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民主党 政務調査会長 小林 正則 構造改革で生み出す財政力で 生活を守り、東京に活力を
平成十三年度の一般会計の予算規模は、IT(情報技術)関連業種を中心とした企業収益の改善や銀行業等に対する外形標準課税の導入などによる法人二税の大幅な伸びを反映して、前年度と比べ3.6%増の6兆2,060億円となっています。しかし、政策的経費である一般歳出は、4兆4,847億円で前年度と比べ0.3%増とほぼ横ばいとなっています。これは、ピーク時(平成四年度一般歳出)の6兆1,473億円に比べて1兆6,626億円、27%も低い水準です。投資的経費で見ても、十三年度予算案では7,147億円となっており、ピーク時(平成四年度投資的経費)の1兆9,993億円に比べて64%減になっています。 |
構造改革で生みだす財政力
こうした東京都の緊縮予算が様々な軋みを生み出しているのは承知していますが、財政構造改革のより一層の推進は、二十一世紀の都政を大きく前進させるために避けて通れない課題です。これまでの財政構造改革があったが故に、財政再建団体への転落を回避し、都民生活を守り、東京に活力を取り戻す新たな施策のための財政力も生み出されているのです。今回の予算においても、ディーゼル車対策をはじめとした自動車公害対策に新規23億円余を含めて重点的に投入することが可能になった外、ストーカー行為やピッキング使用による侵入窃盗犯に対する対策の強化、利用者のニーズに会った駅前設置と二時間延長が基本となる認証保育所の創設、心身障害者施設緊急整備三か年計画の実施、駅へのエスカレーター等の設置や誰もが乗り降りしやすいバスの導入などの福祉のまちづくりの充実、乳幼児医療費助成事業の対象年齢を五歳から就学前まで引き上げ、小児救急医療体制の強化や「いつでも、だれでも、様々な症状」の救急患者に的確に対応する「東京ER」の整備、都立高校改革、男女平等施策の推進、中小企業総合支援センター事業の創設、踏切事故や交通渋滞の解消を目指す立体交差化事業や違法駐車対策の強化など、東京の再生のために必要な施策に財源を重点的に投入しています。また、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等による被害への対応経費として、十二年度補正予算と合わせて508億円を計上しています。三宅島の復旧工事についても、噴火災害が収まり次第、早期に着手できるよう、万全の体制を整えられるよう求めていきます。 |
十分な審議でより良い予算に
一方で、男女平等推進基本条例が制定され、新たな男女平等参画施策の推進が求められている中で、東京女性財団の廃止のように、それに逆行するような方針も示されています。そもそも、民間の資金や人材、経営ノウハウなどを活用することにより、効率的、弾力的なサービスの提供や事業展開を図るために設立した財団であるはずなのに、行政の内部事情だけで、事前の協議も不十分なままで、突然団体の廃止方針を示したりすることは、都民の信頼を大きく損ねることになります。こんなことでは、「民間の資金や人材、経営ノウハウなどを活用する」ことなど到底不可能です。 |
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