トップ > 請願・陳情 > 平成21年第4回定例会付託 > 陳情21第64号

請願・陳情の要旨

審査結果 意見付採択
備  考 (意 見)趣旨にそうよう努力されたい。


件  名

都が検討中の放射第5号線の道路構造による隣接地区への負担の軽
減に関する陳情

番   号
付託委員会
21第 64号   環境・建設 委員会付託
(願  意)
 都市計画道路放射第5号線に隣接する富士見丘地区(高井戸・北烏山地区公害対策協
議会会員居住地区)は、現在でも中央自動車道と既設の放射第5号線による被害に苦し
んでいるため、都は、計画中の放射第5号線(玉川上水1.3キロメートル部分)の道路
構造の検討に際し、問題点をよく精査するとともに、隣接地区の事情を踏まえ、同地区
へより一層の負担が掛からないようにしていただきたい。


(理  由)
 現在、都が道路の構造を検討中の放射第5号線(玉川上水1.3キロメートル部分)に
隣接する富士見丘地区は、沿道に小・中学校、幼稚園や老人1,500人を収容する老人施
設(老人病院を含む)を抱え、現在でも老人、子どもたち、住民は、中央自動車道と既
設の放射第5号線による被害に苦しんでいる。
 公の調査によれば、立体交差を降りてくる辺りは騒音が要請基準を超え、また、道路
建設計画中の玉川上水に接続する所は幾つもの道路が交差するために、排気ガス濃度が
環境基準を超えるなど、住民の中には不眠や呼吸器疾患に悩む者も多く出ている。
 
 富士見丘小学校から駅に通じる富士見丘通りは、住民の唯一の生活道路であるが、杉
並でワーストワンと言われるほど交通量が多く、特に朝夕3時間ずつ久我山通りに車を
通さない時間帯は一層混雑し、買い物にも不自由している。また、この通りと交差する
富士見丘小学校前の浅間橋交差点は、久我山の岩崎橋交差点の10倍の交通量があって、
常に大小の事故が絶えない。この交差点を是非地下にと、都と数回検討したが、地下に
中央自動車道の基礎や数本の太い水道管が入っていて、到底無理だと言われている。

 都が現在検討中の放射第5号線の道路構造によっては、隣接する当地区に余計な被害
をもたらすことになり、住民はそうした負担には到底耐えられない。
 都は、当地区の事情に配慮し、当地区により一層の負担が掛からない道路の構造を考
えるべきである。

 久我山の一部の住民から要望が出されていると聞き及ぶ一部トンネル案(久我山の岩
通橋交差点を中心とする350メートルをトンネルとする案)については、もしこの案が
実施された場合、全線トンネル案と同様、今でも過剰な通過車両に苦しむ富士見丘通り
や富士見丘小学校前の浅間橋交差点に及ぼす影響は、計り知れない。
 さらに、当地区への影響以外でも、一部トンネル案には、様々な問題点が指摘されて
いる。その主なものは、玉川上水に幅11.1メートルの大きな穴が4個開く、土留めを造
るために地下12.5メートルまで掘る、というものであるが、方々の例を見ても、地下工
事によって地下水の流れが変わり、川の水が細くなったり、滝がかれたり、樹が枯れた
りしている上に、地盤沈下が起き、沿道の家が壊れたり、道路が崩れたりする現象が起
きている。
 中央自動車道工事の際にも、基礎を入れるために地下12.5メートルまで掘ったところ、
沿道や周辺のそれぞれの家に影響が及び、樹が枯れたり、井戸がかれただけでなく、中
には家屋が傾いてそのまま住めなくなった家が出るなどの被害が出た。
 玉川上水の道路構造の検討に際し、これらのことについても是非考慮する必要がある。