北京市人民代表大会友好代表団(団長:陶西平 常務委員会副主任)一行7名が、渋谷守生東京都議会議長の招待により10月3日から7日までの5日間の日程で東京都を訪問しました。
北京市とは、1979年(昭和54年)に友好都市関係を締結してから21年目を迎え、友好代表団の東京都訪問は今回で9回目となります。
友好代表団は、10月4日(水)午前、東京都議会を表敬訪問しました。都議会正面玄関で、渋谷守生議長、五十嵐正副議長ほか各会派の代表者、議会局職員の歓迎を受けた後、議長特別応接室において歓迎の式典が行われました。
渋谷守生議長から、「友好代表団の皆様、東京都議会へようこそおいで下さいました。昨年は中華人民共和国建国五〇周年、また、東京都と北京市の友好都市締結二〇周年という記念すべき年に、東京都議会の友好代表団をお招きいただき、大都市が抱えるごみ・環境問題などについて意義深い意見交換ができました。今回の皆様のご訪問を契機に、今後も両都市が一層の交流を深め、世界の平和・繁栄のために手を携えながら発展していくことを願ってやみません。」と挨拶がありました。
これに対し、陶西平団長からは、「日中両国の友好関係は深く、北京市と東京都は友好都市提携二一年目を迎えました。二一年のこの方、双方の誠意のもと、両国の友好関係は実り多いものとなってきました。私たちの今回の訪問は、これまでの関係をより一歩押し進めるためのものであり、また、北京市民の熱い友好の絆を携えてまいりました。今は金色の秋、この旅が必ず成功裏に収められ、代々の友好を築き上げられることを希望します。」との答礼の挨拶がありました。
記念品の交換・署名の後、懇談に入り、都議会訪問団が昨年、北京市を訪問した際の話題を中心に活発な意見交換が行われました。
この後、福永正通副知事を表敬訪問しました。先に北京市で開催された第六回世界大都市サミットの成果や副知事が自ら北京を訪問し、植樹を通して環境保護に貢献していることなどが話題となり、これからも両都市が多彩な交流を通じて相互の理解を深め、友好の絆を強めていくことを確認し合いました。
午後からは、第三回定例会の最終日にあたる本会議場で、友好代表団の紹介が行われました。特別傍聴席に着席した友好代表団は、渋谷議長から紹介を受けて満場の拍手の中、笑顔で応えていました。
10月5日(木曜日)は、午前中に臨時国会開催中の国会を訪問し、渡部恒三衆議院副議長を表敬しました。会期中にもかかわらず、あたたかい歓待を受け、友好代表団は多くの先人が全力を注いで達成した日中両国の国交正常化の話題に一様にうなずき、当時に思いを馳せていました。
午後からは、渋谷区にある東京消防庁消防学校を訪れました。学校施設についての概要説明のあと、救急実習の授業風景、校庭での実科訓練、そして、AFT(模擬消火訓練装置)を活用した訓練などを同行の都議会議員とともにつぶさに視察しました。
全校挙げての統制のとれた訓練を通して、大都市の防災に対する非常に真摯な姿勢に感銘を受けた様子でした。
10月6日(金曜日)は、臨海副都心の共同溝展示室や東京みなと館などを視察しました。
共同溝は、この地域の上・下水道、ごみ収集、電気、ガス、電話等の配管、配線を共同収容している施設で、世界最大級との説明に大変感動した様子でした。
また、東京みなと館では、東京港の過去から今日までの歩みについて説明を受けたのち、東京の消費生活や活力を支えている東京港の様子を展望室から視察しました。
こうして、今回の五日間にわたる友好代表団の東京都への訪問を通じて、両都市間の理解と友好親善の促進の一助になり得たことを相互に確認し合い、7日(土曜日)午前、次の訪問地ジャカルタへと出発されました。