トップ > 提出議案と議決結果 > 平成25年第4回定例会 > 陳情25第47号

請願・陳情の要旨

審査結果 一部意見付採択(1項・6項)
備  考 (意 見)趣旨にそうよう努力されたい。


件  名

平成26年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳


番   号
付託委員会
25第 47号   文 教   委員会付託

(願  意)
 都において、定時制通信制教育振興のために、次のことを実現していただきたい。
1 全ての都立定時制通信制高校において、スクールカウンセラー等の教育相談員を生
 徒下校時までの勤務とし、相談日数を増加すること。
6 都における現行の奨学金制度の維持・拡充を図ること。

(理  由)
 定時制通信制の生徒の多くは、中学校時代の不登校経験や家庭問題、精神的問題、金
銭的問題等、様々な課題を抱えている。また、退学率が全日制に比べ非常に高い。この
ような状況を踏まえ、生徒一人一人の「生きる力」「勤労意欲」「学習意欲」の向上の
ために、専門的な視点から、日常的に教育相談を実施できる相談員が必要である。平成
25年度は、各都立高等学校全校にスクールカウンセラーが配置されたが、生徒下校時
までの勤務及び相談日数の増加をすべきである。

 生徒たちの豊かな人間性を育てていく上で読書は極めて重要である。具体的には、読
書は言葉の感性を磨き、論理的な思考力や表現力、想像力を高めることができる。しか
しながら、図書館司書が配置されていない都立高校や図書館開館時間が授業終了前に閉
館する学校が多く、読書に親しむ機会を奪っている。そこで、全ての定時制通信制課程
高等学校に図書館司書教諭又は図書館司書を配置し、定時制課程の図書館開館時間の開
始時間、閉館時間を定時制の教員勤務時間と同じ時間帯にすべきである。また、生徒の
言語能力向上のため、読書活動推進の一環として、読書環境の整備、充実を併せて行う
べきである。

 平成24年度より高校改革が始まり平成27年度から実施予定の定時制課程の給食の
在り方の見直しについて、定時制の生徒の家庭環境を踏まえ、自校調理、給食内容、献
立数の現行の維持と給食費補助制度を堅持すべきである。また、放射能汚染対策など食
品の安全性への強化を望むとともに、なお一層の食の安全管理のための施設の拡充、器
具の更新等、衛生の充実を行うべきである。

 定時制通信制において、部活動が活発化してきている。しかしながら、夜間に対応で
きる施設が少なく生徒の安全確保が難しいのが現状である。また、運動部の部室が少な
く道具の保管、着替え等に問題が生じている。以上を踏まえ、定時制通信制生徒のため
に、より一層の施設整備の拡充をすべきである。

 定時制高校の生徒の中には、家庭問題、友人問題を抱え社会や家庭での居場所を確保
するのが難しい生徒がいる。居場所確保のために、始業時間前に高校に登校する生徒が
大幅に増加し、話し相手として友達、教員を求めている。この現状を踏まえ、定時制通
信制専用教室又はフリースペース等の確保をすべきである。

 各種奨学金制度が拡充してきているが、不景気で収入減となる家庭の増加が見込まれ
る。また、高校改革により奨学金制度の改定が見込まれるため、現行の奨学金制度であ
る東京都育英資金貸付事業を維持すべきである。



※ 採択されたものについて、要旨を掲載しています。