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常任委員会管外視察報告 財政委員会

委員長 遠藤 衛(自民党)

 今、元気な地方自治体が増えていると言われています。地方自らの公共事業の中止や独自の法定外税の導入等、地方の出来事がニュースとなることが珍しくありません。積極的な活動を展開し、成果を上げている自治体の中でも、三重県は事務事業評価システムやOA推進に結果を出し、全国的に注目を浴びているところです。
 財政委員会では、財政健全化の観点からの行政システムの研究が急務であり、この三重県を実地調査することにいたしました。さらに、視察を計画するに当たって、リーダーシップを発揮している北川知事と懇談したいという意見が委員から出て、要請したところ、快諾を得ることができました。
 二月八日、三重県庁を訪問し、知事との懇談、その後、県担当者から行政システム改革や、今後の行政システムを支えることになるOA推進事業の説明を聴取し、翌九日は、志摩にある海底ケーブルの基地を現地調査いたしました。

知事との懇談

 はじめに、北川知事から、簡単に三重県政の説明を受けました。予算面では、それまでの職員による予算査定という手法に疑問を持ち、当局の権限縮小、各部局の裁量権拡大に踏み切ったそうです。部局が積み上げてきた予算の査定を行う権限があるのは知事だけで、一職員が行うのはおこがましいという話でした。
 委員からは、「知事の改革に対して県職員の抵抗はあったか」、「税財源移譲についてはどう考えているか」、「県民との関係はどうとらえているのか」等の様々な質問が出ました。これらの応答の中で、知事は、今春施行される国の情報公開法に強い関心を抱いていることが分かりました。国と地方の対等な関係に向かって、加速して進んでいくことを確信しているようでした。


行政システム改革の経緯と予算健全化への諸施策について

三重県総務局政策評価推進課長、予算調整課調整監から説明を受けました。
 北川知事就任後、身近なものから、大きなシステムまで、多くの改革が行われてきたことを実感しました。身近な例としては、八×一〇㎝四方の見やすいネーム札の着用、県職員としてアピールしやすいカラフルな名刺の使用(
公費支出が可能か否か、多少曲折があったそうです。)等が行われています。
 平成八年四月に導入された事務事業評価システムは、現在、生活者起点の行政を理念とする行政システム改革に発展しています。

常任委員会管外視察

情報推進施策―株式会社サイバーウェブジャパン―について

 三重県地域振興部情報政策課長から説明を受けました。
 三重県は、パソコンの一人一台体制が早くから整備され、OA推進県と位置付けられています。現在は、志摩サイバーベース・プロジェクトに着手しています。これは、光海底ケーブルが陸揚げされるという地域特性を生かし、低廉で高速大容量の情報通信ネットワークを整備促進し、地域経済の活性化を図ろうとするものです。このプロジェクトの中心となるのが、昨年六月に設立した㈱サイバーウェブジャパンです。この会社の社長には、北川知事が就任しており、本年三月から本格的な活動をはじめる予定であるとのことでした。

KDDI株式会社南志摩海底線中継所の現地調査

 志摩サイバーベース・プロジェクトの基盤となる、光海底ケーブルを陸揚げする現地事務所を訪れました。光海底ケーブルの現物も見せていただき、ある委員は「思った以上に細いなあ」と、感想を述べていました。

 北川知事はじめ、県関係者の方に、第一回定例会直前の忙しい時期にもかかわらず、気持ちよく応対していただき、有意義な調査ができたことをお礼申し上げます。ありがとうございました。

南志摩海底線中継所の現地視察
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