トップ > 請願・陳情 > 平成23年第1回定例会付託 > 請願23第2号

請願・陳情の要旨

審査結果 意見付採択
備  考 (意 見)趣旨にそうよう努力されたい。


件  名

合流下水放流による旧中川水質汚濁に対する抜本的対策に関する請


番   号
付託委員会
23第  2号   公営企業  委員会付託

(願  意)
 都において、雨天時に汚水混じりの下水を未処理のまま旧中川に放流することに対し
て、抜本的対策を講じていただきたい。

(理  由)
 荒川水系江東内部河川整備計画によって、旧中川は、この地域の河川の水を一身に集
める川となった。しかも、A.P.(荒川工事基準面)-1メートルの低水位のため、
荒川への排水は木下川排水機場の揚水に頼っており、全長6.7キロメートルの旧中川を
含む水位低下河川の水が入れ替わるのに3.5日を要している。東京都都市整備局の指摘
のとおり「閉じ込められた川」になっている。

 この旧中川に江東区大島ポンプ所、墨田区吾嬬第二ポンプ所、江戸川区小松川ポンプ
所から汚水混じりの合流下水が放流されている。降雨があり、通常の下水量の3倍(3
Q)を超えたときに緊急措置として放流するということであるが、平成20年度、平成
21年度共に18回に及んだ。このため、旧中川は過去10数年にわたる放流で汚物が
沈殿し、平成22年9月の台風9号による強風多雨で、ふん便性大腸菌を100ミリリッ
トル中84,000個を検出した。毎年20回前後の放流というのは、もはや緊急ではなく常
態化していると認識すべきと思う。川岸といわず街中に臭気が漂い、ごみを拾うための
棒を川もに差し入れるのさえはばかられる状態である。ボアッとへどろが舞い上がるか
らである。ひどい環境汚染だと思う。

 水位低下と木下川排水機場の水位管理で洪水の危険は遠のき、遊歩道も美しく整備さ
れた旧中川の内実がこれなのである。誠に残念でたまらない。スーパー堤防の構築もま
まならない昨今、荒川からの洪水で浸水するようなことがあれば、コレラ、腸チフスな
どの伝染病発生も懸念される。

 目下、小松川第二ポンプ所を建設中とのことであるが、旧中川汚染解決には不十分と
考える。放流が続く限り、水再生センターでいくら下水浄化を図っても、上流で雨天時
に汚水を垂れ流すのであるから、水再生センターの職員の昼夜24時間の努力がむなし
いものに映ってしまう。本当に気の毒である。

 まずは、小松川第二ポンプ所に続いて吾嬬ポンプ所の再構築、十分な容量の「貯留池」
などの対策を早急に講ずるべきである。



※ 採択されたものについて、要旨を掲載しています。