▼山崎委員長
これより、社会福祉法人東京都社会福祉事業団が運営する東京都社会福祉総合学院に関する付託事項について調査を行います。
この際、陳述書の提出について申し上げます。
去る五月二十四日付で、副知事濱渦武生君から委員長あて、お手元配布のとおり陳述書の提出がありました。
私より朗読させていただきます。
社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会
委員長 山崎 孝明殿
陳 述 書
1 五月十二日に開催された社会福祉法人東京都社会福祉事業団(以下「事業団」といいます)による東京都社会福祉総合学院(以下「学院」といいます)の運営等に関する調査特別委員会(以下「貴委員会」といいます)において、三月十四日の予算特別委員会における民主党の中村議員の私に対する事業団、学院に関する質問(以下「質問」といいます)と、これに対する私の答弁(以下「答弁」といいます)に関し、私が三月二十九日に貴委員会で証言した内容が偽証であるとの決定がなされました。
この点に関し、私の弁明の機会を与えられたく、貴委員会に対し、上申いたしましたが、その機会をお与えいただけませんでしたので、以下のとおり陳述いたします。
2 貴委員会の議題となりました私が偽証したとされる証言内容は、議事録によると、「証人、副知事濱渦武生君の虚偽の陳述の件について議題といたします。」とのみ記載されており、偽証とされる内容が特定されておりませんが、同議事録に記載された東京都議会内田茂議長の証言内容、貴委員会に提出された陳述書を総合いたしますと、
〔1〕 私が民主党関係者に対し、予算特別委員会において中村議員に質問してくれるよう依頼、あるいは働きかけをしたことはないとの証言
〔2〕 予算特別委員会における質問、答弁に関して民主党と私との間で事前調整、あるいは事前の打ち合わせはなかったとの証言
であるものと理解しております。
3 第一に、〔1〕については、私は、民主党の中村議員あるいは民主党関係者に対し、質問を依頼したり、質問をしてくれるよう働きかけをしたことは一切ございません。
第二に、〔2〕については、事前調整という意味が必ずしも明確ではありませんが、私と民主党関係者との間で、具体的な質問事項を検討したり、それに対する答弁を協議したりしたという意味であれば、そのようなこともございませんでした。
4 ただ、私は、三月十四日以前に、民主党の関係者とお会いした際、外部監査報告書で指摘された事業団や学院の運営問題についてご説明したことはあります。具体的には、知事から民主党が外部監査の内容について興味を持っているから説明要請があれば説明してくれと言われました。その後、民主党名取幹事長より説明要請があり、監査報告書の内容や指摘のあった事項についての今後の対処方針についてご説明し、これに対する私の見解を聞かれてお答えしたということです。その際に、予算特別委員会においてこの件につき質問をするというような話が民主党関係者から出たことはあったと思いますが、これに対して私がお願いするといったことはありません。まして、質問内容、それに対する答弁内容を検討したり協議したりしたことは一切ありません。その意味で、事前調整をしたことはないとお答えいたしました。
したがって、私がご説明した事業団や学院の運営に関する民主党の関係者との話こそが、事前調整、あるいは打ち合わせに当たるのだと言われれば(私はそのようには理解しておりませんでしたが)、事前調整、あるいは打ち合わせがありましたということになります。
5 なお、私は、外部監査報告書にある事業団、学院の問題について、民主党関係者と会ったという点について証言いたしませんでしたが、これは、そのような具体的な質問がなかったことに加え、このようなお話をすれば、議員の情報源を明らかにすることとなり今後の議員活動に支障を来すこととなるとの思いがあったからだということも事実です。
しかし、その経緯が、議会側から明らかになった現時点で、その事実を何ら否定する理由はありませんので、以上のとおり陳述いたします。
平成十七年五月二十四日
東京都杉並区
濱渦 武生
本陳述書は、本委員会の調査に関係するものであることから、本委員会の資料と認めます。ご了承願います。
▼山崎委員長
次に、去る三月二十九日の委員会で証言を求めました証人、副知事濱渦武生君につきましては、虚偽の陳述をしたと認める決定を去る五月十二日の委員会で行っております。
この際、副知事濱渦武生君の虚偽の陳述に対する告発の取り扱いについて議題といたします。
これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本委員会は、副知事濱渦武生君を虚偽の陳述を行ったため告発に該当するものと判断し、しかしながら、事の重大性にかんがみ、これを議長に報告して本会議の議決を求めることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
▼山崎委員長
起立多数と認めます。よって、そのように決定いたしました。
|