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東京で「旬」を味わう

ひと手間かけて料亭風の洒落た一品にチャレンジ!
作ってみると意外とカンタンです。

      
船場汁の画像
船場汁
      
料理人 工藤 純一


      
素材の特徴
 さばは、秋から冬にかけて脂がのり、リジンやグルタミン酸、イノシシ酸などの旨味成分
 がグンと増え、一段とおいしくなります。最近では、九州の関さばなどのブランドさばが
 話題になっています。また、青魚に豊富に含まれるEPAは血液をサラサラにし、動脈硬
 化を予防する効果が注目されています。最近では、EPAのカプセルが健康食品として人
 気のようです。おいしくて健康によい青魚は、昔から日本人の食卓ではなじみ深いもので
 す。さばは、秋から冬にかけて価格も手ごろになります。様々な調理法にチャレンジして、
 積極的に食べて生活習慣病を予防したいものです。

◆材料-4人分
 さば-小1尾(40センチメートル以下)
 人参-1本
 大根-10センチメートル
 椎茸-4個
 ねぎ-10センチメートル

◆汁の分量
 水-3と2分の1カップ
 酒-1と2分の1カップ
 塩-少々
 酒-適宜
 薄口醤油-大さじ1と3分の1
 しょうがのしぼり汁-適宜

◆作り方
1 新鮮なさばを3枚におろし、冷水で血などが残らないように十分に洗い、強めに塩をふ
  ってざるの上に置き、40分から1時間くらいおく。
2 さばの骨はぶつ切りにし、頭とともに冷水でよく洗い薄塩をふって1時間くらいおく。
  その後、冷水でさっと洗い流す。
3 水と酒(計5カップ)を合わせて、強火で煮て、沸騰したら、さばの骨と頭を加え、ア
  クをとりながら強火で煮立て、だしをとる。(約4カップ程度の量まで煮詰めたら目の
  細かいザルでこす。)
4 1のさばは冷水で塩を洗い流したあと、キッチンペーパーで軽く水気をふきとり、中骨
  を抜いて大きめの一口大に切り、熱湯にさっとくぐらせる。
5 大根、人参は皮をむき、短冊に切る。椎茸は石突きをとり半分に切る。野菜類は湯がい
  てやわらかくしておく。
6 3のだし4カップを煮立て、4の下ごしらえしたさばと5の野菜を加え、さらに煮る。
  アクをとり火が通ったら、塩をふって味を整え、香りづけに薄口醤油としょうがのしぼ
  り汁を加える。
7 ねぎは5センチメートルに切り、白い部分だけをごく細に切って水にさらして、白髪ねぎをつくり
  天に盛る。
料理メモ
1 さばは生き腐れといわれるくらい鮮度の落ちるのが早い魚です。もっともおいしいのは
  40センチメートルくらいの体長で1キログラムくらいのものです。魚体がピンと張り、身に弾力があっ
  て、皮につやがあり、目が透明で、エラが赤く、金色の筋が脇腹にあるものが新鮮。
2 ごく新鮮なものは、刺身としても最高ですが、酢で締めるしめさばや、塩焼き、味噌煮、
  煮付けなどが代表的な調理法です。特有のニオイがあるので煮るときは、ねぎやしょう
  がを加えるといいでしょう。その他、竜田揚、バッテラ、洋風のトマト煮も美味です。


協力/有楽町「胡蝶」
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