東京発世界文化

このコーナーでは、東京から世界に向けて新しい文化や創造力を活かし活躍する「ヒト」、「モノ」、「コト」などを紹介してまいります。

今月は、東京の観光名所として、国内外をとわず人気の高い、東京都台東区にある浅草・雷門周辺を紹介いたします。

浅草・雷門

懐かしくて、新しい。
温故知新に触れる下町散策へ・・・


 台東区の東に位置する浅草は、江戸時代から庶民の集う繁華街として親しまれてきました。近くには隅田川が流れ、花見や情緒あふれるお祭りなどで今もなお年間を通して賑わいをみせています。特に雷門周辺には江戸時代からの老舗も数多く残り、活気あふれる江戸情緒が味わえる地域でもあります。

 浅草のシンボルとも言える雷門は、外国のガイドマップにもKaminari-mon-gateの名前で紹介されており、多くの外国人が門を背景に写真を撮ります。雷門の歴史は古く、天慶5年(942年)の建立以来、何度か火災で消失し、現在のものは昭和35年に立て直されたものです。左に風神、右に雷神が配置され、中央には重さが100キロの巨大な提灯がぶら下がっています。実は正式名称は「風神雷神門」(ふうじんらいじんもん)といいます。江戸時代の川柳に、「風の神 雷門に居候」とあり、江戸時代にはすでに雷門の名前で親しまれていたようです。

(※尚、提灯の裏には正式名称「風神雷神門」と書かれています)



 建立が推古36年(628年)の浅草寺は都内最古の寺。境内には江戸三大祭りの三社祭で有名な浅草神社も並んでいます。浅草寺の総門、雷門からまっすぐ140メートルも続く参道は仲見世と呼ばれる土産物がずらりと立ち並び、下町らしい土産が手に入るとあって、たくさんの観光客で賑わいます。店頭で作られるせんべいやあげまんじゅう、人形焼きなど、それらをほお張りながら仲見世散策を楽しんでいる姿がみられます。ワールドカップ開催時にはお客の半分以上が外国人だったというからさすがは世界的に名高い観光地、浅草です。

浅草寺 浅草神社
仲見世1枚目

4代続く老舗の扇子と団扇のお店、浅草 文扇堂にはいろとりどりの品物がならぶ。日本のワビ、サビを思わせる渋い柄は、外国人観光客の人気も高い。


浅草文扇堂の主人 浅草文扇堂 扇子と団扇


思わず足をとめて見入る人も多い。
亀屋の人形焼き

亀屋の店頭では人形焼きが手際よくつくられている。あんがたっぷり入った人形焼きは少し時間を置くとしっとりとして一段とおいしい。

江戸木箸1枚目 江戸木箸2枚目
江戸木箸3枚目 浅草たけやの主人

熟練の技がキラリと光る江戸木箸。職人が1本1本カンナで削る。「素材と形、機能性にこだわっています」と語る浅草たけやの主人。




海外からの観光客

 最近では海外はもちろん、日本の若い世代も“和”への関心は高まっており、日本文化が見直されています。日本には生活に根ざした伝統文化や行事が数多くあり、浅草・雷門周辺には、まだまだ江戸の風情がのこっています。そんな古き良き文化が色濃く残る下町に人々は“安らぎ”や“元気”をもらいに訪れるのかもしれません。

 江戸の庶民文化が花さいたこの浅草に訪れて、古きに触れて新しい発見を見つけてはいかがですか。

母国で1年間日本語を学び、その成果を日本で発揮。
下町の味に、子供たちも日本語で「おいしい!」と一言!

トップへ ページの先頭へ