質問1 最後に、京浜急行連続立体交差事業について伺います。 私は、都議会定例会で、鈴木、青島、石原知事と三代にわたって京浜急行の連続立体交差、すなわち高架化を進めるべきであると訴えてまいりました。そして、石原知事が国を動かし、平成十二年に事業認可の取得がなされました。ようやく高架化の工事が始まり、現在、建設のつち音が鳴り響いております。工事関係者の皆様の努力に対し、敬意と感謝を表したいと思います。 区民を初め多くの方が一日も早い京急の高架化の完成を待ち望んでおります。そこで、伺います。 まず、京浜急行の全線高架化は、平成二十四年度に完成する予定となっております。高架化工事を早期に完成するよう切に望むところですが、現在の工事の進捗状況について伺います。
答弁1 ▼建設局長 京浜急行線連続立体交差事業の進捗状況についてでございます。 本事業は、京急本線及び空港線の京急蒲田駅周辺約六キロメールの区間にある環状第八号線の踏切など二十八カ所の踏切を除却し、交通渋滞の解消、地域のまちづくりなどに寄与する、極めて重要な事業でございます。 本事業区間のうち、既設線との取りつけ部や分岐部など約二・五キロメートルの区間では、仮線工法を採用しており、現在、仮線敷設の準備工事を行うとともに、京急蒲田駅部での建設工事を進めております。 また、その他区間の約三・五キロメートルでは、全体工期の短縮を図るため、用地取得と並行して、既設線の直上に高架構造物を建設することができる直接高架工法を採用しており、現在、おおむね半分の区間において橋脚工事などを実施しております。 平成十八年度末では、全区間で事業費ベース約五割の進捗を見込んでおり、着実に事業を進めております。
質問2
また、朝夕を初め一番交通渋滞の激しい環八と京浜急行が交差する踏切部の仮立体化工事が進められておりますが、この工事の見通しを明らかにしていただきたいと思います。
答弁2 ▼建設局長 環八の踏切部における仮立体化工事の見通しについてでございますが、この踏切は環八に唯一残っている踏切であり、深刻な交通渋滞が発生していることから、早急な対応が求められております。 そこで、環八の交通渋滞を早期に緩和するため、全線の立体化に先立ち、上り線を仮立体化することといたしました。この仮立体化工事は、既設線路沿いの用地を取得した上で、仮設の高架橋を設けるものであり、この整備によって、踏切の遮断時間が、ピーク時一時間当たりおおむね四十分であったものが二十五分に短縮し、交通渋滞が早期に大幅に緩和されるものと考えております。 これまで難航していた用地取得のめどが立ちましたことから、平成二十年春には、上り線仮立体が完成する予定でございます。
質問3
さらに、京浜急行の沿線に住む住民の方々から、京急が高架化した場合、電車の騒音や振動が現在よりひどくなるのではないかとの不安の声が寄せられております。都は、これらの不安を解消するよう対応すべきと考えます。 以上、所見を伺い、私の質問を終わります。
答弁3 ▼建設局長 高架化した後の騒音、振動対策についてでありますが、本事業を実施するに当たっては、高架化した後の電車による騒音や振動などについて、環境アセスメントに基づき、適切な環境対策を行ってまいります。具体的には、遮音壁を設置するほか、騒音や振動の低減に効果のある最も重いレールやつなぎ目が少ないロングレール、改良型のまくら木や道床などを採用しますが、実施する際には、その時点での最新技術を導入することとしております。このことによりまして必要な対応が図られるものと考えております。 また、高架化完了後は、アセスの事後調査を実施し、その結果によって、追加の環境対策が必要な場合は適切な対応を図ってまいります。 今後とも、関係住民の理解と協力を得ながら、一日も早い完成を目指し、本事業に積極的に取り組んでまいります。
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