トップ > 請願・陳情 > 平成21年第1回定例会付託 > 陳情21第6号

請願・陳情の要旨

審査結果 一部意見付採択(3項・4項)
備  考 (意 見)趣旨にそうよう努力されたい。


件  名

小笠原村父島の都道第240号線の整備工事における歩道のバリア
フリーに関する陳情

番   号
付託委員会
21第  6号   環境・建設 委員会付託
(願  意)
 都は、小笠原村父島の西町・東町地区内における都道第240号線の歩道整備工事に
ついて、次のことを実現していただきたい。

3 今後施工予定の当該都道整備工事においては、車いす等の移動制約者が支障なく通
 行できるように、路面がはがれず平坦かつ滑らない歩道とすること。
4 今後の当該整備工事においては、他の道路との交差部の歩道側境界には、必ず黄色
 の点字ブロックを敷設すること。


(理  由)
 私は地元島民で、車いす利用の障害者として日ごろから道路づくりを願っている者で
ある。
 現在、小笠原村の都道第240号線の歩道整備工事が施工中であるが、既に完成した
西町地区区間の歩道部分の路面の材質に問題があり、当該整備によって舗装された路面
は、砂利のように風雨によってぼろぼろとはがれていき、その度に凹凸が増えている。
長く大きいひび割れ亀裂、また、歩行によって舗装路面がへこみ、足形が残るほどであ
る。車いすで通る度に車体が前後左右に揺れるほど路面の凹凸が激しい。西町地区での
歩道整備区間は、整備以前よりも路面にバリアが増えている。
 一年未満で歩道の路面が、ぼろぼろはがれて凹凸が増えているところから、台風や津
波等の風雨が多い厳しい気象条件の小笠原諸島の海に近い当該都道においては、流水や
強風によって今後更に凹凸が増えていき、年月が経つ度に、車いす等の移動制約者はま
すます通行しにくくなると思われる。このままにしておくと、視覚障害者の白杖の妨げ
になり、また、自転車、車いすや乳母車では越えられない段差や穴ができてしまうかも
知れず危険である。
 都は、舗装のはがれ等の原因を調査しながら、昨年から後付け補修として、はがれる
路面の上からコンクリート用糊によるコーティング加工を施しているようだが、路面の
凹凸は一向に変わらず、車いす走行中の揺れは激しい状態のままである。この状態は、
根本的に路面自体を舗装し直さなければ改善されないと思われる。

 当該道路の沿道には、生活に密接した公共施設や商店等が多く、村民や観光客が多数
通行する父島一番のメインストリートである。また、当該道路は地中の管工事等のため、
現在は仮舗装で施工が進行している。最終的な路面の舗装仕上げはまだ未施工なので、
これからでも舗装方法の変更はできると思われる。

 都は、当該道路整備工事について、「景観美化のための電柱の地中化や歩道の拡幅等」
を目的にしているという説明と、半年に1度程度、決まった計画を発表する住民説明会
を開催しただけでこの整備計画及び施工を推進してきた。すなわちバリアフリー化にも
資する工事目的が念頭にあるのだから、なお更今後は、住民説明会だけでなく計画検討
会等を行うことで、合理的かつニーズに合った都と住民が協働した道路づくりが展開で
きると思う。そうした住民参画型の道路づくりが、都心部に比べ、とかく遠隔地の島し
ょ部では十分ではないことが多いと感じられる。


※ 採択されたものについて、要旨を掲載しています。