(願 意)
都において、自殺対策を更に推進するため、次のことを実現していただきたい。
1 自殺対策を総合的に行うこと。
2 心、鬱、多重債務、SNS等に関する相談事業を拡充すること。
3 不眠対策を進めること。
4 若者や妊産婦への自殺対策を進めること。
5 ゲートキーパーの育成を進めること。
6 自殺企図者への対応を進めること。
7 自死遺族を支える活動を支援すること。
―以上 厚生委員会―
8 公立学校において、SOSの出し方の教育などを進めること。
―以上 文教委員会―
(理 由)
新型コロナウイルス感染症は、都民生活に大きな影響を与えており、特に経済への打
撃は大きく、事業経営の悪化や失業者の増加などによる自殺のリスクが高まる可能性が
ある。失業者の増減と自殺者の増減には相関関係があり、新型コロナウイルス感染症へ
の対策を行う期間が長くなるほど、そのリスクは高まる。
経済的な理由以外でも、多くの命が自殺によって失われてきた。私は、息子を自殺で
失った自死遺族である。当時28歳だった息子は、職場の異動によるストレス、残業、
不眠等が続き自死を選んだ。息子を失ったことは辛く、受け止め難く、今も悲しみは消
えないが、同じ自死遺族や支援団体の方々と出会い救われた。今は、同じ思いを持つ方
と共に生きるために、自死遺族の集まりなどにも参加している。自殺対策の講演会では
「自殺対策は生きる支援」という言葉が使われるが、生きる支援を更に進めていく必要
がある。
現状、残念ながら、新型コロナウイルス感染症によって失われる命や、それに関連す
る死もある。このような関連死を増やさないためにも、自殺対策を更に推進する必要が
ある。
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