めよとして、職員に使い捨ての象徴でありますレジ袋の辞退を求めているほか、チームもったいない参加事業者等と連携をいたしまして、一月に実施するイベントなどでは、マイバッグの持参や風呂敷の活用を呼びかけまして、レジ袋などの使い捨てプラスチックの削減を進めてまいります。
 また、現在、廃棄物審議会におきまして、十分な分別がされていない事業系廃プラスチックのリサイクルの徹底などについても議論をしておりまして、一月には中間のまとめ、そしてその後、パブリックコメントの募集を予定いたしております。
 今後とも、都民、事業者、区市町村に働きかけながら、使い捨て型のライフスタイルの転換やプラスチックの3R推進に取り組んでまいります。
 最後のご質問として、局の再編による都庁機能の向上についてのご指摘がございました。
 都におきましては、これまでもその時々の行政課題に応じて、適宜適切な組織の見直しを行って、常に効果的、効率的な執行体制の確保に努めてきたところでございます。
 平成十六年度以降、大規模な組織改正を行っておりませんが、今後、東京二〇二〇大会後には、本格的な人口減少社会を迎え、都政を取り巻く状況はもとより、職員構成についても大きく変化をすることから、東京の未来を見据えて、都庁の組織全体を再構築すべき時期に来ていると考えます。
 一方で、喫緊の課題でございますが、機を逸することなく、機動的に対応することで、組織の活力を最大限に引き出して、課題解決につなげていくことも重要でございます。
 とりわけ住宅政策につきましては、老朽マンションや空き家への対策、セーフティーネットの構築など、多岐にわたる施策を早急に進めていく必要がございます。
 また、ひきこもりにつきましては、従来の青少年施策の枠にとらわれず、福祉部門との連携を強化して、長期化、高年齢化に対応することも、より一層重要になっております。
 今後、都庁組織全体のあり方について、引き続き検討するとともに、迅速に解決すべき課題につきましては、必要な体制をスピード感を持って構築していく所存でございます。
 残余のご質問は、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立高校の体育館の空調整備についてでございますが、学校体育館は体育の授業や学校行事、部活動など、生徒が安全に教育活動を行う場であるとともに、避難所としての役割も担っております。
 都教育委員会では、都立高校の体育館の空調設備整備に向け、現在、各校の電気容量の調査等を行っており、今後、計画を策定した上で、着実に整備を行ってまいります。
 なお、早期に対応が可能な学校二十校については、来年の夏までに整備し、残りの学校についても、来年度から三年以内に整備することを目標に具体的検討を進めてまいります。
 次に、オリンピック・パラリンピック教育におけるSDGsの推進でございますが、多様性を尊重し、共生社会の実現を担う人材の育成を目指すオリンピック・パラリンピック教育と、誰ひとり取り残さないを基本理念とするSDGsは深く関連しております。
 都内全公立学校で推進しているオリンピック・パラリンピック教育では、平和、貧困といったSDGsに関連する内容を通して、世界の多様性を学んでいる学校があるほか、学校、家庭、地域の身近な資源を有効活用する、もったいない大作戦に全校が取り組んでおります。
 今後、都教育委員会は、先進校の事例を資料にまとめ、各学校へ配布することに加え、オリンピック・パラリンピック教育にSDGsを関連づけて取り組んだ事例を全公立学校教員対象の報告会で周知するなどして、持続可能な社会づくりに貢献できる人材の育成を図ってまいります。
 次に、子供たちが芸術文化に親しむ取り組みについてでございますが、東京二〇二〇大会に向けて、芸術文化のすばらしさを、次代を担う子供たちが体験する機会を設けることは、さまざまな観点から非常に意義があると考えております。
 このため、オリンピック・パラリンピック教育では、文化をテーマの一つとして設定し、各学校において、学校の意向や地域特性等に応じ、地域の専門家等を講師として招聘するなどして、茶道体験、琴の鑑賞、世界の音楽鑑賞やストリートダンス体験など多様な取り組みを行ってきております。
 今後、都教育委員会は、子供たちが芸術文化に親しむ活動を各学校が一層推進していけるよう、区市町村教育委員会等とも連携しながら、各学校へのさらなる支援の充実について検討してまいります。
 次に、知的障害を含む障害者雇用の促進についてでございますが、障害者が能力や適性に応じて働き、地域で自立した生活を送ることができる社会を実現することは重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、障害に配慮した教員採用選考や就労支援を目的とするチャレンジ雇用に加えて、新たに開設した教育庁サポートオフィスにおいて、障害種別を問わず、非常勤職として継続的に雇用する教育事務サポーターの採用を進めております。
 その採用選考に当たっては、チャレンジ雇用在籍者について、選考内容の一部免除を行うなど、知的障害者が比較的多いチャレンジ雇用との連携を図っております。
 今後も、チャレンジ雇用と教育事務サポーターの連携を進めるとともに、障害特性に応じた業務の拡大を図るなど、さらなる障害者雇用の促進に努めてまいります。
 次に、教員の働き方改革についてでございますが、都教育委員会は、本年二月に学校における働き方改革推進プランを定め、さまざまな取り組みを進めておりますが、労働基準法の改正などにより、求められる改革のレベルは今後ますます高いものとなると考えております。
 そのため、個々の教員や各学校が、保護者や地域の期待に応える教育を日々行う中で、専門的な知識と経験を持つ教員OBや地域の方々による支援等、さまざまな手法を活用し、一層の勤務時間の短縮を図る必要がございます。
 さらに、こうしたことを踏まえ、都教育委員会は今後、多様な取り組みを複合的に行うための新たな仕組み等について検討し、学校をよりきめ細かく支援することで、教育の質の向上と両立する教員の働き方改革を一層推進してまいります。
 最後に、フリースクール等との連携についてでございますが、学校復帰は不登校対策の重要な目的でありますが、状況によっては、子供や保護者の希望等に寄り添い、多様な学びの場において支援を行うことも必要でございます。
 これまで都教育委員会は、フリースクール等との意見交換会や不登校対策のモデル事業などにより、学校とフリースクール等による連携の具体的な事例を把握し、その成果と課題を明らかにしてまいりました。
 今後、その成果と課題を踏まえ、いわゆる教育の機会確保法の理念や、学校や家庭がフリースクール等と一層円滑に連携するために必要な留意点等を記載した資料を関係者と協議して新たに作成し、学校及び不登校の子供やその保護者に示すなどして、不登校の子供の学びの機会の保障と社会的自立に向けた取り組みを推進してまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、水害対策の推進についてでございますが、水害による被害を最小限に抑えるためには、都民が水害の危険性をあらかじめ把握し、平時から水害の発生を意識しておくことが重要でございます。
 都はこれまで、水害リスクをわかりやすく示した動画を作成、公開するとともに、ホームページにおける防災情報のワンストップ化により、ハザードマップの入手を容易にするなど、水害への認識を高める取り組みを進めてまいりました。
 今後は、バーチャルリアリティーの技術を活用し、これまで経験したことのない水害の疑似体験や、スマートフォンを活用して外出先などで浸水の深さを視覚的に確認できる仕組みの導入など、都民一人一人がみずからを取り巻く水害リスクをより直感的に理解できるような取り組みを一層進めてまいります。
 次に、知的障害者の雇用促進についてでございますが、都では知的障害者の特性に合った職務内容や勤務条件を検証するため、今年度から総務局において、一般就労の非常勤職員であるオフィスサポーターの雇用を開始いたしました。
 採用した三名のうち二名は、就労支援を目的とした既存事業でありますチャレンジ雇用を経て採用された方々でございます。
 職場であるオフィスサポートセンターでは、経験豊富な支援員の助言のもと、各種庶務事務や軽作業を切り出すことにより、個々の能力や適性に応じた職務の創出を行うとともに、採用から段階的に勤務時間を延ばしていくなど、勤務条件の工夫を行っております。また、処遇面では、平成三十二年度から期末手当が支給されることになる予定でございます。
 こうした取り組みを踏まえ、勤務条件の検証と改善を行いつつ、職域の拡大を図り、知的障害者のさらなる雇用促進に努めてまいります。
 最後に、監理団体の障害者雇用についてでございますが、障害のある方がその能力や適性に応じて働くことができる社会の実現に向けて、都庁グループの一員である監理団体においても、障害者雇用に率先して取り組んでいくことは重要でございます。
 都はこれまでも、各団体に対して、障害者の雇用促進に向けたハローワーク等が行う各種事業の周知などを行うとともに、各団体の事業の特性を踏まえた業務内容の見直しによる新たな職務の創出や、ソフト、ハード両面における職場環境の整備等を促してまいりました。
 法定雇用率達成に向け、引き続きこれらの取り組みを着実に進めながら、今後、さらなる団体の障害者雇用促進に向けた実効性ある都としての取り組みについて、早急に具体策を検討してまいります。
〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕

○都市整備局長(佐藤伸朗君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化についてでございますが、耐震化の推進には、建物所有者の主体的な取り組みに加えて、占有者の協力も不可欠でございます。
 このため、来年の第一回定例会への提案を目指している耐震化推進条例の見直しでは、占有者の責務とともに、占有者の協力を得るための所有者の努力義務を新たに定めることを検討しております。
 また、所有者が占有者に適切かつ的確な説明を行い、耐震改修等を円滑に進められるよう、アドバイザー派遣制度を拡充し、専門家が説明の場に同席できるようにするなど、所有者を支援する体制の強化もあわせて検討しております。
 こうした仕組みの充実を図りながら、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進してまいります。
 次に、管理組合の機能強化の促進についてでございますが、都が設置した検討会の最終報告では、管理組合からの届け出制度の創設によって確実に管理状況を把握し、その状況に応じた助言、支援などを行うことで、管理不全の予防、改善及び適正な管理を促進することが必要とされております。
 具体的には、届け出があったマンションに対して、アドバイザーの派遣などにより支援を行う一方、管理不全の兆候があるマンションに対しては、個別訪問を行うとともに、管理組合の設立支援など管理状況に応じた継続的な支援を行うことなどが提言されております。
 都は、この検討会の提言に基づき、きめ細かな支援を工夫するなど、ご提案のような視点も生かしながら、マンションの適正な管理の促進に向け取り組んでまいります。
 最後に、東京都住宅供給公社を指定管理者とする目的についてでございますが、都営住宅は高齢化に伴うサービスの充実が求められ、大規模災害時には仮設住宅として活用されるなど、都の政策としての連動性を持ち、また居住者の福祉的サポートや、適正、公平な管理など、管理運営の特殊性を有しております。
 公社はこれまで、確実な家賃徴収や高額所得者への対応、東日本大震災における都の指示への的確な対応などの実績、能力を有しております。また、安定した財政基盤を維持し、コスト抑制にも取り組んでおります。
 さらに、今回の選定に際しては、居住者の見守りや自治会支援の強化、災害発生時の工事店を活用した補修などを新たに提案しております。
 都は、指定管理者として公社を活用し、都営住宅の住宅セーフティーネットとしての機能を十分に発揮させてまいります。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、文化プログラムの認知度についてでございますが、オリンピック・パラリンピックは文化の祭典でもあり、文化プログラムを多くの人に見ていただき参加していただくことが大会の成功にとって重要でございます。
 しかしながら、昨年度の都民世論調査では、文化プログラムに対する認知度は約三割にとどまっており、十分浸透しているとはいえないと認識しております。
 こうしたことも踏まえまして、都ではこれまで以上に文化面での盛り上げを醸成し、文化プログラムの発信力を強化するため、この秋からTokyo Tokyo FESTIVALのプロモーションを本格化させました。
 今後も、多彩で魅力的な文化事業を実施するとともに、プロモーションを充実させ、多くの方々にTokyo Tokyo FESTIVALがしっかりと認知され、参加していただけるよう取り組んでまいります。
 次に、文化プログラムにおける、国、組織委員会との連携についてでございますが、オリンピック・パラリンピックの重要な要素である文化プログラムの成功には、組織委員会、国との連携が必須と認識しております。
 そこで、都は一体となって機運を醸成するとともに、実務的な連携について協議することを目的とし、内閣官房、文化庁、組織委員会及び都による文化プログラム連絡会議を設置いたしました。
 実務者による三回の会議を経て、十一月に開催した連絡会議では、各主体の文化プログラムの情報共有を初め、相互の文化プログラムの効果的な連携策や共通の広報などについて協議をしたところでございます。
 今後も、会議の場を活用し、多くの人がさまざまな文化プログラムを楽しめるよう、実効性のある連携策を継続的に協議し、それぞれの取り組みを一体的に推進してまいります。
 最後に、都内各地域の文化振興についてでございますが、日常的な文化活動を通じて、生活の中に芸術や文化が根づくことは、都民の生活の質の向上だけでなく、芸術文化都市としての東京の魅力向上にも欠かせません。
 これまでも都は、より多くの都民が芸術文化に触れる機会をふやすため、文化団体に対する助成事業のメニューを充実させてきたほか、日ごろの練習の成果をステージで披露する都民参加型の事業などを実施してまいりました。
 一方で、大会まで六百日を切った今、Tokyo Tokyo FESTIVALをさらに都民に身近な存在とし、芸術文化に触れる機会をふやす一層の工夫が必要でございます。
 そのため、今後は、都内各地域の文化振興に向け、これまで以上に地域の文化事業との連携を進め、都民の文化活動を支援する文化プログラムの取り組みを検討してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 五点のご質問にお答えいたします。
 初めに、中小企業への支援効果を高める工夫についてでございますが、中小企業を支援する施策の効果を高めるため、事業の成果を確認し、内容の見直しを図るPDCAの仕組みの強化に今後取り組んでまいります。
 具体的には、これまでの自律的な事業見直しのプロセスに、経営者や関係団体等の意見を聞く仕組みを加えて、施策の検証を行っていくことといたします。
 また、都は現在、中小企業への支援事業を網羅して紹介するガイドブックを作成し、関係団体を通じて配布をいたしております。
 今後は、中小企業が自社にとって最も効果の高い支援メニューを速やかに選択し、利用できるよう、事業の内容を名称に合わせ、わかりやすく伝えるサブタイトルを活用するほか、多くの施策をコンパクトにまとめた一覧表を作成する等の工夫を行ってまいります。
 次に、ビジネスチャンス・ナビの利用促進についてでございますが、本ナビは、東京二〇二〇大会組織委員会を初め、十三の監理団体等が入札で用いており、都では引き続き、他の団体に導入の働きかけを行いますほか、民間からの発注案件の掘り起こしも進めております。
 また、ナビに登録している会社の商品を、ウエブ上で見本市の形式により、広く発信し、受発注の増加につなげる取り組みを実施しております。
 さらに、インターネットや業界の広報誌などを通じ、成約の事例をわかりやすく説明するPRを進めているところでございます。
 今後、ウエブ上で紹介する商品をふやしますほか、さまざまな業界の媒体を効果的に活用し、発信を行ってまいります。
 また、スマートフォンによるアクセスを可能とし、SNSによる発注案件の配信を開始するなど取り組みを強化し、ナビの利用の促進を総合的に進めてまいります。
 次に、中小企業の災害時の事業継続についてでございますが、中小企業では、自然災害等の発生時に事業を継続するためのBCPの導入が十分に進んでおらず、行政としての後押しが必要な状況にございます。
 都は現在、BCPの必要性の普及啓発に向け、セミナーの開催やパンフレットの配布を行っております。また、BCPの作成に取り組む中小企業に対し、コンサルタントがサポートを行いますほか、計画に基づく体制整備等に必要となる自家発電機などの導入経費を助成しているところでございます。
 今後は、BCPの作成に向けた機運醸成の取り組みや、計画に基づく準備に要する経費への助成の充実を検討してまいります。これらにより、中小企業のBCPの導入を着実に後押ししてまいります。
 次に、働き方改革関連法への対応についてでございますが、事業者の方々には、法改正の趣旨や内容をご理解いただき、それぞれの職場に応じた適切な制度整備等に取り組んでいただくことが必要となります。
 このため、都は、国と連携しながら企業に対するセミナーを開催して、制度のポイントと必要な対応を周知するとともに、トレインチャンネル等を活用し、幅広い広報に努めているところでございます。
 また、労働相談情報センターでは、法改正への対応に向けた相談に対する助言を行っております。今後、法改正に関する特別相談会の開催も検討してまいります。
 また、働き方改革に向けた企業のさらなる取り組みを促進するため、働き方改革宣言企業制度の支援規模の拡充や、休暇制度の充実に対する支援の強化についても検討し、法改正への対応を後押ししてまいります。
 最後に、労働相談情報センターの人員体制等の充実についてでございますが、法改正や社会情勢の変化に伴い、多様化、複雑化する労働相談に的確に対応するためには、相談員のスキル向上と専門的な内容にも対応できる体制が必要でございます。
 このため、都は、担当職員に対し、労働法制に関する基礎研修を行いますほか、相談の実務を通じたOJTにより、実践的な能力を養成しているところでございます。また、外部講師を招いた専門研修の実施や労働の研究機関が主催する研修会への派遣等により、最新の知識の習得にも努めております。
 今後も社会状況や相談者のニーズを踏まえて、相談員を適切に確保するとともに、相談スキルの向上に向けた研修の規模拡大や、担当職員に専門的な助言を行う弁護士等の配置の拡充を検討し、労働相談のさらなる充実を図ってまいります。
〔青少年・治安対策本部長大澤裕之君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(大澤裕之君) ひきこもりの方への支援についてですが、ひきこもりに係る悩みが、今日、多岐にわたってきていることを踏まえ、適切に応えることが重要です。
 このため、都では、庁内の関係部署が一体となり、支援する連携体制を強化することとしました。
 また、東京都ひきこもりサポートネットにおいて、電話やメールによる相談と同様に、訪問相談についても、年齢にかかわらず相談を受け付けることも含め、シームレスな相談体制となるよう検討していきます。
 さらに、ひきこもりの状態にある方やご家族がちゅうちょすることなく、気軽に相談や支援を受けられるような取り組みについても検討するなど、福祉、保健医療、雇用、教育等のさまざまな分野の関係機関が連携し、本人や家族に寄り添った支援に努めてまいります。
〔環境局長和賀井克夫君登壇〕

○環境局長(和賀井克夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、紙おむつのリサイクルについてでございますが、現在国内では、使用済み紙おむつを固形燃料や段ボールに再生する取り組みのほか、オゾン滅菌し、パルプ繊維にまで再生する先駆的な実証実験も行われております。
 実際に職員を現地に派遣して確認をいたしましたが、現在は小規模な試行の段階であり、実用化に向けて、技術的な面や事業採算性など、多くの課題がございます。
 しかし、水分を多く含む紙おむつは焼却施設に負荷をかけ、最終処分量削減の観点からも、今後リサイクル技術を進展させる意義は十分にあると考えております。
 そこで、都は、都内における使用済み紙おむつの発生量予測や、先進事例を踏まえた大都市の特性等について調査を行い、区市町村とも連携しながら、紙おむつのリサイクルに向けた取り組みを推進してまいります。
 次に、家庭の省エネ対策についてでございますが、現在販売されている省エネ性能の高い製品と十年前のものとを比較してみますと、例えば冷蔵庫を例にしますと、消費電力量が五割程度に削減されるなど、効率的な家電等への買いかえによる省エネ効果は高いと認識しております。
 こうしたことから、家庭部門対策をより一層進めていくためには、家庭の電力消費量の約三分の一を占めます冷蔵庫とエアコンなどについて、都民がより省エネ性能の高い製品に買いかえた場合にポイントが付与されるなどのメリットを享受できる仕組みを構築していくことが有効でございます。
 今後、こうした視点を踏まえまして、家庭の省エネ対策の強化に向け、具体的な事業スキームの検討を進めてまいります。
〔港湾局長斎藤真人君登壇〕

○港湾局長(斎藤真人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、ラムサール条約湿地に登録された葛西海浜公園のPRについてでございますが、多摩から島しょ地域まで、多様な自然が広がる東京の中で、都心にほど近い同公園が国際的な基準に沿った湿地として認められたことは、大変意義のあることでございます。
 先月、現地で開催したイベントでは、知事から、ラムサール条約湿地への登録について報告を行い、参加された多くの都民の皆様や関係者とともに喜びを分かち合ったところでございます。
 この公園のすばらしい自然環境をより多くの人々に知っていただくため、まずは国内外の観光客が訪れる渋谷や新宿などの街頭ビジョンにおきまして、公園の魅力や、それを支える地元の方々の活動を伝える動画を配信することとしており、その後もさまざまな機会を捉えてPRに取り組んでまいります。
 次に、葛西海浜公園における今後の取り組みについてでございますが、ラムサール条約湿地に登録されたことを契機に、今後、自然環境の保全と利活用を着実に進めていくことがますます重要となってまいります。
 そのため、地元と連携したボランティアによる清掃活動、海水浴や潮干狩りなど、これまで積み重ねてきた取り組みを、新たに策定する管理保全計画に位置づけ、良好な自然環境の維持と幅広い利活用に努めてまいります。
 さらに、この大都市に残る貴重な水域環境の魅力を多くの方々に体感、理解していただくことが、長期的観点からの利用、保全に役立つとの考えから、環境学習や野鳥の観察などができる情報の提供、施設の整備に取り組んでまいります。

○副議長(長橋桂一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後六時十六分休憩

   午後六時四十分開議

○副議長(長橋桂一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百四番尾崎あや子さん
〔百四番尾崎あや子君登壇〕

○百四番(尾崎あや子君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 まず、市場移転問題です。
 小池知事は、食の安全・安心を守る、築地は守るの公約を投げ捨て、豊洲市場への移転を強行しました。
 知事は、開場後の市場の運営はおおむね順調といいましたが、市場業者と都民にとって一番の心配は土壌汚染問題です。依然として、地下水から環境基準の百四十倍の発がん性物質ベンゼンが出ています。猛毒のシアンも全街区で検出されています。
 豊洲市場の土壌汚染問題は解決していないという認識が知事にはあるのですか、ないのですか、はっきりお答えください。
 市場業者の方々から、知事が安全宣言を行っても不安は拭えない、いつになれば、環境基準以下になるのかという声が上がっています。知事、この声をどう受けとめますか。
 地下の汚染物質がいつ環境基準以下になるのか、知事の明確な答弁を求めます。
 都は、地下水の底面にある地層、有楽町層は不透水層、水を通さない地層だといってきました。一方で、今回問題になった地盤沈下は盛り土の重さで有楽町層から水が押し出されたことが原因だと説明しています。
 これまでの水を通さない地層だという説明の訂正を求めるものです。いかがですか。
 しかも、土壌汚染対策工事の際に、有楽町層から汚染が見つかったことが明らかになりました。どこで発見され、どのように処理したのか、事実経過を明らかにしてください。
 有楽町層に多くの汚染物質が残っている可能性が高いと思いますが、認識を伺います。
 有楽町層に残っている汚染物質が地下水にしみ出したり、地盤沈下に伴い、地下水の底にたまった汚染物質がかきまぜられる可能性もあると思いますが、いかがですか。
 豊洲市場開場後、マンホールからの水漏れ、荷物用エレベーターの故障など、トラブルが続発しています。においや建物の揺れも深刻な問題になっています。ターレの事故が五十件以上発生し、十一月にはターレから人が転落するという重大な事故も起きました。急カーブや死角の多い豊洲市場でターレの事故は強く懸念されていました。
 開場後二カ月でこのような重大事故が起きたことを知事はどう受けとめていますか。
 ターレなどが走ると建物が揺れる、頻繁に揺れて気分が悪くなるという声が六街区の方々から出ています。都は、建物のジョイント部分の段差に一センチのゴム板を入れて対策をしたとのことです。
 しかし、構造の専門家は、現地を見て、このような対策では役に立たない、ターレなどが走る通路の傾斜が小さくなるように施工し直す必要がある、建設時の施工ミスだといっています。
 知事、現場で建物の揺れを確認してください。そして原因を究明し、振動をなくす対策を行ってください。いかがですか。
 鼻をつく生臭いにおい、建物のあちこちにたまっている黒い粉じんなどの問題もあります。においの原因、黒い粉じんの正体は、知事はどう認識していますか。働く人たちへの健康影響を調査し、抜本的な防止対策を実施すべきです。いかがですか。
 築地市場は多くの反対の声を押し切って、解体工事が始まっています。
 知事は、六月の我が党の代表質問に、築地再開発については、仲卸業者の要望等を踏まえながら検討すると答弁しました。
 都は、年明けに築地のまちづくり方針の素案を発表する予定ですが、素案を出す前に、仲卸業者など市場関係者の要望を聞いて反映すべきです。答弁の実行を求めるものです。知事、いかがですか。
 ユネスコの世界文化遺産に関する諮問機関の日本国内委員会ワーキンググループ長を務める建築家は、築地市場の骨格構造を残せば、世界遺産に登録される可能性は十分あると思う、遺跡を更地にして、歴史的な価値を消して全く違う施設をつくれば、世の中の笑い物になると語っています。
 文化財保護に取り組む国際的NGO団体の日本支部は、築地市場の建物の保存活用の検討を知事に求めています。
 歴史学研究会を初め、歴史学の四つの学会などは、先日、築地市場の解体工事中止及び保存活用を求める要望書を知事に提出しました。築地市場は唯一無二の文化遺産であり、歴史的意義と学術的価値を持っていると強調しています。
 知事は、これらの専門家の重い指摘をどう受けとめているのですか。知事、築地は守るという公約を守る決断を求めるものです。お答えください。
 次に、補正予算案について伺います。
 学校体育館へのエアコン設置補助、ブロック塀対策などの補正予算案を我が党は歓迎するものです。どちらも日本共産党都議団が強く求めてきたものです。同時に、区市町村や学校関係者の切実な要望に応えて、さらなる充実を図ることが必要です。
 多摩地域を初めとする自治体から、一気に全校にエアコン設置を進めるのは、財政的に厳しいという声が上がっています。
 また、例えば東村山市の小学校の体育館の平均面積は、豊島区の一・三倍です。多摩地域は区部に比べて体育館が大きい傾向があり、工事費用も多くかかります。
 財政力の違いや、地域の実情の違いなどに左右されることなく、都内の全ての学校体育館へのエアコン設置を早期に進める必要があると思いますが、知事の認識を伺います。
 補正予算案で、都は、国の補助単価を超える事業費について、平米当たり七・六万円を上限に三分の二の負担をするとしていますが、この補助率は今年度のみとされています。
 全ての公立学校の体育館へのエアコン設置を進めるためには、来年度以降も三分の二の補助率を維持することが重要です。知事、いかがですか。
 政府も学校施設へのエアコン設置などの補正予算を組みましたが、不十分です。都内自治体で体育館百九校分の補助申請を行いましたが、内定は一件もありません。
 都として、国の交付金に相当する金額を区市町村へ支援する必要があります。知事、いかがですか。
 都立高校の体育館へのエアコン設置も急がれます。今年度及び来年度にどこまで進むのですか。いつまでに全ての都立高校体育館に設置できるのですか、お答えください。
 中小企業・小規模企業振興条例も、我が党が一貫して提案してきたものです。中小企業団体からも歓迎されています。同時に、さらによりよいものにすることが必要です。
 例えば、小規模企業が条例に位置づけられたのは重要ですが、小規模企業振興基本法を踏まえる立場を明確にすべきです。知事、いかがですか。
 商店街の役割の重要性についても、条例にはっきり書き込むべきです。知事の見解を求めます。
 また、条例の制定が実際の施策の充実につながることが必要です。中小企業・小規模企業振興予算の拡充をどう進めるのですか。
 知事が招集権を持つ中小企業振興対策審議会は、この十四年間、一度も開かれていません。なぜ開かないのですか。中小企業・小規模企業振興条例を推進する役割を持つ審議会として発展させる必要があります。答弁を求めます。
 次に、暮らしの支援について質問します。
 来年十月から、安倍政権は消費税を八%から一〇%に引き上げようとしています。都民の暮らしと経済に重大な打撃をもたらすことは明らかです。消費税の八%への増税後、家計消費は低迷し、一度も増税前の水準を回復していません。都内中小企業を取り巻く経済環境が大変厳しい状況にあることは、都議会の多くの会派の共通認識です。
 小池知事は、昨年の総選挙の際、以前の消費税増税は消費を冷やしたと述べ、景気回復を確実にするため、二年後の消費税増税を凍結しますと表明していました。この考えは今も同じですか。
 どの世論調査を見ても、来年十月からの消費税増税には反対が多数です。年金で暮らす高齢者は、年金は下がるし社会保険料は上がる、手元にほとんど残らない、消費税が上がったらこれ以上何を削ればよいのかと嘆いています。商店街では、今でもお客さんが減って大変なのにこれ以上売り上げが減ったら終わりだ、零細業者は生き残れないと訴えています。
 知事は、消費税増税をめぐる都民のこうした声をどう受けとめていますか。
 消費税は、低所得者ほど負担が重い、逆進性という重大な問題点があること、そのため、消費税増税は格差を広げる結果を招くことを知事はどう認識していますか。
 政府は、低所得者対策として、食品などを八%に据え置く軽減税率を導入するとしています。しかし、我が党の試算では、それを導入した場合でも、年収二千万円以上の高額所得の世帯よりも、年収二百万円以下の低所得者世帯の方が消費税の負担率が大きく増加します。軽減税率を導入しても、逆進性を緩和する効果はありません。
 政府に対して、来年十月からの消費税増税は凍結、中止するようはっきり発言し、行動すべきです。知事、いかがですか。
 東京都各局が来年十月からの消費税増税を前提に、上下水道や都営交通の料金の引き上げを見込んだ予算要求をしていることは重大です。水道局、下水道局、交通局の料金への影響額は幾らですか。
 来年度予算編成で、都民の暮らしに欠かせない上下水道、都営交通の公共料金について、都民負担をふやさないようにする対応を知事に強く求めるものです。
 高過ぎる国民健康保険料、保険税に多くの都民が悲鳴を上げています。国保料を払いたくても払えない世帯は、都内で五十一万世帯を超えています。
 先月、東京都が示した試算では、来年度の国保料はさらに一人当たり六千七百六十円も値上げになります。こんな値上げは許されません。しかも、国と都の方針どおり、区市町村による一般会計からの繰り入れをなくしたら、さらなる大幅値上げになります。
 国保の加入者の多くは、非正規の若者、年金生活の高齢者、中小零細業者です。もはや負担は限界に来ていると思いますが、知事の認識はいかがですか。
 全国知事会は、加入者の医療費が高い一方、所得は低いという構造的問題があることを指摘し、定率国庫負担の増額を国に要望しています。
 また、二〇一四年には、公費を一兆円投入して、中小企業等で働く従業員や、その家族が加入している協会けんぽ並みの負担率にすることを政府・与党に求めました。いずれも非常に重要な要望ですが、知事はどう考えていますか。
 家族の人数に応じて保険料がふえる均等割は、協会けんぽなどの被用者保険にはありません。国保だけの仕組みです。
 私の地元東大和市だと一人当たり三万六千五百円、特別区なら五万一千円の負担が子供一人、家族一人ふえるたびにふえるのです。
 均等割が国保料を低所得者や子供が多い世帯に重い負担を強いている要因だと思いますが、知事はどう認識していますか。
 都内では、約八百五十億円の公費追加投入をすれば均等割をなくせます。そうすれば、一人当たり保険料を二万五千円引き下げることができます。
 全国の自治体とも連携して、定率国庫負担の増額を実現し、均等割をなくす方向を目指すことが重要だと思いますが、知事、いかがですか、
 都内の自治体で、子供の均等割軽減に踏み出す努力が始まっています。東京都は子供の均等割軽減を国に求めているのですから、都として、こうした区市町村を支援すべきです。知事の見解を伺います。
 福祉の充実について提案します。
 まず、第一回定例会に提出予定の児童虐待防止条例です。
 子供の虐待防止対策は、子供の権利を守ることを中心に据えることが重要です。子供は大人に保護されるだけの存在ではなく、大人に従属するものではない、子供が権利の主体であり、その権利を守り、子供の最善の利益を最優先する必要があるという認識を広げることが児童虐待防止にとって重要だと思いますが、知事の認識を伺います。
 子供が権利の主体であることを虐待防止条例に規定する必要があります。知事、いかがですか。
 また、児童虐待防止条例とあわせて、子供の権利条例の検討を求めるものです。知事の見解を伺います。
 出生直後に虐待で命を落とす子供が非常に多く、その背景に予期せぬ妊娠があることが指摘されています。妊娠期から切れ目のない支援とともに、小中学生からの性教育が必要です。
 都の児童福祉審議会が先月出した子育て支援に関する提言は、若年妊娠について、学齢期からの予防的な取り組みも重要だとしています。提言を議論した部会では、何人もの委員が性教育の重要性を指摘しました。
 児童虐待対策における性教育の重要性について、知事はどう認識していますか。予期しない妊娠から虐待に至ることを防ぐための性教育について、条例に盛り込むべきと考えますが、いかがですか。
 保育園の待機児童ゼロについて、知事は、来年度末までに実現するとしています。認可保育園の増設が進み始めたことは重要ですが、いわゆる隠れ待機児童を含めると、待機児童は、ことしも四月時点で二万人を超えています。
 来年度末までに認可保育園の増設を中心に、待機児童を解消する目標を実現できる予算編成が必要です。知事はどう取り組むのですか。
 知事は、南青山にある旧こどもの城の購入を表明しました。
 我が党は、都が購入して活用することに賛成です。その際、先駆的な遊びのプログラム開発など、こどもの城が果たしてきた役割を踏まえた対応が重要です。
 また、かつて近くに東京都児童会館があり、子供と親の安心の遊び場、児童演劇などの良質な子供の文化の発信拠点、区市町村の児童館職員を育成する場として貴重な役割を果たしていました。
 ところが、石原都政のもとで、東京都児童会館は廃止され、こどもの城が近くにあることが廃止理由の一つにされました。
 旧こどもの城の活用については、かつて東京都児童会館が果たしていた役割を取り戻すことも含め、子供支援の機能を重視すべきですが、いかがですか。
 また、多くの若者が集まる地の利を生かした若者支援機能、隣にある東京都ウィメンズプラザと連携した女性の支援についても、あわせて検討することを求めるものです。
 子供や若者、演劇関係者などの声を聞いて検討を進めるべきだと考えますが、知事、いかがですか。
 次に、高齢者福祉です。
 都内で高齢者人口が急増するもとで、特別養護老人ホームの増設は待ったなしです。しかし、認可保育園の増設と比べれば、見るべき前進が始まったとはいえません。
 知事は、八月に、今後は高齢者に的を絞って進めたいと発言しました。来年度予算編成で特養整備の前進にどう取り組むのですか。建築費の高騰などに対応する整備費補助、都有地、国有地活用を初め用地確保支援策、介護人材不足対策などの拡充を思い切って進める必要があります。知事、いかがですか。
 認知症高齢者グループホームは、二〇二五年度末までの整備目標を達成するには年間千二百人分の増設が必要です。ところが、昨年度の実績は約四百人分です。整備費補助の拡充が必要です。いかがですか。
 また、家賃負担を軽減し、国民年金でも入れるようにする必要があります。見解を伺います。
 障害者のグループホームは、運営費の都加算の見直しにより、大幅な減収が予測されています。重度障害者を中心に受け入れている事業者は、見直しによって年間四百五十万円もの減収となる見込みです。
 事業者、家族、障害者などからは、希望する地域で安心して暮らすことを保障するために、障害者グループホームへの支援を拡充してほしいとの意見が寄せられていることをどう受けとめていますか。
 重度障害者を受け入れる事業所への支援の拡充は切実に求められています。現場の実態に見合った拡充をすべきですが、いかがですか。
 次に、教員の働き方改革です。
 東京都では、小学校で三八%、中学校では六八%の教員が過労死ラインで働いている深刻な事態です。都は、学校現場における働き方改革推進プランをつくりましたが、抜本的改善につながるものとなっていません。
 知事は所信表明で、教員の働き方改革を進めると述べましたが、問題はその中身です。教員の異常な長時間労働を是正するためには、教員一人当たりの授業の持ち時間数を減らすことを中心に据えて、仕事の量を減らし、定められた一日当たりの労働時間内におさまるようにすることが必要です。知事の認識を伺います。
 同時に、最も効果的で即効性があるのは、教員をふやすことです。知事の認識を伺います。働き方改革というのなら、教員の定数をふやす予算を編成すべきです。知事、いかがですか。
 続いて、防災対策です。
 西日本豪雨災害でも、北海道胆振東部地震でも、土石流や崖崩れなど土砂災害が大きな被害をもたらしました。都内にも、多摩地域はもちろん、区部も台地が多く、土砂災害警戒区域がたくさんあります。
 中でも、災害時の避難所、災害時に避難が困難とされる要配慮者が二十四時間滞在する福祉施設などへの対策は待ったなしの課題です。土砂災害警戒区域内にある避難所や要配慮者施設などが、二〇一六年度時点で二百二十カ所あることが都の調査で判明しています。
 土砂災害対策の緊急性を踏まえ、いつまでにどの施設の対策を進め、何%まで完了させるのか、目標と期限を明確にした計画を区市町村とも協議をしながら策定することが大切です。
 避難所などの土砂災害対策を集中的、緊急的に推進することを求めますが、知事、いかがですか。
 多摩振興について伺います。
 私の地元武蔵村山市内は鉄道が走っていません。市民の足として、多摩都市モノレールの延伸は市民の悲願です。
 知事は、多摩都市モノレールの上北台から箱根ヶ崎までの延伸の重要性をどう認識していますか。箱根ケ崎までの延伸についての検討の進捗状況はいかがですか。事業化に向け、具体化するよう求めるものです。いかがですか。
 孤独死や餓死による死亡者数は、二十三区は詳細なデータがあるのに、多摩・島しょ地域はありません。熱中症による多摩・島しょの死亡者数は、最近、ようやく過去五年間のデータが示されました。
 このような急性死や事故死した人の死因を究明する監察医の体制について、二十三区と多摩・島しょとの格差解消は急務です。市長会も東京都に要望しています。この問題への知事の認識と対応を伺います。
 水道局の談合疑惑について質問します。
 公正取引委員会は、東京都水道局の七カ所の浄水場排水処理業務をめぐり、独占禁止法違反の容疑があるとして、水ing株式会社など四社に立入検査をしました。
 都の調査特別チームの中間報告書では、浄水場勤務の職員一名が契約に係る情報漏えいの事実を認めたことが明らかにされました。重大な問題です。
 知事は所信表明で謝罪しましたが、都水道局では、これまでも談合、収賄などの不祥事が続発しています。引き続き徹底調査を行い、不祥事が続発する構造的問題に抜本的にメスを入れる必要があります。知事の見解を求めます。
 中間報告書は、水道局では現場業務の多くが民間委託されたため、都の職員だけでは工事や修理ができなくなり、受託業者との密接な関係が生じたと指摘しています。
 この指摘をどう受けとめますか。民間依存の業務委託の抜本的見直しが必要です。いかがですか。
 今回の四社に対する元都職員の天下り状況を明らかにしてください。水道局にとどまらず、都の発注企業への天下りはやめる方向で見直しを検討すべきです。知事の答弁を求めます。
 水道の民営化法を与党が強行したことは重大です。海外では、民営化した多くの国で失敗し、公営に戻す流れが広がっていることを知事はどう認識していますか。水の安定供給や水質の維持は命にかかわる問題です。水道の民営化はすべきではありません。知事、お答えください。
 次に、東京二〇二〇大会経費及び関連経費の問題です。
 まず、日本武道館です。
 都が民間施設である日本武道館の改修費として二十五億四千万円もの負担を決めたことは重大です。経過も不透明です。
 都は、巨額負担の理由を東京二〇二〇大会で柔道会場とすることを依頼した開催都市としての責任だとしていますが、大会経費には入っていません。なぜ大会経費にしないのですか。
 また、会場となる民間施設の中で、なぜ日本武道館だけ特別扱いして優遇するのですか。サッカーくじで二十億円という国の負担より、都の負担の方が多いことも納得できません。
 知事、以上の疑問にはっきり答えてください。経過を全て明らかにし、都負担を抜本的に見直すべきです。知事の答弁を求めます。
 次に、選手村です。
 晴海の選手村用地として、都有地を平米当たり九万七千円という破格の安値で売却して開発事業者を優遇した問題を我が党はただしてきました。
 住民訴訟を起こした原告は、独自に不動産鑑定士に依頼し、平米当たり約百二十万円という鑑定結果を公表しました。土地全体の鑑定額は千六百十一億円です。都の売却額は百二十九億六千万円です。桁が違います。鑑定額のわずか八%で売却したことになります。都は、選手村に使うという特殊要因があるためだというだけで具体的説明はしていません。
 知事、今回の鑑定結果をどう受けとめていますか。九二%、千四百八十億円もの値引きが適正な都有地処分だというなら、その根拠をはっきり示してください。五輪経費の縮減と透明化という知事の公約を守るよう厳しく求めるものです。
 横田基地について質問します。
 CV22オスプレイが十月に正式配備されました。私は、現地調査を行いましたが、横田基地の様相は一変しています。
 オスプレイは、八月から土日を含め、連日のように基地のフェンス際で断続的に何時間もホバリングを繰り返す訓練を行いました。吹きおろしの強風で、枝や葉、小石までフェンス越しに飛んできたそうです。基地内とはいえ、住宅からわずか二、三十メートル先で騒音と振動を発し、家の壁に亀裂が入り、会話も成立しないほどだったとの証言もありました。
 知事は六月、周辺市町とともに、基地全体の離着陸回数は、基地周辺住民への影響を踏まえ、できるだけ増加させないこと、基地周辺住民の不安を取り除くため、安全対策や騒音の軽減等を含め必要な取り組みを求めていますが、このような訓練の実態をご存じですか。オスプレイの訓練は、知事の要請に反しているのではありませんか。知事の認識を伺います。
 訓練の日時、回数、飛行高度、経路、訓練場所、騒音などについて詳細な調査を行い、事実を明らかにすべきです。いかがですか。
 日本の主権を大きく制約する不平等な日米地位協定について、全国知事会が全会一致で上げた抜本見直しを求める提言に基づき、知事は、今後どのように行動するのですか。
 米軍関係者が所有する車両への自動車税は、通常の四分の一程度に優遇されています。これを廃止した場合、都は幾らの増収になりますか。このような特権的な優遇措置は廃止するよう政府と米軍に求めるべきです。いかがですか。
 都民の安全を守るため、オスプレイの撤去はもちろん、横田基地の整理、縮小、返還を強力に推進することを求めるものです。知事の答弁を求めます。
 最後に、国が都の税収の新たな収奪を狙っている問題です。
 国はこれまでに総額六兆円もの東京都の税収を吸い上げています。現在は、毎年約五千億円、加えて新たに年間四千二百億円の追加を狙っているとの報道もあります。毎年一兆円近い税収が奪われることになります。
 これによる都民生活、都民福祉や区市町村への支援への影響の重大さを知事はどう認識していますか。
 都内六十二区市町村とも力を合わせ、オール東京で国による不当な収奪をやめるよう求めるとともに、全国の自治体と連携して、地方の権限と財源を拡大していくために全力を尽くすべきですが、知事、いかがですか。
 都議会も、全会派が力を合わせて取り組むことを心から呼びかけ、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 尾崎あや子議員の代表質問にお答えいたします。
 たくさん頂戴いたしました。豊洲市場の土壌汚染についてのご質問、一昨年の九月に盛り土の問題が発覚して以来、専門家会議で詳細な検証を進めてきたところであります。
 この検証を通じまして、豊洲市場用地の法的、科学的な安全性が確認されるとともに、都が実施した追加対策工事におきましても、東京都が実施した追加対策によって、将来リスクを踏まえた安全性が確保されたことを確認したとの評価をいただいたところでございます。
 こうした検証等を経まして、安全・安心な市場として開場する条件が整った、そのことから、本年七月に開催いたしました関係局長会議におきまして、私からその旨を発信したところでございます。
 市場業者からの声についてでございます。
 豊洲市場の運営に当たりましては、食の安全・安心の確保につきまして、都民や市場業者の理解と納得を得ることが何よりも重要と認識をいたしております。
 本年七月三十一日には、業界団体の代表者の方々に、豊洲市場は安全であり、安心してご利用いただける旨を直接私からお伝えさせていただき、ご理解をいただいたところでございます。
 地下水質につきましては、中長期的に改善されるものと考えておりまして、測定結果等を定期的に情報発信することで、都民や市場業者の理解につなげてまいりたいと考えております。
 豊洲市場開場後の事故でございますが、開場後に発生した施設のさまざまなふぐあい等に対しましては、マンホールやエレベーターの補修を迅速に行うなど、都として適切に対処いたしてきております。
 また、とりわけターレの事故につきましては、法令や場内ルールに反する行為で、重大な事故が引き起こされたことは大変遺憾に思っております。開設者として重く受けとめております。
 都といたしましては、今回の事故を受けまして、場内の重点パトロールを実施し、現場における取り締まりを強化するとともに、ターレの走行ルールの遵守につきましては、改めて市場業者への周知を徹底しているところでございます。
 今後とも、業界と連携しながら、安全で適正な市場運営の確保に努めてまいります。
 豊洲と築地についてであります。
 私は、市場移転問題にかかわる一連の議論等を踏まえまして、東京のさらなる成長に向けましては、豊洲と築地が有するそれぞれのポテンシャルを最大限に生かすべきという信念のもとで、昨年六月の基本方針で豊洲と築地の両方を生かすことを趣旨とする大きな方向性をお示しいたしました。
 この方針に基づいて、豊洲市場は日本の中核市場として育てていく、また、築地につきましてはそのロケーションを生かした再開発を行うことといたしました。
 築地には、これまで培ってきました伝統や、また、銀座など都心に近接しているなどの地域の特性がございます。そして、築地再開発に当たりましては、これらのさまざまなポテンシャルを生かした新たなまちづくりの具体化を図って、東京の持続的な成長につなげていきたいと考えております。
 学校の体育館の空調設備の設置についてであります。
 学校体育館は、体育の授業や学校行事、部活動など、子供たちが安全に活動を行う場であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所等としての役割も果たす、安全性の確保や防災機能の強化はその意味で重要でございます。
 この夏の連日の猛暑は、熱中症を初めとして、都民の生活に大きな影響を与えました。そのことからも、区市町村立学校の体育館への空調設置を促進してまいります。
 都は、今回の補正予算で新たな補助制度を設けまして、区市町村の取り組みを支援してまいります。
 学校体育館の空調設備の設置に係る補助率につきましては、空調設置を来夏までに間に合わせるように、今回の補正予算でこれまでの冷房化支援特別事業におけます単価差に対する補助率を、二分の一から三分の二へ引き上げを行います。
 来年度以降につきましては、引き続き検討してまいります。
 中小企業・小規模企業振興条例についてでございます。
 都内で活動する数多くの小規模企業は、各地域で経済や雇用を支え、また、産業活動の基盤としての役割を担う貴重な存在でございます。
 小規模企業への支援につきましては、条例案では、その持続的な成長につながりますよう、それぞれの規模や形態を踏まえまして、経営資源の有効な活用とともに、多様な主体との連携や協力を図ることを理念といたしており、これが法律の考え方にものっとっているとされます。
 都はこれまでも、小規模企業に対しまして幅広い支援を実施しております。また、法律に基づく国の計画も踏まえまして、必要な支援も行っているところでございます。
 今後とも、東京の産業の発展を図るために小規模企業のサポートに万全を期してまいりたいと考えております。
 消費税についてのご質問がございました。
 そもそも消費税のあり方は、国会において議論されるべきテーマで、国政マターでございます。
 四問ございましたが、まとめてお答えすると、来年予定されております消費税率の引き上げに当たりましては、政府において、経済対策の実施、軽減税率の導入等が表明されているところでございますので、引き続き、都民生活への影響を注視してまいりたいと考えております。
 国民健康保険の保険料についてのお尋ねがございました。
 国民健康保険は、相互扶助の考えに立った社会保険制度でありまして、その財源は、保険料は二分の一、公費が二分の一を基本としております。
 その保険料、保険税の賦課方式や料率は、都民のさまざまな暮らし向きを踏まえながら、各区市町村がみずから定めるものでございまして、それぞれの議会で十分な審議が行われ、決定されるもの、このように認識をいたしております。
 また、国への要望についてでございますが、今般の国民健康保険制度の改革に当たりまして、全国知事会で、国民の保険料負担の公平性と国保財政の基盤強化の観点から、公費投入の拡充を求めまして、国と地方の協議の結果、国の財政支援は全国で毎年三千四百億円拡充されることとなったわけであります。
 国保制度の安定化に向けましては、制度改革後も制度設計者である国が、引き続き制度の運用状況を検証して、その責任において、財源の確保など必要な措置を講じるべきでございます。
 都といたしましても、今後とも、全国知事会と連携して、国に対して持続可能な制度となるよう要望してまいりたいと考えます。
 均等割の保険料に関する二点、ご質問いただきました。
 保険料につきましては、法令によりまして、経済的負担の能力に応じた所得割に加えて、世帯の人数に応じた均等割を賦課することとされております。
 なお、低所得者世帯の均等割の保険料でございますが、所得に応じて七割、五割、二割が軽減される仕組みとなっております。
 ご質問の均等割を含めまして、保険料の賦課のあり方は、国民健康保険の制度設計にかかわる問題でございまして、制度設計者である国が検討すべきものと考えております。
 子供の権利と子供を虐待から守るための条例の二点についてのご質問でございます。
 児童福祉法第一条では、全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとって、福祉をひとしく保障される権利を有するとされておりまして、子供は権利の主体でございます。
 都は、現在検討を進めている子供を虐待から守るための条例におきまして、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ること、虐待の防止に当たりましては、子供の成長、年齢に応じた意見を尊重することや、子供の最善の利益を優先することを盛り込む考えでございます。
 性教育の重要性についてでございますが、子供たちの人格の完成を目指す教育の一環であり、人間尊重の精神に基づいて行うこととなり、子供たちが性に関する正しい知識を身につけて、適切な行動を選択できるよう指導していくことは大切と考えます。
 性教育の具体的な取り組みに当たりましては、児童虐待などを含みます子供たちをめぐるさまざまな実情を踏まえることが重要でございます。また、保護者等の間にもいろんな考え方があることなどにも配慮する必要がございます。
 学校関係者等におきましては、社会状況や子供の実情に応じた適切かつ丁寧な取り組みを行って、子供たちの健やかな成長を実現していってもらいたいと考えます。
 待機児童の解消に向けた取り組みでございますが、私は、この待機児童解消、これを都政の最重要課題の一つに位置づけまして、保育所等の整備促進、人材の確保・定着の支援、利用者支援の充実の三つを柱として保育サービスの拡大を図ってきたところでございます。
 その結果でございますが、ことし、本年四月一日現在の都内の待機児童数でございますが、昨年と比べますと、全体で三千百七十二名減りまして、五千四百十四名となっております。
 今後とも、二〇一九年度末までの待機児童の解消に向けまして、認可保育所を初めとする多様な保育サービスの拡充に取り組む区市町村の支援をしてまいります。
 旧こどもの城についてのご質問がございました。
 ダイバーシティーの実現に向けた複合拠点として活用していきたいと考えております。
 そうした考えのもとで、都民の学習、スポーツ、創業、人材育成など、さまざまな観点からこの建物をどのように活用していくべきか検討を進めているところであり、子供はもちろん、男性も女性も、高齢者も障害者も、誰もが利用できる都民の城として、より具体的な利用形態を早期にお示ししていきたいと考えております。
 なお、本件についてはさまざまなお考えがあることは認識しておりまして、従前こどもの城などが担ってきた子育ての機能、そしてまた、演劇関係者などにも留意しながら検討を進めていく考えであります。
 特別養護老人ホームの整備についてのご質問でございます。
 都は、特別養護老人ホームの整備目標を、高齢者人口の将来推計や区市町村のサービス見込み量を踏まえて定めているところでございます。
 本年策定いたしました第七期の高齢者保健福祉計画では、二〇二五年度末までの整備目標を六万二千人へと引き上げておりまして、都は、建築価格の高騰に対応する加算など、施設整備費の補助、都有地の減額貸付、土地賃借料の負担軽減など、さまざまな独自の支援策を講じております。
 また、サービスを担う介護人材の確保を図るために、職場体験や資格取得支援などの取り組みを実施しておりまして、今年度からは介護事業者が職員宿舎を借り上げる場合の補助の対象を拡大するなど、施策の充実を図っているところでございます。
 今後とも、区市町村のニーズを踏まえながら、特別養護老人ホームの整備を進めてまいります。
 続いて、土砂災害対策についてのご質問でございます。
 土石流や崖崩れなどの土砂災害から都民の生命を守るためには、地域の住民にどのように早く逃げるか、どこに逃げるかを前もって確認していただくことが重要でございます。
 このため、防災事業の緊急総点検を行いまして、区市町村が作成するハザードマップのもととなる土砂災害警戒区域等の指定を加速することといたしました。
 また、ハード対策につきましては、土石流対策として、避難所の有無を考慮して優先度をつけ、事業を実施しております。また、崖崩れ対策といたしまして、区市町村からの要望を受け、事業を実施しているところであります。
 今後とも、ソフト、ハード両面から土砂災害対策を着実に進めてまいります。
 多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面への延伸についてのご質問でございます。
 東京が持続的に成長して全ての世代が生き生きと活躍していくためには、誰もが快適に移動できるように都民の足となる鉄道ネットワークをさらに充実させることが重要でございます。
 今年度、都は、鉄道新線建設等準備基金を創設するとともに、国の答申におきまして、事業化に向けて検討などを進めるべきとされました多摩都市モノレールの延伸を初めとする六路線を中心に検討を進めているところでございます。
 箱根ヶ崎方面への延伸につきましては、その実現で開業区間と一体となって南北方向の拠点が結ばれて、多摩地域の活力や魅力がさらに向上するとされます。
 引き続き、関係者との協議、調整を進めまして、鉄道ネットワークの充実に向けて取り組んでまいります。
 多摩地域の死因究明体制についてのご質問がございました。
 死因究明体制は、本来、国が必要な法整備を行い、地域を限定せずに整えることが必要とされます。
 都は、政令で監察医を置くべきとされている二十三区に限らずに、多摩地域でも適切に死因の究明ができますよう、東京都医師会や大学の協力を得ながら検案医を確保するなど、環境整備を進めているところでございます。
 現在、死因究明推進協議会にて、多摩地域における死因究明体制の充実について検討いたしております。また、国に対しましても、監察医制度が都内全域に適用されるように、政令の改正を繰り返し求めているところでございます。
 水道局の情報漏えい事故についてのご質問でございます。
 このたび水道局の職員によります情報漏えいの事実が判明したことは、知事として、極めて重く受けとめております。
 私が設置した調査特別チームの中間報告書におきましては、水道局において過去二度の不祥事があったことを踏まえまして、局事業の構造的な課題についても検討いたしまして、再発防止策を取りまとめているところでございます。
 今後、引き続き公正取引委員会の調査に全面的に協力をし、また、水道局では局の事業運営のあり方そのものにも踏み込んで、外部の視点から、コンプライアンス体制や情報管理については検証、組織のあり方を含め、抜本的な対策を講じることといたしております。
 これらの取り組みを通じて、都民の皆様の信頼回復に向けて全力を尽くしてまいる所存でございます。
 職員の再就職についてのご質問がございました。
 都の職員が民間企業に再就職することによって、公正な都政運営が損なわれるといったことがあってはなりません。
 都におきましては、退職管理条例で、幹部職員について、退職時の職務に利害関係のある企業への求職活動を退職後二年間、原則禁止としておりまして、外部有識者による委員会を設置、運用して、第三者の目を通して、その妥当性についてチェックを行っております。
 私が知事に就任してからは、条例を厳格に運用することに加えまして、都政改革本部において仕組み改革を議論する中で、退職管理についても検証いたしました結果、職場の中核を担う一般職員も新たに再就職の公表対象に含めるなど、一層の透明化を進めております。
 今後とも、都民の信頼を損なうことがないように、退職管理の厳格な運用を図って、再就職の公正性、透明性をしっかりと確保してまいります。
 水道法の改正に伴う対応についてのご質問でございます。
 都の水道事業は、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインといたしまして、二十四時間三百六十五日、安全で高品質な水を安定的に供給いたしております。
 今回の水道法改正の趣旨は、日本の水道事業が直面する課題の解決に向けて、広域連携や官民連携を進めて、その基盤強化を図ることにあると認識をいたしております。
 都ではこれまで、多摩地区の水道の一元化を進めることで、広域化を推進するなど多様な取り組みを進めて、経営の効率化を推進してきております。
 今後は、水道法改正の趣旨を踏まえまして、外部有識者のご意見も聞きながら、さまざまな観点からさらなる経営基盤の強化に取り組んでまいる所存でございます。
 日本武道館の改修費への都負担でございますが、都は、二〇一六年大会の招致段階から、一九六四年大会のレガシーを活用した会場整備を推進してきたところでございます。
 一九六四年大会の会場の再整備を着実に進めて、大会後はレガシーとしていく補助制度を創設いたしております。補助対象は、公益性の高い公益財団等としておりまして、日本武道館のみが対象となっております。
 具体的には、大会開催に必要なウオームアップエリアの整備やバリアフリー対応、耐震改修工事などに対して補助を行うことといたしております。また、国におきましては、国の制度の中で補助が検討されてきたものと認識をいたしております。
 先ほどお答えしたとおりでございますが、本事業、今年度から実施したもので、昨年公表した大会経費バージョンツーには含まれておりません。
 今月末のバージョンスリーの公表に向けて、現在、経費全般にわたって精査を行っているところでございまして、日本武道館に係ります経費につきましても、都民にわかりやすく説明できるように整理をしてまいる所存でございます。
 続いて、オスプレイの訓練についてのご質問でございます。
 安全保障に関することは、いうまでもなく国の専管事項ではございますが、オスプレイの訓練を含む米軍の運用に当たりましては、周辺住民の生活に最大限の配慮が払われなくてはなりません。
 オスプレイにつきましては、ことし十月、横田基地への正式配備以降も、周辺住民の皆様が不安を感じているという、このことについては承知をいたしております。
 都は、オスプレイの配備に当たりまして、地元自治体とともに安全対策の徹底や、騒音など生活環境への配慮などにつきまして、複数回にわたりまして国や米軍に要請してきております。
 今後も引き続き、国や米軍に対して、これまでの要請に真摯に対応するよう求めるとともに、都民の生命、安全・安心を守る立場から、必要なことを申し入れてまいります。
 税制の改正についてでございます。今般の東京を標的とする税制度の見直しでございますが、断じて看過することはできませず、このような措置が強行されようとしていることはまことに遺憾でございます。一方で、いついかなる状況下におきましても都民生活をしっかりと支えていくことは、都知事としての責務でございます。
 こうした観点から、今後の財政運営におきましては、無駄の排除を徹底し、基金や都債を戦略的かつ計画的に活用するなど、財政対応力を最大限に発揮し、都民の暮らしに影響が及ぶことのないよう全力を挙げて取り組んでまいります。
 他の自治体との連携については、日本全体の持続的な成長を実現するためにも、地方自治体が果たすべき役割と権限に見合った地方の自主財源の確保が不可欠と考えております。
 しかしながら、今般の税制改正におきまして講じられようとしております地方法人課税のいわゆる偏在是正措置でございますが、地方税の国税化を推し進めるものでございまして、まさしく地方分権の動きに逆行するものだ、このように断言できるかと思います。
 こうした事態に対しまして、特別区長会、市長会、町村会の皆様に、東京都税制調査会のみならず、都の検討会のメンバーに加わっていただき、税制改正に向けた要請活動もともに行ってまいりました。
 また、都議会の皆様からも、国の動きに反対する意見書を全会一致で可決していただくなど、まさにオール東京での活動を展開してまいりました。
 今後とも、同志である都内の区市町村や全国の自治体と手を携えまして、地方税財政制度の抜本的な見直しに本腰を入れて取り組むように、国に対してしっかりと訴えてまいりたいと考えております。
 残余のご質問は、教育長、関係局長からとさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、学校体育館の空調設備設置への国の補助金についてでございますが、国は、今回の補正予算で学校施設への空調設置を支援することといたしましたが、全国的に学校体育館への補助金交付は認められませんでした。
 都は、国に対し、今後予定されている二次補正予算での学校体育館への空調設置補助を再度要望するとともに、国の今後の動向等を踏まえながら対応を検討してまいります。
 次に、都立高校の体育館の空調設備についてでございますが、学校体育館は、体育の授業や学校行事、部活動など、生徒が安全に教育活動を行う場であるとともに、避難所としての役割も担っております。
 都教育委員会では、都立高校の体育館の空調設備整備に向け、現在、各校の電気容量の調査等を行っております。来年度は、早期に対応が可能な学校二十校の整備を行い、残りの学校についても来年度から三年以内に整備することを目標に検討を進めてまいります。
 次に、教員の長時間労働の是正についてでございますが、教員の長時間労働を改善するためには、教員の業務実態を把握し、役割分担のあり方や業務の進め方など、多面的な観点からの見直しを図る必要がございます。
 このため、都教育委員会は、本年二月に学校における働き方改革推進プランを策定いたしました。
 今後は、教員の勤務時間に関する国の動き等も踏まえながら、引き続き、業務改善やICT化の推進、専門スタッフの配置など、さまざまな取り組みを総合的に講じてまいります。
 なお、教員の授業時数については、いわゆる標準法に基づく都の配置基準により、配置された教員の中で、校長が学年や教科などの教育課程を考慮しながら決定しているところでございます。
 最後に、教員の働き方改革のための定数増についてでございますが、教員の定数は、いわゆる標準法に基づく都の配置基準により適切に配置しております。
 教員の働き方改革については、学校における働き方改革推進プラン等に基づき、多様な取り組みを推進してまいります。
 都教育委員会は、引き続き、教職員定数の充実について国に求めてまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、不透水層についてですが、不透水層とは、地下水が浸透しない、あるいは浸透しにくい地層で、基本的に透水係数が小さい層のことであり、有楽町層のうち、最上部の粘性土層は、透水係数や層の厚さを踏まえまして、不透水層であると認識しております。
 圧密沈下は、地下水位面より深い位置にある粘性土層において、荷重の増加等により間隙水である地下水が排出され、体積が減少することで地盤が沈下する現象でございまして、これにより、基本的に不透水層としての機能に影響が生じるものではないと考えております。
 次に、有楽町層の土壌汚染対策についてですが、平成二十三年度から二十六年度にかけて実施いたしました土壌汚染対策工事の際に、有楽町層についても汚染土壌の調査を行った上で、調査で把握いたしましたガス工場操業に由来する汚染土壌百三十八カ所については掘削除去を行い、埋め戻しの際には不透水層の復旧を行っております。
 なお、こうした調査結果や工事の内容につきましては、既にホームページで公表するとともに、技術会議で報告し、確認していただいております。
 次に、有楽町層の汚染の可能性についてですが、土壌汚染対策工事の際に、調査で把握したガス工場操業に由来する汚染土壌の掘削除去を行っておりますが、有楽町層では、敷地全域においてヒ素や鉛といった自然由来の汚染が確認されておりまして、これらについては、当初から特段の対策は行わないこととしております。
 次に、有楽町層と地下水についてですが、豊洲市場では、先ほどもご答弁させていただいたとおり、有楽町層についても土壌汚染対策を実施しておりますが、ヒ素や鉛といった自然由来につきましては、当初から特段の対策は行わないこととしておりました。
 現在、空気及び地下水質調査を行うことで地下水質の状況を確認するとともに、建物一階部分の空気及び地上部の空気は、科学的な安全が確保された状態で維持されていることを確認しております。
 引き続き、こうした調査を行うとともに、正確な情報発信を通じまして、豊洲市場を安全・安心な市場として運営してまいります。
 次に、建物の振動についてですが、豊洲市場の主要な施設は、耐震性を合理的に確保する等の観点から、一般の大規模建築物と同様に、幾つかの構造体をエキスパンションジョイントでつなぐ方式を用いております。
 お話の振動は、この継ぎ目にある段差の部分をターレが速い速度で通過する際に生じるものと考えておりまして、職員が現場を確認した上で必要な対策を講じております。
 具体的には、まずは振動を抑えるために早期に実施できる対策といたしまして、エキスパンションジョイントの段差を解消するゴム板を設置いたしました。
 これに加えて、当該箇所を通行する際に、制限速度の遵守を徹底させるよう、施設内のサインの充実等も行っておりまして、今後とも、業界の意見を聞きながら丁寧な対応に努めてまいります。
 次に、市場施設内のにおい等についてですが、豊洲市場開場後に、施設内のにおいや粉じんを指摘する声があることは、都としても認識しております。
 閉鎖型の施設でございます豊洲市場において、場内の衛生環境を良好に保つためには、においや粉じんが滞留しないよう、床や排水溝等の清掃を適切に実施する必要がございます。
 都では、排水溝等の清掃作業の効率を向上させるため、排水設備の改修等を行っております。
 また、ターレ等のタイヤがコンクリートの床面とすれることで発生する粉じんにつきましては、施設の利用状況に即して床やスロープの洗浄方法を改善するなど、業界と連携して適切な清掃の実施に取り組んでいるところでございます。
 こうした取り組み状況を見定めた上で、引き続き、施設内において良好な衛生環境が確保できますよう、適切に対応してまいります。
 最後に、旧築地市場の建物についてですが、建物を歴史的、文化的な観点から捉えるということは一つの見解でございまして、専門家におきましても、保存についてのさまざまな意見が出ていることは承知しております。
 都では、当時の竣工図書などを保有しているほか、旧築地市場の建物や取引の様子などを映像にして記録しておりまして、こうした貴重な資料を後世に伝えていくこととしております。
〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕

○都市整備局長(佐藤伸朗君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、築地再開発についてでございますが、築地まちづくり庁内検討会に加え、学識経験者を交えた築地まちづくり検討委員会を立ち上げて、行政としてのまちづくり方針の検討を進めているところでございます。
 まちづくり方針の策定に当たっては、広く都民の意見を聞いた上で、年度内に取りまとめてまいります。
 なお、豊洲市場の開場から二カ月を迎え、現在、市場業務の運営を早期に軌道に乗せるべく、全力で取り組んでいるところでございまして、仲卸業者の要望などを踏まえながら検討してまいります。
 次に、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面への延伸についてでございますが、本路線の事業化に向けては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況を踏まえるとともに、事業採算性の確保に向けたコスト縮減策や収入確保策などの検討を行うことが必要でございます。
 都は、沿線市町、多摩都市モノレール株式会社とともに連絡調整会議を設置して、これらの課題について検討を進めております。
 引き続き、関係者との協議、調整を進め、多摩地域における交通インフラの充実強化に取り組んでまいります。
 次に、選手村の土地価格についてでございますが、本事業は、大会中に選手村として施設を使用し、その後、改修を行った上で、住宅として分譲または賃貸を行うことから、通常の住宅建設と異なり、事業期間が長期に及びます。
 また、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを満たす高いバリアフリー性能を有する施設を建設する必要がございます。
 都は、こうした特殊要因を踏まえて、土地の価格を定められた基準に基づいて算定し、都市再開発法による手続を経て、適正に決定しております。その手続の過程において、不動産鑑定士や弁護士など外部の専門家を含む委員会で審議を行っております。
 このように、価格の決定については、法令に基づき、適正、公正に行っております。
 次に、横田基地の訓練の調査についてでございますが、訓練の回数、飛行経路や訓練場所など、訓練の実施状況に関する情報は、米軍の運用にかかわるものであり、国の責任において取得し、提供されるべきものでございます。
 このため、都は、国への提案要求等を通じ、周辺住民に影響を及ぼすような米軍の訓練や飛行の実施等に関する情報を地元自治体に提供するよう国に要請してまいりました。
 今後も引き続き、訓練等の情報提供を国に求めてまいります。
 次に、日米地位協定についてでございますが、日米地位協定は、締結以来一度も改定されておらず、補足協定などにより運用の改善が図られているものの、国内法の適用や自治体の基地立ち入り権がないなど、我が国にとって、依然として十分とはいえない状況にございます。
 このため、都は、国への提案要求や、米軍基地所在の都道府県で構成する渉外知事会の要望等を通じ、国に対して見直しを要請してまいりました。
 本年七月には、全国知事会において、日米地位協定の見直しを含めた米軍基地負担に関する提言を全会一致で決議いたしました。
 今後も、知事会等を通じて他の自治体とも連携し、日米地位協定の見直しを国に要請してまいります。
 最後に、横田基地の整理、縮小、返還についてでございますが、横田基地を含む米軍基地は、日米安全保障体制の一翼を担うものでございますが、日米地位協定では、必要でなくなった場合には我が国に返還しなければならず、その必要性が絶えず検討されることとなっております。
 都は、都民の生活環境を改善して、地域のまちづくりを推進する観点から、米軍基地の返還の可能性が検討され、整理、縮小、返還が促進されるよう、引き続き国に要請してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、中小企業・小規模企業振興条例に関しまして、商店街の役割についてのお尋ねでございますが、商店街は、身近な買い物の場として住民の日々の生活を支えるとともに、人々が交流する地域コミュニティの中心として、暮らしの中に安全や安心を生み出す重要な役割を果たしております。
 条例案では、商店街によって構成される連合組織を中小企業関係団体として位置づけるとともに、そうした商店街の活動を行う中小企業は、地域社会の発展と住民の生活向上に貢献する重要な存在であるとの考え方を明らかにしているところでございます。
 一方、商店街の事業者は、商品へのニーズやその購入方法の変化に加え、後継者の不足などから、その経営環境が厳しさを増しております。
 都内の商店街が集客力を高め、商業活動の拠点としてにぎわい、地域における存在感を一層発揮できるよう、中小企業関係団体の協力のもと、効果的な支援を行ってまいります。
 次に、中小企業に対する振興施策の充実についてでございますが、都はこれまでも、中小企業の事業発展に向けた自主的な取り組みに対し、経営、技術、資金繰り等の面から幅広い支援を展開してまいりました。
 今後は、条例案の示す理念や基本方針などに基づいて、引き続き必要な予算の計上に努めながら、中小企業の振興を適切に進めてまいります。
 最後に、中小企業支援の展開についてでございますが、都は、社会経済の状況を踏まえ、その都度、中小企業の経営環境を取り巻く変化に適切に対応した多様な施策を展開してきたところでございます。現在は、二〇二〇年に向けた実行プランに基づき、支援を着実に進めております。
 中小企業の経営は、経済のグローバル化などにより、中長期的に大きな変化に直面することが見込まれます。
 このため、有識者会議での議論を踏まえ、中小企業の振興に向けたビジョンの作成に取り組んでおります。
 今後、これに基づき、さまざまな施策を適切に進めてまいります。
〔交通局長山手斉君登壇〕

○交通局長(山手斉君) 消費税率引き上げに伴う影響額についてでございますが、来年十月に予定されております消費税率引き上げに伴う都営交通の乗車料収入への影響額は、平成二十九年度決算額をもとに試算いたしますと、平年度ベースで全事業合計約三十三億円でございます。
〔水道局長中嶋正宏君登壇〕

○水道局長(中嶋正宏君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、消費税率引き上げに伴う水道料金収入への影響額についてでございますが、平成三十一年十月から予定されております消費税率引き上げに伴う水道料金収入への影響額は、平成二十九年度の給水収益決算額をもとに試算いたしますと、平年度ベースで約五十八億円でございます。
 次に、水道局における業務委託についてでございますが、水道局では、地方公営企業法に基づき、常に経済性の発揮が求められており、民間に委ねられる業務は可能な限り委託することで、効率的な事業運営を行っております。
 同時に、職員に業務に必要な知識やノウハウを身につけさせるため、技術研修などを定期的に実施しております。
 今回判明しました事実では、担当職員が委託業務の指導監督に関する知識や経験が不足していたことに加え、コンプライアンス意識が欠如していたため、受託事業者と必要以上に距離が近くなったことが明らかとなっております。
 このため、今後は、技術継承など職員の育成をさらに強化しますとともに、職員間で専門的ノウハウを共有し、個人ではなく組織的に受託事業者の指導監督を行うよう、職場体制を抜本的に見直すなど、再発防止を徹底してまいります。
 最後に、今回立入検査を受けたと報道のあった四社への元水道局職員の再就職状況についてでございますが、都におきましては、幹部職員については平成二十二年以降、一般職員につきましては平成二十八年以降、退職後の再就職の届け出を義務づけております。
 これによりますと、四社のうち一社に、平成二十三年に退職した部長級職員一名が再就職しております。
 なお、今回の事故をきっかけに特別に調査を実施しました結果、公正取引委員会の立入検査が行われた時点で、当該の一社に、この社員のほか、局長級、課長級各一名の退職管理条例上、届け出義務が生じない職員が二名、合計三名が在籍しておりましたが、現時点では課長級の一名が在籍していることを確認しております。
〔下水道局長小山哲司君登壇〕

○下水道局長(小山哲司君) 消費税率引き上げの下水道料金への影響額についてでございますが、来年十月に予定されております消費税率引き上げに伴う下水道料金への影響額は、平成二十九年度決算額をもとに試算いたしますと、平年度ベースで約三十二億円でございます。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず初めに、国民健康保険の子供の均等割保険料についてでございますが、国民健康保険は、法に基づく全国統一の制度であり、子供に係る均等割保険料軽減措置を含め、その制度上の課題につきましては、国が責任を持って対応すべきものであると考えてございます。
 次に、子供の権利の擁護についてでありますが、都は、子供が健やかに成長できる社会の形成を目指し、子供・子育て支援総合計画に基づきまして、本人から直接相談を受ける子供の権利擁護専門相談事業など、子供の権利擁護に関するさまざまな施策を実施しております。
 現在、子供を虐待から守るための条例の検討を進めており、先般、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ることを目的とし、虐待の防止に当たっては、子供の成長、年齢等に応じた意見を尊重することや、子供の最善の利益を優先することを理念とした骨子案を取りまとめたところでございます。
 次に、予期しない妊娠の防止についてでありますが、都は、若い人たちが妊娠、出産に関して正しい知識を持ち、自分自身のライフプランを考えられるよう、さまざまな普及啓発を行っております。
 また、予期しない妊娠など、妊娠や出産に関する悩みを抱える女性からの相談に対し、妊娠相談ほっとラインにおきまして、看護師等の専門職が電話やメールで助言等を行っているところでございます。
 先般取りまとめた子供を虐待から守るための条例の骨子案におきましても、子供等に対する、予期しない妊娠に至らないための啓発や、相談先等に関する情報提供の実施につきまして盛り込んでおります。
 次に、認知症高齢者グループホームについてでありますが、都は、国制度による補助に加え、独自の支援策として、一ユニット当たり二千万円の整備費補助を実施しており、整備状況が十分でない区市町村につきましては重点的緊急整備地域に指定し、補助額を一・五倍の三千万円としております。
 今年度からは、対象となる地域を拡大するとともに、建築価格の高騰に対応するため、一・二五倍とする加算も創設し、支援の充実を図っているところでございます。
 これらの取り組みによりまして、事業者等の負担を軽減することで利用者の家賃負担の軽減を図るほか、区市町村に対し、介護保険制度の地域支援事業を活用した低所得者への家賃助成の実施を働きかけております。
 今後とも、グループホームの整備を進めてまいります。
 次に、障害者グループホームへの支援についてでございますが、都は、事業者が利用者の障害の重度化等に対応できるよう、平成三十一年一月から運営費補助の仕組みを改めることとしております。
 新たな仕組みでは、事業者がサービスの質の向上のための国加算を取得した場合に、加算額が収入に直接反映されるようになることから、事業者が加算の取得に積極的に取り組めるよう、本年一月から八月にかけまして、国加算の取得方法や都の補助金の請求事務等に関する説明会を開催したほか、電話や来所による相談も随時受け付けております。
 個々の相談に対しましては、それぞれの利用者の障害の程度や職員体制、実施している支援の内容等を踏まえた上で助言を行うなど、事業者がこの補助制度を十分活用できるよう、丁寧に対応しております。
 最後に、重度障害者を受け入れるグループホームについてでございますが、都は、重度の障害者を受け入れるグループホームの整備を促進するため、今年度から、介護リフトなどを整備する場合、補助基準額への加算を行っております。
 また、事業者の中には、国で定める基準以上の人員を配置してサービスの質の向上を図っている事業者もあることから、身体上または行動特性上、特別な支援を必要とする利用者の受け入れを進めるために、手厚い職員配置を行うグループホームに対しまして支援を行うことを検討しております。
〔主税局長目黒克昭君登壇〕

○主税局長(目黒克昭君) 米軍関係者の自動車税についてでありますが、米軍構成員等の私有車両に対して適用される税率は、日米地位協定に基づく日米合同委員会において合意されたものであり、都は、この特例税率により課税を行っております。
 平成三十年四月一日現在において、この特例税率が適用される車両は約四千六百台であり、特例税率の適用による影響額は約一億四千万円と推計しております。
 都はこれまでも、横田基地に関係する都内六市町や米軍基地所在の道府県とともに、国に対してこうした自動車税の優遇制度の是正を要請しており、今後も引き続き要請を行ってまいります。
〔百四番尾崎あや子君登壇〕

○百四番(尾崎あや子君) 国民健康保険税について、知事に再質問します。
 全国知事会は、二〇一四年の国保制度の提言で、国保の被保険者の負担が限界に近づいているとして、抜本的な財政基盤の強化が必要だと述べています。その後、東京の保険料はさらに上がっています。
 知事は、保険料が負担の限界に来ているのではないかという我が党の質問に正面から答弁しませんでした。全国知事会の立場とも違うのではありませんか。知事は、負担が限界に近づいているという認識があるのですか、ないのですか。知事、お答えください。
 二問目です。知事は、国保の財源は、保険料二分の一、公費二分の一が基本だといいました。しかし、全国知事会は、定率国庫負担の増額を求めています。
 全国知事会と連携して、定率国庫負担の増額を国に強く求めるべきです。知事、いかがですか。
 三問目です。課税能力に関係なく、国民一人について一定額を課税する人頭税について、広辞苑は、原始的租税形態、悪税だと説明しています。国保の均等割は時代おくれの人頭税と同じようなものです。
 知事、時代おくれの均等割をなくして、負担能力に応じた保険料を払う制度に発展させてこそ、持続可能な制度になるのではありませんか。
 国保について、以上三問、知事の答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 国民健康保険に関する三点のご質問を頂戴しました。
 まず一点目でございますが、全国知事会の国要望とあわせまして、負担が限界に来ているか否かでございます。
 先ほど知事からもご答弁させていただきましたように、その保険料、保険税の賦課方式や料率につきましては、都民のさまざまな暮らし向きを踏まえながら、各区市町村がみずから定めるものでございまして、それぞれの議会で十分な審議が行われ、決定されているものと認識してございます。
 それから、二つ目の増額を求めていることについてでございますが、ご指摘いただきました二〇一四年の全国知事会の要望もそうでございますが、その趣旨といたしましては、医療保険制度間の公平と今後の医療費の増加にたえ得る財政基盤の確立を図るための方策を講じるよう国に求めたものと考えております。
 三つ目の公費投入、持続可能な制度等々でございますが、これまでも再三ご答弁させていただいているところでございますが、国民健康保険は相互扶助の考えに立ちました社会保険制度でございまして、法に基づきます全国統一の仕組みでございます。その制度の運用、構築に当たりましては、国が責任を持って対応するものと考えております。

○副議長(長橋桂一君) 三十二番宮瀬英治君
〔三十二番宮瀬英治君登壇〕

○三十二番(宮瀬英治君) 都議会立憲民主党・民主クラブを代表し、質問いたします。
 まず、知事の政治姿勢です。
 オリンピック経費が立候補時点から二倍近い一兆三千五百億円にも膨らんでいます。都と国と組織委員会による会議が行われましたが、いまだその交渉過程が不明です。
 新たにその内容を記録したA4判五十八枚の手書き文書が見つかりましたが、局は、個人的なメモであって公文書ではないとして、非公開としています。結果、この重大な会議の議事録や議事要旨がどこにもありません。
 どんなに都民の関心の高い、かつ公の会議であっても、参加者がいわゆる秘密会議として参加者のみで合意してしまえば、その交渉過程や議事を記録せずに済んでしまうことが問題です。これでは後の検証もできません。都の情報公開審査会までもが疑問を呈し、まさにブラックボックスとなっております。
 情報公開は知事の都政改革の一丁目一番地であり、こういったことがないよう見直すべきですが、所見を伺います。
 なお、公文書管理条例の施行後の現在も、この交渉過程が検証できない状態が続いていることを改めて指摘しておきます。
 次に、都の支払い先です。
 都民の納めた税金が何にどう支払われているのかを明らかにすることは重要です。
 そこで、昨年より都は、年間七十万件に及ぶ公金の支出について、件名、金額などをホームページで公開しています。これにより、都の支出の全貌が初めて明らかになり、画期的な取り組みと評価しています。
 しかし、都の支払い先が明記されておりません。これでは事業や費用検証には不十分であり、都民が支払い先の全体像を知ることができません。
 また、支払い先の金額順位を都に確認したところ、明示できないとの答弁がありました。つまり、都そのものが支払い先の全体像を把握できていません。
 都は、個人情報を主な理由としておりますが、一部の自治体では個人情報を除き、全支払い先を公開しています。都も事業や費用検証に生かせるよう支払い先を公開すべきですが、所見をお伺いいたします。
 次に、都のマネジメントです。
 国の不当な偏在是正措置は、日本と東京の成長には決してプラスにはなりません。地方分権の実現、そのための地方税財政制度の抜本的な改革こそが重要です。
 一方、都は、支出のみで収入に予測がなく、収支の推計がありません。都は景気の変動を受けやすく、過去の大幅減収を理由に見通しは困難としていますが、難しいからといって収支見通しを立てない民間企業はありません。そういった事態をも想定したパターンを設ければよいのです。都に次ぐ経済規模の神奈川県など多くの自治体では、既に発表しています。
 都も十九年度から三カ年の財政推計を出していたように、税収が安定している今こそ、将来やリスクに備え、再び財政推計を打ち出すべきです。このように将来予測を立てた都政運営を行うべきですが、知事の見解を伺います。
 次に、市場問題です。
 都は、市場会計の持続可能性について、築地市場跡地を一般会計に所管がえすることも視野に入れ、検討しています。しかし、この政策決定には、とりわけ丁寧な対応が必要です。
 平成元年に閉場した神田市場跡地は、一般会計に三千七百億円で所管がえされ、その後、一般会計から民間に四百億円で売却されました。単純に計算をすると数千億円の減です。これに倣えば、築地は守るとしたはずの知事の公約が、損失だけが残ったと後々いわれかねません。
 そこで、神田市場跡地の所管がえ及び売却にかかわる事実関係の確認と、この経過をどう総括し、市場会計の持続可能性とその後に生かそうと考えているのかお伺いいたします。
 さらに、この政策決定がブラックボックスといわれぬよう改めて求めますが、知事の所見をお伺いいたします。
 次に、中小企業の振興です。
 三月の代表質問で私たちが求めていた中小企業・小規模企業振興条例が提案されたことを率直に評価いたします。
 しかし、問題は実効性です。とりわけ、大企業が優越的な地位を濫用しないよう、中小企業との公正な取引慣行の実施に向けた施策が必要です。
 例えば、和歌山県では経産省と連携協定を締結し、県内中小企業に聞き取り調査をすることで、商慣行の是正や取引適正化に取り組んでいくことを発表しました。都でもこうした取り組みに加え、専門相談員の増員など、下請センター東京の強化も必要です。
 中小企業が公正な取引慣行を実感できるよう取り組むべきですが、知事の所見をお伺いいたします。
 都の経済成長率は、直近三カ年平均でマイナス〇・七%と低迷しています。一方、上海は同条件でプラス六・九%であるなど、アジアが勢いを増しています。
 知事は、世界から人と金を呼び込むと述べられましたが、実は、そのルートが都にはほぼありません。東京都中小企業振興公社には、都内中小企業がアジア進出をするための海外拠点がタイなどにはありますが、現地で確認をすると、その業務内容には現地ローカル企業が東京に進出するための機能がなく、また、東京を現地でPRする役割もありません。
 さらには、都は海外から東京へ進出している企業の誘致数と、その進出経路の全体像をも把握しておらず、目標数値もありません。それぞれ改善すべきですが、所見をお伺いいたします。
 次に、補正予算です。
 このたびの予算案には基本的に賛成するものの、なお懸念点もあります。区市町村庁舎の非常用電源の整備補助が計上されていますが、非常用発電機はいざというときに作動しなければ意味がありません。熊本地震などでは、一部の公共施設や病院などで、整備不良のため非常用発電が機能しませんでした。設置と点検はセットです。
 そこでまず、災害拠点病院や連携病院の非常用電源が全て法令点検されているのか、また、その点検実施率はどれくらいなのか伺うとともに、該当病院が災害時に機能維持ができるよう都が尽力すべきですが、見解を伺います。
 次に、知事は、避難所にもなる体育館に空調設置を述べていましたが、発災後に停電が続けば使えません。そのときのために、体育館を含む避難所の自立電源確保は喫緊の課題でありますが、今回、何ら手だてがありません。
 避難所にまず必要なのは、防災行政無線、照明、ラジオ、携帯などの電源確保です。
 例えば、全ての避難所にソーラーパネルと蓄電システムを導入していくなど、災害時に求められる最優先の機能確保にも取り組むべきですが、所見をお伺いいたします。
 次に、生命と財産を守ることについてです。
 年間三・四万人。これは、都民の死因一位、がんによる死者数です。早期発見が大切ですが、がん検診の平均受診率はわずか三割程度です。
 都の調査によると、検診率向上のためには、まずは費用補助、次に一般健診との同時受診、複数のがんの一括検診と続きます。答弁によると、まず、がんそのものに対する都の総予算は、わずか八億円にすぎません。また、がん検診も健康診断とは別に、それぞれの部位ごとに受ける必要があります。
 そのような状況下、国立がん研究センターが、血液一滴で十三種類のがんが超早期に発見できる検査方法を発表いたしました。責任者に直接話を伺うと、七万人分の検体を解析し、がん発見率はほぼ一〇〇%、今後さまざまなプロセスを経て、一般診療に活用されるとのことです。
 課題は費用負担などでありますが、ついに福井県、山形県とはさまざまな提携がスタート。先方は、東京都との連携も希望されていました。
 貧富の格差を寿命の格差にしてはなりません。一日当たり九十三名もの方が命を落としていることから、私は、国立センターのこの検診の実効性を都が確認できたと同時に、受診率七割である健康診断や企業健診に組み込むことを提案します。
 また、杉並区では、がん発見の見落としが問題となるなど、区市町村によるがん検診では、この新検査でないと発見できないケースもあります。
 まず、区市町村において質の高い検診が実施されるよう、新たな取り組みが必要ですが、所見をお伺いいたします。
 次に、人数は不明。これは、都がパチンコなどギャンブル依存症の実態を把握していないためです。パチンコなどのギャンブルは、鬱病、借金苦、虐待などに発展する可能性がありますが、都には専用の相談窓口もありません。
 まず、都は、パチンコをギャンブル依存症対策の対象にどのような理由で加え、どのように対応してきたのか伺います。
 都はパチンコの定義は国が判断すべきとの見解でありますが、国はパチンコはギャンブルではないとしています。
 一方で、パチンコはギャンブル依存症対策の対象となるという矛盾があります。ことし十月に施行されたギャンブル等依存症対策基本法では、入場制限などを事業者に義務づける予定ですが、パチンコは含まれておりません。この宙に浮いたパチンコ事業に対し、多くの都民は疑問を抱いています。
 全国最多、約一千店舗を抱える東京が、五輪大会を前にした今、パチンコに対して一定の方針を示すべき時期に来ていると考えますが、知事の政治家としての見解を伺います。
 十六万人。首都直下地震での死傷者の見込みです。
 発災直後にいち早く正確な被害状況を把握することは重要ですが、三・一一の際には、消防庁は都庁と紙でやりとりするなど、多くの時間を要しました。
 また、豊島区では、都の地震計の設置箇所では震度五弱であったため、災害対策本部が立ち上がらず、池袋駅などでは多くの帰宅困難者があふれました。
 そこで、新たに、民間や研究所が持つ画期的な情報の活用を提案します。
 都には百十三の地震計がありますが、例えば東京ガスは、都の十五倍に当たる震度計を保有し、三・一一の際には一キロメッシュでの震度情報や六万本のボーリングデータから、液状化箇所や建物の被害状況を発災後十分で自動的かつ俯瞰的に把握していました。また、防災科学技術研究所も二百五十メートルメッシュで震度情報を把握することができます。
 これらの情報に災害時要援護者データを重ね合わせれば、まずどこから救助や対策を行えばよいか、都は瞬時に把握できるのではないでしょうか。所見をお伺いいたします。
 百二十六万人。これは、荒川水系での洪水浸水想定区域内に住む人々の数です。
 水害時に都民はどこに避難すればよいか。都が指定する避難場所は火災のみを想定したものでありますが、その旨がはっきりと表示されておらず、これでは都民が混同しかねません。浸水地域にある避難所もあります。また、避難に対して十分な避難場所が確保できるのか。
 そこでまず、避難を必要とする想定人数と現在避難場所等に収容できる人数、その実態を端的に伺います。それを踏まえ、都は早急に大規模水害を想定した避難場所について確保すべきでありますが、所見をお伺いし、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 宮瀬英治議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、情報公開についてのご質問でございます。
 ご指摘いただきましたように、情報公開の推進は東京大改革の一丁目一番地でございまして、その基盤となる適正な公文書管理の推進のために、公文書の管理に関する条例を制定し、昨年七月から施行しているところでございます。
 この条例におきましては、政策の形成過程を明らかにする文書の作成義務などを規定いたしており、政策形成過程の会議に該当するものならば、その議事要旨を作成するとしております。
 しかしながら、ご指摘の平成二十八年に開示請求のあった事案の対象文書でございますが、組織委員会において作成及び説明の後で回収されたと聞いておりまして、都の公文書として存在をしておりません。東京都情報公開審査会が事務局に行わせた探索におきましても、存在を確認できなかったと聞いております。
 今回の事案につきましては条例制定前のものではございましたが、今後、情報公開の基盤となります公文書の作成、保存を適切に行うとともに、引き続き情報公開を積極的に推進することで、全庁を挙げまして、都政のより一層の透明性の向上を目指してまいります。
 次に、都政運営についてのご質問でございます。
 世界に例を見ない規模、そして速度で進む高齢化、急速に進展する都市の老朽化への対応、そして、いつ起こるとも知れない大規模災害への備えなど、都の財政が抱える財政需要は極めて膨大でございます。
 一方で、歳入面におきましては、リーマンショックの影響の際は、都税収入が一年で一兆円の減収をこうむるなど、景気の荒波に翻弄されやすく、加えて、地方交付税の不交付団体であるなど、不安定な構造も有しているところでございます。
 こうしたことなどから、いかなる社会経済情勢の変化に対しましても、東京の将来を見据えた取り組みを揺るぎなく進める必要があります。現在編成中の平成三十一年度予算におきましても、事業評価の取り組みで無駄の排除を徹底する、そして基金、都債の計画的かつ戦略的な活用に努めることといたしております。
 社会経済構造の変化に適応し得るような持続可能な財政運営を行う、将来にわたって都民の負託にしっかりと応えていく都政運営を行っていきたいと考えております。
 築地の市場跡地についてのご質問がございました。
 昨年六月、市場のあり方戦略本部で、市場会計の持続可能性の検証に当たりましては、築地市場の跡地について、有償所管がえを行った場合、そして長期貸付を行った場合の収支試算をお示ししております。
 市場会計の持続可能性につきましては、その後の市場全体を取り巻きます環境の変化を踏まえまして、今後改めて収支試算を行うことといたしております。先般の市場移転に関する関係局長会議におきましては、検証に当たっての留意点を示すなど、オープンな場で議論を進めているところでございます。
 今後、築地まちづくり方針の検討状況を踏まえながら、予算編成過程の中で築地市場跡地の取り扱いについて明らかにしてまいります。
 公正な取引慣行の実現に向けた取り組みについてでございます。
 東京の中小企業の経営の持続的な成長を図る、そのためには適正な利益を確保できる公正な取引慣行を確立することは重要でございます。
 そのためには、経済の活性化や地域の発展に貢献するという中小企業の役割についての理解を促進して、取引を公正に行う共通の認識を広げていくという視点が不可欠と存じます。
 こうした考えのもとで、条例においては、中小企業が重要な存在であることを理念として掲げ、さまざまな主体に都の振興施策への協力を働きかけております。
 中小企業の振興に向けたビジョンにおきましても、取引が公正な形で行われますように、さまざまな業界団体と協力をいたしまして、ルールの徹底を進めていくことといたしております。
 こうした理念に基づいて多様な施策を展開することで、適正な取引慣行の実現を図って、中小企業の発展を後押ししてまいる所存でございます。
 最後に、パチンコに対しての都の方針についてのご質問がございました。
 パチンコ営業というのは、法律的にはいわゆる風営適正化法に基づいております。そして、その法律に基づいて所要の規制が行われているものと認識をいたしているところでございます。
 残余のご質問は、関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔会計管理局長土渕裕君登壇〕

○会計管理局長(土渕裕君) 公金支出情報における支払い先の公開についてでございますが、平成二十九年九月より、公金支出情報をホームページで公開し、都政の見える化に向けて一歩踏み出したところでございます。
 毎月のデータは、都民が自由に加工できるエクセル形式などでも提供しており、これを蓄積することによって、さまざまな分析が可能となります。
 ご指摘の支払い先の公開につきましては、年間七十万件に及ぶ支出が個人情報などの非開示情報に該当するか否かを職員の手で一件一件チェックする必要があること、その上でも個人情報が誤って公開されてしまうリスクがあること、さらにシステム改修に時間とコストがかかることなど、さまざまな課題があります。
 今後は、これらの課題につきまして一つ一つ洗い出し、検討を進めてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 築地市場跡地の取り扱いについてでございますが、お話のありました神田市場跡地につきましては、平成元年に、約二万七千平方メートルの土地を三千六百七十七億円で、中央卸売市場会計から一般会計に有償所管がえをしたものでございます。
 その後、当該地区の土地区画整理事業を経て、道路や公園などの公共施設を整備するとともに、地価の変動を反映させた上で、平成十四年に、民間企業に対し市場跡地のうち約一万六千平方メートルの土地を四百五億円で売却し、現在は秋葉原クロスフィールドとして、まちのにぎわい創出に貢献をしております。
 市場会計の持続可能性の検証や、その後の築地市場跡地のまちづくりに当たりましては、こうした過去の事例なども踏まえつつ、社会経済情勢の変化等にも留意しながら適切に対応してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 東京への海外企業の誘致についてでございますが、東京の経済を活性化する上で、海外から進出した会社が都内の中小企業と取引を行い、互いの事業の発展を図ることは重要でございます。
 都では、東京に進出する外国企業に対し、法人を設立する手続などをワンストップで支援いたしますほか、都内の中小企業と商談を行う機会も設け、海外企業の誘致に結びつけているところでございます。
 一方、東南アジアの地域では、将来の成長を見込み、市場への進出を目指す都内中小企業のニーズが高い状況にもございます。そのため、現在、中小企業振興公社が現地拠点を設け、都内中小企業の販路開拓を支援しているところでございます。
 今後は、関係機関と連携しながら、それらの動向の把握に努めますほか、東京のPRの方法について研究し、海外の企業による都内進出の後押しにつなげてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、災害拠点病院等の自家発電装置の点検についてでございますが、平成二十八年に発生した熊本地震では、メンテナンスの不足などにより自家発電装置が始動しなかった事例が報告されたことから、都は昨年度、災害拠点病院を対象に、自家発電装置の具体的な点検方法の調査を行ったところでございます。
 その結果、全ての災害拠点病院が今年度中に指定要件に見合った十分な電力を供給できるかを確認する試験を実施予定であることを確認いたしました。
 災害拠点連携病院につきましては、自家発電装置の保有を指定要件としているものの、これまで点検の実施状況の調査は実施しておりません。
 今後、災害拠点連携病院の機能強化に向けた検討とあわせまして、各病院の状況を把握するとともに、点検を実施するよう促してまいります。
 次に、がん検診の精度管理についてでありますが、がんを早期発見、早期治療し、死亡者数の減少につなげるためには、検診の精度管理の向上が重要でございます。
 都は、区市町村が質の高いがん検診を実施できるよう、検診方法や精度管理について具体的に示した技術的指針や、効果的な取り組み事例を盛り込んだ手引を作成するほか、独自に制度管理の向上に取り組む場合には、包括補助で支援しております。
 また、精度管理を適切に行うためのチェックリスト等を活用した自己点検を区市町村に促すとともに、担当部署を直接訪問して取り組み状況を把握し、必要な助言等を行っているところでございます。
 今後、訪問の実施体制を充実するとともに、自己点検の結果や改善事例を集約し情報提供するなど、区市町村の精度管理の取り組みが進むよう積極的に支援してまいります。
 最後に、ギャンブル等依存症対策についてでありますが、ギャンブル等依存症対策基本法では、ギャンブル等とは、競馬等の公営競技、パチンコ屋に係る遊技その他の射幸行為とされております。
 また、ギャンブル等依存症は、国際疾病分類で病的賭博として分類されている心の病であり、本人が病気であるという認識が薄く、破産や家庭崩壊など深刻な状態になるおそれもあることから、家族や周囲の人が早期に気づき、適切な相談や支援につなげることが重要でございます。
 そのため、都は、パチンコを含めたギャンブル等の依存症の特徴や相談先等を盛り込んだリーフレットを作成するとともに、精神保健福祉センターでの専門相談や関係機関向けの研修を実施するなど、関係機関と連携を図りながら依存症対策に取り組んでおります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、避難所における非常用電源の導入についてでございますが、災害発生時に住民の生活空間となる避難所において非常用電源が確保されることは重要でございます。
 このため、東京都地域防災計画は、区市町村が指定する避難所における非常用電源について、区市町村がその整備に努めることとしております。
 また、都は、区市町村が避難所等において非常時に必要となる電力の一部を賄うことができる太陽光発電設備等の設置を行う場合、その経費を支援する補助制度を設けております。
 今後も、区市町村に対し、当該補助制度の活用について周知を図るなど、避難所における非常用電源の整備を促してまいります。
 次に、民間企業や研究所が持つさまざまな災害情報の活用についてでございます。
 地震発生時の震度に関する情報につきましては、気象庁や東京消防庁と連携し、区市町村ごとの情報が得られるよう、島しょ地域も含めた都全域に地震計を整備しております。
 さらに、地域ごとのより詳細な震度情報を入手するため、防災科学技術研究所と連携を進めているところでございます。
 また、都では発災後、災害情報システムなどさまざまなツールを用いて、区市町村やライフライン事業者などから被害状況に関する情報を収集し、その確認や分析を行うこととしております。
 今後とも、災害に関するさまざまな情報の収集、活用に関する仕組みの充実を図り、より一層の防災対策の強化を進めてまいります。
 最後に、大規模水害時の避難場所の確保についてでございますが、東京の東部低地帯において大規模水害が発生した場合、多くの都民が広域的な避難を余儀なくされることから、あらかじめその対応策を定めておくことが重要でございます。
 都はこれまで、広域避難に関し、江東五区の協議会や国のワーキンググループに参加し、検討を進めてまいりました。
 これらを踏まえ、広域避難の具体化を図るため、本年六月、都は、国と共同で、都内自治体、近隣県等で構成される検討会を設置し、避難場所の確保に関する課題を整理し、対応の方向性について検討を行っております。
 また、避難者数や避難場所の収容可能人員については、現在推計を行っているところでございます。
 都としては、引き続きこの検討会を活用しながら、広域避難に関する関係者の取り組みを促進してまいります。

○六十七番(平慶翔君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○副議長(長橋桂一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(長橋桂一君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後八時三十九分散会

ページ先頭に戻る