審査結果 | 採択 |
備 考 |
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件 名 |
外国人教育の条件改善を国に求める意見書に関する請願 |
番 号 付託委員会 |
21第139号 文 教 委員会付託 |
(願 意) 以下の内容について、内閣総理大臣、文部科学大臣、衆議院議長、参議院議長へ意見 書を提出していただきたい。 外国人教育の条件改善を求める意見書 2008年末現在の外国人登録者数は、中・長期的に生活を送る者が増加し、前年比 3.0%増の221万7,426人、総人口に占める割合も1.74%で過去最高を更新した。しかし、 国の制度や政策が非常に不十分なため様々な問題がおきている。中でも教育問題の矛盾 が大きく、外国人自身や学校・行政関係者、NGO・NPO等から国が抜本的な改善を 行うよう強い要望が出されている。 1 外国籍及び外国籍の親をもつ子供への全数調査を毎年実施すること。 2 外国籍及び外国籍の親をもつ子供への教育について、そのあり方を検討し、体系的 な制度・施策をつくること。 (1)公教育の全ての段階で安心して教育が受けられるよう、制度・施策の見直しを行 うこと。 (2)日本語学級を国として制度化すること。 (3)教職課程で「多文化教育・国際理解教育」を実施すること。 (理 由) 外国人が増加する中、国の制度や政策が非常に不十分なため、様々な問題がおきてい る。 1 現在、日本語教育を必要とする児童・生徒の調査が文部科学省によって行われてい る。しかし、学習上支障があっても日常会話ができると「日本語教育は必要ない」と 判断され、調査から除外されている。調査範囲を外国籍の子供及び少なくとも片方の 親が外国籍の子供にまで広げ、学習・生活全般にわたる調査を行うこと、隔年に後退 している回数を毎年実施に戻すことが求められている。 2 現在、国として外国籍及び外国籍の親をもつ子供の教育に関する体系的な制度・施 策がなく、多くの関係者より、抜本的な改善を求める要望が出されている。上記1の 調査結果や関係者からの意見等を踏まえ、とりわけ、以下3点に関しては早急な改善 を行うことが求められている。 (1)諸外国との制度的なズレのため、来日時に学齢超過と言われ、中学校入学・編入 を断られる例が後を絶たない。このような事態を改善するため、学齢の弾力的な運 用に関する国の基準を確立しそれを徹底するとともに、全国各地への公立夜間中学 校の開設などが求められている。 また、現在、日本では大部分の中学生が高校に進学しているが、外国籍及び外国 籍の親をもつ子供たちの高校進学率は5割前後とも言われている。これらの子供も 進学でき安心して学習できるよう、高校入学の枠組みの整備と学習条件の整備が強 く求められている。 (2)公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律では、特別支 援学級等は、児童・生徒数を8人とする等、明確な教職員配置基準があるが、外国 籍及び外国籍の親をもつ子供たち等、日本語教育を必要とする児童・生徒について は明確な教職員配置基準がない。東京都では1971年より日本語学級の制度を作 り、現在「日本語能力が不十分な児童・生徒10名で1学級設置・教諭2名配置」 等の独自の制度を設けている。しかし、外国籍及び外国籍の親をもつ子供たちへの 教育は日本全体の問題であり、日本語教育について国としての制度作りは、緊急の 課題となっている。 (3)外国籍及び外国籍の親をもつ子供たちの増加の中、各教職員がこれらの児童・生 徒と関わりなく教育活動を行うことは、ありえない状況が進んでいる。しかし、指 導に関する知識等が乏しく、色々な問題が生じている。こうした状況を打開するた め、大学等の教職課程の内容の見直しが緊急に求められている。 |
※ 採択されたものについて、要旨を掲載しています。 |