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経済・港湾委員会

委員長 樺山 卓司(自民党)

 本委員会では、七月二六日から二泊三日の日程で、沖縄県の産業振興策、とりわけ中小企業対策、雇用対策及び沖縄サミット開催による経済波及効果等を調査するため、沖縄県議会をはじめ関連施設を視察して参りました。
 以下、視察の概要をご報告いたします。
◎第一日目(七月二六日(水))
・自由貿易地域(フリートレードゾーン)
 一〇時四五分に那覇空港に降り立った一行は、最初の視察地である自由貿易地域を訪れました。同事務所長から「沖縄振興開発特別措置法に規定する関税法上の保税地域制度と立地企業に対する税制・金融上の優遇措置を組み合わせ、沖縄における企業の立地を促進するとともに、貿易の振興に資するために全国において沖縄県にのみ指定された地域です。」との説明を受けました。
・沖縄県議会 ここでは、同県の産業振興策や雇用推進対策等について、それぞれ説明を聴取いたしました。
 サミット終了後の経済振興対策として、1マルチメディアランド構想によるコールセンターとコンテンツ産業等を誘致し、雇用の創出を図ること2これまでの振興開発計画では、自律的経済の構築のための施策が不十分であったため、新しい計画ではこの分野の振興を図ること。また、膨大な基地跡地の有効活用も含め振興計画を策定していくこと等の説明がありました。
 一方、若年層の高失業率の理由については、1県内の雇用吸収力のある産業基盤が脆弱であること2九割の若年層が県内の就業を希望しているにもかかわらず雇用機会が絶対的に不足していること3県外とりわけ東京へ就職した若者のUターン組の受入れ体制が弱い等の課題が提起され、これについて質疑が交わされました。
 この後、観光リゾート局の担当者からサミット会場となった「万国津梁館」のサミット後の活用状況について、国際会議、国内会議等も含め、かなりの予約状況であるとの説明を受けました。
・県水産試験場 一日目の最後の訪問先となった水産試験場では、県の海域の特色や水産業の現状等について説明を受けた後、漁業室やトコブシなどの増殖室の現場の視察を行いました。

 以上の視察を終了し宿舎に戻る途中、先の大戦で南方で戦没された方々の御霊を慰めるため、糸満市米須の丘に建立された「東京の塔」を訪れ、全員で献花をさせていただきました。

経済・港湾委員会

◎第二日目(七月二七日(木))
・「万国津梁館」 朝八時に宿舎を発ち、沖縄本島のほぼ中央にある「万国津梁館」を訪問いたしました。
 同館は、県の第三セクターである「財団法人 沖縄観光コンベンションビューロー」が管理運営しており、一般公開を明日に控えた忙しい中を特別に視察をさせていただきました。
 與儀館長から「万国津梁館」とは、かって首里城正殿にあったと伝えられる鐘に刻まれた銘文で「世界の架け橋」の意味があると説明を受けました。
・那覇市那覇港 次に訪れた那覇港では、同市建設港営部の担当者から同港の概要について説明を聴取した後、市合同庁舎屋上より那覇港の全景を視察し、港の整備状況と「波の上海浜公園整備構想」等について熱心な説明がありました。

経済・港湾委員会管外視察

◎第三日目(七月二八日(金))
・八重山支庁 新石垣空港建設予定地への現地視察に先立ち、八重山支庁において新空港の必要性、新空港建設事業の二〇年に及ぶ経緯などについて、詳しく説明を聴取した後、「建設予定地の決定に当たって特に留意した点について」等、熱心な質疑が交わされました。
・新石垣空港建設予定地 この後、「カラ岳」のすそ野に広がる建設予定地へ向かい、「カラ岳陸上案」の選定理由や、予定地付近の白保の海のサンゴ群落の保全のために、建設工事に伴う赤土流失防止対策を十分に講ずる必要性等の説明を受けました。

 以上が視察の概要ですが、今回の視察が小笠原の空港建設や臨海部開発など、今後の委員会活動に必ずや反映されていくものと確信しております。
 沖縄県議会をはじめ関係者の皆様のご協力を頂きまして、所期の目的を達することが出来ました。
 誌上をお借りして厚く御礼を申し上げ、報告とさせていただきます。

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