トップ > 提出議案と議決結果 > 平成21年第4回定例会 > 陳情21第16号

請願・陳情の要旨

審査結果 意見付採択
備  考 (意 見)趣旨にそうよう努力されたい。


件  名

都の施設に付属する駐車場の運営管理に関する陳情

番   号
付託委員会
21第 16号   厚 生   委員会付託
(願  意)
 都の施設に付属する駐車場において、満車時に身体障害者専用駐車枠へ一般車両を率
先して駐車をさせる運営管理を見直していただきたい。


(理  由)
 7月19日(日)午前11時ごろ、大井ふ頭(埠頭)中央海浜公園スポーツの森の身
体障害者専用駐車枠に4台の一般車両が駐車をしていた。管理の受付係3名に問い合わ
せたところ、満車時は、率先して一般車両を身体障害者専用駐車枠に駐車するように案
内しているとの返答があった。これを聞いて、管理側のモラルの低さに驚いた。

1 身体障害者の中には、自立歩行が困難な者や歩行距離が制限される者もいるため、
 好んで自家用車で来場している訳ではない。
2 身体障害者の中には、駐車枠周辺に乗降スペースがある程度確保されていないと、
 乗降に支障がでる。
3 身体障害者専用駐車枠の地面に描かれている、通称「車いすマーク」は、国際リハ
 ビリテーション協会により1969年(昭和44年)に制定された障害者が利用できる建
 物、施設を表す世界共通のマークで「すべての障害者を対象」にしている。
4 身体障害者は、健常者と平等に都の施設を利用できる権利がある。
5 アメリカでは、公共の駐車場において、身体障害者専用駐車枠に一般車両が駐車し
 た場合、通報によって警察が介入し、処罰の対象になる。
 
 以上の理由で、都の施設に付属する駐車場において、身体障害者専用駐車枠へ一般車
両を率先して駐車をさせる運営管理を見直すべきである。また、満車時の「満車」表示
は、身体障害者専用駐車枠の台数を除いた駐車台数が、満車になったとき、「満車」表
示になるように設定を見直し、その上で、身体障害者専用駐車枠を必要とする利用者に
対しては、ゲート開閉作業をインターフォン等で個別に対応できるようにすべきである。
さらに、満車時の身体障害者に対する個別対応ができる旨をゲート近くに表示すること
が必要である。

 身体障害者専用駐車枠に駐車する車両には、旧「駐車禁止等除外指定標章」、現「歩
行困難者使用中標章」若しくは「身体障害者手帳」など身体障害者利用車両だと判断で
きる標章や手帳を外から見える掲示の管理徹底を図る必要がある。

 都の施設に付属する駐車場において、満車時であることを理由に世界共通に描かれて
いる身体障害者専用駐車枠へ一般車両を率先して指示し、駐車をさせることは、社会通
念から考えても非常識であり、国際リハビリテーション協会の意向に沿うものではない
ことは明確である。このことは、2016年にパラリンピックの招致活動を行っている都の
意向に反する行為である。また、障害者軽視ととらえられても、おかしくはなく、IO
Cの評価にも悪影響となるであろう。早急にすべての都の施設に付属する駐車場におい
て運営管理を見直すべきである。



※ 採択されたものについて、要旨を掲載しています。