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第3回定例会・各会派の討論(要旨)

自民党  倉林 辰雄


   田無市・保谷市の合併は
   行政運営の効率化を図るもの

 私は、東京都議会自由民主党を代表して、今定例会に提案された全議案について、原案賛成の立場から討論を行います。
 はじめに、今回の三宅島の火山噴火や新島・神津島近海における相次ぐ地震により、各島の住民の方々は、物心両面において多大な被害を受けております。
 特に、三宅島の方々におかれては、全島避難により、住み慣れた島を離れ、慣れない土地で不安な避難生活を送られていることに、深くご同情申し上げます。
 これまで、わが党は、被災者の方々への対策について、できる限りのことをしてきたつもりですが、今後も、全力を挙げて取り組んでいく所存です。
 さて、都財政は依然として厳しい状況が続いております。こうした状況の中、今定例会でも、多くの重要な議案が審議されました。
 まず、「特別区と市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例」による区・市町村が処理する事務の範囲に係る規定の改正について申し上げます。
 本件は、本年の第一回定例都議会にて、「東京都シルバーパス交付条例」が「東京都シルバーパス条例」に改正されたことによって、この一〇月一日からは、その事業主体が知事から、知事の指定する団体(バス協会)に変更しており、知事の権限ではなくなっています。
 従って、区・市町村には、知事権限として処理していたシルバーパス交付の事務根拠が既に失われているので、あらためて議論する余地のないものと理解しています。
 次に、第二四四号議案、「東京都建築安全条例の一部を改正する条例」について申し上げます。
 今回の改正は、施設のあり方について点検し、分かりやすい基準としたものであり、性能規定については、今までにない新しい考え方です。その導入効果として、設計の自由度の拡大や技術開発による低コスト化を期待しています。
 また、福祉関連規定の改正は、都民の共通の願いである高齢者、障害者等を含む東京で生活するすべての人が自由に行動し、社会参加できる「やさしいまち東京」の実現を目指すための着実な一歩となることが考えられます。
 次に、第二五四号議案、東京都精神障害者都営交通証条例について申し上げます。
 条例案の第一歩は、患者団体等からの強い要望があった精神障害者に対する都営交通乗車証が実現したことです。
 もう一つは、発行手数料導入です。サービスに対する負担の公平性等を踏まえると発行手数料徴収は、やむを得ないと考えます。
 なお、本条例に付する付帯決議として、「第四条に定める発行手数料の収入は、社会復帰施設の充実など、精神障害者施設にあてるよう努めること」を付して賛成します。
 次に、墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部改正する条例についてです。
 今回の条例改正案は、都市にふさわしい構造設備基準の外、全国に先駆けて、事前周知制度を規定したものです。都内各地で墓地の経営許可を巡り紛争が起きている現状を見るにつけ、この改正案は適切なものと考えます。
 なお、本条例の「運用に当たっては、区市町村の意向を配慮すること」の付帯決議を付して賛成します。
 次に、「東京都田無市及び同保谷市を廃し、その区域をもって西東京市を置くことについて」です。
 田無・保谷両市民の願いでした合併が、大詰めを迎え、本定例会に議案が提出されたことは、両市に、敬意を表するところです。
 わが党としては、地方分権が進展している中、市町村が行財政運営の効率化を図る上で、効果をもたらすものだと支援するものです。
 最後に、わが党の代表質問で、今年度の都税収入見込額を尋ねたところ、当初予算を相当程度上回るという回答が得られました。
 三、〇〇〇億円程度とも言わていますが、引き続き内部努力に努め、景気対策への措置も講じることを要望します。

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